MAGNIFYGLASS = 虫めがね



今や無しではいられないもの、それは、虫めがね。

小さな字を読むにはこの道具の力を借りずしては無理となりました。

いっそ、眼鏡をかけたら? とも思いますが、いやいやまだいらない。当分はこれで。

読書は、明るいところで、虫めがね片手にやってます。

今までなんとか裸眼で読めていたのですが、拡大レンズを通して見ると、活字の力を

物凄く感じることができますね。

文章がグイグイと頭に入ってくるのです。

活字、活字の並び、行間が語りかけてくる。

読書の醍醐味を取り戻したといってもいいくらいです。

( ボーヴォワールの自伝の最終巻 『 ある戦後 下 』 も見つかり、快調に読み進んでま

す。1965年の活版印刷の活字ですから、深みもあり、かなりシビレます。)

拡大鏡を通して、自分の書いた字をみてみるのも新鮮ですよ。

案外へたっぴーネ、って。 結構クセ字だなあ、とか、線がイキイキしてるね、なんて。

地下鉄での読書の時も、携帯用の虫めがねと共に、節電していないシートをさがして

読んでます。携帯用虫めがねは、夫から。

「 キミには、これが必要ではないですか? ホレっ 」 と、ある日くれました。

その時は苦笑まじりにありがとう、でしたが、今は心から、お心遣いに感謝です!
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料理




毎日台所に立ち、何かしらの調理をし続けているわけですが、うーむ、上達してきている

という実感がない私です。

息子が喜びそうな新たな一品をこしらえた、とする。

息子に、「 ねねねえ、今日のコレ、どお? 」 と聞く訳です。


息子、「 うーん、おいしくないわけじゃあない、うん。 」 と、シラッとお答え。


でも、これはかなりの名回答だと思いますよ。

言い得て妙!!

いっそ大失敗をこしらえてしまった方がよほど潔く納得、申し訳ございません、となるの

ですが、要は 「 まあまあ 」 なわけなのですよ、トホホ。

まあまあの出来って、何とも・・・・ねえ。「 マズっ 」 より悪いと捉えます。

このような、「 おいしくないわけじゃあない 」の登場率を下げてゆきたい、いいや、

劇的にほとんどゼロにしたい。だが、そう簡単にはイカのキンタマール、むむむ・・。

料理は科学、そして想像力、判断力、あとは何だ? 情熱か? 経験か?

わたしに欠けているものは?

全部少しずつ ( いや、少しではないな ) バランス良く不足しておるのだ。

自信というやつは無論なし。


ちなみに息子は、気に入った時は、親指を立ててグーをして、「 ウマイッ!!! 」 っ

て言うのです。かーさんは、その満面の笑顔が見たくて日々包丁を握るわけです。

夫は、出されたものには文句はなし、全て平らげる。淡々と食べ、静かにごちそうさま。

本日 ( のひと皿は ) いかがでしょうか? 聞くと、


「 つゆはもっと濃く 」

「 固い 」

「 なんだかよくわからない 」

「 これ、何だったの? ( 一体どういう主旨の食べ物? ) 」

「 食べにくい 」

「 ま、いいんじゃないの 」


息子に対しては、” ホメて伸ばそう ” の方針を採用している私たちなのですから、

ヨメにもぜひそのようにお願いしたいのですが、息子とヨメでは違うらしい。

ま、今わたしに必要なのは、暖かな励ましよりかは、正直かつ辛口のコメントなのよね。

とても正直で、ある意味きちんと味わってくれている夫、「 言えというなら 」 言って

くれます。


生きる土台は食べ物だと思っています。

人生を支えるもの。

生きとし生ける物の基本。

以前・・・結婚前、出産前は、そんなこと考えてもみませんでした。

今、料理が楽しく、大好きになれた。そのことひとつとってみても、ありがたいこと。

日々、五感を思いっきり使って、いろんな体験、出来事を吸収して、

少しでも上手になりたいなあ、料理。










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2014年 暑中お見舞い申し上げます。



暑中お見舞い申し上げます!


今日は土用丑の日、うなぎを食べる日ですね。

うなぎに限らず、元気になるおいしいものをたんと食べて、暑さを乗り切りましょうね!


