毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
だいちゃん と うみ
2017-07-29 / 本
夏になると決まって本棚から取り出し、ページをめくる一冊の絵本。
初めて手にした時から、その後、何度も何度も、開くたびに必ず
「 ほぅ。 」 と、小さく深くため息をつかざるを得ない一冊。
太田 大八・作 『 だいちゃん と うみ 』 です。
だいちゃんは、なつやすみに いとこの
こうちゃんの うちに あそびに きました。
よくあさ はやく、だいちゃんと こうちゃんは、
みそづけと たくわんを いれた てぼを もって、
うみへ くだる みちを かけおりていきました。
こうして始まる だいちゃんといとこ達の、ある夏の一日を描いた作品です。
表紙の絵、裏表紙の絵だけですら、もう私はグッときてしまうのですが、
まずは表紙を開き、見返しを開き、扉。
その扉絵から、この夏の叙情詩のごとき作品が静かにはじまっています。
だいちゃん、こうちゃん達が住んでいるこの海沿いの土地の、
真夏の一日の、光の変化の描き方が本当に素晴らしいのです。
まだまだ暗い、深夜を少し越えた頃 ( 扉絵 )から始まって、
薄墨色になってきた空が徐々に明るくなってゆき、
間もなく快晴の朝を迎え、
そしてどんどん日は高くなり、
真夏の太陽の日差しです。
最高潮の時刻の光は、足を浸している浅瀬の海水で表されています。
浜辺で足を浸すと小さな魚が寄ってくる、その透明で美しい海水を、
真上から照りつけている太陽の光を通して。
自分の足のまわりを泳ぐ小魚と遊ぶだいちゃんの視線になって、読者である私達も
知らず知らずに、いつか過ごした夏を重ね合わせ、キラキラのあの日差しを
思い出します。
次のページは、穏やかで雄大な地平線に沈む夕日。
海の一日を満喫したこどもたちと、夕日と夕焼け色に染まる空と海との最後のひと
ときのシーンです。
それから、最後のページに向かっての、暮れていく空の精妙なトーンダウン、
そして、そして、私の胸を鷲づかみにして止まない行灯のシーン。
夜明け前、早朝、午前中、正午頃、昼下がり、夕方、薄暮、夜。
刻々と変化してゆく夏時間の一瞬の見事な切り取り方に、切なく懐かしい
気持ちでいっぱいになります。
黄色い光のエジソン球が灯る、なごやかな夕餉の場面でお話しは終わります。
さり気なく説明される道具や生き物の挿絵もとても楽しく興味深いのです。
この絵本は、昨年8月に97歳で亡くなった絵本作家・太田大八氏の子供の頃の
思い出を描いたものだそうです。
太田大八さんは、長崎県に生まれ、10歳で東京に移ったということなので、
この物語の ” だいちゃん ” 、絵から見てだいたい7歳~8歳くらいかな、と
して、90年前の日本です。
いとこのこうちゃんは、まだ丈の短い夏着物に麦わら帽子ですし
近代的なもの、燃やせないもの、は何一つ登場しません。
子供達がまだ明けやらぬ早朝から夕暮れまで遊んで、遊んで、家に着いて
とっぷりと暗くなってももまだ遊んで、夕ご飯で呼ばれて、やっと家に入り、
みんなで食卓を囲む、ただそれだけを描いているのですが、
ただそれだけ、の子供時代がこの90年間に消滅してしまったことに、
90年前の日本の暮らしの豊かさ、美しさに、ほとんど哀しみにに似た
感情を抱いてしまうのは私だけではないと思います。
後ろ見返しに地図が載っています。
九州の大村湾というところは、穏やかで静かな海なのでしょうね。
これぞ日本の夏の情緒、
絵本を閉じて「 ほぉ 」 とため息一つ、静かな余韻が続くのです。
『 だいちゃん と うみ 』
太田大八さく・え / 福音館書店 / ISBN4-8340-1098-8 C8795
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福田元美 真夏のイラストカード、追加の新作入荷してます!
快晴の本日、
暑いながらも爽やかな風があり、湿度はなし。
札幌らしい真夏の日曜日です。
暑中お見舞いはもう出されましたか?
