RED GARLAND AT THE PRELUDE

 

7月になりました。

さあ、2024年の後半がの始まり始まり~

まず始めは夏を迎えるというわけですが、気温もじわりじわりと上がってきたようで、

夏らしさが増してきているみたいですね。

久しぶりに聴いた 『 RED GARLAND AT THE  PRELUDE / レッド・ガーランドアット

ザ  プレリュード 』 が、なんとも涼やかでした。

録音は1959年、場所はニューヨーク プレリュード・クラブ、ライブ盤です。

このクラブは今はもうないそうですが、ライブ盤といっても雑音やお客の会話や掛け声

などがほぼ混じってなくて、ときおりレッドの溜息のような声が入る( それがまた良い

んです )だけ、ケット写真のように、シックで落ち着いた雰囲気のクラブであった

こと伝わってます。

厚い絨毯フロアかな、と感じさせる大人サパークラブであったのでしょう。

レッド・ガーランドのピアノ、そのタッチが洗練されていて素敵なのです。涼しい。

アーマッド・ジャマルに通じる透明感のある涼やかさ。

1曲目の「 サテン・ドール 」 のイントロが、本当に素晴らしく、何度聴いても唸って

しまう、はぁいいねえ・・って。

これからの真夏に向けて、一日のどの時間帯でもこのCDを聴くことで涼をとることが

できると思いますが、録音時間帯と同じく夜に聴くと、一層レッドのピアノの涼やかな

タッチを感じることができそうです。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

この丸いパンを横にお好みの厚さでスライスし、こんがりと焼いて即冷たいバターを

何切れかのせ、その上に、薄輪切りのきゅうり+塩パラパラを山盛りにのせ、

せ~~のっ!でパクリンコ!! 最高ですー!

冷えた白ワインにも、ビールにも。

もっちろん珈琲はホットでもアイスでも、ばっちり!

 

明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を

お待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

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2024年6月9日 日曜日、pm6:55

 

 

まだ暮れていない、夏至の前の、もうすぐ7時、

閉店時刻直前です。

窓の外は雨、アスファルトは黒く光っていて、

街路樹の銀杏の葉、路地の野草の緑が素晴らしく、

お客様はもういらっしゃらず、

外も誰も歩いてはいなくて、

私はひとりで窓の外の素敵な風景・・・6月9日の夕方の、

を眺めながら、

BILL EVANS TRIO 『 Time Rememberd 』 の前半、エヴァンスのソロピアノを

夢のような美しいソロピアノを聴いています。

 

今週も、たくさんのみなさまが訪れてくださいました。

ありがとうございました!

ビル・エヴァンスのピアノとともに、夏至のこの夕暮れ前のひとときに、

しみじみと感謝申し上げます。

 

至福、まさに。

 

 

 

 

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チェルシー・ブリッジ / CHELSEA BRIDGE

 

さまざまな経験を積み、

たゆみ無く研鑽に励み、

己の中の最も美しいイマジネイションを追求し続ける年月を経て、

今。ここに。

このアルバムを聴いていると、アル・ヘイグがとてつもない実力のピアニストである

ことが解ります。軽やかにコントロールされた軽快な音のタッチの連なりには、

でも、陰りや憂いを繊細に、とても慎重に加えて放している。

このアルバムを聴いていると、グレーのグラデーションをセンシティヴににじませて

いる水彩画を感じるのです。

全体は陰っていて、室温は程よくて、少し埃っぽくて、

窓辺からは外の穏やかな陽光が差しているような、誰もいない何もない部屋・・・・

 

一曲目の 「 スウィート アンド ラヴリー 」 から独特なちょっと捻れたようなフレーズ

に心は揺れて、カルロス・ジョビン作の 「 ハウ インセンシティヴ 」 のラテンのリズ

ムの洗練に心は弾みつつ、アルバムの選曲に心は痺れる。

タイトルの 「 チェルシー・ブリッジ 」そして 「 ラッシュ・ライフ 」 は、ビリー・

ストレイホーンの曲。素晴らしい。

さらに、ウェイン・ショーターの 「 マオコ 」、ハービー・ハンコックの 「 ドルフィン

・ダンス 」を選ぶだなんて、センス良すぎでしょ!両曲、白黒つくとかハッピー or アン

ハッピーというような相対的な在り方ではなくて、内向する曖昧さ持つ曲です。

 

アル・ヘイグは、1940年代にチャーリー・パーカーのピアニストを務めた当時の N.Y.

