リネアの5月 ①

 

初めて「 押し花 」を教えてもらったのは小学校1~2年生の頃だったと思います。

母が庭に咲いていた花・・チューリップだったかな・・・の花びらを本のページ

に挟み、上に本を数冊のせておき、ずーっと経った頃に開いてみたら・・・・・

あんらまぁ!ぺったんこになり色も少し褪せた花びらが そこにありました。

新しくて好きな感じの絵のぬりえ帖を買ってもらって嬉しかったのと同じく、

絵の具で色水を作るのがおもしろかったのと同じく、

型ガラスの模様の上に紙をあてて上からクレヨンで模様を写し取るのがおもしろ

かったのと同じく、えっとあと何だっけ?いろいろあったはずですが、

まあ、独りだけの愉しみを感じたのでした。

色褪せた花びらだなんて、何の有効性があるのかい?と問われたら、

「 ないですよね。 」 というしかないのですが、生えている花を自分で加工して

本の中に閉じ込める、そこにとても魅力があったのでした。

学校から帰ってくる道すがら、土手に咲いていたいろいろな花を採ってきては

本を選び、その本に挟み、そしていつしか忘れて、年月は流れ。

ある時ふと手に取り、ページを開くと、薄茶色で薄くぺったんこの花が挟まって

いて、大変驚くのでした!

それは、押し花を忘れ去っていたから、というよりは、

このようなことをしていた昔々の自分に、瞬間的に再会させられて頬をぶたれた

ような衝撃を感じるような感じがしたから、ということでしょうか。

( つづく → )

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

暖かくなり、花盛りの、よい季節になりました。

サンドウィッチをつくって、ポットにはコーヒー ( 缶ビールもいいですね! )。

散歩、そしてどこか芝生かベンチのある公園でのんびりとお昼ごはんです。

こんがりときつね色の丸いパンを山盛りにして、

ご来店お待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ヌテラの朝

我が家の朝ごはんは、パンです。

私は、自分の分だけお餅を焼いたり、おじやを作ったりして時々変化しますが、

夫と息子は、365日パン。

パンを焼いて販売もしているのですから当たり前といえば当たり前なのですが、

自家製パン ( グラハム粉の大きなパン ) をスライスしたものに、バタその他をのせた

塗ったりしていただきます。

バタ + ジャム類、酒粕ディップ ( ← 夫が長年自家用で作っている )、黒ごまペースト

や季節のジャム類、蜂蜜、などなどの組み合わせですね。 

2月でしたか、我が家に 『 nutella  ヌテラ 』 がやって来ました。

『  ヌテラ 』 、それはイタリア生まれのチョコナッツクリーム。

たっぷりのヘーゼルナッツ、チョコクリーム、砂糖、あとなんだっけ・・・意外や毒っぽ

いヘンなものは一切入っていないのです。

このヌテラが一発で息子のハートを撃ち抜きました、予想通り。

初開封以来、ヌテラ LOVE ♡ という毎朝がずーーっと続いています。

彼は、バタを塗り、そしておもむろにヌテラの蓋を開けて、

そりゃ丁寧に丁寧にその上に均一に塗る。ナイフを置いて、ガブリンコッ!そして笑み。

これを3回。3枚たいらげます。

「 飽きない? 」 と今朝聞いてみたところ、

「 今のところ、ゼーンゼン 」 とのお答えでした。

『 ヌテラ 』 は、発売56周年になるらしい。ちょっと舐めてみましたが、チョコ単一の

くどさがなくて、ヘーゼルナッツの味とチョコの味が見事に組み合わされていて、確かに

美味しい。ヨーロッパを中心に、子どもも大人も 「 ヌテラ 」 と聞くと目が三倍に

大きくなっちゃう大人気クリームなのだそうで、世界中で愛され続けて56年、スゴイ。

我が家でもいつまで続くのか、愛され始めてはや3個目、

ニキビも気になるお年頃なはずなんですけどねー。

私は一口味見で充分でしたけどねー。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

大人のこぶしサイズの丸パンをスライスして、バタ + ヌ・テ・ラ、はいかが?