お買い物も、決済も、読書も、ニュースも、友達とのコミュニケーションも、
どんどん電子化されて久しい昨今、
同時に、
電子の対極、アナログの価値も比例して上がってきているように感じます。
直筆の文字のあたたかさ、インクの種類や具合、筆圧や癖。
スタンプの絵柄や位置、郵便局の割り印。
紙の重さ手触り色合い・・・・・。
一葉のポストカードが届く、その嬉しさの素は、こうしてざっと書き出しただけでも
たくさんあり、もっともっとたくさんあるのです。
なんて素敵なことでしょう。
さあ、暑い盛りに、ぜひ暑中お見舞いのカードを書いて送りましょう。
どんな贈り物にも負けない ” 真心 ” が伝わります。
『 ちょうちんおばけ 』
おばけミーティング中。リーダー格の一つ目ちょうちんと部員4張りが
「 おばけやしき こころえ 」の巻物を見ながらマニュアル確認!
『 シロクマソフトクリーム 』
シロクマ大好きで、しかもソフトクリームも大好きっていう人は
実はそれなりに存在していると感じます、夢の共演 ( 笑 ) ではありませんか。
『 ねこと扇風機 』
猫大好きさんには、この一枚。
実際には夏のネコってどうしてるのだったかなあ?
『 ズッキーニ 』
元美さんの丹精しているお庭のズッキーくんを描いたと思われます。
輪切りの切り口の、点三つx3 や、ヘアスタイルみたいな ”へた ” が
なんともカワイイですよね、ズッキーニって。
元美さんの「 クスッ 」 と笑っちゃう絵が好きで・・・・というお客様は本当に
多いです。ほのぼのとしていて、思わずクスリッ。
今夏の追加新作4柄も、選ぶ人と受け取る人、どちらもハッピーにしてくれる
ことでしょう。
さあ、一通からでも、何よりのお中元・暑中お見舞いを書き送ろうではありませんか。
福田元美 イラストポストカード
1まい 150yen
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ジャズライブ ありがとうございました。
暑い日々がやって来ましたね。
札幌は4日ほど続けて30度を超える夏日です。
ようやくやって来た本物感のある夏らしさに、夏好きのわたくしなんぞは
汗をかきつつのウレシイ悲鳴をあげておりますが、今までの低温続きから
いきなり来た高気温、暑苦しい天候に、ホントに悲鳴をあげていらっしゃる方も多い
かもしれませんね。体調維持が大変です。
暑中お見舞い申し上げます。
7月10日( 月 )、昨日もムシムシと暑かったですね。
雨が降りそうで、でもなんとか持ちこたえました。
そんな中、たくさんの皆様にジャスライブに脚をお運び頂き、本当に感謝いたします。
ありがとうございました。
暑いので最初から正面ドアを開けっ放しでスタートしましたが、
暮れ切った外の空気、街の賑やかなライトと繋がりながらの、真夏の夜の小さなジャズ
ライブもなかなかの趣だったかもしれません。
昨夜の演奏曲目です。
・Just friend
・The last time I saw Paris
・I got it bad and that ain't good
・Black and Blue
・Coming' Home Baby
・Summer Time ( encore )
4曲目 『 ブラック アンド ブルー 』は、聴くうちに何故だか切なくなってくる
曲なのです。何故かしら? と思っていたら、それには理由がありました。
歌詞のある曲なのです。
” 私の sin = 罪 は、肌の色が黒いこと
中身は ( 白い人達と ) 同じなのに、肌が black = 黒い からこんな扱いを受ける
肌が黒いから、心も blue = ブルーなのだ ”
本当は長い歌詞ですが、おおよその内容はこのようなものです。
アメリカの黒人の哀しみが曲調を通じて聴く者に伝わり、切ない感動となって心に残るのでした。
昨夜は、ソプラノサックスでの演奏でした。
強く伸びる高音は、理不尽な運命に訴える心の声のようでしたし、
ベースが絶妙にリズムを刻みながら絡み、曲が持つ暗さ、深さ、そして美しさを表現していたの
でした。なかなか素晴らしい演奏でしたよ。
お聴きになったみなさまは、いかがでしたでしょうか。
5曲目の 『 カミングホーム ベイビー 』 は、ベーシストのベン・タッカー作曲。
60年代ならではの、ノリのよいカッコよさ満点のファンキーなチューンです。
ライブの最終曲として、テナーサックスの野太い低音もウッドベースの渋っ!いソロもたっぷり
に盛ってくれた、大満足の演奏だったとおもいます。
1曲目~3曲目までももちろんヨカッタ! 紙面の関係上、省略デス ( 笑 )。
今回は、神戸からいらっしゃった方、そしてなんとも嬉しい高校生男子が聴きに来てくれました!