は稀な白人ピアニストです。今アルバムは、ジャズ不遇の60年代を生き抜いて、

75年発表されたキャリア後半の後半の 、ようやくトンネルを抜け出た「 さすが

アル・ヘイ! 」 と、ジャズファンを再認識させた傑作盤だそうです。なるほど。

 

ビバップから30年を経て、この新鮮さ。小粋さ。

ピアノのタッチ、一粒一粒が真珠の粒のよう。

落ち着きたい日、穏やかさが欲しい日、そしてメランコリックな日にも、

アル・ヘイグとても似合うと思うんですよね。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

ゴールデンウィークの折り返しです。週末はお天気もよろしいようで、

お出かけ予定の方も、そしておうちで好きな音楽や本やあといろいろで

ゆっくりの予定の方も、どうぞリフレッシュなさいますように!

私は? もっちろん!ここにおりますよ!

明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を

お待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私のポーラースター

 

迷ったとき、曇ったとき、塞いだとき、鈍ったとき、

マイルス・デイビスを聴くのでした。

私のポーラースター。

迎合なしで妥協なし。一切なし。

ただひたすら己の芸術を切り拓いて振り返らず。

その無二の音楽と、人生への覚悟と責任に、奮い立たされます。

 

1960年 パリのオランピア劇場でのライブ盤ですが、

この時のツアーには J. コルトレーンがフューチャーされていて、もうただただ凄い。

凄い・・・いやいや凄まじい。一音吹いたその瞬間、大袈裟でも何ともなく世界は

変わるのですから。

マイルスとコルトレーンが一緒にステージにいた、貴重な記録、三曲目の 「 バイ

バイ ブラックバード 」 が特に素晴らしいなと、私はいつも思います。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

芸術の秋も終盤ですね。

食欲は、秋が過ぎても益々・・・更に?

小麦の甘味たっぷりの食べ応えのあるグラハム粉60%配合のパンです。

いろいろな召し上がり方でお楽しみください。

週末はお天気よろしくないそうですが、みなさま暖かくしてお過ごしくださいね。

明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を

お待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

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A TOT JAZZ ! / TETE MONTOLIU TRIO

 

先週から今週は、寒くて雨が降っていて、まさかの雪すら降って、

当然風も冷たくて、でも桜が咲き始めて・・・・・と、

(  何度もグチってます、謝  )気持ちが下がりがちな日々でしたね。

風邪をひかないように気をつけて生活できていたなたら良しとしましょう。

そして、下がり気味な気持ちを少し持ち上げていくには、な~にが効くかしら?

とふんふん鼻を膨らませて探してみましたら、コレコレ!このCDがありました!

スペイン・バルセロナが誇るジャズピアニスト、テテ・モンテリウの1965録音

『 ア トット ジャズ 』です。

 

演奏がスタートした途端に、明るさと喜びに充ち満ちたテテの音が飛び出してきて!

止まらない、どんどん飛び出してくる! 尽きぬ泉のごとし!

速いテンポの曲の疾風のスウィングと爽快、しっとりとしたバラードの1音1音の

粒の立つ珠玉、私たちはあっという間にテテの手腕に絡め取られてしまいます。

耳だけでなく皮膚・・つまり細胞が反応する。

ぷるぷると内面が微振動しながら聴いている。

テテ・モンテリウは全盲のピアニストなのですが、その大きすぎるハンデキャップ

は彼の音楽 ( =ジャズ ) を聴くと、それは実は恩寵なのでは? と思わずには

いられません。恵みのはずがありませんよね。でも・・・

視覚が全くないテテは、一流ピアニストがそうであるように鍵盤を使いこなして

音楽を創り出し、そしてさらにその段階を越えて演奏する。

テテの音は、何て言うか・・賛歌。そう、賛歌だと思うのです。

何を讃えているかというと、生きること、人生ですよ。

生きる歓び、この世界への賛同。

このアルバムでは、テテの世界が確立されたその一つの頂点のような堂々たる自信

とパワーが漲っています。超絶テクニックを軽々と駆使して謳いあげている、華や

かな歓びに、耳もこころも持って行かれてしまう凄い演奏。

 

