Love Coffee



去年の秋くらいからですね、ほぼ毎日、朝食後にコーヒーを淹れて飲んでいます。

産前産後のカフェイン禁止期間からしばらく自然に遠ざかっていたコーヒー習慣

でしたが、昨年の春、父が亡くなって、完全復活なんです。

コーヒー豆をガリゴリとミルで挽いて、ペーパーフィルターで。

お湯はきっかり250cc、小鍋で沸騰後は実験用のビーカーに移して、

いざ、ゆっくりと落とします。

実家はコーヒー党の家でした。

休日の午前中は、居間はコーヒーの良い香りに満ちていました。

新しいモノ好きな父が、そうですねえ・・・私が高校生になるかならずかくらいの時に

一式買ってきて、はじめはネルドリップで、でもネルの袋の扱いが面倒になって

ペーパーフィルターに替えたのでした。母が毎日洗っては干していたうっすら染まった

ネル袋を覚えています。家族で、そしてお客様の時は決まって、豆を挽いて

丁寧に淹れたコーヒーでもてなしていましたっけ。

子供の頃から喫茶店にも連れていかれました。父と母はコーヒー、私と弟はパフェ。

コーヒーの香り、冷凍ストッカーから出てくる業務用のアイスクリームをディッパー

で削り取るときの甘くてひんやりと凍った匂い・・・に満ちた喫茶店という空間には

特別な懐かしさを感じてしまうのです。


新聞を読みながら、ゆっくりとコーヒーを飲む姿が、一番父らしい、と今思います。

朝の一杯は、最晩年、瞬く間に体調を崩していった父が、刺激物を摂らないで、という娘

の指令を聞きいれてコーヒーを止めていた事を思いながらの一杯。

切なく、ほろ苦さも一割増・・なのですけれど。



















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満ち足りている



朝、たっぷりと淹れたお茶を、ガラスのポットから魔法瓶に入れて保温する。

白い湯気と、「 ほとほと 」 という、ポット口から熱いお茶が注ぎ入れられる

時の、ほとばしるような音。


切り花の水を入れ替える時。

洗った花瓶に新鮮な水道水が満ちてゆくときの、勢いの良い 「 ジャーッ 」 という音。


ペーパーフィルターの中の挽いたコーヒー豆にお湯を注ぐ。

「 ちりり 」 と、マグカップの底に最初のコーヒーが落ちる瞬間の音。


花屋さんで好きな花を選んで、大事に包みを持って家路に。

帰り着いて、包装紙を開いて、花と茎を軽くゆすってほぐしてやる時の、「 さわり、

さわり 」 という優しい音。


選んだハンカチでお弁当を包む朝。

「 きゅっ 」 と、木綿ならではの結び目の音、今日一日、これで大丈夫!






まーだまだ、挙げたら切りがないくらいの、日々のささやかな瞬間の、小さな音・音・音。

そんな音と共にいる時、

私はとても満ち足りている・・・と実感するのです。






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映画は映画、なのですが



昨年の秋の連休以降、祭日のたんびに。

学校も児童会館もお休みで、有り余る活力の発散場所を失った息子とともに、

出かけた先は、映画館。


映画は映画ではござんすが、小学校3年生とともに観に行くからには、

大人としましては、ちょっとした割り切りが必要。

” 子供向け ” 映画を、いかに楽しむか。

また、子供と一緒でなければ一生観なかった ( 観なくて済んだ、も含め )

映画なので、ある意味貴重な鑑賞ともいえるのですが。







『 泣き虫ペダル 』
この映画を観てから、息子は自転車手放し運転、放した両腕は天に向けてのVサイン !
将来はツール・ド・フランス出場か?! と期待したが・・・。
キャラが際立つ曲者ぞろいの高校生ロードレーサー達が結構楽しませてくれました。








『 GAMBA カンバと仲間たち 』
原作を読まずに観てしまった。
映画公開前後から図書館ではいつも貸し出し中の 『 冒険者たち』を息子とともに
読みたいけれど、ちょっとまだ難しいかな・・・って考え中でした。
CGアニメで、ネズミやイタチの毛並みまでもがリアルで、私はなんとなくまだ慣れ
ませんけど・・・
その躍動感に満ちたアニメーションがストーリーのクライマックスと合体すると、
もう否応なく感動させられる運びとなり、良くも悪くも  ” 大変うまいな ”、と
感じましたが、なおさら原作がどれだけ素晴らしい作品か! ということに繋がり、
ああ、絶対に読もうっ!! と。







『 PAN ネバーランド、夢の始まり 』
ジェームス・M・バリーの 『 ピーターパンとウェンディ 』 は息子が1年生の時に読んでやって
いるので、「 ひとりの少年がピーターパンに ー なぜ? 」のチラシコピーのとおり、ピーター
パン誕生の秘密の物語という設定のこの作を、アッ、そう来るかっ!? と楽しむ余裕あり
でした。この映画では、宿敵フック船長は、まだまだ若く しかもイケメンで、しかも
ピーターの味方!!タイガー・リリーの存在を膨らませてあり、原作にはいない ” 黒ひげ ” と
いう悪の権化のキャラクターを、ヒュー・ジャックマンが、それはそれは見事に気持ち悪く演じて
いてさすが、と感心。
最大の難点は、主人公ピーターのキャスティング。
きっと、私の中でのピーターが、ということなのでしょうけれど、ちょっと優しすぎ~、いい
子過ぎ~、美形過ぎ~!!
『 ハリー・ポッター 』 のワーナー制作だけあって、本当に映画ならではの醍醐味と贅沢感
溢れるファンタジーとしては満足できたかな。




