日々の小さな変革



いつも いつも 無意識に買っていた人参。

袋に4~5本入っている人参で、200円でおつりがくる程度のいつもの人参でして。

雑に扱っていたわけではないけれど、「 アナタを食べたいのっ! ヨロシクね 」 と

話しかけていたことはない人参、なのでした。

味は? 香りは? 食感は? 色は?

うーん、まあこんなもんかなあ、ってたぶん考えていたのだと思います。

たぶん、っていうくらい曖昧で、無意識だったというわけです。

そんな私は、ある女性の、「 この人参がおいしくって・・・ 」 という一言に、えっ! と

不意を突かれたのでした。

無意識に買っていた人参を、「 この 」人参、と指名して買うということに。


「 塩ゆでしただけで美味しいのよね 」 という 「 この 」 人参は、サッと

火を通した厚めの小さないちょう切りで、それはきれいな黄金色。

朱の漆碗に盛られた潮のお味噌汁の中にころころとはいっていたのです。

一緒にそのランチのテーブルについていた そらまめなおみさんと、ウワァ~!って。

お椀の中のちいさな金色の野菜を 「 これは何だろう? 」「 もしかして人参? 」って。

本当に、こがね色に輝いていたのですもの。

そしてお店のオーナーに伺った、その答えの第一声が上記なのです。


「 この 」 人参は、きっといつもの無意識料理を、意識の通った立体的な

一品へと変えてくれるだろう。

「 この 」 人参は、とても美味しいから、洗っているときも切っている時も、

お鍋の中から漂ってくる匂いにクンクンする時も、仕上がって器によそう時も、

そうして いただきます、とお箸を付ける時も、

きっときっと楽しく幸せだろう。


それは、『 金美人 』 という人参でした。

丸井今井の青果コーナーで購入されているとのこと。

それは、もしかして特別な栽培の人参かもしれませんし、どちらかの特産品なのかも

しれません。でも、その時私がハッとした理由を落ち着いて考えてみますると、

つまり、無意識ってやつは、全くもってつまらないって事、なのです。

いつもの袋入りの人参を、意識して指名して買ってみる。

「 あなたたち、いつもお安くて、いつも均一の姿形で、いつもあって、私はとても

安心ですよ。今日もあなたちにしますからね。 」

そう言ってみたら ( 心の中で・笑 ) どうだろう。

F1人参たちであっても、うれしい美味しさを出してくれるような気が・・・・

土がついていて葉っぱもちゃんとついているようなステキな人参はめったに出会えない

けれど、あのお店のオーナーのように、お気に入りの品種を見つけて指名するのは

どうだろう。

やっぱりすごく料理の質を高めてくれると思う。


人参という超定番野菜のひとつを、超定番でしかも庶民的な存在の野菜を

ちょっとだけ意識して 「 選ぶ 」、そんな小さな変革。

小さいからいつだって出来る、誰だって出来る、でも紛れもない ” 変革 ”。

小さな変革は、どんどん拡張して、気がつくと暮らしの大革命になっているかも。





その日のランチの後、そらまめなおみさんが 『 金美人 』 を私の分も買って

( 即・行動!! )店に届けてくださいました~涙。




























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3月17日 木曜日



快晴の朝。

ピュア・シトラスのスキンクリームを買って、

( 忙しく立ち働く彼女の凛々しい姿に会いにいって )

アップルパイを2切買って、

平飼いの有精卵6個入りを1パック買って、

クローバーのはちみつを買って、

ちょっと急ぎ足で店へと。


床を掃く。花の水を取り替え、開店。


ちょっとご機嫌な、春の一日のスタートでした。
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ジャズライブ ありがとうございました




昨日は、午後からポツポツと雨粒が降りだし、夜に向かってどんどん激しくなるという

悪天候の中、当店ジャスライブにご参加いただいた皆様、

本当にありがとうございました。

今回のライブ、冷たく湿った春の夜の外気の中での小さなシェルターのような・・・

仄かなオレンジ色の明かりと温かい空気に満ちた小さな空間での演奏のひとときは

なんだかとても幸せな心地が増したような気がしてしまいましたが、手前味噌かな?( 笑 )

ご参加の皆様と演奏者がひとつになっての、とてもスペシャルなライブだったと

改めて感じた次第です。

演目は、



  ・Four

  ・Shadow of your smile

  ・You are too beautiful

  ・My melancholy baby

  ・Gingerbread boy

  ・There is no greater love ( encore )






3曲目の「 ユー アー トゥ ビューティフル 」の自由さといったら!!

優しく繊細なバラード曲なのですが、ジャズ表現の新鮮さを強く感じましたねー。

テナー大関とベース小林の新境地を聴く思いで、それまではいつものように後方にて

ひっそりと成り行きを見守っていたつもりのワタクシが、思わず身を乗り出し、ぐっ

と演奏に聴き入ってしまいましたもの!! 