曇ってどんよりの日に、『 ア トット ジャズ 』、正解でした。

1曲目 「 Stella By Starlight 」 の第1音目で、スッコーンと脳天に杭が打たれる。

どうでしょう、おっと危うく一日を、一生に一度のこの一日をぼんやりと無駄に

するところだった! そう我に返らせてくれたテテとその熱い音楽。

感謝。

 

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

自分にとっての本物のアーティストは、いつだって多くの発見や気づきや様々な

気持ち、それから感謝、なによりも感動という、瞬間的に生まれ変われる起爆剤を

惜しげもなく与えてくれる。

音楽・文学・美術・映像・漫画・料理、e.t.c.、e.t.c.

生きるのにはなくてはならないと、改めて思うのです。

そう思いませんか?

 

明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を

お待ちしております!!

 

 

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蛍の光

 

昨年の大晦日、『 NHK 紅白歌合戦 』 をラジオで聴きました。

一昨年の大晦日も聴いて年越ししたのでした。

紅白ファンというわけではないのに、特別に推している誰かも無しなのに。

それなのに、ナンデ?

大晦日の夜の過ごし方として定番だから。

大晦日の夜の贅沢な暇つぶしのお伴としての紅白だから。

まあ、そんなところでしょうか。

テレビ無しの我が家、紅白 ( のど自慢も  )は聴くものなのであります。

我が家といっても、夫は定時に入浴~就寝で一抜けた、なので息子と私です。

 

「 この人達知ってる? 」

「 名前だけ知ってる~。 」

「 この人この曲知ってる? 」

「 いんや知らねー。 」

「  オレこの曲は知ってる!イイっすね~~♪ ( 鼻歌ふんふん♪ ) 」

「  あーBOOK-OFF で流れてた曲だよねー ( ユーミン )」

「  石川さゆり!! 天城ぃ 越ーおえぇーー♪ 」

 

・・・・・・・・・

 

何と申しましょうか、家の中では安心して解放しまくる世間ずれ具合・・・

とんちんかんなリスナー二人、一人はワインちびちび、一人は漫画も読みながら

それなりに紅白を楽しんだ大晦日の夜でありました。

 

おとついご来店のおふみさんと紅白の話題になり、

郷ひろみの顔の印象とか動きはキレがあったとか加山雄三は下半身はスモーク流して

たけどよろけて歌の途中でオットなど数回ありちょっと心配したとか石川さゆりの

豪華さについてとか氷川さんの休業と胸の膨らみについてとかAI ユーミンの印象とか

ポイント映像解説をたくさんしてくれて、テレビの紅白 VS  ラジオで紅白 、

私とおふみさんのおしゃべりでの照らし合わせ、

なんだかとっても面白かったのでした!

 

そして紅白の最後といえば、全員で合唱する 「 蛍の光 」。

実家にいて、紅白はテレビでちゃんと観ていた頃は、紅白最後の 「 蛍の光 」

で一年が締めくくられて、そしてそのまま 『 ゆく年くる年 』 を観て、

12時になると、厳かな除夜の鐘、ゴーーーン、ゴーーーーン、でしたっけ。

今回の紅白も、このお約束のエンディングは変わらず、しんみりとしてしまいました。

 

同じ曲でも、海を渡ると ( ・・って、この曲もともと外国の曲~ ) まったく

違う聴き心地! となるのですが、

 

私の敬愛のトランペッター、ウッディ・ショウの1979年大晦日のカウント

ダウンライブです。シカゴのジャズショウケースというライブハウスでの

ライブ海賊版、ラリー・ウィリスのピアノが、ゴーーンゴーーーンと高らかに

鳴る教会の鐘のよう!

ウッディのびりびり破裂するトランペット!

ノリッノリのそれはそれはカッコ良くて晴れやかなおめでたさ一杯の

ジャズ・蛍の光なのです!