『 ペンギンズ 』
ペンギン四匹の 「 ペンギンズ 」 は超クールなエリートスパイ集団。
ペンギンズの敵、復讐に燃える邪悪なタコ博士は 『 ミスターインクレディブル 』 の悪役 ( 名
前忘れた ) に設定もキャラも似てるとか、ペンギンズとタッグを組むスパイエージェント
「 ノース・ウィンド ( オオカミ・シロクマ・フクロウ・アシカ )」がジェット機を背景に
バックライトで空港?に登場するシーンがかのスパイアクション映画のパロディで笑えたとか
動物たち縦横無尽に大暴れの映画 ( 感想になっていないか ・・ スミマセン )。







『 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語 』
中一時間ほど寝ました・・・・・。成人の日に観に行って激混みだった。子供サービス、お努め、
ですよねー、どうしたってさあ。


・・・・ とまあ、このような具合だったのでした。
春休みは、さてどんな映画を観に行こうか、チカラ君!
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春に。



2月に入り、まだまだ雪はありますが、心の奥の方に、微かな春の兆しをキャッチしたという

ようなサインが感じられます。

「 お~い、もうすぐ! 」 っていってます、なんだか胸の奥がかゆいようなチリチリするような。

くぐもった寒い日々を越して、ようやく到着する北国の春ではありますが、

どんどん近づいているのは確かなんです。

衣服はまだまだ暖かさが必要ですが、小物類だったら、そんな胸の奥からの呼びかけに

応えていち早く春を呼び込んでくれて、私を喜ばせてくれそうです。

ハンカチや、スカーフ、髪型とか、アクセサリーなどでも。

手提げ袋も、一足先取りの春と繋がるにはちょうど良い日用品だと思います。

スッキリとした曇りのないスカイブルーの手提げ袋です。

上質な、ベルギーリネン製。

ダッフルコートやダウンジャケットに、まだまだ肌寒い小雪降る日にこそ、お持ちください。

粋ですよ。





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桃山




子供の頃は、白餡があまり好きではなかったのに、いまや好物です。

鯛焼き、丸いおやき、串団子、あんこのお菓子で選べるときは、白餡を選びます。

桃山という和菓子は、昔からありますね。

もそもそした食感で、喉につかえそうで、案の定、子供時代はそのおいしさは理解

できませんでしたが、いい大人になった今は、しっとりと口の中で溶けてゆくような

決めの細かな生地といい、白餡が卵と一緒になってこんがりと焼き上げられている

品の良い姿といい、とても好もしく思えます。

青森から送ってくださった、桃山。

ゆっくりとお茶とともにいただきました。
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本について



本が好きです。

実際に読み込む本はとても限られていて、結構偏っていると思うんですが、その偏りが

自分らしさの一つとして楽しいわけです。

人に、「 今 何を読んでいるの? 」 「 好きな本、作家は 」 って質問するのも

とても楽しいことです。自分と共通する、もしくは傾向が似ている人に会うと、へぇ!って

内心小躍りしますし、全然異なるジャンルを読んでいる人には、さらにいろいろ尋ねたく

なります。

どうしてそのジャンルや作家が好きなの?

いつ頃から読んでいるの?

どういうところが面白いの?

同じ傾向の人にも、ワクワクしながら聞いちゃうな。

これは読んだ? あれは読んだ?

オススメは? これからは? どうだった? 

って、いつもついたくさん聞いてしまう。

そして、

私はねえ。この間ね。気になっているのがね。まだ読んではいないんだけど。

このシリーズで次はね。

本好きさんとの会話では、自分でも知らずに饒舌になっていたりして、

全くおかしいのです。

( 私の本友 : ホントモ には、中学女子が三人います。fika.さんちのはるちゃん、Kさんちの

りんこちゃん、そして、我が姪っ子 ちっち です。いずれも屈強?の筋金入りの活字中

毒患者! 彼女たちとの会話は夢のように無心に楽しい。 )


本は、新品も中古も好きです。

新品の本のもっているあの匂い、音、輝き!

古い本の奥付から得られる情報量! 活版印刷の好もしさ! 

新刊書店ではついぞ目にすることはかなわない、思わぬビッグタイトル ( 自分に

とっての )との遭遇!


本は、いつでも、いつまでも、私が手にとって表紙を開くのを待っていてくれます。

そして、どんなときでも歓迎してくれます。

私の無自覚の内面、感じ取る力、想いをぎゅっと深めたり、どこまでも広げたりする感覚を

育んでくれる。

私は、気軽な読み物も好きですが、言葉の立体性を巧みに使っての、文学というものに

やはり惹かれます。



「 今、どんな本を読んでますか? 」







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