朝ごはんにも、おやつにも。安心な材料で、しっかりと甘くて、満足しますよ。

こんがりと焼けたパンを山盛りにして、ご来店お待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )

薄暮派

 

昼間の明るさの力がどんどん弱まっていき、薄くなっていって、

とうとう闇に溶けて消えてしまうような、暮れ切る前の十数分のグラデーション

のひとときは、一日の中で最も精妙で趣があると思います。

「 薄暮 」 。なんてぴったりな名前でしょうか。

街中でこの薄暮を迎えた時には、信号機や車のライト、ビル群の灯りがそれは美し

ドライで、なぜだか崇高な静けさに満ちているような気がするのです。

その風景と空気感を都会の素晴らしさの筆頭に挙げたいし、私はいつも郷愁に近い

切なさが迫ってきて苦しくなってしまう。

 

自宅に居ての薄暮は、明かりを点けずに味わうのが好きです。

灯りはなしで、カーテンも引かずに、ただただ窓の外の儚く消えてゆく明るさを

見届けるのです。お隣の庭には、我が家のすぐ傍にエゾムラサキツツジの木が

あって、今週はもう咲き始めました。

薄暮の中で暗くなって夜に同化してゆく花と、黒くて細い枝や幹のシルエットは

美しく、シックです。

ワインを片手に立ち見する、それは自然のライブショー・とても短い・・・・

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

雨の日

                                                                              ©Shimmy Books

 

今週の火曜日は、雨降りでした。

雪解けの頃、気温が上がって雪が雨に変わった日もありましたが、そういう特殊

で珍しい天候による雨ではなく、すっかり春になっての純正の雨降りでしたから

とても新鮮で、気持ちがスンスン弾みました。

私は雨降りの日が結構好きです。

雨の日はもちろん曇っていて、その微妙で繊細なグレーカラーの空の色がとても

落ち着きますし、街全体がトーンダウンし、モノの色の深みが増します。また、

「 雨降りですからねぇ 」という暗黙の了解のもと、全ての活動は速度を落とし、

みんなが優しく納得し合う感じがよいのです。

活動が自然と制限される分、静かな時間を得ることが出来ます。

心が内側に向かう静かな時間は、普段は意識していないと得がたいですからね。

そして、更に雨粒。

天から降り注がれる透明の水。窓硝子に当たって、植物に当たって、アスファ

ルトに墜落し、土に吸い込まれる水のなんという透明感、瑞々しさよ!

 

暗さ、くぐもった色調、穏やかさ、静かさ、そして雨粒の透明感とテクスチャ。

雨の日は、このような要素でできていてなんとも好きなのです。

 

本日の見出し画像は、ニシクルカフェで開催中の 『 本を読むとき 珈琲があると

しあわせ 』 シミー書房展にて購入した、岡部亮氏の新作版画作品です。

岡部さんの作品には、絵柄とともにその瞬間の光が描かれている、いつもいつも。

季節、天気、その場所と時間帯の、太陽の光の量や質。作品を観ながら脳裏では

その場面を支配している光をはっきりと感じながら、物語を空想しているのです。

「 雨のカフェ 」

雨の日のエッセンス!

黒と白と濃いピンク、そして青。なんてモダンで瑞々しいのでしょうか。

静かな時間が流れる雨の日の室内のふたりから、物語が生まれていきます。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

今週末から月曜日にかけて、予報では雨降りマークが続くようです。

雨の週末は、パンをトーストして、バタをのせて、珈琲も用意して。

ゆったりと静かな朝ごはんはいかがでしょう?

 

こんがりときつね色に焼き上げた皮が美味しい ( 中身もおいしい ) 

丸いパンを山盛りご用意して、ご来店お待ちしております!!

 

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個150yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

リネアの4月

 

リネアは、スウェーデン生まれの絵本の中の少女なのですが、真っ直ぐな

黒い髪で、しかもきれいに切りそろえたおかっぱスタイル。

顔立ちも、丸いお鼻に一重まぶたの小さめの目・・・まるで日本の少女のようにも

見えます。年は、12~13歳くらいですね、都会の真ん中のアパートに住んでいて、

四季折々の愛する自然とともに生活しているのです。

街中暮らしで愛する自然ともに?

一体どうやって? 詳しく知りたい!

