今年のおわりに

2007年がもうすぐ終わります。

今年は いままで過ごしてきたどの一年とも違う、なんとも上手い言葉が思いつかない

なんと表現してよいのか ・・・ 凄い一年、でした。

人間ひとりが この世に生まれて少しずつ、少しずつ 変化・成長してゆき

相手を識別し、二本の足で立ち上がり、自己を主張する、

その過程を目の当たりにした一年でしたから。

そして、” 時間 ” というものの素晴らしさ、と同時に恐ろしさ、容赦なさを

何度も感じ、考えさせられた一年でもありました。

息子と過ごしながら その一瞬のかけがえのなさ を感じて泣きそうになったり

小さかった私と、今の私、そして 若かった親と、歳をとった今の親、思いが巡り、

そう、家族の歴史、 繰り返され 繋がってきた 人の命、そんなことを生まれて初めて

考えた、そんな一年でした。

2007年は 私の人生の 後半部 のスタート年、と 断言できます。

さあ、後半戦、いかがなものでしょう。



そして、もう一つ。

私にとって パスキューアイランドがどんなに支えになっているか、

それを強く実感できた年でもありました。

出産時の皆様からの祝福と励ましのお言葉の数々。

ご来店されての " オメデトウ! ”の笑顔。

そしてまた、変わらずお立ち寄りくださって、なんでもない話題でひと時笑い合えたり。

もう、うれしくて、ありがたくて、、、長くたずさわった冥利に尽きます。

「 何度か来て、いないから、土岐さんもうやめちゃったかと思ったよー!

  あー、会えてよかったー!! 」 って。

そんなふう言っていただける私は ほんとに幸せ者以外のなにものでもありません。

今までもずっとそうだったのです。 

心優しい方たちがパスキューにはたくさん来てくださっていて、

私を育み、なぐさめ、元気づけていただいていたんだって。

毎日この場所に来られなくなって、今までの半分の時間になって、

あらためて、驚きと感動とともに、そう実感した次第、です。



この一年の皆様のご厚情に

心より 深く感謝いたします。

ありがとうございました。

皆様におかれましては、2007年はどんな一年でしたか?

来年も 私共の 小さなこの店を、なんだかほっとできる暖かい場所、と

ご贔屓いただけるよう努力してゆく所存でございます。

どうぞ、またお立ち寄りください。

心よりお待ち申し上げます。



















 



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冬場のバター

冬以外の季節は バターは冷蔵庫の野菜室に入れておくのですが

冬は部屋がほどよく( ? ) 寒いので、冷蔵庫に入れなくても大丈夫。 

ちょうど良くパンに塗りやすい硬さになってます。

そこでバターケース問題が登場。 

ほんとは バターケースなんて いちいち邪魔くさいと思っているのですが、

でもまあ 使いかけのバターとその銀色の包み紙も狭いキッチンの作業台の上で所在無げ

でちょっとバターに悪い気もするしなあ。

と、今までは 私が25年くらい前に きれいな緑色が気に入って買ったケースに

まあ入れてはいたのです。 バター。 でも そのケースは買ってすぐに落として入った

ヒビがあり、つかい続けるにも心もとない感がずーっとあって 、でも積極的に新しく

探すでもなく ・・・ 日々過ぎてきてましたが、この度 商品としてパスキューにやって

きたバターケースが結構いい感じなんです。

シンプルな白磁の長方形で 取っ手もなにもついていない蓋。

スタッキングできるので、バター以外のものを入れて ( たとえば佃煮とかピクルスとか

自家製の何か とかさ、 ) 重ねてすっきりと冷蔵庫へ、ということも出来ます。

うーん、場所もとらなさそうだし、これ買ってみようかなあ と思っています。

ただ言わせて貰えば、一つだけちょっと ・・・ なのは、

蓋に ”BEURRE ” ってエンボスされていて、まあ極目立たない程度ですが、

フランス語で ” バター ” って意味らしい、これがなければかなり、いや、ほとんど

いいんだがなあ ・・・・・ 。

まあ、それを除いても この白磁の蓋もの、キッチン以外の使いみちもいろいろ浮かび

オススメの魅力の一品、です。





 

