ごあいさつ


2009年は、あしたでおしまいなのですよね。

「 うわあー! 」

「 ふう~!! 」

「 やれやれ 」

「 じわあーん 」


 ・・・・・・・・・・


いろんな感情が駆け巡ります。



物凄いスピードでした、この1年は。

息子の保育園入園から生活が大きく変わり、時間割も同時に大きく変わり、

ひたすら慌しく、慌しく、慌しく過ごした年だったと思います。

とは言え、大きな事故や病気、災難もなく、

家族共々、無事に元気に年を越せるということが、何よりなのですよね。

パスキューアイランドも、穏やかに無事1年間の営業を終える事が出来ました。

お越しいただいたお客様、

当ブログを読んでいただいた皆様、

今年もありがとうございました。

皆様におかれましては、2009年、いかがでしたか?

あと、1日。

世界中でいろんな思いが駆け巡る、1年の最終日、

胸の中のそれぞれの思い、様々な思いを受け止めて、新しい年へと繋ぐ大切な1日

が、よき日でありますように。



2009年は、今日 30日 ( 水 )で終了、

新年 2010年は、5日 ( 火 ) よりスタートです。



来年も、皆様のお越しを 心よりお待ち申し上げます。










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モンテクリスト伯





いやはや、参った、参りました。

アレクサンドル・デュマの 『 モンテクリスト伯 』、です。

講談社文庫・全5巻、これを、

読むのが遅い私にしましては驚きの3週間で読みきったんですもの!!

『 モンテクリスト伯 』 、恐るべし。

新聞の連載小説として始まった、エドモン・ダンテス = モンテクリスト伯爵の

壮大な愛と復讐のストーリーは、当時のパリ市民を熱狂の渦の巻き込んだそうです

が、もう、大大、大納得!! 

21世紀の日本の北海道の札幌市の1市民をも巻き込みまくったのでありました!



舞台は19世紀のマルセイユ、そしてパリ。

ナポレオン失脚~王政復古~ナポレオンの復活~その3日天下、というフランスの

政治激動期の歴史を背景に、純朴で前途有望な一級航海士エドモン・ダンテスが、

妬みによる陰謀のため、無実の罪で政治犯として捕らえられ、イフ城の土牢に

15年間繋がれ、地獄の日々をおくります。

そして、奇跡的に出逢った、隣の土牢の囚人ファリオ司祭 ( もちろん無実 )に

高度の語学、科学、歴史学、薬学、とにかくあらゆる森羅万象の知識を授けられ、

これまた高度の貴族的なマナー、振る舞い、教養を注ぎ込まれ、

さらには、やっぱ、ここがこの物語の最大の要なのですが、

巨万の富を遺されて、手に汗握る脱獄劇の後、司祭の遺言通り、モンテクリスト島

に上陸、金銀財宝を得、モンテクリスト伯爵となって、いまやパリで名士となって

いる自分を陥れた男達に復讐の火蓋をきる・・・・・、というストーリー。



波乱万丈の物語。

19世紀の庶民と上流階級の生活ぶり、

登場人物たちのキャラクター設定の妙、

心の奥深くの欲望、品格、正義と悪、など、深い人間洞察。

ダイナミックかつロマンティックな超ど級のエンターテイメント小説でした。

毎日、毎日、” 寸暇を惜しむ ” まさに、それ、隙間時間数分にページを開き、

ほーっとため息をつきつつページを閉じ、

地下鉄のホームに向かう階段を下りつつ本をバッグから取り出し、手に持って、

ホームに立ったその瞬間から即続きを読み、

乗車後、熱中のあまり乗り過ごしそうになった事2度や3度ではありませぬ。

さすがに勤務中は読まなかったけどね。

夜は家事仕事 ( 小さいテロリストのねんね仕事も ) を終えた後、夜更けまで

一気に読む。目がぐりぐりしてきて、限界の1時30分、

後ろ髪惹かれつつ、寝る。 ・・・・・ が3週間続いたのでした。

「 早く早く、この寝不足&ほかの事何にも出来ない状態を終わらせて~!! 」

と、「 ああ~、終わりよ来ないで~!!おもしろ過ぎ~っ!!! 」

のせめぎ合い、の3週間でもありました。



これだけ興奮させてくれる小説、理由、といいますか、デュマによるカラクリと

仕掛けは沢山ありますが、私は、その理由の1番に、” お金 ” を挙げたい。

モンテクリスト伯のお金持ち振りが、それはもう、半端じゃない。

彼は、周到な準備・計画のもと、パリ社交界に乗り込むわけですが、

そのお金の使い方のとんでもなさ加減が、もう、スカッとするんです!