そうですよね。そんな疑問や希望に応えて、一年間を月ごとの章で紹介したのがこの

『 リネアの12か月 』 です。

都会っ子でもあるリネアは、

豊かさとは?と常に自問する私達のガイドなのです。

 

4月。

リネアは、室内で種をまきます。

園芸店で種を買ったけれど、どの種もまくにはまだ早すぎる。でも長いあいだ室内の

小さな庭を夢見ていたリネアは、大きな金属の缶のふたに土を入れ、列や四角を描き

ながら買ってきたコショウソウ、カラシナ、ピーナッツ、エンドウ、ベニバナインゲン

小麦の種をそこにまくのです。ちゃんと細い砂の道もつくって、小さな庭師人形や、

うさぎ人形も2匹置いたりします。

黒い土と、様々な色や形の種と、小さなお人形の、ミニミニガーデン。

わくわくしてきますよね。

そして4日後、

芽が出て、列は乱れはじめ、

一週間後には、小さな小さなその庭は、芽がぐんぐん伸びて、ジャングル状態に!!

2週間後、あまりの混乱ぶり ( ! ) に、リネアは小麦、カラシナ、コショウソウ

を切り取ってサラダにするのでした。

わあーーどんなお味?ステキです!サラダ!

それからエンドウとベニバナインゲンは、友だちのブラッシュさん ( 引退した

植物育ての達人のおじいさん ) の庭に植えました。

 

・・・・・っていう、4月。

真似してできそう。でも、同じにやらなくても、なにか部屋の中で土と緑を楽しみ

たくなります。なんだか気軽にやれそう、とわかります。

まずは、ホームセンターやお花屋さん、苗やさんを訪ねたり、種コーナーを見に行こ

うかな、って思えたならば、もうすでに今までと違う春の生活にシフトしているので

はないかしら。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

フレッシュサラダと、パン、そしてバタ。

春は軽やかで新鮮な食事でいきたいですね!

こんがり焼けた丸いパンを山盛りにして、ご来店をお待ちしております!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

今年の蕗の薹

 

毎年、雪解けを合図に某医療センターの敷地に忍び込んでは、急ぎ仕事で

ハント (  ≓ 泥棒 ) していた蕗の薹。

今年はなんと嬉しいことに、我が家の前の野生の庭( 生え放題・伸び放題

の野生植物の楽園 ) に、蕗の薹が現れたのです!!

ヒョコヒョコと、やや細身ではありますが、10数株!

やれおかしともぎ取って、洗って冷蔵庫へ。

例年は小ぶりのレジ袋一杯になるくらいの収穫量で、毎回 ” ふきのとう味噌 ”

を作ってお弁当で楽しんでいたのですが、今年の収穫量は、三分の一以下。

急に暖かくなったせいもあって、いつもの場所の蕗の薹たちは、すでに大きく

成長し、蕾は開いて花満開状態、食するにはちょっと育ちすぎですから、追加

収穫はムリだなあ・・・ ふきのとう味噌にするには、量が足りないなあ ・・・

とじれじれしていたのです。

そして先日の月曜定休日の夕暮れ時。

ふぃっと閃き、ふきのとうフリットにしてみました。

小麦粉に冷蔵庫に残っていた炭酸水を混ぜて衣にして、フライパンで揚げて。

とても淡い薄緑いろの蕗の薹たちが、油の中でじゅわじゅわしているうちに

鮮やかなグリーンに変わります。

さあ、できた!

衣をまとった美しい緑いろの蕗の薹たちひとつひとつに、指先で粗塩を丁寧に

のせて、テーブルへ。

フリット をひとつパクリ、わあお!美味しいっ!

ほろ苦みとしょっぱ味と油っ気が渾然一体。

うーむ、イケルねこれは、とワインもひとくちゴクリ。

夫も 「 味噌よりこっちがよい。 」 とのことで、

来年以降も、蕗の薹はフリットで決めることにしました。

ほんの少しの量ですが、フリットにするならちょうど良い量でしょう。

ああ、もう少し食べたいな、でもお仕舞い、がちょうど良いでしょう。

 

春の最先端、冬が春にバトンを渡すその瞬間の美味しさなのですよね。

本物の野生を自分で収穫して、自分で調理して、食べる、

それが住宅地のささやかな自然からであっても、この一連の流れその

ものが春の楽しみであり、

お店では味わえない小さな小さな贅沢、と一人ほくそ笑んでいたりして。

 