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なぞなぞ

姪っ子のちっちから いとこのチカちゃん ( 息子の チカラ )へ、と

とってもイカシタお誕生日おめでとうカードが送られてきました。

本人に代わってわたくしがちっちにお礼の電話をしたところ、

ちっちがすぐに出て、私のアリガトウを聞き終えて、しばし沈黙、そして開口一番に

「 まーちゃん、なぞなぞする? 」

「 はっ? あ、なぞなぞ、いいよー 」

「じゃあ まーちゃんから 」

「 はい、くま 」

「 ・・・・・ まーちゃん、なぞなぞだよ 」

「 あ、なぞなぞ! ああ、なぞなぞね、」 この間まで彼女はしりとりに夢中だったので

なぞなぞ と しりとり をまちがってしまった私。

「 うーん、ちっちからどうぞ 」

「 それじゃあねー、」 待ってました、とばかりのちっち、

「 ひざ に マル のついた食べ物、なーんだ? 」

「 ハイ! それはひざカブ、でしょう 」  かーんたんだよー、と私。

「 ブー! 違うよー、正解は ” ピザ ” 」

「 ピザ!! 」 むむむ、な、なるほどー。

「 じゃあねー、次。  新聞にくっついてるお寿司はなーんだ? 」

「 あっ、えーと えーと、・・・ 」 答えがすぐそこに見えそうで、出てこないっ、

「 まーちゃん、降参? 答えはねえ、」

「 あー、ちょっと待ってっ、えーと、ほらー、えーと・・・」

「 ブー、時間切れー! 正解は ” ちらし寿司 ” 」

「 そうよっ!それそれ、ちらしずしだよー!! 」

く、くやしい、も少しだったのにー!


電話でのなぞなぞ合戦?は、ちっちママの優美ちゃんと電話をかわって一旦休戦となり、

つづきはお正月に会ったときに持ち越されることに。

ということで、気の利いたなぞなぞの5つや6つは仕込んでおかないと

新年ちっちと遊んでもらえないはめに陥った私でした。

けっこう大人にもおもしろい、久々の なぞなぞ ですね。

よーし、負けないわよっ!!


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去年 の 今ごろ

去年の今日の今ごろ

私は 我が子と初対面をしたのでした。

去年の今日の今ごろ

私は 産院の手術台にて 湯気のたつような生まれたての息子のちいさな頭と

真赤な顔を見せてもらって感動していたのでした。

あっという間 の一年でした、やはり。

そして今。

夫とふたりで ああだったね、こうだったね、と 感慨にひたる楽しさ!

お互い 助け合って まずは一年 無事にやれたね、と肩をたたきあい 誉めあって。

まだまだ 母親、父親の自覚がないようなへんな親ですが、

三人暮らしはとても愉快、そうよね、これからもよろしくね。

息子は どうやら数日前から鼻水びーびーの風邪ひきで、鼻の下に二本のカピカピ線での

一歳のお誕生日ですが、まあ 帰りにケーキ ( でも彼はまだ食べられない ) と

ビール ( これも彼はまだ飲めない ) でも買って、三人無事を祝いましょうか。

そうですね、やっぱり ” 誕生日 ” って 親のためにあるのかもしれませんね。
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おしゃれなどらやき

文明堂のどらやきをいただきました。

文明堂の昔からの定番のどらやきじゃなくって

『 銀座どらやき 』 という名前がついていて、

お味も二種類、

青えんどう と チーズ・ハスカップ です。

青えんどうの餡入りのは 春めいたきれいな緑色の、 チーズ・ハスカップのは

ハスカップ色なのかしら、濃い目のピンク色の、

それぞれ 和紙風のパケージに そのふっくらとしたお腹を透かしながら入ってます。

まずは、” 本日中にお召し上がりください ” というチーズ・ハスカップどらを 

みんなでいただきました。

さすがは文明堂、なんともやわらかな どらちゃんで、中身のチーズ・ハスカップが

すっぱしょっぱあま 、そしてほんのすこーし( 私好みの )しつこさもあり、

おいしい! 和洋がなかよししていて 成功ですね、チーズ・ハスカップ!