真夏日は、店の入口のドアは開けっ放し。店内の照明も半分にします。

そして、開け放したドアのところに、たっぷりと水を張ってある古い大きな琺瑯のバケツ

を置いておき、何度も店先に水撒きです。

晴れて暑い日は、撒いてもすぐに乾き蒸発してしまうのですが、バケツの水をコップで掬

ってジャバジャバと飛沫とともに撒くのは、もうほとんど水遊び!かも。

水の中に手を入れるだけでも気持ちがいいし ( 裸足になって足も浸けたくなるくら

い!)、水に濡れて黒々と光るアスファルトに、一瞬涼を感じてもらいたくて

せっせと撒きます。

そして、うちの店の店先で、まるで昔からあったかのようにぴたりと納まり風情を醸して

くれている、働き者のこの素敵な琺瑯バケツは、みねさんが送ってくれたもの。

その昔染めの実習で使われていたのでしょうね、「 特製染色釜 」 と書かれていますも

の。先日のジャズライブの時は、これで白ワインとリンゴジュースを冷やしました。

少したわんで、少し錆びて、とても便利で、大変に魅力的です。




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魔法の緑




昨日と今日は雨降りですね。

少し蒸してはおりますが、ぐっと涼しく過ごしやすい。

それまではちょっと暑いのが続いてましたが、皆様お元気でしたか~?

一昨日までのそのしばらくの間、私と息子のチカラは、児童会館から帰り着くと、

玄関着いたら2分で( ←なんか昔、チンするだけでほかほかごはんのCMがありまし

たっけ・・・古っ ) かき氷!! な日々をおくっておりました。

私が荷物を置いて、窓を全開にして空気の入れ替え、風通しをする間に、息子は手を洗っ

てかき氷マシーンを用意、氷をセット。

次に私が器をセット。

ヨッシャーッ!! と目と目で合図よろしく二人で交代でガリゴリと氷を削ってこんもり

させ、さあ、嬉しさマックス! シロップがけです。

去年は自家製梅シロップのみでしたが、美味しいんだけれど、かき氷としてはなんか物足

ない。なんだろう?

うーん、パンチが足りん? うむ、そうだな。熟成の梅シロップをドバドバかけるのも

ちょっと腰が引けるし ( ケチ )。

ということで、今年は、このメロンシロップ登場。

メロンといっても無果汁。果汁0%。

去年欠けていたのは、この潔い遊び感覚ではなかろうか。不健康さともいうかも。

冷え冷えの真っ白くて柔らかい氷の山に、まずとーしゃんお手製の甜菜糖のシロップを

かけ、次にそれはそれは目の覚めるような真緑のメロン味のグレナデンシロップをタラー

リと回しかけます。その瞬間、息子が 「 ウッヒョーーッ!!! 」 とか、「 ヤッター

ーーーッ!!! 」 とか 「 バンザーイッ!!!! 」 とか、感嘆符を多用する呻きの

まじった喜び言葉を発するのです、もう、毎回。必ず。忘れず。

そして、ひと匙すくって口に入れ、その甘さ、その冷たさにほっぺをつぼめてホホホーッ

「 オ・イ・シーーーーーッ!!!!!! 」

大人の私もうっとりですが、子供の瞳の輝きといったらもう大変です。

妖しく輝く緑の液体の、タラーリと甘く、ふわりと香る人工メロンの魔法の威力。

これを回しかけてこそ 「 かき氷 」、まあ、イチゴ味もレモン味も同様でしょうが、

児童会館の夏祭りのかき氷で子供に一番人気は、ブルーハワイなんだそうです。

今やグリーンに染まった氷山を崩しつ食べつしつくすと、二人で 「 ふぅー 」と一息

ついて、「 ああ、うめかった! 」「 ああ、ようやっと落ち着いた 」と。

かき氷を食べるタイミング、真夏日の帰宅直後、これかなり正解だと思いますけど、

どうでしょう。








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ジャズライブ ありがとうございました




7月14日 月曜日、ジャズライブ 今回も無事に終えることができました。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

