閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

冬桜

2019-02-02 15:09:24 | 日々

ベランダ水玉解凍中。

 

わぁい、きらきらだ。

 

今朝は起きたら外は霜で白く、車も凍っていた。
室温は12℃くらいあり、そんなに冷え込んだという実感がないけれど。
風がぴゅうぴゅう吹いて霜がおりないときのほうが寒い。

  

河津桜が咲きました。
まだまだ花の数は少なく、葉が先に出ている状態。
でも、鹿除け柵が完備したので、これからはかじられる心配もなく、のびのび大きくなれるでしょう。
来年、再来年、ずっと先がたのしみ。

 


引越しで運んだ本を、とりあえず適当な場所につっこんで、そろそろ3か月。
何か必要になるたびに「えーっと、あれはどこだ」と、いまだに時間がかかる。
よく季節の変わり目に思い出して開く歳時記を、あちこち探して、ようやくみつけた。
河津桜は、大島桜と寒緋桜の自然交配種といわれている。原木が発見されたのが1955年だそうで、広く知られるようになったのはここ20年くらいのことだから、もちろんこの古い本には載っていない。
1月から2月の季語をめくっているうち、「冬櫻」の項にふと目がとまる。

冬開く櫻の一種である。六甲の麓、本山町岡本にある冬櫻は十一月中ごろから二月頃まで、霜や雪にもめげずに咲いてゐる。高さ一間半くらゐ、花は彼岸櫻に似て色は白く、香もなく、枝一面に咲き、丁度ゆすらうめの花のやうでもあるといふ。村人は寒櫻と呼んでゐる。
(高濱虚子『新歳時記』三省堂 昭和28年増訂版)

寒咲きの桜も種類が多く、もともと野生種の桜は雑種ができやすいものだから、これがどういう桜であるかはわからない。
「あるといふ」という書き方からして、虚子さんが自分で見たというわけではないらしい。
興味をひかれたのは、ちょうどその六甲の麓の岡本というところに、わたしは2歳から10歳まで住んでいたからだ。
あのころも冬桜の木はあったのだろうか。
同じ町内といっても、子どもの行動範囲なんて知れたもの、ご近所の見事に刈り込まれたツゲの生垣とか、巨大な竜舌蘭とか、ギンナン拾いに行った銀杏並木とか、小学校の温室とか…そういうものはよく覚えているけれど、冬桜は記憶にない。
「冬に桜が」とよろこぶのは大人で、子どもは香りもない白い花が木の枝に咲いているのを見たって、べつに珍しいとも思わなかっただろう。
どちらかというと下向いて歩いてる子だったし、ね。

 

家の裏で「うにゃあ!」と声がしたので、勝手口を開けて見たら、斜面の山桜の木に、黒猫がするすると登るところだった。
この木は、年を経て妖怪化したアケビのつるにとりつかれて折れたため、太い幹は途中までで、あとは細い枝がまばらにすうすうと伸びている。
そのかなり細い枝の上のほうまで、くるくると巻きつくように器用に登って、モモンガみたいに丸まってしがみつき、自分の重みでゆらゆらしている。
下にもう1匹黒いのが見えたので、てっきり下のがさんちゃん、上が真鈴だと思い、「まりんちゃーん、すごいねーっ、落ちるなよー」などとのんきに声をかけていたのだが、そのあと2階に上がったら、あれ? さんちゃんはベッドですやすや寝ているじゃないですか。
じゃあ、木の根元にいるのは誰なんだ? 真鈴がよそ猫に追い上げられて、降りられないんじゃないの?
と、あわててまた裏を見ると、さすがに枝が細すぎたのか、半分降りて、そこから動けず膠着状態となっている。
(というのが上の絵です)

この場所はかなり急傾斜で、とくにいまは土が乾いているため、猫は平気でも、人は足元がずるずる滑って、救援はかなり困難だ。
どうにか近くまで行ったMが「あれえ?」と言っている。
「真鈴ちゃん、ここにいるよ?」
なんとなんと、木の「下」にいる黒猫が真鈴だというのです。
ということは…えーと…「上」は誰なの?
あ、もしかして、スリちゃんか?
真鈴は、たまにゴハン食べにくるスリちゃんがどうも気にいらないようで、顔を合わせると「シャーッ」と威嚇したり、頭をバシッと叩いたりする。たまたま外で出くわして、木の上に追い詰め、下で見張っていた、ということだろうか。
いったん真鈴は連れ戻したが、また現場に戻ってしまい、木を見上げてうろうろしている。
こちらもずっとはつきあっていられず、目を離した隙に、2匹ともいなくなっていた。

この春14歳になる「熟女」の真鈴もそうとう強気だけど、スリちゃんも、成年男子にしては、ちょっとなさけないんじゃないかねえ。
いや、そもそも、スリちゃんが男子であるかどうか、それ自体が疑わしい。
ナベゾーとは闘うさんちゃんが、スリちゃんは最初からスルーというのも謎。
オス猫にはモテモテの真鈴が、スリちゃんに対してはこうして積極的に攻撃をしかけることも謎。
そのしつこさが、むしろライバルメス同士のけんかみたいなんだけど。
でも、がっちりして筋肉質で大食いのスリちゃんは、どうみても男子なんだけどなあ…
(って、ほんとにスリちゃんだとすれば、ですよ。まさかまさか「第4の黒猫」ではない、よ、ね??)

 

白梅も咲いてます。

 

本日の「いいね!」


木の年輪「広いのは南側」は間違いだった

そう…だったのか!

 

おまけ

「ふいんき」新字採用で正式語に昇格へ

檻(cage)を「ゲージ」と呼ぶのも、そろそろ昇格でしょうか。

(フェイクニュースです。ねんのため)

 

コメント
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