差し入れしてくれた H女史は、あとの青えんどう餡の方は おうちに帰ってから

ゆっくりと召し上がれ、とのことでしたので 持ち帰って 食後のお茶とともに頂き

ました。 もちろん 最高においしかったです。



差し入れ とか お土産 などでお菓子を選ぶ時は、

いつもの安心のおいしさの定番を買ってしまいがちな私ですが、

今回いただいた 変わりどらやき のように 季節の限定品 とか 新発売の味のもの

とか ちょっと変り種のもの なんかは いただく方としては新味を感じられ 

自分じゃあ買わない ( なぜか買えない ) ものを味わう贅沢感もあり、

それに なんとなく おしゃれな感じもあり。

なかなか楽しいものだなあ ・・・・・ と思いました。


今度 お菓子を差し入れするような時は そんなことも考えながら選んでみよう、

ぱくつきながら そう思いました。




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ちょっとそれはいくらなんでも

うちの母は長年女性コーラスグループに所属していて、

ある日、私に 「 〇〇さんに モツレク の練習会に誘われたんだけれど、云々・・・。」

私、「 モツレク ??? 」

母、「 あ、それは モーツアルトのレクイエム 」

私、「 ( 絶句 )・・・・・。 」

我が母ながら あきれて物も言えない。 恥ずかしいっ!!

一瞬の絶句時間が終わって、速攻 ” モツレク ”禁止廃絶令を出動。

新手のモツ料理かと思ったら、まったくー。



ある夜。

姪っ子のちっちから電話がかかってきた。

まーちゃんに、この間の幼稚園のオペレッタの発表会のときのお歌を電話でご披露。

タイトルは 『 赤頭巾ちゃんにおまかせ! 』

前奏から始まり、朗々と歌いまくり、最後の赤頭巾ちゃんのセリフ&ご挨拶まで

いやー、よかったヨ、ちっちの歌声は。

が、そのストーリーは、聴いているうちに、なにやら???

歌い終わったちっちに解説を求めたところ、

あるところに、7匹のこやぎ と 3匹のこぶた がいて、

食いしん坊おおかみに食われそうになった。

それを見ていた赤頭巾ちゃんが、おおかみをこらしめて

7匹のこやぎ と 3匹のこぶたを助けた。 

赤頭巾ちゃんが、どうしてそんなひどい事をするのか、おおかみに問うたところ、

おおかみクン、実はとってもさびしん坊。 とっても友達になりたかったんだ。

赤頭巾ちゃんは そんなおおかみクンに、「 もう絶対そんなことしないって約束して」

その条件のもと、7匹のこやぎ と 3匹のこぶた と おおかみクンは なかよし友達に

なれました! めでたし めでたし! 

で、『 赤頭巾ちゃんにおまかせっ!』


・・・・・・ 。

ひ、ひっどーい!!

原作を改ざん、侮辱も甚だしい!!

『 7匹のこやぎ 』 『 3匹のこぶた 』 『 赤頭巾ちゃん 』 という古典童話を、

おおかみが悪役として3作共通だからっていったって、

いくら園児の人数が多くて時間内に全員登場がむずかしいっていったって、

こんなお気楽デタラメな ” オペレッタ ” に改造して、無垢の感受性の子供達に

演じさせるとは ! ( ちなみにちっちは こやぎ役 )



これは、少々以前のこと、

とあるJAZZのお店でコーヒーを飲んでいた。

そのお店は、お客さんがリクエストしたレコードをかけてくれるお店だったので、

いろんなJAZZが店内に流れていたのでしたが、カウンターにどかりと座った

中年のJAZZおじさんが  お店の人に「 なにかリクエストはありますか? 」 と

きかれて、 「 うーん、そうね、じゃあ サキコロ でもかけてもらおうかな、」そう

のたまわれた。 

” サキコロ ??? ”