日中はほどよく暑く、会場である当店はこの夏初めて入口のらんまを開けて風通しの準備

をし、いつもの白ワインとリンゴジュースを、大きな琺瑯のバケツに水を張って少しでも

冷やし、開場に備えました。

徐々に客席が埋まってゆき、演奏開始。

しかし、やはりお客様の熱気で室温が上がってきた2曲目終了後、通りに面した「 電話

室 」 のガラスドアを全開に。

その瞬間、暮れ色の通りの眺めが一気に広がって、外の世界との境目が取り払われ、

夜気がすぅーっと流れ込みました。夜の外の新鮮な空気にもちょっとした振動を与えつつ

ベースとサックスの音がどんどん生み出され、演奏が進んでゆきます。

なんとも” 真夏の夜のジャズライブ ” ならではの趣向となりました。

サキソフォニストもシャツを脱ぎ放ってTシャツ一枚で頑張ってましたね。


今回の演奏曲目は


・BLUES BY FIVE

・ALL OF YOU

・SKYLARK

・CARELESS LOVE

・LOVE FOR SALE

・THE NEARNESS OF YOU ( ENCORE )



以上の6曲でした。

4曲目の 「 ケアレス ラヴ 」 はとっても古い曲。

テナーから持ち替えて、ソプラノサックスでの演奏でしたが” 鳴っている ” ソプラノ

サックスのしなる音と、演奏が進み一層深みが増してきたベースの音がこの曲を捕らえた

ように感じました。演奏者の息がピタリと合い、ジャズ的な、ジャズでしかありえない、

ジャズならでは、の ” 何か ” をグイグイと醸していたようです。

いやあ、良かったです!


残念ながらご都合のつかなかった方、ちょっと気になっているんだけれど・・・の方、

次回は是非ご参加ください。

「 ジャズは好き、でも詳しくはない 」 みなさまの為にこそ、当店のジャズライブがあ

るのです。どうぞお気軽に。いえ、ホントウに!!

超シブい本物のジャズを、生で、超気軽に。

これが当店のこだわりです。



次はきっと秋の初めころ。

会場でお待ちしております。












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梅干2014




今年も始まりました。

梅干し作り、3回目の夏です。

南高梅10kg、黄色くなったらヘタを取り、洗って一晩水に浸け、翌日2kgの塩と共に

下漬けし、水が上がってきたなら重石を軽くして、赤紫蘇が出てくるまで漬けおき。

赤紫蘇が並んだなら、2kg用意。

出来た白梅酢、赤梅酢をたっぷりと取り置いて、塩で揉んだ紫蘇を下漬けした梅とともに

樽に戻して重石をして。

さあ、今年もここまでは順調です。

問題は、土用干し。

去年は快晴続きの日取りが遅れに遅れ、三日三晩の土用干しならぬ初秋干しになってしま

い、硬いまんまの梅子達が樽の中で熟成中なんですが、今年はどうかな?

ああ、どうぞカンカン照りがうまく続きますように!!!

7月20日から土用に入りますが、祈る気持ちでいるのです。

ぽったぽたに柔らかく上手に出来た自家製梅干しの美味しさ、うれしさったらねえ。

家族の健康維持がかかっているといっても過言ではないくらい、なくてはならない梅干し

なのです。神様、どうぞよろしく!!

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ジャズライブのお知らせ




7月に突入し ( 早いっ! )、夏の本番に向けて気温が緩やかに上昇してきています。

店を終えて、シャッターを下げ、夜の帳の空気を吸い込みながら歩き始めると、ストリー

トには夏の夜時間を楽しむためにたくさんの人が行き交い、店先に出した簡易テーブルで

乾杯し合う人々の姿も。

夏ならではの悦楽を逃す手はありません。

サッポロシティジャズも始まって、今年も各会場でいろいろなライブが行われているよう

ですね。さあ、小さな会場ではありますが、パスキューアイランドの真夏 ( には少し

前 ) のジャスライブ、ご案内申し上げます。




   ■日時  2014年 7月14日 ( 月 )

        7:30pm開場  8:00pm開演

   ■参加費 1000円 ( ワインかリンゴジュース付き )