パリの並み居る金持ちが、あまりの桁違いに、あっけにとられる、その快感!!

デュマのこの小説の、もう一つの裏テーマは、「 金 ! 」 だと思う、たぶん。

お金が出来る事、お金というものの力、魔力、権力。

モンテクリスト伯が、これほどの富の所有者でなかったならば、物語の魅力は

うーん、半減以下、だろう。

読んでいると、モンテクリスト以上の金持ちって、いないのでは、この世に?

という気になります。

凄い、です。



今年の終盤近くに、こんな圧倒的な読書ができ、感動しています。

同じデュマ作の、『 三銃士 』 上下巻も実は、以前より買ってあるのです。

岩波少年少女文庫のハードカヴァーです。

こちらが最初の新聞掲載小説だそうで、こちらも爆発的に売れたそうな。

( 印税は、現在の額に換算すると、『 三銃士 』 が、3億円、『 モンテクリス

ト伯 』 が、5億円 !!! だそうで、えらいこっちゃー!! )


2010年は、これを読むつもりですが、

ちょっと、怖い気もします・・・・・ 。



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グラントリノ / GRANTORINO

蠍座にて。


クリント・イーストウッドであります。

私、この方の俳優としての全盛期のかっこよさをしらないんです。

西部劇時代も、ダーティハリー時代も、主演作何一つ観ていないんです。

映画監督としても、今やアメリカを代表する1人でしょうが、

監督作品で観ているのは、『 ミリオンダラーベイビー 』 『 硫黄島からの手

紙 』 『 父親達の星条旗 』 そして、今回の 『 グラン・トリノ 』 だけ。

クリント・イーストウッドに関しては、私のなかでは、なんとも中途半端で、

どうもうまくまとまらないのです。

でも、彼の今までの輝かしい業績をあれこれ知らなくても、語らなくても、

『 グラン・トリノ 』は、素晴らしく良かった。

主人公の引退老人 ( イーストウッド ) = 現代アメリカ。

フォードの組立工を50年勤め上げ、朝鮮戦争に出征し褒章をもらっていて、

かつてはアメリカ人家族だけだった自分の住む地区に、いつしか移民家族が

住み始め、いまや彼らに占領されつつあることに激しく反感を持っていて、

成功した日本車セールスマンの息子とは全くそりが合わなく、

妻が死んで、孤立している。

以上の、主人公ウォルトとその背景の設定の全てが、細かいところまで全てが、

最後のシーンへの伏線となり、繋がって、深い感動をもたらしてくれるのでした。

移民、異人種との共存を受け入れて、折り合いをつけてやっていかなくてはならな

いアメリカ。

戦争の意味を問い続けなくてはいけないアメリカ。

豊かだった古き良き過去の時代の体験からなかなか抜け出せないアメリカ。

そして、正義の国、アメリカ。

イーストウッドは、自ら主演したウォルトを通して、アメリカという大国の抱える

問題の複雑さと難しさ、腐っても鯛の正義感、天然モノの陽気さ、というような

ものを容赦なく描き、自身の俳優業を締めくくったらしいです。

( もう映画出演を引退するらしい。78歳。 )

それにしても、ウォルトの揺るぎの無さはどうでしょう。

大人とは、かくあるもの。

男とは、かくあるもの。

この映画を観ての、さらなる感動は、この2つ。

痺れましたね。

イーストウッド俳優全盛期のかっこよさはどれほどであったか ・・・・・ 。









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緑のブーケ





ぼくは、3さいのぼくのおたんじょうびに、

ぶーけをもらいました。

みどりいろのはっぱと、くろいまめのたくさんついているなんかと、

しろいおはながいっこある、かっこいいぶーけです。

いいにおいがするね。

まーちゃんは、もりのにおい、といいました。

たんじょうびのあさ、とーしゃんにしゃしんとってもらいました。


みえおねえさん、ありがとう。
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3歳になりました





今朝、「 おおぜきちからくん、なんさいですかー? 」

と聞いてみたら、

「 2さ・・・、3さいですっ!! 」 と、力強く指を3本たててました。

無事に ( ” 無事に ” のありがたみを正に実感 )、

低体重児だったなんて、今や誰も信じないくらい大きくなりました。


3歳を前にして、彼は、おしめからパンツへといよいよ穿きかえることと相成り

まして、保育園語で 「 おにいさんパンツ 」 と呼ばれる、

紙製ではない、ちゃんとした布のパンツを穿いて、登園、というトレーニングを

開始しておりました。

そして、なな何と!!