曲が終わると、ウッディ・ショウの 「 ハピヌーイヤァー!!! 」 の掛け声に

お客さんみんなが指笛、拍手、そして 「 ハピヌーイヤー!!! 」 って応え、

最高潮に盛り上がってるんです。

 

しみじみと行く年を思う静かなニッポンの 「 蛍の光 」 まどのゆき。

晴れやかな天に向かって白い鳩が飛ぶがごとき アメリカの 「 蛍の光 」。

初めての聞き比べでしたが、もちろんどちらも好きですね。

 

 

明日、金曜日はパスキューアイランド・パン販売の日。

今年もジャズを聴きながら、あれこれ書きたいと思います。

そうぞお付き合いください。

16日の新年ジャズライブもどうぞよろしく!

 

明日もこんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を

お待ちしております!!

 

 

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PORTRAIT IN JAZZ / BILL EVANS TRIO

 

 

このアルバムをターンテーブルにのせて、

針を落としてからボリュームを慎重に上げていき、

無音で回るレコードの溝から最初の一音が響いた瞬間。

その瞬間の痺れるような溜息が思わず出てしまうような泣きたくなる

ような感動が、初めて聴いてから40年あまり経っても全く変わらない、

ビル・エバンス 『 ポートレイト イン ジャズ 』 は、

私にとってそんな特別な1枚です。

 

1曲目は 「 Come Rain or Come Shine / 降っても 晴れても 」。

1946年にハロルド・アーレンが作曲したポピュラーソングは、ビル・エバンス

に選ばれた鍵盤の、重なり合う複雑なニュアンスと音階によって、ほとんど別の曲。

共通するのは曲名とメロディの概要、くらいか。

原曲の持つ伸びやかなニュアンス自体が、全く新たに入れ替えられてます。

その解釈の意向を思うに、ビル・エバンスは、ジャズに文学を入れた最初のプレイヤー

ではなかったでしょうか。

詩情と内省を、若々しい英気と超技巧とで、ジャズの文脈に新しい世界を出現させた

のがビル・エバンス。

そして続く2曲目 「 Autumn  Leaves / 枯葉 」は、全盛期のバド・パウエルにも通じる

ような強靱なドライブ感とジャズの喜びに満ちているのです。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

立秋を過ぎました。お盆を迎えます。

暑さの中に、仄かに秋の空気感を感じはじめる8月半ばです。

夜は少しゆっくりと、秋を感じる音楽と共に過ごしたくなりますね。

小さなトレイに、ワインはしっかりした赤で。

そして、お伴には、同じくらいしっかりした味わいの深いパンを

二切れほど。大人の悦楽時間です。

 

明日も、こんがりと焼けた丸いプチパンを山盛りにして、みなさまの

ご来店をお待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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8月7日、日曜日

 

 

今朝、ラジオで 「 今日は立秋ですね。」 って言っていて、

えっ、立秋? と、

少々驚き、少々寂しくなり、そして少々新鮮な風を感じました。

そうかあ、8月になって、どんどん8月が進んでいるものねえ、じわりじわりと秋に

変わっていくのよねえ。

季節はきちんと巡っていく。世界がどうあれ、人類がどうあれ。

ありがたいことです。

 

一人で店番の本日、立秋の日曜日の営業時間もあと30分を切りました。

お客様が一段落した夕方から、店内 B.G.M. はジョー・ヘンダーソンです。

『 JOE HENDERSON / so near, so far 』

スモーキーなガラスのようなジョー・ヘンダーソンのテナーサックスが好きなの

ですが、このアルバムは、マイルス・デイビスに捧げられたもので、全10曲

全てマイルス・デイビスが演奏した曲なのですが、その選曲も渋いと思う。

スモーキーで派手さのないジョー・ヘンダーソンのテナーに、ジョン・スコフィールド

のエレキギターがもう最高に合っている。

エレキだし、どちらかというとフュージョン寄りのジョン・スコフィールドの

ギターを、今までは聴いていないし、今後も消極的だと思うんだけれど、

このアルバムのジョンスコはいいぞ!!

個人的には、6曲目の 「 teo 」が何とも好きです。

マイルスが、彼のプロデューサー、 テオ・マセロへと作曲したちょっと風変わりな

マイナー曲なのですが、ジョン・スコフィールドのギターソロが技巧的でありな

がらも情緒も豊かで、エレキならではのギュイーーンという伸びの抑揚素晴らしく、

くぐもった静かなジョーヘンのテナーととても見事に合っているのです。

 

本日も、たくさんのお客様が来てくださいました。

ありがとうございました!

間もなく、パスキューアイランド、閉店のお時間でございます。

新しい一週間、どうぞお健やかに~~!

