2014年 ごあいさつ




早かったですねえ、今年は。

毎年多かれ少なかれ ” あっという間 ” 感はあるのですが、2014年は特に。

要因はいくつか・・・いくつもあるのでしょうが、大きく捉えて私なりに分析めいて

みますと、札幌市が、特にここ中央区が大きく膨らんだり縮んだりと、動きが活発だっ

たように思えます。

春、夏、秋、冬、四季を通して街が生きて運動していて、体温や血流の上下運動の息遣

いのようなものを確かに感じました。ひと・もの・経済が収縮し拡散していた様な。

芸術祭や、食べて飲んでのお祭りなどが街を活気づけて、と。

個人的には、家族の変化。

歳をとったり、体調を崩したり、成長したり、新しい世界に進んだり。

助け合って、励まし合って過ごせたことはいつもどおりでしたが、諸行無常、変化に

対応するのに精一杯でもありました。

店では、2ヶ月に1度のペースでのジャズライブを行ったこと。物販だけでなく、違う

形・・・経験を提供するサービスを考えていて、ジャズライブという私たちらしい

企画をスタートさせることができたことは大変嬉しい要因のひとつでしたね。

お店は、忙しかったです。

例年とは違う感覚。札幌以外からのお客様も増えていましたし、これは最初の ” 札幌

市の動きのダイナミズム ” と直結しているようですね。



12月30日火曜日。

本日で2014年の営業はおしまいです。

何だか、脇目も振らず駆け抜けた1年でした。

場と人間と自然が絡み合って、影響しあって、全部ひっくるめて生きている、という

ことをちょっと感じられたこの1年でした。

ただ、そのことをちゃんと把握して自分なりの動き方を身につけられるところまでは

至れなかったなあ。

2015年はどんな動きが待っているかはわからないけれど、引き続き変化の体験に

よる自分自身の成長を見出したいと思っています。

そして、来てくださる皆さまとのご縁に活かしてゆきたいです。


今年1年、本当にありがとうございました。

パスキューアイランド、29年目にはいりました。

皆さまのおかげです。

心より感謝、そして、2015年も頑張ります。

どうぞよろしくお願いいたします。



本年は 本日12月30日( 火 ) まで

新年は 1月4日 ( 日 ) より営業です。

ご来店、心よりお待ちしております。















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スヌーピー



クリスマス前の12月のある日、タワーレコードでCDを買ったら、この袋に入れて

渡してくれました。

スヌーピーとウッドストック!!


やあ、久しぶりっ! 元気でいたね。会えてとっても嬉しいよ。


彼らとは長い知り合い。

たまーに会えると、私、とても嬉しくて、そして結構元気になれたりする。

あっさりとした仲なんだけど、大切な友達。

そんな感じ。

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ダラスバイヤーズクラブ / DALLAS BUYERS CLUB




蠍座で観ました。

観客総涙の感動作、という作りでは全くないのです。観る前は、もう少し大作仕立ての

派手な映画なのかな、とも思っておりましたが、実に抑えの効いた渋い作品でした。


1985年テキサス州。

ロデオカウボーイで電気工のロクデナシ男が、あなたはHIV陽性で余命30日です、と

宣告されるんだけれど、ショックも束の間、絶望してる暇はないぜ「 死んでたまるか

クソッタレ!」と、速攻生き残りをかけた戦いを挑んでゆく。

なにせ彼にはお金も信用も家族も何もないけど、一番に時間が無いのだった。

そりゃそうだ、余命30日だもの。画面にカウントダウンの日数が出現します。

まずは、勉強。HIVについて。図書館で、文献や新聞記事を調べまくり、初期のインタ

ーネットで最新情報を読みまくる。ホモセクシュアルではない自分が、なぜエイズに感

染しなくちゃならないんだっ!? 怒りと不安で爆発しそうになっていた頂点で、ドラ

ッグの注射針での感染という一行を発見、その瞬間思い当たる記憶がフラッシュバック

し、深くうなだれる。テキサス州は同性愛への差別偏見の傾向が強い州。

当時、エイズ = ホモセクシュアル という認識しかなかったのですね。ハリウッド俳

優ロック・ハドソンがエイズで死んでしまい、彼がゲイであることをカミングアウトし

ていたからね。よーし分ったオレはエイズだクソッタレ! 

