チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

残り少なくなった明石暮らし

2015-04-26 23:58:36 | 身辺雑記
4月26日(日)

 もうすぐゴールデンウイークです。この時期、天気のいい日に、明石の部屋のドアを開けると、裏通り(海とは反対側)の一角に、鮮やかに咲く紅白の花が目に入ってきます。

 民家の庭木の
  ハナミズキ
  

 右後方が
  私の部屋のあるマンションです
  

 今年の連休ですが、2日の日にKAZU君と二人で逗子の家に帰ることになりました。翌3日にお母さんが逗子にやって来て、学校が始まる7日に間に合うように明石に戻りますが、このハナミズキ、はたしてその時まで咲いているでしょうか。いずれにしても、この花を愛でるのも今年が最後になります。

 というのも、3月4日の記事で、「KAZU君の小学校生活が落ち着いたらそろそろ・・・・」と記したとおり、いよいよ、この秋に明石を引き揚げることが決まったからです。

 実は、昨年秋から「いつ踏ん切りをつけようかな」と思い悩んでいたのですが、今年に入って、そんな気分を吹き飛ばすというか、否応なく踏ん切りをつけざるを得ない要因が前に現われたのです。

 それは、KAZU君のお父さんの転勤話でした。最初に耳にしたのは正月明け頃だったのですが、実際にそれが現実になるかどうか不確定な面もあったので、このブログでは公言しないまま今日に至りました。

 もちろん、企業に勤める人なら転勤なんて珍しい話ではありません。でも、赴任先がちょっと遠過ぎまして、簡単な決断というわけにいかなかったのです。なにしろ、ヨーロッパはオランダのアムステルダムだったからです。

 2月頃から話が煮詰まって来て、初めは大人だって「これは大ごと」と戸惑う話を、それとなく脇で耳にしてきたKAZU君、きっと、訳のわからない不安が渦巻いていたに違いありません。

 だいたいにおいて、小学校入学を前にして、6年近く通った保育園のお友だちとの別れがあり、その後には、新しい環境で新しい人間との出会いが待っているという、誰だって不安だらけな時に、「お父さんが外国へ行っちゃうっていう話なのかな。もしかして別れ別れになっちゃうっていうこと? もしかしたら自分もオランダとかの遠い国へ行くことになっちゃうのかな」と、彼の心中を察するに余りある状況だったのです。

 そんな中で、この二ヶ月余りを過ごしてきたわけでして、「おとうさん、外国へ行っちゃやだぁ!」と大声で叫んだこともありました。情緒不安定になるのも仕方がないかもと感じつつ、私のできることは、ただそばにいてあげることしかなかったのですが、救いなのは、少しずつお兄ちゃんになっていくKAZU君、小学校にも学童クラブにも慣れ、元気いっぱいで通学していることです。

 そのKAZU君、どうも学校では本当に良い子で過ごしているようで、一度担任の先生にお会いした時も、おほめのことばをいただきました。でもきっと、気を張って精一杯がんばっているのでしょう、家に帰るとほっとするのか、たがが外れたように振る舞うこともあったりします。
 でも、何があっても、今は何も言えません。彼なりに大変な状況の中で、けなげに気丈に振る舞っているのですから、そんな彼の心中を思うだけで胸が熱くなってしまいます。

 ということで、いよいよお父さんの出立の日が迫って来ました。三日後の30日の木曜日です。どうも朝早くに関空へ向かうとのこと。KAZU君、起きているのかどうか。起きていたら、きちんとお別れができるのかどうか。それよりも、その日の時間がすんなりと過ぎて行くのかどうか。ちょっと心配ですが、私にできることは、やはりそばにいてあげることくらいしかありません。

 そして、その後のことですが、お母さんとKAZU君も8月中にオランダへ移住することになりました。KAZU君、一学期が終わると、せっかくできた新しいお友だちともお別れすることになって、二学期からはアムステルダムの日本人学校へ通うことになります。

 そんなこんなでなんとも複雑な気分ですが、まずは、今月末から三ヶ月以上母子家庭となるわけで、そのKAZU君が旅立つまではできる限り明石にいてあげたい、逗子に帰るのは通院の往復だけと思って、残り少ない明石での時間を過ごしている次第です。


   海峡に白波踊る春なりき   弁人


 昨日の土曜日、KAZU君が
  私の部屋に遊びに来ました
  

 先週の土曜日もKAZU君と二人で姫路へ遊びに行きましたが、この日も、お父さんお母さんとも渡欧準備やら英会話教室通いやらと忙しく、マクド(関東では「マック」)で貰った動物のDVDをおじいちゃんと一緒に見ようとやって来たのです。

 小一時間DVDを見た後、「お昼は何が食べたい? どこへ行こうか」と聞くと、たぶん「ラーメン」とか「カレー屋さん」とか「くら寿司」とか答えるだろうと思っていたのに、なんとも意外な答えが返ってきました。
「明石駅の、お店の並んどるとこにな、明石焼のお店あるやろ、カーくん、あれ食べたい」

 ということで、魚の棚の
  「玉子焼(明石焼)」のお店に
  

 まさか、「明石暮らしももうわずか」なんて考えた?

 いくらなんでも6才の子がそんな思いに・・・そんなはずはないとは思いつつ、考えてみると、私自身ここ二年余り、なぜかこの明石名物を口にする機会がなく、その味を再確認できたというか、また一つ明石での思い出が増えたのも事実なのです。
 そして帰り際。レジでお金を払っている時に、KAZU君、元気な声で「おいしかった、ごちそうさま。またね」と言ったので、お店のおばちゃんすっかり感激して、私に「いい子やねえ、こんな子もおるんやねえ」と大喜びでした。

 お腹を満たした後は、やっぱりどこかで遊ばなくちゃ帰れません。

「電車に乗ってどこかへ行こうか」
「そんな遠くへ行かんでもいいで」
「それじゃ、明石公園かな?」
「明石公園いやや。毛虫おるからな」
 どうも、初夏になると桜の木に毛虫が這うのかもしれません。

 結局、快速電車で一駅、最近よく行く舞子のレストランの下の公園に行きました。

 普通の公園ですが、
  お気に入りのようで
  
  
  


   ブランコに春愁忘るる笑顔あり  弁人


 最近の決まり文句。
 「カーくんが写真撮ったる。おじいちゃんはな、
  そこにおったらいいんや」
  



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2 コメント

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はじめまして (ことさん)
2015-06-22 16:10:15
はじめまして。明石市在住の、小学生の子供を持つ主婦です。
仮住まいの視線での明石紹介がとても新鮮で、楽しく拝見しています。
また、お孫さんをかわいがっておられる様子が文面からたくさん伝わってきます。

ところで、明石市内の小学校にアムステルダム日本人学校に3年間派遣されていた先生がおられますよ。去年の3月に任期が終って戻ってこられました。

もしその先生にご質問があるようでしたら、担任の先生を通じて、「アムステルダム日本人学校に行っていた先生が市内におられるそうですが…」と聞いてみてはどうでしょうか?

パパさんが先にオランダに行かれていることですし、すでに色々調べておられるかと思います。
余計なお世話だったら申し訳ないです。







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そうなんですか、びっくり (チムどんどん)
2015-06-23 10:30:15
ことさん、貴重な情報をありがとうございます。

娘(母親)は今月いっぱいで休職に入るようですが、今は残務整理などで仕事が忙しく、オランダ行きの準備は七月になってからと、まだはかどっていません。
そんな状況なので、たぶん、明石にそのような先生がいらっしゃるという情報まで行き着いていないと思います。さっそく話し合うことにします。
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