 

残暑お見舞い 申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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イカレテル・・って彼は言うの、私のことを・・

 

 

先日のジャズライブの6曲目は、皆様の拍手にお応えしてのアンコール曲

『 CRAZY HE CALLS ME 』でした。

感謝、そして無事に演奏しきった充実感・安堵感とともにソプラノサックス

でのソロ演奏には、鉛筆一本での素描のような味わいがありましたね。

 

ライブの翌日大関が申すことには、

リード楽器であるサックスは、小さな竹べらのようなリードをマウスピースに

ネジで止め付けて吹くのですが、そのリードは乾いていてはうまく音が出ず、

常に湿った状態でなくてはならないそう ( サックス演奏する人はリードを舐めたり )。

でですね、

あの夜のアンコール曲を吹くにあたって、その肝心のリード、新しいものに付け替

えたばかりで湿り気がなかった、

にもかかわらず、

最初の一音が掠れることなくスッと出て、一オクターブ上がる二音めも非常に

きれいに出て、あとはずーっとうまく音も出続け、いい感じで演奏できたんだ

よね・・・・・とのことでありました。

改めてこのように言うってことは、演奏者としては内心かなり嬉しかった演奏

だったのでしょう、何はともあれ、大団円でした。!

 

というラスト曲 『 CRAZY HE CALLS ME 』、歌詞を記しますね。

 

 

CRAZY HE CALLS ME

 

私は山を動かすわ

私は山を動かすわ

もし彼がそう望むなら

 

私は火を通り抜けるわ

私は火を通り抜けるわ

もし彼がそう望むなら

イカレテル・・って彼は言うけれど

気が狂うくらい彼に恋しているの

 

風が樹の枝を揺らすように

彼の笑顔が私を揺らすの

難しいことでも私、すぐにやってみせるわ

ちょっと時間がかかったなら それは不可能なことかもね

 

私は 彼についていくわ 

もちろん ずーっと永遠に

もしそのために空を持ち上げなくてはならなくってもね

 

イカレテル・・って彼は言うわ

そう、私気が狂っているの

気が狂うくらい 彼に夢中なの

 

 

 

こんな歌詞なのでした。

この曲は、ビリー・ホリデーのヴォーカルでぜひ聴いてみてください。

もうねえ・・・最高なのですよ ( ソプラノサックスも良いが )。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

真夏の夜には、ジャズを聴きながら過ごしましょうか。

好きなお店のカウンターで?

おうちのカウチで、開けた窓からの夜風を感じながら?

夜のお散歩でイヤホーンで聴きながら?

そして、冷たい飲み物、夜食にはちょっと美味しいパンもいかが?

 

明日も、こんがりと焼けた丸いプチパンを山盛りにして

ご来店お待ちしております!!

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

 

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ビッグスノウ、紅茶、セシル・テイラー

 

2月6日 日曜日。

雪は夜中静かに降り続いて、朝には1メートルにもなったとラジオで

アナウンサーが言っていたような気がしますが、いまや記憶もあやふやです。

お昼過ぎにその雪が一旦止むまで、自宅前、店の玄関前と、雪かき三昧で、

店の開店に合わせて中に入り、やっと一息つきました。

その後ちょっとぼーっとしちゃって、今日前半の記憶が遠くなってしまったわけです。

冷たく凍ったまっ白な世界は防音効果もあるようで、室内から外の騒音はほとんど

聞こえず、妙な静けさと、これまた妙な安堵感があります。

今日は誰も来ないかも・・・そうであってもしょうがないな・・・と、

明るく静かに諦めることも許します。

そこで、今日は紅茶を淹れて、パソコンにも向かい、店内音楽はレコードで。

雪は止み少し晴れてきた、弛緩したような静かな午後に、私はセシル・テイラーを

聴きました。高い価値をもつ音の洪水。

なんて美しいピアノでしょうか。瞬速連打。技巧の極みのようなタッチ。

一音一音がクリアーに鳴り響いているんです。

まとまったメロディーはなく、セシル・テイラーは前衛フリージャズの先駆者なのです。

今まで積極的に聴こうとは思わなかったセシル・テイラーのピアノを、

今日は選んでみたのはなぜかしら?