次に、薬。特効薬とされていた高価な薬をなんとか手に入れなくてはならない。

バーで見かけた病院の掃除夫に渡りを付け、盗み出させて飲み続けるも、全く効かない

どころか症状は深刻化。病院側に気づかれ始めた掃除夫に、もうこれ以上は無理、と言

って渡された、とある医師のメキシコの住所にたどり着いた時には余命日数は一桁、

死ぬ寸前だった。

権威・権力・利益の医療業界に反旗をひるがえし医者の免許を剥奪されたその医師は

そこで無免許の医療活動をしていたのでしたが、そこにたどり着いたのが主人公ロンの

転換点となるのです。

その当時、アメリカでは、政府が唯一の認定エイズ特効薬として広めていた高額な薬

は、実は特効薬でもなんでもなく副作用が命取りになるものだったこと、エイズには副

作用の全くない自然由来の有効緩和薬が幾種類もあるけれど、国は製薬会社との癒着に

より一切の情報を差し止め、認定もしないでいることなどをその医師によって知らされ

ます。

さあ、この無免許医師のもとで自身のエイズを押さえ込むことに成功し、身を持って事

態を把握したロン、お次は商売だ。

エイズ症状を緩和できる無認可薬を大量に買い付け本国に戻って増え続けるエイズ患者

に売りさばけば大儲け、ヨッシャーッ。

ここまでは、まだ自分中心の利己的な主人公ですが、知識を得、食事内容を中心に生活

を変え、非合法のエイズの未承認新薬を患者に届けるための組織 『 ダラスバイヤース

クラブ 』 を立ち上げていくうちに、徐々に変化してゆくのです。

もともと人生深く考えることなく刹那で生きてきた、テンガロンハットとブーツカット

のジーンズが皮膚の一部と化しているような、テキサス男、ロン。持ち前の野蛮さと

生き意地のみでとにかく猛進。もう一度冷えたビールを飲み、ロデオレースに出たい、

という希望と、後ろ向きに絶望なんか全くしないことが生存率を上げたことは間違いな

いとしても、そんな男が、エイズをきっかけに、自分のこの性質を、他のエイズ患者の

為に活かす・・・・・もっと言うと世のため人のために活かしてゆく、という変貌の

プロセスを、あたかも ” 成り行き ” の如く実に抑えて演出している作品でした。

マシュー・マコノヒーは、エイズ患者役の為の20キロの減量なんぞは( やって )当

たり前、オレの仕事はそれからだっ!とばかりに、テキサス男のマッチョな気質は少し

も減らさず、計算づくの淡々とした動きと視線の演技のみでこの難役を現実感を失わず

に演じきり、玄人肌の演出意図を体現しています。

安易な感動大作仕立てをしっかりと回避できたのは、このマコノヒーの映画的嗅覚と最

高レベルの演技と、更にもう一人。可憐なるトランスジェンダー ( で当然の如くエイ

ズ患者の )レイヨン役のジャレット・レトの存在。

ホモセクシュアルでのエイズ罹患で新薬お試し患者として入院中にロンに出会うのです

が、細やかな仕草や体の動かし方のいちいちが驚異的に女性、ていうか、オネエ。

マコノヒーのロンも素晴らしいけど、レトは、生まれ落ちる途中のどこかでネガに転じ

てしまった愛の天使・レイヨンの悲しみを演じて圧倒的なのです。

愚かで、悲惨で、惨めで、社会的にも不適合の弱者の極みみたいなレイヨンが、終盤、

窮地に陥った「 ダラス・バイヤーズクラブ 」 を存続させるためにとった行動は、

今作の名場面中の名場面。泣けます。


主人公ロンは実在した人物だそうです。

彼は余命30日から後7年間生きました。

それは長かったのか、短かったかはわからないけれど、人生の手応えを得ることはでき

たのではないでしょうか。

多くが寝ぼけている間に終えてしまう人生で、覚醒して燃え尽きることができたのでは

なかったか、と思います。

今年のアメリカアカデミー賞主演男優賞、助演男優賞を獲得した作品ですが、予想を

渋く裏切るような、厚みと高い志を、絶対に派手にしないように高度なテクニックを

駆使して、まるで何気なく滲ませるが如きに描き切ることに徹した異色の作品。



















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Happy Holiday !



昨日届いたクリスマスカードは、

閉店してしまった古い文房具店に眠っていたというデッドストックのカードでした。

クリスマスまでのこの時期は、ハンパなくお忙しいはずの方から届いた1枚のカード、

そのイラストの可愛らしさと懐かしいバタくささ、


「 よいことが たくさん たくさん ありますように・・・・メリー クリスマス 」


のメッセージに 心がほっと暖かくなりました。

このカードを選んで送ってくれたんだなあ・・・忘れずに私たちにも・・・・

お忙しい中、ちゃーんと心のこもったカードをさあ、切手も橇で銀世界を滑走中の

ハイジとペーターの超ピッタリのを選んでくれてさあ。

届いたこのカードを眺めながら、おかげさまで、義姉から届いたクリスマスケーキも

2倍美味しく、幸せなひと時になりました。


ハッと気づいたならクリスマスイヴでした。

私も少し前まで、クリスマスカードを送ろうと考えていたんでした。

でも、ハッと気づいたなら、もう締切過ぎていたのだった。ああ。

がっくりしてももう遅い。

年賀状はちゃんと書きましょう、と気持ちを切り替え ( ? )、あと数日になってし

まった2014年をつまずかずに駆け抜けたいと思います。



2014年は、12月30日 ( 火 ) まで、

新年は、1月4日 ( 日 ) から




営業いたします。

雪やこんこん、足元も悪いこの時期ですが、ご来店心よりお待ちしております。





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12月3日水曜日



衝撃。

蠍座が閉館する。

この12月いっぱいで。

今日は朝からバタバタと忙しかったけれど、夫と代わりばんこに観に行こう、と決めて

いた 『 昔々 アナトリアで 』 を私が先に、ってことで観に行った蠍座っだった。

コーヒー係をしていた田中次郎さんと少しお話できたが・・・・。

蠍座。

札幌で唯一の名画座が消える、消えてしまう。

蠍座の立ち上げ時に関わった者として、言葉にならない思いが次々と。

ふうー。

ああー。

うーーん。

えええーーーんっ。

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