誕生日の前日、彼の人生初の、トイレおしっこに成功したんですって!!!

その日は、私がお迎え当番の日だったのですが、

保育園の玄関に着いて、会う先生、会う先生、皆さんから、「 ちかちゃん、おし

っこ成功したんですよーっ!! お母さんっ!! オメデトウゴザイマスー 」

と、祝福のお言葉をいただきました。

本人も、てれつつも、嬉しそう。

以降、園の午前中を中心に、おしりスッキリのパンツのおにいさんなんです、

うちのちかちゃんは。


長かったなあ、でもあるし、あっという間だったなあ、でもあるけどなあ。

ピーク時には、毎週 『 マミーポコ・Big 』を買って帰ってたもんなあ。

まあ、すぐには完全パンツ生活は無理としても、おしめ換え作業も、

あと少しで終わっちゃうんだなあ。

そうすると、いよいよ、赤ちゃんではなくなっちゃうんだよなあ。

ひとつ、ひとつ、卒業、なんですよねえ。 うん。

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粉引 と 炭 と



深鉢です。

旬の野菜の炊いたの、とか、

擂り鉢で丁寧にこしらえた あえもの、とか。

ちょっと ねっとりしたもの。 

そうだなあ、ポテトサラダみたいなもの、とか、アボカドをつかった何か、とか。

冬には、お雑煮がいいな。

春は、苺やサクランボをたっぷり。

夏は、鰻ご飯。

秋には、ほっ、と優しい にゅう麺なんてどうかしら・・・。



直径 約14cm X 深さ 約9cm の、大振りでたっぷりの和のボウルです。

一つは、粉引き。 こくのある、オフホワイトです。

もう一つは、炭化焼成。

陶器なのですが、まるで炭のようになる焼き締めの

つや消しのチャコールグレイ。


いつものレシピに、ほんの少し季節感をまぜて、

こんな、素朴でシンプルな器に盛り付けてみたなら、

普通の食事が、ちょっと贅沢 & 新鮮 ! になると思います。





深鉢

2630円 / 日本製










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” おまけ ” は シールがいいな 




先週の日曜日、あわただしく ( まあ、毎日毎回のことですが、 ) 家を出て、

お弁当を作っている時間すらなかったので、

店に着く前に、店の近所にできたドトールでサンドイッチとコーヒーを

買いましたところ、チェブラーシカのとーってもかわいいシールが ” おまけ ” 

についてきたのです!!

わあーい! わああーい!!

よーく見回すと、メニウ表や、レジまわりの張り紙や、入り口の看板に、

季節限定のサイイドイッチを注文した人には、チェブラーシカのシールをあげる、

って書いてあり、偶然にもテキトーに指差したのが、限定サンドイッチだった

わけでした。

そのお知らせが全く目に入っていなかったので、うれしさ二重!!

期間中はあと1~2回はこのサンドイッチを食べようと思っているんですが、

シールの種類も2~3種類あったなら、シール欲しさに限定メニウを注文する

お客さんがもっと増えるだろうになあ。

今回の企画が成功して、今後もシールのおまけ企画をやって欲しい。是非。

なんたって シール好きですからねえ。
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AMTRAK BLUES / ALBERTA HUNTER




軽やかで控えめなピアノの前奏が1小節、

そして、

低く太く力強いヴォーカルが、静かに歌い始める。

はじめはゆっくりと。



I'll be down to get you in a taxi  honey.

please be ready by half past 8.

honey dont be late 'cause I wanna be there

when the band start playing, ・・・・・・・


( タクシーで迎えに行くから 8時半には用意していてね、遅れちゃダメよ

だって バンドが演奏する時には そこにいたいの ・・・・・・・ )



そして曲は途中からテンポが切り替わり、


そこからだ。

彼女はぐいっと本腰を入れ、ぐいぐいとスィングしてゆく。

まさに、ぐいぐいと。

聴いている私は、知らず知らずと体がこのノリに合わせて動き出す。

心も一緒に、モチロン!



スィング! スィング! そしてスウィング!!



華があり、滋味に溢れ、そして、ドスも十分効いている、独特のヴォーカルが、

全10曲を歌いきる。

ブルース? ジャズ? 