おかげで彼のピアノの音がどんなに美しいか知りました。

セシル・テイラーは、詩人ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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グルーヴィ!!

 

16年前のこのブログで一度書いていたのですが、

もう一度書かずにはいられないアルバム、そしてあの演奏・・・!

ギタリスト グラント・グリーン ( 1935 ~ 1979 )がブルーノートレーベル

残した傑作『 Nigeria 』( ナイジェリア )です。

録音は、60年前の今日 ( ! )1962年1月13日。

ルディ・ヴァン・ゲルダー( ブルーノートレーベルのエンジニア )のスタジオ

で録音されてはいたのですが、これが日の目を見るには、

何とあと15年の月日が必要でした。その理由として考えられるのは、

① プレイヤーもエンジニアも当時とても忙しくて、どんどん録音し、そのまま

 どんどん積んで置いたため

② このアルバムの分数が、当時のLP盤に納めるには少々長すぎた( 約42分 )

 ため などらしい。

15年を経て、この録音を世に出したのは、ブルーノートマニアの

マイケル・カスクーナで、当時①②の理由 ( たぶん ) からお蔵入りになって

いた宝の山のような音源を次々と発掘し、そして次々と 「 Blue note LT 」という

シリーズで発売していったのでした。

名盤揃い!すべて未発表!

凄くないですか!

そして、その中でも傑作の誉れ高いのが、グラント・グリーン『 ナイジェリア 』。

このアルバムのキモは、やはり何と言っても2曲目の 「 IT AIN'T NECESSARIL SO 」

でしょう。原曲は、ガーシュイン作の、ミュージカル 「 ポギーとベス 」 の一曲で

すが、同曲を、かくも深く陰りと色気と不穏感の漂う、バイオレンスすら感じさ

せる解釈ができるものなのか!と驚きます。

グラント・グリーンのギターは、硬質で極細の鋼のワイヤーのごとし。

パキッパッキッと挑んできます。サイドのメンバーも素晴らしい。

ソニー・クラーク ( p )、サム・ジョーンズ ( b )、そして何といっても

アート・ブレイキー ( d )!

アート・ブレイキーのドラムが、「 そらいけっ! 」「 もっとだ! もっといけーっ 」

ってグリーンを煽りまくるんです ( その声も録音されていますよ )。

それを受けて、にやっと口の端で笑いながら ( ← イメージです )、ギアを

上げて平然とある境地にはいっていくグリーンのプレイのノリの凄さ!

グイグイ来るその快感!

もう、カッコイイなんてもんじゃないですって!

ブレイキーが叩く、グリーンが応える、ブレイキーがさらに叩く、グリーンが

応える、洗練とエスニシティ。これぞまさにグルーヴィ。

マイルス・デイビスのドラマー、トニー・ウィリアムス曰く

「 ” グルーヴ ” にかけては、アート・ブレイキーの右に出るドラマーはなし 」と。

聴き終えて、その凄まじいほどのグルーヴ感に、誇張ではなくシビレます。

そして、必ずや 「 も一度! 」 ってリピートしてしまう、それほどの超絶演奏。

今回のご紹介盤は、16年前のLPレコードではなく、CD盤です。

ボーナストラック1曲付きの限定盤、しかもたったの 1100yen !

興味を持った方は、タワーレコードに急げ!

全曲素晴らしく、とてもとてもオススメです。

 

 

そして、明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

お気に入りのジャズを聴きながら、トーストしたグラハムパンを囓る週末・・・

なんだかこの悪天候の過ごし方としてなかなか素敵です。

明日も、こんがりときつね色に焼けた丸いプチパンを山盛りにして、

みなさまをお待ちしております!!

 

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PAUL McCARTNEY back in the U.S. Live 2002

 

サーーーッと幕が引かれたかのように、暑い暑い暑っーーい真夏の一幕が終了し、

一夜明けてサーーーッと幕が再び開いたら、あんれまぁ!!

舞台の場面は、晩夏感漂うヒンヤリとした空気と風と雨。

うーむ、今年の夏劇場は、劇的すぎてほんとうに面白いですね!

みなさま、体調いかがでしょうか? 

いきなりの温度変化ですが、ようやく” 脳が働く温度 ( F.S.さん談 )になったし、

やれやれという方も多いかな。 

真夏に疲弊していた私に、この涼しい風より先にジャジャジャーンッ!!と

登場したのが、ポールです!

