チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

房総金谷にて-「広重の浮世絵と鋸山からの眺望」

2021-06-18 16:38:27 | お出かけ・散策
6月18日(金)

 明け方までのやや強めの雨が上がった、昨日17日の木曜日の朝。

 久里浜の港から
  東京湾フェリーに乗船
  

 復路の船でわかったのですが、9時を過ぎて、もうゴルフ客も渡った後だったようで、
  ガラガラでした
  

 海を渡ると、金谷港のすぐ目の前にあるのが
  「鋸山美術館」
  
  

 20日まで、歌川広重の浮世絵版画「東海道五十三次」の特別展がありまして、実は、ちょっとしたご縁がありましてね、うれしいことに招待券をいただいておりました。

 神奈川と千葉には「まん延防止ナンタラ」とかが出ていて、ワクチン接種もまだ先の話という状況ですが、フェリーの向こうは千葉の中心部からかなり離れている南房総。まあ、大丈夫だろうということで出かけました。
 ただ、今回は-後述しますが-「せっかくなら、お昼においしい魚をおいしく食べたいな」と、そのためには、やはり車でなく自分の足でということになりました。

 ということで、まずは「東海道五十三次」の浮世絵版画の鑑賞とまいりましょう。

 こじんまりとした美術館ですが、なかなか
  落ち着いた展示室
  

 広重の版画といっても、「東海道五十三次」は「木曽街道六十九次」に比べると色調が明るく、描かれる人物もやや漫画チックというか滑稽味があって、微笑ましさを感じる印象があったのですが、展示室の雰囲気というか、照明の工夫というか、一つひとつの絵が美しく輝いていて、今までの印象とは一味違った絵の奥深さを感じ取ることができました。


   広重版画箱庭のごと活き活きと  弁人


 「おっと、これこれ、丁子屋」
  「鞠子、名物茶屋」の図
  

 「なつかしい!」、といっても江戸時代のことではありませんよ。
 実は、丁子屋さんの「丸子のとろろ汁」。この絵を見て初めて行ったのが大学生の時で、箸が止まらずすっかり大好物に。静岡は宇津ノ谷峠の手前にあって、その後友人とも行ったし、妻君や娘夫婦とも何回か行きました。最近はかれこれ15年くらい行っていませんが、ムカゴの実をつまみにクイッとやって、とろろ麦飯を何杯もかっこみます。「また行きたいな」。でも、そんな食べ方、このトシではもう無理かもしれません。

 展示の版画は前後期で一部入れ替えがあったようで、見覚えのある「安倍川」や「桑名」の絵はありませんでしたが、おかげさまで広重の世界を十分に堪能することができました。

 外へ出ると、別館になるのでしょうか。お庭の向こうの蔵に房総石の石切りの歴史資料が展示されていて、鋸山の「岩肌」や「のぞき岩」などが如何にしてできたかがわかるようになっていました。

 その蔵との間に彫刻作品が点在する
  お庭がありまして、
  

 そこで、今まで見たことのなかった珍しいお花に出会いましたので、ここに二つ。

 まずは、
 「アーカンサスモリス」とか
     

 「アーティチョーク」
  (西洋アザミ)とか
  


   横文字の花咲く夏の美術館  弁人


 そんなこんな、美術館を楽しんでいるうちに、見上げると目に眩しいほどの青空が。「それじゃ、やっぱり鋸山だね」と、ロープウエイ乗り場までてくてく。

  みるみる高い所へ
  

 「いやーっ、気持ちいい」
  

 山道を歩けば、「石切り場」「のぞき岩」「百尺観音」「日本寺」と見所はいっぱいなのですが、思えば、2007年の秋ですから14年前になりますか、友人とこの山を歩いて登って歩いて下山したんです。ついこのあいだのことのようにも思いますが、今回は山頂にいるのにあまり歩く気にならず、「ちょっとの間にずいぶんトシ食ったもんだなぁ」という情けない感慨に。
 ということで、この日は「浦賀水道」とその南のほうの眺望を楽しむに留めて、遅めの昼食を楽しみに下りのロープウエイに乗り込みました。

 この日楽しみにしていたのは、港の前の
  お寿司屋さん
  

 実は、前日の16日は私ども夫婦の結婚記念日だったんです。以前は毎年6月半ばに温泉に行ったりしていたのですが、私が明石暮らしを始めてからはこの時期に逗子にいることがほとんどなく、次第に気にかけなくなっていました。明石を引き揚げて以降、一・二度外食をしましたが、去年はコロナ禍、家でおとなしくしているうちに、なんとなく真夏になっていたという具合でした。
 数日前、そんなことを思い出し、妻君に「金谷の美術館に行ったら、その後はおいしい地魚だよ」と宣言していたのです。
 そんな中、前日の夜になって急に一つ心配事が。もし「お上の指示で酒類はお出しできません」ということだったら、せっかく電車と船を乗り継いで行っても、その甲斐がありません。でも、大丈夫でした。アジフライとお刺し身をつまみに銘酒をグイッとやって、妻君は海鮮丼を、私はちょっと豪勢にお寿司をぱくつきました。


   ほろ酔いてにぎり軍艦梅雨晴間  弁人


 帰りの船は、金谷15時25分発でしたが、ちょうどゴルフ場からの送迎バスが何台か到着。こんなご時世でもゴルフに行く人っているんですね、けっこうな乗客数になり、みなさん、その日の振り返り談議に花を咲かせますから、船内賑やかで、ちょっとばかり心配になりました。





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