今日は胆振獣医師会の馬講習会だった。
苫小牧まで出張してきた。
日高からも多くの参加者があり、馬地帯以外からも来られていたし、中には本州から泊りがけで参加しておられた先生もおられた。
参加者は100名を越えていた。
この講習会ももう15回目になるそうだ。
運営して来られた先生方に敬意を表したい。
-
「超音波」は良いテーマだったと思う。
最初、卵巣や子宮が観察できるということで馬臨床に登場した超音波画像診断装置は、ついで競走馬の浅屈腱炎の診断で注目を浴びた。
しかし、初期の超音波画像は今から思えば褒められたものではなかった。
それが、徐々に改良され、その一方で装置は小型化され、同じ機能なら値段は数分の一になり、今はポータブルの装置は一人一台に近いまで普及している。
-
が、それらの装置の機能を充分に使いこなしているかというとそうでもないし、
応用価値がある病態すべてに適用している馬医師はかえって少ないだろう。
超音波画像診断は、X線画像と比べて見えている範囲が少ないし、
「骨」だけが見えるX線画像に比べると、いろいろなものが様々な見え方をするので判読に経験が必要になる。
そして、プローブの当て方で見え方が変わってしまうので、プローブを当てている本人でないとイメージをつかみにくい。
-
長く使って来た古い装置はかなり前に時代遅れになっていたし、他所の診療所の予算で買ったものだった。
その後使っていた機械は重宝して使わせてもらったが、他所からのもらいものだった。
やっと今年から新しい機種を使っているが、上位機種ではない。
それでも、超音波装置の性能の向上は素晴らしく、今はまさに使える診断器械になった。
-
カラードップラー機能を見ても、以前使っていた器械ではなかなか計測値が表示されなかったが、今の器械ではPI値やRI値が表示されないことはほぼなくなった。
何がどう進歩したのか、すでに理解できなくなっているのだが、間違いなく「使える」機能になっている。
その機能のために何十万、あるいは何百万もかけていることになるのだろうから、努力して使いこなしたい。