グッド・シェパード

先週のお休みの日に、蠍座にて観ました。

この映画は昨年末に札幌駅のパセオの地下で宣伝のためのパネル展みたいなのを

やっていて、観たいなあ・・・とおもっていた1本でした。

年末はベルイマン特集を観るのでいっぱい一杯だったし、年明けまでやっていたの

かどうかはわからないけど、気づいたら終わってました。

さて、今回観終わって。

重苦しい・恐ろしい・おもしろい、の、3・O( スリーオー)(←スミマセン)

な作品でしたねえ。 なんたって主人公を演じるマット・デイモンの演技が

抑えに抑えた重っ苦しいもので、

題材がアメリカのC.I.A.が誕生して、いよいよ本格的な大組織として

活動し始めるまでを描いているものなので、鉄面皮のつわもの達の

まばたき一つの騙し合い、殺し合いがもう恐ろしいっ!!!

で、第二次世界大戦、終戦、そして米ソ冷戦の60年代の史実にそって、

アメリカ政治の裏側 ”諜報活動 ” というものがいかに行われ、いかに状況を

左右したかがかなりわかって、ひゃーおもしろいー!!なんでした。

以上がいってみれば縦糸。

横糸は、マット・デイモン(エドワード)のファミリーなんです。

妻役はアンジェリーナ・ジョリー。 アンジー、よかったなあ。

このスリー・オーな作品の華、とも言える。

特に、エドワードとの出会いのシーン。

真っ赤な、それは真っ赤なルージュの豪華な唇といたずらっぽい瞳の彼女の顔が

画面いっぱいに映されるところなんて、もうため息ものです。

その輝くアンジーが、エドワードと結婚してからというもの輝きも華やぎも

もちろん笑顔も失ってゆく。観ていて本当に気の毒で辛い気持ちになります。

なんたって、良人君はアメリカのトップ諜報部員、たとえ妻と息子にさえも

その本当の仕事を明かす訳にはいかないのです、結婚生活はぎくしゃくします。

私のだんな様はこんなにも家族を放りっぱなし、どんな仕事のためなのか、

一切話してはくれない・・・・・これじゃあうまくいくはずもありませぬ。

生まれた息子も、生後5年間も(!)一度も父に会えず抱かれず、かなりの

ママ’Sボーイに育ち、優しいけれども脇のあまい、父に対する複雑な思いを

抱える青年となり、父親をかなり追い詰めてしまう。

エドワードの行動、選択を貫くものは一体なんなのか?

自分の人生の善きもの全てを犠牲にしてまで何故こんな職業をまっとうしようと

するのか?

その問いに答えて、かれは言う、「UNITED STATES.]と。

自分たち( アングロサクソン )の合衆国だ、と。

あんたたちは 「VISITER 。」観光客だ、と。

このやり取りはこの映画のひとつの見せ場でしょう。

愛国心が 一人のエリート大学生に、究極の選択を突きつけ続ける。

心からの笑顔を選ぶことを許されなかった、数奇な運命を背負った男の

重量級の人生。

出演者がハリウッドの豪華版だから3時間弱もなんなく観終えられたけど、

終わったあとは、ふうーっと吐息のでる政治的内容の濃い1本でした。

観るなら体調の良いときに、、、かしら。










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ノーカントリー

スガイ札幌劇場にて観ました。

観終わっての感想。

コーエン兄弟ってどうしてこんなにセンスがいいんだろう!!

