馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

北海道産業動物獣医学会から戻って part2

2019-09-03 | 日常

学会から戻った翌日は日曜日。

午前中、飛節OCDの関節鏡手術。

午後、外傷後の肉芽の診察。

入院厩舎にPOI術後イレウスの繁殖雌馬が入院していた。

               -

手術は観ていないが、かなり厳しい状態だったらしい。

翌早朝、状態が悪いので呼ばれた。

胃液の逆流があり、フルニキシンに反応せず、鎮痛剤も効かない。

あきらめた。

そのまま剖検したが、ひどかった。

これでは助かる可能性はまったく無い。

             -

片付けて、朝食を採っていたら、また疝痛の依頼。

来院したら腹囲膨満がひどい。

血液はさほど悪くない。疝痛もすこし落ち着き気味。

様子を観ながら、予定の関節鏡手術を先に済ませることにした。

             -

関節鏡手術の間も、疝痛は続き、便もガスもまったく出ない。

これはもう開けてみないとダメだ。

開腹したら、頭にあったひとつの小結腸閉塞だった。

小結腸の腸間膜に大きな孔が開いていて、小結腸がそれをくぐることで捻れていた。

短冊に切ったコンニャクに切れ目を入れて、くるんとそれに端を通すと捻れるでしょ?あれとおんなじ。

3人がかかりで、なんとか小結腸腸間膜の孔は全部縫えた。

終わって午後1時。

              -

2時からは3歳馬のTieback&Cordectomy。

きのうから、新たな実習生が4名来ている。

1名はスリランカからのDr.

英会話と英語専門用語の良いトレーニングになる。

             /////////////

ピラルクーに負けない存在感がいいよね。

子牛の剖検もしたんだった。

第四胃捻転だった。

早く手術すれば助かったかもしれないが、診断が難しいよね。

あ~忙しかった。