うーん、どっちとも言えるし・・・どっちでもいい、そんなこと。

とっても素敵な、特別の1枚、それだけは確かよ。



彼女の名は、アルバータ・ハンター。

1908年、「 ダゴ・フランクズ 」 という店で歌手デビューした。

売春婦、そしてそのヒモ、それからピアニスト、、店のお客様はこのような面々。

1922年、パラマウントレーベルにてレコーディング。

ベッシー・スミスがコロンビアレーベルからデビューしたのがその翌年で、

ベッシー・スミスのためにアルバータが提供したのが、

有名な 「 ダウンハーティドブルース 」 。

アルバータの作曲中でも最も有名なチューンとして後世に残り、また、

アルバータの20世紀のブルースシンガーとしての地位が確立される。

1920年代は、シカゴが拠点。

「 ドリームランドカフェ 」 で働く ( = 歌う )。

この店で、シドニー・バシェー、ルイ・アームストロング、キング・オリバー、

フレッチャー・ヘンダーソン、といった、

その名前が音楽史に燦然と輝くアーティスト達と知り合い、

そして、1923年、ニューヨークへ進出。

さらに、シカゴに戻った時、

古巣では より大きな仕事が彼女を待ちうけ、

名実ともに押しも押されもされぬ、スターシンガーとして活躍。

彼女のセリフ。

「 ジャズシンギングがどういうものか、わからない。 」

「 私にとっては同じ事。心を込めて歌詞を歌えば、どれも 同じ。 」

しかし、

1954年、彼女はライムライトから姿を消す。

母さんが病死した日、娘は歌をやめようと決めたのだった。

その翌日、年齢をごまかしてブロンクスのYMCAナージングスクールへ。

看護の勉強を始める。


彼女のセリフ。

『 「 彼女、まだやって ( 歌って ) いたの!! 」 と言われたくなかった。』


1957年から、ナース ( !! )。

アルバータ、62歳。 

それから20年間看護師として働き、1977年、82歳で引退。

この間、1音たりとも歌っていない、と。

働き続けてようやく引退、のはずのアルバータに、

そして3ヶ月経たないうちに、ニューヨークの バーニー・ジョンソン ( 初の

白人と黒人が一緒に入店できるクラブ 「 カフェ ソサイエティ 」 のオーナー )

の「 クッケリー 」 からラブコール がかかり、出演決定。

86歳まで、この店で、週5日、歌う。


彼女のセリフ。

「 自分の知り合いが、人生をイージーに考えると、皆ボケていったの。

働かないってひどいこと。 こんなひどいこと、ない。 」



このアルバムのアルバータ・ハンターのポートレイトが、このセリフを裏付ける。

このアルバムのアルバータ・ハンターのヴォーカルが、その人生を証言する。

この、『 AMTRAK BLUES 』 は、

アルバータ・ハンターの85歳のレコーディングなのだ。

1980年、日本の音楽雑誌で紹介され、奇跡のカムバックと話題になったこと、

覚えています。

でもね、奇跡でもなんでもない。

聴けばわかる。

人生をイージーに考えた事が1秒もない、実力と魅力に富んだ女性がいて、

そして、彼女にとって、自分を最大限に生かせる仕事が、歌うことだった、

そういうことだ。


彼女のセリフ。

「 私は、いつも解放されていた。

常に自分自身でいた。 他人に何も求めないし、頼らなかった 。」


アルバータ・ハンター

1895年 4月1日 アメリカ メンフィスにて誕生。

1984年10月17日 ニューヨークにて死去。 享年89歳。



私も、ずーっと働いていたい。

働いて、働いて、永遠に瞳を閉じるその時まで、仕事から、いろんなことを

学び続けたい。

そういう一生がいい、そうはっきりと考えるようになったのは、

ごく最近です・・・・・ 。


































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AMTRAK BLUES その2 ( 参考写真 )





『 AMTRAK BLUES 』 のレコードジャケットの裏面のポートレイトです。

最高に素敵な、とびっきりの笑顔。

チェックのシャツに、ベスト、カーディガン&パンツ!!

たぶん、真っ赤なマニキュア。

なんというカッコよさ!! 85歳!!!
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福田 元美 さんのクリスマスカード 2009



お客様より、早い時期からお問い合わせが寄せられておりました、

福田元美さん作の 凹版画クリスマスカード、

今年もめでたく店頭に並べる事ができました。

2009年は、「 ひつじ 」 「 キャンドル 」 「 とり 」 「 天使 」 と、

4種類を作っていただきました。

小さな窓の中に、ニュアンス豊かな墨色の濃淡で、

これらの  ” 福田元美的 ” な印象的なクリスマスモチーフが描かれています。

厚みのある、上質な白の用紙、そして封筒。

1枚1枚、心を込めて、今年ももちろん手刷りです。



商業的な量産商品に一線を画す 小さな版画作品を、

大切な方、通じるお友達に ・・・・・ 。

これが、

パスキューアイランド流の贅沢。





福田元美 版画クリスマスカード

1組 530円

















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