『 ポール・マッカートニー バック イン ザ U.S. ライブ2002 』

突然に近い登場で、私の頭の中の場面設定は、秋風どころかロックの嵐!

リズムが刻まれ、ギターの轟音、ポールのベースのギュイイイイン!

もうもう1発目から会場のヴォルテージが爆発寸前っていうのが伝わるし。

だってね、いきなりオープニングからビートルズの 「 ハロー グッドバイ 」 だよっ!

こぶしを掲げて、CDのなかのウン万人の大大観衆の狂喜乱舞の大歓声と一体化

ですよ一気に!知らずと涙が流れてきて、泣けて泣けて。

このツアーは、2001年のニューヨークの同時多発テロで哀しみのどん底

のアメリカの人たちを、「 一日だけでも、この人たちを心から休息させてあげる

ことはできないだろうか 」 というポールの気持ちがきっかけだったそうですが、

大勢の人が想いを共有するために、音楽というものの力がいかに大きなもので

るかが熱く伝わり、19年後に聴いている私の中の想いとも共鳴したわけです。

このライブでは、ビートルズナンバーが半分を占めるんです!

ライブ活動を休止した後に発表された名曲の数々を、ポールとそのバンドが

ノリッノリで歌い上げ、大観衆の絶叫とともに大合唱 ( 私も )!

もう、最高です。以上なんです。

ハロー グッドバイ

ゲッティング ベター

ブラックバード

マザー ネイチャーズ サン

キャリー ザット ウェイト

ザ フール オン ザ ヒル

サムシング

エリナーリグビー

ヒア ゼア アンド エブリホェア

バック イン ザ U.S.S.R.

キャント バイ ミー ラブ

レット イット ビー

ヘイ ジュード

 ザ ロング アンド ワインディング ロード

レディ マドンナ

アイ ソウ ハー スタンディング ゼア

イエスタデイ

サージェントペッパース ロンリーハツクラブ バンド

ジ エンド

 

わなわなと震えます。

もう、最高・・・!!

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

熱いロックで踊りながら、パンを囓るって、なんだかヘン!

でも楽しからずや。

パンとバタ、そして氷り入りのアルコールなんかも一緒にどうぞ♪

明日も、こんがりと焼けたきつねいろのパンを山盛りにして、

ご来店お待ちしております!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

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SWEET RAIN / Stan Getz

 

強い風が荒れ狂っています。

降りしきる雨は、そのせいで斜め45度。

さす傘もひしゃげて効果なしのようです。

強風に嬲られる街路樹と、窓硝子に打ちつけられる雨粒の強い流れを

眺めていると、なんだか諦めがやってきて、なんだか気持ちも穏やかに。

雨降りの日に訪れる心の平和、

雨降りだから、ま、しょうがないよね・・・ですね。

激しい雨なので、雨繋がり?で B.G.M. は

スタン・ゲッツ『 SWEET RAIN / スウィートレイン 』 にしてみました。

叙情性と甘やかさ、そして知的でタイトな美しさ。

つまり、素晴らしいアルバムなのです。

叙情的でスウィートは、もちろんスタン・ゲッツのテナーサックスなのですが、

新しいセンスを感じさせるのは、ピアノのチック・コリアでしょう。

「 知的 」 というのがいいかな、、、いろんな形容詞を辿ってみたけれど、

チック・コリアの音は 「 知的 」、だな、と。

頭の中でいろいろな方角に発想を飛ばしながら、ピアニストとしての表現の

枠内で、そのグループの音楽性と方向性を新たな風景へと向かわせる音を叩く。

新しい空気を感じさせる音を瞬時に選び奏でてゆくチック・コリアの才気と、

その新しい空気を取り込み、自己の音楽世界を軽やかに更新していくスタン

・ゲッツの完璧なテクニックが融け合って 『 SWEET RAIN 』が誕生しました。

クリエイティビティ、まさにこれ、ではないでしょうか。

チック・コリアの硬質な音です。

そのタッチとフレーズを聴き採ろうと耳のスイッチが思わず入ります。

1967年のレコーディングですから、54年も昔のものなのに、

今聴いて新しい。

 

 

 

 

大荒れのお天気だった6月4日に書き始めたブログでしたが、本日10日に

ようやく完成したのでした。

本日、大快晴の28度。明日は気温さらに上がって今期初の30度になるそうな!