   テナーサックス  大関 智也

   ベース      小林こうき



お席は30席ほどご用意しております。

ご予約はいりません。チケット販売などもナシです。

その日ご都合がよかったら、

そのまま時間に合わせてパスキューアイランドにお越し下さい。

いらした順番でお好きな席についていただき、8時になったら演奏開始です。

飲み物を片手に、約40~50分間、生のジャズ演奏をお楽しみください。

今回も、きっちりとスタンダードジャズを数曲。

ベーシストとサキソフォニストの音の応酬、どんな展開になるでしょう。

ご期待下さい。





パスキューアイランド
札幌市中央区南1条西6丁目第2三谷ビル1階
TEL/011-221-8998 e-mail/ pasq@mb.snowman.ne.jp


   
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妖怪ウォッチ




『 妖怪ウォッチ 』、気に入ってます。

私が、です。 息子 ( 小2 ) が熱心なのは言わずもがななんですが。

なんか、笑いの質が新しいんです。カラッと乾いている感じ。

口先だけなのも、忘れやすいのも、ネガティブなのも、風邪ばっかりひいてしまうのも、

ことごとく否定してしまうのも、奇抜ファッションに走っているのも、地味すぎるの

も、何事も 「 無理っ! 」 って非協力なのも、秘密を暴露しないではいられないのも、

引きこもっちゃうのも ・・・・・・・

そうです、みーーーんな妖怪のせいなのだ!!

という斬新な見解で、毎週続々と新たな妖怪を登場させては現代社会に蔓延する(??)

病の根っこをあっさりと解明しちゃうわけです。

大口叩いても口先だけなのは、「 口だけ女 」 に取り憑かれているせいだし、すぐに風

邪ひいちゃうのは 「 風邪カモ ( ← 鴨なんです )」 に憑かれてますし、「 無理ムリ

~ 」 っていつもみんなの士気を下げる奴には 「 ムリかべ ( ← 土かべ )」が取り憑

いちょる、ネガティブで暗く後ろ向きの空気は 「 ネガティブーン 」 という蚊の妖怪に

吸血されたから。

妖怪のせいじゃしょうがないなあ。

と、まあこのように理解できましたら、現状にイラついたり染まったりすることがなくな

り、気が楽になるわけです。

元々は漫画、それからゲーム化されて人気爆発という流れらしいです。更に今年1月から

TVアニメ化され、さすがの 「 ポケモン 」 も色褪せるくらいの大ブレイクぶり。

大人社会を面白おかしくカワイく茶化しているふざけ方は、もんげー新鮮だと感じます。


息子曰く、私には、

「 忘れん帽 ( 帽子の妖怪で頭に乗っかり脳から記憶を吸い取る!! )」 が取り憑い

ているのは間違いない、とのことです。

そうだったのか! なるほど納得だー!!