もう、唸るしかないね、彼らには。

・・・・といっても、私はこの兄弟の初期の重要な作品を観ていないので、

えらそうなことは言えないのですが、私が観ている3作品 『 オーブラザー 』、

『 バーバー 』、そして今回の 『 ノーカントリー 』、共通しているのは、

予期せぬ大展開、と、思わずククッっと笑えてしまうおかし味でしょうか。

『 ノーカントリー 』 は、テキサスが舞台で、ある日偶然にも大金を( 非常に

非常に危険な金と知りつつ )まんまと手に入れた男、消えた大金を取り戻すべく

男を追う殺し屋、そして、法と正義を守るため男と殺人者を追う老保安官、

この3人の運命が国境沿いの砂漠の見事な撮影のなかでスリリングに進むのです。

私の常々の自論(?)に、”エレガンスは、その人がその事よりも大きい場合に

発生する”というものがありまして、たとえば、喫煙。タバコを吸うという行為

よりもその人の人生が大きい場合は、端から見ていてもその姿はエレガント。

だから老婦人が吸っていても様になる。たとえばファッション。着ている洋服より

も、その人の存在が大きい場合は、どんな服であっても”着こなして”いて

かっこいい。コーエンブラザースの映画がなぜこんなにもセンスがよいのか、と

いう感嘆符への答えも同様に、映画という手法を彼らがわかっていて、使いこなし

ていて、さらには独自の香りと毒とユーモアを 仕上げに最高に効果的にふりかけ

ることができるから。ということでしょう。

彼らの作品は、非常にエレガント! そしてきっと彼らも・・・。

テンガロンハットとカウボーイブーツにウエスタンシャツばっかりのテキサスで

殺し屋シュガーのいでたちの異様さは、もうそこで一発目のコーエンセンス。

己のルールに従ってばんばん人を殺す冷酷無比なシュガーが怖くないはずはないの

ですが、大木然とした体躯にボブヘアー、エアーボンベのような殺人兵器を片手に

ぬーっと現れると、そこに象徴性のようなものが生まれるのです。

邦題『 ノーカントリー 』 は、本当は 『 NO COUNTRY FOR OLD MEN 』。

年老いた者に居場所はない、そう、本作の重要なテーマのひとつなのですよ、

”FOR OLD MEN ”の部分は。

血と暴力の国、アメリカ。

銃と死が日常化している現代。

偶然が運命を大きく動かし、まさかの計算違いが予期せぬ事態を簡単に招く。

それでも、かつては存在していたであろう正義と法、人情を信じたいオールドメン

の、今日この日のありさまを目の当たりにした静かなあきらめ・・・・・。

コーエン兄弟は、何事も責めず、訴えず、諭さず。

ただ、その事を、ただ、その様に、「バカみたいだよねえ、笑うしかないよねえ、

俺たち人間ってえのはよう 」 って言いながら、

おそろしく美しい1本の映画にまとめ上げる。

淡々と。

上質のユーモアをもって、とってもエレガントに。

もう、素晴らしい出来です。観終わって、じーーんと痺れの残る大傑作。

でも、好き嫌いもはっきりも出ちゃう作風ではあります。

よかったら、是非。





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1歳と5ヶ月

1歳と5ヶ月になった息子は、

ただいま 開いたり閉じたり、上がったり下がったり、するものが

おもしろくてたまらないようです。

なので、トイレにずっと、ずーっと滞在して、

便器の蓋を開けては閉めて、閉めては開けて ・・・・・。

ずーっとやってます。

トイレは毎日掃除はしておりますが、彼が入り込む前にさらに拭き拭き。

おかげで、トイレの神様はご機嫌でしょう。

もちろん、水を流すレバーも興味しんしん。でも、レバーをぐいっと上げるのは

ちょっとおっかなびっくりのようで、今のところまだやってはいない。

ホッ。

「 チーッ!」 といってオシッコを教えてくれるのには まだまだです。

それまでは、トイレは 本来の使用方法は無視され、

大掛かりな遊びの道具と相成るようです。
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新しいスタッフがやってくる!!

明日 パスキューのパソコンがノート型に替わるんです。

今この「 電話室便り 」 を打ち込んでいるのは、昔の卓上テレビのようなでかい機械。

奥行き50数センチもある。

聞くところによると、このような場所をとるパソコン機は現在製造していないそうだ。

へえ~。 そうだったのかあ。

そして、この恐竜のようなパソコンの中に入っているのは、ウィンドウズ98という

ものでして、これまた とんでもなく、とんでもない代物なのだそうだ。

ふえ~。 しらんかっとんてんちんとんしゃん。

ヨドバシのPC売り場には足を踏み入れたこともなく、このブログをはじめてから

ようやくキーボードに親しみを持つようになった私にとって、そのへんの状況に関しては

全く無頓着だったので、壊れる日まで不都合がないのなら交換などという発想は

なかったのですが、この冬 義兄が家に遊びに来た時になにげなしにホームページの話

となり、義兄( 凄腕コンピューター技師 )から パソコン1台譲り受けられることに

なったのでした。 

そして、明日、法事のため お兄さんが来札ーっ!! 

いやあ、いよいよです。

なんだか、とってもうきうき。 

今まで、この恐竜クンで満足していたはずなのに・・・。

次回のこの通信は 薄い、持ち運びもできる(!)ノートパソコンで、なんですよっ!!

ふふふ、うれしいなっ!

いろいろな たくさんの方たちにお世話になりっぱなしで今日まで至った、パスキューの

そして私のパソコンライフ、今回の入れ替えでも また助けてもらいっぱなしです。

皆様、心より感謝申し上げます。

今後とも、どうぞどうぞよろしゅうお願いいたします!!
 

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エコロジカルライフ

ホームページの 「 トピックス 」 の今月分にも書いたのですが、

店にてお買い上げ品を包んでいて、エコバッグが本格的に普及しているのを感じます。

以前から、常時持ち歩いている人もたしかにいたけれど、決して多くはなかった。

でも最近は本当に増えましたね。 持っているのが当たりまえのように。

以前はこんなに当たりまえな感じはしなかったし、はっきりいってあんまりオシャレ感の

あるバッグも見かけませんでした。

今は、様々な企業が、地球環境を守ろう!と声高々と謳い、その一環としてのエコバッグ

を、質・デザインともに豊富にうちだしていますので、かなりカッコイイお買い物袋を

目にします。 

で、私、というと、以上のように感じてはいるのですが、なぜ・どのくらいレジバッグが

環境に悪い影響を及ぼしているのか、ぼんやりとしか知らないんです。

実際問題、ゴミ出しの日はレジバッグで出しているし、使えなくなると結構不便です。

今はタダだけど、有料になったら、と、考えます。 うーむ。



すくなくとも40年程前には、女の人は市場での買い物の時は、自分の買い物篭をもって

あれこれ食料品を買ったし、お店も新聞紙でくるりと包むか、裸のまんまで渡すかだった

し、肉・魚・惣菜の類は薄皮( 経木 )でくるんでざら紙( ピンクとか緑とかの )で

さらにくるんで輪ゴムでパチン、はい毎度ありー!!でしたよねえ。

女性がこんにちのように外で働いてはいなかった時代のはなし。

思い返してみると、当時の包装はみーんな燃えてなくなる、土に還るものでした。

それに、近所の市場の八百屋・魚屋には立派なレジなんかなかったから、お店の人が

耳にはさんでいる鉛筆でメモして計算して、奥さんちょっとオマケしとくよー!

ってのもやっていて、梁につるしてあるザルの中からお釣りを渡して

古新聞でこしらえていた袋( 束にして、これも吊るしてある )に入れて、ハイどうぞ。

電力すら使ってはいないのでした。



ふう・・・・・、遠くに来てしまったものですね、気がつくと、今。

要は40~50年前の暮らしに戻すこと、地球をこれ以上痛めつけない為には、という

事になりますが、子供の頃あれだけ賑わって、買い物かごを下げた女たちでごったがえし

ていた” 菊水銀座商店街 ”の今のさびれぶりを、実家に行くたびに目にしていると、

それは無理だよねえ、と思うわけです。 



まあ昔がえりは無理としても、現実的な 「 節約 」 ということならばなんだかわかる。

それぞれの暮らしのなかで ” お金 ” と ” 時間 ” の節約・倹約を考えるという

ことが、今風に呼ぶところの ” エコロジーライフ ” と もしかして同じ内容になる

のではなかろうか? 使いまわす とか、最後まで使い切る とか、電気・ガスなどを

極力つかわないで方法を考える とか、無駄なもの・ことを無意識にそのままにして

いないだろうかとチェックしてみると、なんと! それはとっても昔の暮らしに似ていて

さらに、昔にはなかった便利な道具も増えていて、選択肢がたくさんあり。



地球を守るぞっ! というような立派な目的だとこっぱずかしいし、続かないし。

ほんとうはケチケチの節約暮らしなんだけど、それだと、あんまりにも貧乏がばれるから

「 エコなんですよう。 」って言ってるくらいが、まあ私なんかにはちょうどいいかもー。











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春から早起き!

4月です!

でも この1週間はちょっと寒い。

風も冷たい。

でも、春 ですね。

重たい雪がようやくなくなって、まだぐちゃぐちゃで、まだ起き立てで乱れていて、

すすだらけの邪悪な様相の残雪もあちこちにあるんだけれど、

クロッカスのつやつやした緑の芽が 1番乗り!

かわいい!!

朝日がしっかり昇るのも早くなってきましたね。



2月後半くらいから、すこーしずつ早起きしはじめました。

息子が1晩中起きずに朝まで寝てくれるようになったので、

私もちょっと早起き、ができるようになった、というわけです。

我が家の男子2人より そうですねえ、1時間~1時間半くらいの早起きかな。

静かですがすがしくて、とってもよいですよ。

その静かな1人時間には、コーヒーを飲むこともあります。

水をのみながら、の時もあります。

手紙、葉書、そうそう、ホームページ更新の時は原稿も書きます。

あとは、ちくちく仕事。 繕い物や、店の商品のコースターの仕上げのまつり縫いや。

ルームパンツの紐通し穴のあなかがりステッチもこの時間のホームワークですね。

それから、乾いた洗濯物をたたむのも この朝です。

みんな自分としては大好きな仕事ばかりでして、静けさと朝日だっぷりの

この贅沢な時間にやるのです。

時間があまっっていたら、足音・物音をたてないように、部屋の片付けを。

そうこうするうちに、しんとした真新しい ” 今朝 ” の、

ひんやりとした温度も少しずつ上がって、ぬるくなって、

音に満ちた ” 今日 ” という日が始まります。



さあ! 彼らを起こすとするかあ!!

「 朝だよー! 起きろー!! 」

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