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

リネアの12ヶ月 

1994年初版発行の 『 リネアの12ヶ月 』 は、当時書店で絵本コーナーで

平積みされ、既刊の 『 リネア モネの庭で 』 とともに世界的ベストセラーの

旋風を巻き起こしていたという記憶が確かにあります。

40~50代の方でしたら、ああ、知ってる! もしくは、家にある、とおっしゃる

かもしれません。現在は絶版のこの2冊を、私は古書店で再会し、購入しました。

当時の私は、” 自然 ” とか ” 植物を育てる ”  とか ” 四季の彩り ” などのワードに

反応することなく、忙し風を吹きまくって余裕のない暮らしをしていたのです。

今の方がこの本に描かれる自然観察ノートに深く頷き、共感することができる。

30年弱の年月を経て、ようやく正気に戻ったのでしょうか?どうでしょうか?

もう4月ですが、これからリネアとともに、この素晴らしい絵本を毎月楽しみた

と思います。

 

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

4月、小さな緑の芽や葉っぱが出てきましたね。クロッカスも!

暖かな春の日差しとともに、身近な自然を見つけながらのお散歩が楽しい。

ポットにコーヒーを入れて、サンドイッチも用意して、外へ出かけよう!

明日も、香ばしい皮、もっちりの身の丸いプチパンを山盛りにして

ご来店お待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個150yen

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

シミー書房 x ニシクルカフェ !!

 

先日私の尊敬のキモチを告白した ” 雲 ” という名の 「 ニシクルカフェ 」は、

南区石山の札幌軟石造りの建物・ぽすとかんにあります。

旧石山郵便局だったぽすとかんは、戦前からの地域の暮らしの流れを見続け

きた歴史ある建造物なのだそうです。

2階にニシクルカフェ、1階には、札幌軟石を使った雑貨の「 軟石や 」 さん

とニシクルカフェの販売部門。両店のキャッシャーも1階にありました( 私

まだ1階のこのブティックをゆっくりと見ることが出来ていませんが )。

元郵便局の古い建造物を大切に再構築して、郵便局時代と同じように、

人々がいつも出入りできて、集うこともできて、話し合うこともできる場所へ・・・

ぽすとかんは、地域の自慢の、みんなの交流の拠点なのですね。

石の壁面、吹き抜け、黒々とした梁がめぐらされていて、結構ごつくて骨太

で、そこは独特の空気に満ちている。

そのようなぽすとかん空間で、今月早々に「 シミー書房 」さんの個展が

開催されるのですから、さあ大変!!まぁ大変っ!!

シミー書房作品を早くから発見し、惚れ込んで即取り扱いを申し出られただけで

なく、お店の魂の看板はシミー書房の象徴的イラスト作品のひとつで作られていて、

オリジナルのお菓子や珈琲の販売用のパッケージも、実にさり気なくシミー書房・

岡部イラストでデザインされていて・・・という、シミー書房との素敵で深い繋がり

もつニシクルカフェでの今回の展示は、

 

「 シミー書房の本と ニシクルカフェにまつわる原画展 」

 

というではありませんかっ!

あの建物、あの空間で、シミー書房のお二人はどう取り組み、いかように魅せる

のだろうかと、わたしはワクワク興味しんしんなのです。

原画を見ることが出来る機会は、本当に貴重です。創作のプロセスにも驚きや納得が

待っていることでしょう。刺繍と木彫のブローチの新作はどんな かナ?

Tシャツの新作も並ぶらしい!ワァオ!

新作を拝見して、購入することも出来て、「 何を食べても飲んでも全部美味しい 」

と、当店の古くからのお客様数名が太鼓判を押しているニシクルカフェのメニウを

いただくことも楽しみで、

4月のカレンダーの特別赤丸は、” シミー書房 x ニシクルカフェ ”  ですよねー!

 

 

 

 

  『 シミー書房の本と ニシクルカフェにまつわる原画展 』

2021.4.8.( 木 ) ~  19 ( 月 ) 10:00~18:00

  ( ※ニシクルカフェは11:00open ・ 火・水定休日 )

 

ニシクルカフェ

札幌市南区石山2条3丁目1-26 ぽすとかん内

TEL : 070-4087-2975  /  駐車場有り訳10台

地下鉄真駒内駅じょうてつバス4番のりば12系統乗車、「石山中央 」下車徒歩1分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )