チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

大人も子どもも、ほとんどの人は頑張っているんですがね

2020-05-20 17:21:43 | 身辺雑記
5月20日(水)

 連日、一定の時間になると、市のスピーカーから「不要不急の外出自粛要請」の声が流れてきますが、今日は中身が異なりました。なんと「Jアラート」の試験放送でした。
 スピーカーの調子は毎日確認できているわけなのに、何を今さら試験放送かと。
 やはり、国を預かる人は、いざという時に国民が従順に行動することをどこまでも求めてくるようで、先日の西村大臣の「気の緩みが心配」という発言にもよく表れています。

 PCR検査、医療現場への支援、国民への経済的援助、どれをとっても口先だけで、ほとんど進んでいない中で、政府からも知事からも、とりあえず「自粛の継続を」としか聞こえてこないのですから、じっと耐えている国民はたまったもんじゃありませんね。
 どうも、感染の第一波とかやら、落ち着いて来たようにも見えますが、これ、国や県が頑張ったからではなくて、全部、緊急事態宣言が出てから連休まで、みんながじっと我慢して自粛した結果なんです。大阪の人たちの頑張りも光っていたけれど、日本の人たち、「みんな、えらーい!」

 そうなんです、庶民はそんなにアホではないのです。今出されている緊急事態が解除されたからといって、ほとんどの人はですよ、すぐさまマスクを放り投げて、密集した空間の中で解放感に酔い痴れて大声で騒いだりはしませんって。
 先日、政府は専門家会議からの提言を受けて、国民に向けて「新しい生活様式」とかを発表しましたが、どこの世界にも無頓着な人が多少いるとはいえ、国民も馬鹿にされたもんです。普通の人はみんな、しばらくはこうしなくちゃと思っていることばかりじゃないですか。

 子どもだって若者だって同じです。ものわかりの良くない子も少しはいるかもしれませんが、三ヶ月近く学校が休みになっていれば、さすがに事態の異常さには気づくでしょう。コロナウイルスの怖さはもちろん、そのためにも、マスクや手洗いの大切さがわかっちゃったし、友だちとの距離、そう「ソーシャルディスタンス」ということばも知っちゃったんですから、学校が再開されたからといっても、そう簡単には、教室内でワイワイキャーキャーとはならないんですよ。

 上に立つ人、もう少し、国民を信用してみませんか。

 営業自粛要請が出されたのは、たしか4月10日ころだったと思います。あれから一ヶ月以上経済活動がストップしているのですから、経営が行き詰まるのは当たり前ですが、そうなったのは、お上からの経済支援策がほとんど機能していないからじゃないんですか。
 一方で、経済支援策の声が挙がらない学校の閉鎖、これは簡単でしたから、3月初めからですよ。5月末でなんと三ヶ月。このぶんだと、再開も後回しになっちゃうような気がしてとても心配です。

 そこで、よく考えてもらいたいのですが、学校休業が三ヶ月も続いているという現実、これはかなり深刻な事態なのです。

 私にも小学生の孫が二人いますが、学校から渡された課題を、たぶんイヤイヤながら、健気に取り組んでいるといったところ。
 やっぱり、子どもは、先生が前にいて、時に褒められ、時に叱られたりしながら勉強する中で、知識を身に付けて行くんじゃないんでしょうか。「オンライン授業」とか言っても、大学生なら大丈夫かもしれませんが、高校生だって、受験勉強ならともかく、教室での血の通った対面授業の大切さは計り知れません。それに、学校での行事や部活動から得るものも若者の成長に欠かせない大切な要素じゃないですか。
 そういうとても大事なものを、今、子どもや若者から奪っている。将来の日本のことを考えても、これは憂うべきことなのです。

 そういう状況なのに、文科省って、いったい何をやっているんでしょうか。

 報道によると、いわゆる「9月入学」へ向けて二通りの案を提示したとか。びっくりです。呆れます。今は、そんな将来のことを考えている時ではありません。一刻も早く、学校教育の場を取り戻すために、その段取りというか、シュミレーションを示す時なのに、それがほとんど見えません。

 ところで、「9月入学」を言いだしたのは誰なのか知りませんが、たしか、テレビで東京都知事も「ぜひそうしたい」旨を言っていましたし、橋下徹元大阪市長(府知事)も「こういう機会を逃しちゃダメ、ガーンとやんなくちゃ」とか言ってたような。だいたい文科省が検討したということは、内閣からの要請があったということなんでしょうが。
 私は納得できません。3月からずっと学校を休みにしてきて、どうしようかなという時に、「9月新学期開始? こりゃいい! これならまだ間がある コロナも収まるはず」とでも思ったのでしょうか。
 甘いのひと言。分散授業、時差通学等々、どんなに対策を講じても、学校に感染者が出ない保証は全くありません。もし感染者が出れば、学校保健安全法を待つまでもなく、現状では再休業が免れません。要するに、まったく先が見えないのです。「9月再開ならなんとか」じゃダメなんです。できるところから再開しないと、ほんとうに取り返しがつかないことになってしまうかもしれないのです。

 いずれにしても、この時点で生じている遅れを、今できる範囲で幾分でも取り戻す努力を重ね、再度休業に追い込まれて、さらに遅れが生じても、それを少しずつ回復するという、そういう前進が必要なのです。仮に、その過程で、まだあと半年分回復しなければという状態になったりすれば、「9月入学」というのも視野に入って来るかもしれませんが、ワクチンも先が見えない今、「半年遅れスタート」などと考えるのは、何の解決策にもならず安易すぎます。

 今朝の朝日新聞の投書欄に「あなたはどう思うか、9月入学」というテーマでいくつかの投書が載っていて、思わず溜め息をつきました。おそらく、賛否の投書がたくさん来て載せないわけにいかなかったのだろうと思いますが、世の中、コロナウイルスと戦って、子どもたちも「早く学校へ行きたい」とイライラしている時にですよ、「入試は寒い時期を避けるべき」とか、「運動会は秋がいい」とか、「受験勉強が」「就職活動の時期が」とかとか、論争している場合じゃないと思うのですが。

 ということで、気晴らしに散歩へ

 公園に「ブラシノキ」の花
  

 川っぷちに「ウツギ(卯の花)」
  

 川向こうの木々
 
   


   万緑や緊急事態継続中   弁人



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