初めてオーディエンスの一人として聴いていたのです。

とてもフレッシュで素敵な演奏だったと思います。

「 ジンジャーブレッドボウイ = しょうがパンぼうや 」 は、本来ピアノがアクセ

ントをつける曲ですが、ベースの小林さんが楽しい工夫で、そして素晴らしいソロで

盛り上げてくれました。

アンコール曲は 「 ゼア イズ ノウ グレーターラブ 」 。

個人的にも大好きなバラード、次回のライブでは、デュオ演奏で是非、とリクエスト

を出しておきました。


さて、次回は花咲き乱れる5月かな。

小さなシェルター ( 笑 ) の小さなジャズライブ。

お楽しみに!!

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今週も店には、黄色のフリージアを5本、

そして、白と紫のアネモネを一本ずつ。

黄色のフリージアは二週連続で選んでいます。

なんといっても大好きな花なのです。

アネモネも好きです、あのちょっと太くて曲がった茎は、生けたときの姿に

自然のアートを感じさせてくれますね。


店の中は、いろいろななテクスチャーが集まって空間が作られているのですが、

その中に ” 花 ” のテクスチャーが加わると、一気に他のすべてが生き生きし出します。

商品や備品類、建物の構築物などは、物言わぬ静物たちなのですが ( 言わないだけで

ちゃんと意識らしきものは持っている・・・と、私は考えていますが・・・ ) 、

花が仲間に加わってくれたことをとても歓迎しているように感じるのです。

季節のメッセンジャー、とても可憐な。

命は短いけれど、歓びに充ち満ちた・・・・。








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ドライド蕨



とても珍しいそうです、まっすぐに乾燥させた蕨・わらびは ( ・・・ってモトミちゃんが

同送のお手紙に書いてあった、記憶があるのですが、そうだよね? )。

見た瞬間に、「 パスタだな、うん 」。

ドライドわらびパスタにしたいと思って、まだ作っていないのですが、先に大得意で

大好物のおじやに入れました。3回ほど。

クツクツ煮ている間に、わらびの何ともいえない懐かしいような、日向のような、山の

なかの日陰のような ( 日なたで日陰ってどういう??? )、まあ要するに素敵な香り

がしてきて、火を止めて、蓋をして少し蒸らしてからお茶碗へ。

アッチッチと一匙口に運びますと・・・・ああ、滋味とはこのこと。

一緒に入れたニンジンやえのきだけ、切り干し大根に、ドライドわらびが加わっての

渾然一体となったお味の旨みたるや、本当に贅沢。渋い ( ← 味の種類ではなくて )。

この一碗を、私以外食べないのですから、ねえ。

私も子供の時期には、山菜のおいしさって全くわからなかったから、たぶん息子は私の

子供の頃以上に「 ノーッ!! 」 って手のひらパーを私の顔に向けるだろうから( 笑 )

夫と二人のお昼ご飯に、ドライドわらびのパスタを。

出会いのイメージ通りに作れるかどうか、ちょっとわからないのですが、春一番の

お楽しみ、っていうところですね!


今更ながら、ですけど、改めて モトミちゃん、ありがとう。

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春のジャズライブのご案内



春はいくつもの嵐を経て、ようやく、なのでしたね。そうでした、そうでした。

毎年実はそうなのでした。雪解けのほうが視覚的にも大がかりで気をとられて

しまいますが、その雪解けには、春の前段階の大嵐がしっかりと大仕事をしていて、

雪景色を根こそぎぐっちゃぐちゃにかき混ぜて行ってくれるからこそ・・・・とも

いえますよね。雨と大風。太陽さんのおおらかで巨大な愛と同時に、嵐の厳しくも

大胆な愛の大掃除もあっての、” 春が来た ” なのでした。

本当に、自然の大きな仕事ぶりに感動感謝しなくては~!! ( 笑 )

そんな嵐もしょちゅうの3月、特に今年はお天気が大胆に展開する春、3月、

ジャズライブもあるのでした!

4月からの新年度を前に、いろいろとお忙しいかとは存じますが、だからこそ是非、

ほんの小一時間、日常からちょっぴり離れることを意図してみませんか?

さあ、生演奏のジャズを聴こうではありませんか。




春のジャズライブのご案内



日時   2016年 3月14日 ( 月 )

     開場 7:30pm
     開演 8:00pm

     参加費  1000円 ( ワイン または リンゴジュース付き )



     テナーサックス  大関 智也

     ベース      小林 浩樹


     場所 パスキューアイランド
        札幌市中央区南1条西6丁目第2三谷ビル1階
        TEL / 011-221-8998 ( 12:00 ~ 19:00 )




いつも携帯している i-phone から、はたまたCDで聴くジャズの名演奏とはひと味もふた味も

違う、聴いているその場で、その瞬間に生み出されてゆく、いわば野生のジャズ。

ライブに参加する楽しさは、この野性味に尽きると思います。

当日の天候によって空気も気温も様々に微変化し、楽器はそんな天候にも音色が影響を受け

変化するようです。

そして聴く側の私たちの心持ちによってももちろん、演奏者のそれにも・・・。

たくさんの状況が重なり合っての、ライブ なんですねえ。

だから、きっとおもしろいハズです。

その日、その時のご自分の感じ方を一番大事に、どうぞ存分に味わってみてください。


ご参加、心よりお待ちしております。





     

    


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