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ブルージャスミン / Blue Jasmine




5月にシネマフロンティアにて観ました。

ウッディ・アレンの作品の魅力は、たくさんありましょうが、私にとって彼の作品を観に

行く最大の理由、それは 「 人生はコメディ! 楽しみましょう! 」 というアレンの

一貫したメッセージを受け取り、そうそうそうだよねと共感したいってことでしょうか。

今度はどんな手練手管で笑わせてくれるのかワクワクしますし、また、どんな組み立てで

その独特のセンスを展開してくれるのかドキドキもします。

私はウッディ・アレンのセンスがとっても好きなのです。

作品ごとの主題曲ともいえる楽曲選びのセンス、俳優陣に着せるファッションのセンス、

キャスティングのセンス、そして映像センス・・・あんな冴えない ( ゴメン ) 小柄で

しょぼくれたメガネ男、なのにこの手加減なしの見事な選びっぷりには毎回唸ります。

そりゃあ 『 インテリア 』 のような全く笑いのないシリアス作品もありはしますが

( それも最高に素晴らしい出来ですが ) 、アレン作品の真価はコメディ。

次から次と登場する 「 いるよいるよ、こういうヒトっ! 」 の変態たち。

ええーっと仰け反る予想外のストーリーの ( 結果、心が ) ニンマリするような落ち。

字幕読みでも最高に笑える、そして感心しきりの極上の話術。

W・アレン作品を観終わると、わたしはかなり元気になってます。

「 こんなアタシでも、ぜーんぜんオッケーなんだ!! 」 という具合にです。



さて、今回の新作 『 ブルージャスミン 』。

ウッディ・アレン x ケイト・ブランシェットなのですよ。

なんと魅力的な組み合わせでしょうか。

ウッディ・アレン作品は、やはりアメリカが舞台のものが私は好きですが、今作はニュー

ヨークとサンフランシスコ。ホームスタジアムにおかえりなさいって感じです。



ジャスミン ( ケイト・ブランシェット ) のホントの名前は、ジャネット。

彼女曰く、 「 ジャネットなんて平凡 」

だからジャスミンにしただけよ、だから何だっていうわけ?

なるほどねえ、確かにジャスミンって素敵な響きだし、ちょっと珍しい東洋的な匂いも。

昔はジャネットだったはずのジャスミンという女性の虚しい上昇志向、そして得た、華や

かでリッチでどこまでも手応えの無い虚しい上流生活、やがて全てが破綻し何もかも失っ

ても、それがいかに虚ろで中身のない嘘っぱちの暮らしであったかということに全く気づ

けないどころか、どこまでもかつての華やかさにしがみつこうとするジャスミンの哀れ。

ケイト・ブランシェットがねえ、鳥肌もので素晴らしい!

虚ろで憂鬱 ( ブルーな )ジャスミンという女を完璧に体現しているのです。

精神のバランスを失っていく様を、病的な発汗や震えさえ発症しているな、と観客に伝え

ていく演技のニュアンスにさらにアレン一流の 「 アホかいな 」 の笑いをのせて、さら

に、美しい!のです。マスカラがべろんべろんに溶け崩れた顔のアップでも美しくゴージ

ャスで決定的に救い無しで哀れなのです。オスカー女優かくありき。

ブラッサイの写真集 『 未知のパリ、深夜のパリ 1930年代 』 の中に登場する

「 モーム・ビジュー 宝石の女 」、ジャスミンはこのままいくと間違いなく現代版の

モーム・ビジューになっちまうな。

義理の妹・ジンジャーと彼女の男達、ジャスミンの元夫、没落後の彼女が出会う男達。

玄人好みのクセの強い名優揃いの布陣は、まさにウッディ・アレン流です。

いちいちおかしくて、こってりとクドくて、登場するたび、セリフが口から飛び出すたび

に笑えます。こういった脇役俳優たちのいぶし銀のごとき達者な芸を観られるのもアレン

作品ならではの醍醐味でしょう。



ウッディ・アレンは78歳になったのだそうです。

高校1年生の放課後に、友達と制服で観に行ったのが 『 インテリア 』 でした。

それからずっと。

ずっとウッディ・アレンは撮り続けているのです。常にクオリティの高い、時に映画史に

輝く傑作を。

私はファンですけれど、全作品を観ているわけではないんです。

ですが、やはり今しみじみと、ウッディ・アレンと同時代に生きていられて良かった、

そう思わずにはいられません。

マンハッタンへの憧れを、彼の映画を観ずして募らせた我々中年世代っているのかな?

マンハッタンへの愛を彼ほど美しく表現した監督っているのかな?


日々、悪戦苦闘の毎日ですが、へこたれそうになったなら、ウッディ・アレンの映画を

試してみて。スクリーンの向こうで活発にいろんな ” 活 ” をしている変人・奇人の動

向を垣間見てヘラヘラ笑けているいるうちに、アレン流人間愛、街愛 ( ←こんなのアリ

? ) を味わううちに、なんだか気が緩んでビールでも飲もっか、という気になってきて

しまうというものです。なんという変態揃い!でもそれでいいんだよなあ・・・つーか私

のほうがよっぽどまとも!! って感じかな。



「 人生はコメディ。観てくださいよ、こんな人達でさえそれなりにハッピーなんです

から。楽しみましょう。 」


あのしょぼい泣き笑い顔でウッディが言ってくれますから。

現代アメリカ映画界の至宝。

だけど、こういう讃えられ方は全く彼の趣味ではないですね。








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