経験豊富なベースの小林さんが 「 こんなに充実感のあるお客様が毎回来てくれるライブは
珍しい。 」 というようなことを言っていました。
回を追う毎に充実感が増してきている・・・それは、ご参加くださる皆様のおかげです。
これからも、演奏者二人には、さらに深みのある素敵な演奏を、
そして、主催者として私も、
リラックスして聴いて頂くために、いろいろ工夫していきたいと思います。
次は夏から秋へとバトンが渡される頃。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
どうぞ、これからも、パスキューアイランドのジャズライブにご期待ください。
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ジャズライブのご案内
7月2日日曜日、本日は2017年の 「 半夏生 」 だそうです。
夏至から十一日目のことをいうそうな。
そして、つい先週に友人に教えてもらって知ったのですが、
最近、スーパーでやたらと タコ祭り をやっていて、ゆでタコはもちろん、
タコ飯やら、たこ焼きの素 などの加工品、関連商品も盛ってずいぶんと
タコ商売熱心であるのは、主に関西方面の習わしで ” 半夏生にはタコを食べると
よい ” といわれているのを遠く北海道まで引っ張って、うまいこと定着させて
季節の儲けを定着させようという目論み ( 企み )・・・・・なのだそうです。
恵方巻の大成功に続け!! 今度は夏のタコ!!
( タコだけでなく、鯖やらお餅も食べるらしい )
そして、その 半夏生 っていうのが、今日。
どうぞみなさま、今日はタコを買って、食べて、後半戦の元気の源にいたしましょう!
私は、帰りに大型スーパーには立ち寄りますが、タコを買うのは忘れそう・・・。
なんとなく気温がゆるやかに上昇、今年の北海道はどんな夏になるのでしょう。
ジリジリと照りつける暑さはまだきていませんが、街中は、日中はサマーセール、
夕暮れ時以降は、一杯加減のほろ酔いさん達が、嬉しそうにそぞろ歩いて賑わっています。
温かく、日も長く、真っ直ぐおうちに帰りたくない、帰れない、
「 夏らではの何かを楽しみたいよね~、寄り道ですよね~ 」のその気分に極共感!!
パスキューアイランド提供の寄り道は、そうです、夏のジャズライブ です。
小一時間の生演奏を楽しんでいってください。
決してジャズ通のためのライブでも、会員制めいたプライベートライブでも、なんでもなく、
どなたにもドアを大きく開いております。
超人気で整理券をお配りしております、と言いたいよねそのうち・・・と、はや3年。
お席はかなり自由に選んでいただける ( 笑 ) ライブなので、夏の宵の寄り道に、
どうぞ気軽に聴きにいらしてください。
演奏は、テナーサックスとベースのデュオ、他ではあまり聴けないと思います。
コマーシャル的ななじみの良いヒットソングジャズ、ではありませんが、ぐっと耳を
傾け、ベースとサックスの音での語り合いの中につい引きこまれるような渋いチューンを
5~6曲、音源の間近で聴く心地よさは保証できると思います。
どうぞ、真夏の少し前のこの時期に、タコならぬ生きのいいジャズで、一年の後半戦へ
向けての元気の素にしていただけたらうれしいです。
ジャズライブのご案内
日時 7月10日 ( 月 )
開場 7:30pm
開演 8:00pm
参加費 1000円 ( ワイン・リンゴジュース 又は お茶 付き )
テナーサックス 大関 智也
ベース 小林 浩樹
場所 パスキューアイランド ( 当店です )
札幌市中央区南1条西6丁目第2三谷ビル1階・仲通り側
Tel/011-221-8998 ( 12:00~19:00 )
どうぞお誘い合わせのうえ、でも、おひとりでも。
夏の宵のお楽しみ、ぜひ味わってみてください。
当日、心よりお待ちしております。
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