読んでくださるみなさま、空模様があまりにちぐはぐな内容をお許しください~

 

そして、30度予報の明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

アイスコーヒーも始まりました ( ホットコーヒーもあります )。

パンを買うついでに、ちょいとアイスコーヒーもくださいな、出来ます。

こんがり焼けた丸いパンを山盛りにして、ご来店お待ちしております!!

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

アイスコーヒー  / 500yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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モントルージャズフェスティヴァルのビル・エヴァンス

 

” ビル・エヴァンスのドラマーは掃除係 ” という暗黙の了解があったそうな。

つまり、ビル・エヴァンスの繊細なピアノを最高に引き立てるために

エヴァンストリオのドラマーは、ブラシワークに徹するべし、という意味で、

優しく静かに慎重に、決してビルの音の邪魔にならないように、細いワイヤーを

束ねた熊手のようなブラシで” シャーシャッカシャーシャッカ ” と太鼓面を滑ら

せる、それが ” ( まるで ) 掃除係 ” という苦笑のネーミング&掟というわけ。

ところが、この 「 モントルーのビル・エバンス 」 のドラマー、ジャック・ディ

ジョネットはそのような暗黙オキテをまるで無視して、まともにドラムを叩いている!

ということで更に名盤の誉れが高いこれは一枚なのです。

なるほど、パシリッ!パシッ!! 叩いているけれど、違和感やウルサイ感じは

まるでしません。

それは、ディジョネットはもともとはジャズピアニストだったそうで、

それがどういう経緯か楽器を替えてドラマーとして名を馳せるに至ったという

変わり種の経歴が功を奏して、ビルの演奏をピアノ的に理解し把握できたのでしょう。

掟破りのそのドラムワークであっても、ビル・エヴァンスが描く音楽世界で見事に

共存し、新たな魅力を創り出すことに貢献しているのでした。

うーむ、なるほどそうでしたか。

改めて、じっくりとジャック・ディジョネットの仕事ぶりを聴かなくては。

1968年のスイス・モントルー、

演奏が始まる前のメンバー紹介のアナウンスはフランス語。これ、なかなかイイ感じ

なのですよ。

 

夏至が近づく6月は、夕暮れ時も7時をまわり・・・

冷たい飲み物を楽しみながら、ビル・エヴァンスを。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

ゆっくりと始まる夜と、

ビル・エバンスと、

お気に入りの飲み物( 気軽なワイン )。

アペロは、薄くスライスしたパンにバタとケチャップと挽き立て胡椒かな。

大人の夜が始まりますね。いかがでしょう。

こんがり焼けた丸いパンを山盛りにして、ご来店お待ちしております!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

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BILL EVANS TRIO Live At Birdland,New York City



今、一番のお気に入りCDです。

ライブ録音です。

そのライブ演奏はラジオ放送され、そのラジオ放送をまとめたCDなので、

曲と曲の間にバードランドで演奏者や曲の紹介をする司会者のアナウンスが入ります。

ライブ会場であるニューヨークのバードランドのお客達の掛け声とか話し声、酔っ払い

の野次のよう奇声、拍手の音、カチャカチャいうグラスの音も。

いろいろな雑音が入っています。レコーディングスタジオの録音とは違う、その日その時

のクラブ内のざわめきもまるごとがライブ録音ならではの魅力なのですが、このCDの臨

場感は異様。ざらざらしている感じ、、、生々しい感じ、、、もうもうと煙る煙草のけむり

の匂いまでする。本当に。

そのざわめきの中を、ビルのピアノの音とフレーズが貫き自由自在に世界を出現させては

消滅させてゆく。鍵盤の真横で聴いているみたいな音です。

スコット・ラファロのベースも、まるで隣で弦を弾いているかのごとき生々しさなのです。

ラファロのベース音をこれほど捉えた録音、初めて聴いた!驚きの録音です。

ビル・エヴァンスとスコット・ラファロ、ポール・モーシャン。

伝説のファーストトリオ、三人がそれぞれの楽器で対話してるような、

そのようなアルバムなのです。

1960年3月から5月にかけての、ジャズ界の奇跡を捉えた・・・。














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