私の頭の中で、” サキコロ ” が かの名サキソフォンプレイヤー、ソニー・ロリンズ

の超有名盤 『 SAZOPHONE COLOSSUS サキソフォンコロッサス 』 のことだと解明した

のはそのすぐ後だったが、” サキコロ ” といとも簡単に縮めて言っちゃうその男の顔

を見るために振り返ったのは言うまでもない。



そして今週。

仕事帰りにちょっとだけ寄り道した本屋でのこと。

久々に文庫本のコーナーを見てみよう、どれどれ、ふんふん、へえええ、。

海外文学にところに、新訳されたドストエフスキーの 『 カラマーゾフの兄弟 』 が

平積みされていた。 そうだった、団塊の世代が大量定年退職するのにあわせて

退職後のゆとりの趣味時間に読書する、とみこんで、各出版社はこぞって新訳版を用意

した、そしてそれが売れている、とラジオでいっていたなあ、ふーむ、どれどれ、

ふんふんふん、とカバーデザインも斬新なその一冊を手に取ったとき 

宣伝用のポップが目に入った。

” カラキョウ は 文学界の一大事件だ !! 50万部突破!! ”


・・・・・・。


” カラキョウ ” って、もしかして もしかすると、カラマーゾフの兄弟 のこと ?


・・・・・・。


いやー、はや、企画の大成功に鼻息荒いのはわかるけど、『 カラマーゾフの兄弟 』 を

こんな下品でチープな省略かたかな語でカジュアル化して出版社として、文学作品を

扱う者として恥ずかしくないのだろうか。



はっきり言おう。

自分の国のものではない芸術作品、芸術家の名前などを かってに省略してしまうの、

やめようよ。

それは、我らが長サンの 『 ドリフターズ 』 を、愛をこめて ” ドリフ ” と呼ぶの

とは訳が違うんだ。

彼ら、そしてその作品類は 彼らの長い長い固有の歴史と風土の中から生まれてきたもの

で、それらを鑑賞するってことは、その民族をそのまままるごと味わわせてもらうって

いうようなもの、そう思う。  それを、勝手に、そう、好き勝手にするなんて

許されないこと、と思う。 彼らの芸術 に対する尊敬の気持ちがあったら、そんなこと

できないよ。 恥ずかしくて。

モーツアルト も ソニー・ロリンズ も ドストエフスキー も 苦笑いしているだろうか。

それとも、「 別にー。 どうでもいいヨ、そんなこと。」 って、別格の巨人ぶりで

余裕の笑いをもって無視してくれるだろうか。



そんなこと考える、近ごろ です。



 











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フレンチトースト

フレンチトーストって すてきな食べ物、ですね。

卵 と ミルク、お砂糖、バター、そして パン。

我が家は 黒い鉄のフライパンなのですが、ポイっとバターを放り入れ、

じゅわじゅわと溶け出したバターの色と香りが黒い鉄肌に映えて・・・。

初めのうっとりです。


そこにミルクと卵液にまみれ、中までしっかり液が染み込んだパンを投入。

やわらかなイエローがジュクジュクと黒い鉄肌に映えて・・・。

二番目のうっとりです。


パンの表面がやわらかい卵色からきつね色へ。

ちょっと焦がしてみたり。

こがねいろのグラデーションがかりりと黒い鉄肌に映えて・・・。

三番目のうっとり、ですねえ。


もうそんな頃には、バタ、ミルク、卵、パンの渾然一体の焼けた香ばしいにおいに

くらくら ( お腹がすいて )で、

一、二、三番目 と同時に 四番目の 香りによるうっとりがきて。


白いお皿にザッとやってきたフレンチトースト達に はちみつをたらーりと。

フォークで一刺し、パクリッ!!

陶酔のおいしさ!

最後のうっとり、なわけです。


五段階でうっとりできる、かたくなった古パン調理法 「 フレンチトースト 」。

しかも 私ですら ” カンタン! ” に作れてしまう。

すてきだ。

何故 「 フレンチトースト 」 という名前なんでしょうねえ?
























































































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