ドライブ・マイ・カー

 

ユナイテッドシネマ札幌にて観ました。

アカデミー賞の作品賞・監督賞・脚色賞・国際長編映画賞の4部門に

ノミネートされ、ロングラン上映中の作品。

公開当初に観た友人や、昨年末に久しぶりに会った友人 ( どちらもかなりの

映画好き )が、口を揃えて「 絶対に観てみて! 」 と褒めていた作品。

なんとか観逃さずに済みました。

179分、3時間の長編は、しかし途中から気持ちが離れっぱなしで困りました。

ダメだったんです。

私には全く合わなかったんです。

映像の高い芸術性は認めざるを得ない。広島県のごみ処理場の施設ビルを、

かように美しくアーティスティックに撮るセンス、トンネルに入ってからの

車窓からの映像の斬新さにも感動できた。

構成も申し分なし。

緩急も光と陰も、海も緑も、コンクリートの何気ない風景も。

アートフイルムとしては、素晴らしかった。

私には、一体何が合わなかったのだろう?

ずっと考えていたのでしたが、

たぶんそれは、登場人物像とストーリーですね。

( 以下、あくまで私にとってということだけど、)

主人公に感情移入ができなかったのです。魅力が感じられなかったのです。

俳優であり脚本家の主人公 ( うーん50代初め頃かな )の男、愛する妻あり。

ある日、仕事の予定変更によって、彼は妻の秘密を見てしまいます。

場外にぶっ飛ばされるくらいのショックと痛み。

天井が落下してきたくらいの衝撃。

いきなり床が開いて奈落に落ちるくらいの驚き。

でも、彼はいつも通りを装う。

そしてそんな風にしているうちに、妻は突然死んでしまう。

最愛の妻を失った男、、、ってチラシには書いてあるんだが、

最愛の? 最愛って? 

「 なんで??!! 」 「 なぜにそんなありえない通常モード頑張る??? 」

そんなヤツいる~? いねーよな~~!

初めからヨロケ気味だったが、もうここで決定的に躓いてしまって、

この後の流れがさらに、とにかく全てがずれまくる ( 私的には )・・・・

妻もダメ。

「 音さん ( 妻の名前・おと ) 素敵ですよね。 」 という場面とせりふがあるのだが、

その素敵さがさっぱり解らない。

主人公が、妻の紹介で出会う年下俳優の男も、物語のキーパーソンという設定

らしいのだが、キーパーソンのキャスティング、合ってるのかなあ?

愛車の運転を任せることになった23歳の無表情能面おなごにも溜息。

この主要登場人物4名に共通していると思うのは、

自分自身を愛せないでいるということ。

ほとんどのドラマというものはそこから発生し発展し、だからこのような広島県から

北海道の超はずれの村までドライブ・マイ・カーしちゃう映画が生まれる・・・

” 最愛 ” の意味を自分に解らせる、というのがこの作品のテーマなのよね、きっと。

物語の後半に、仮面夫婦 ( 結果として ) になっちゃった原因?が明かされますが、

明かされたとて腑に落ちないです。

ああ、そういうことだったのか、だったら納得ね、という域には届かない( 私には )。

 

もうダメです。この辺でやめます。

私の好みではなかった、ということなのですよねえ。

沢山の方が観ていらっしゃると思います、

どなたかこんな私に優しくお説教してください。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

そうは言っても映画は愉し。様々な観る角度、感想があり、豊かです。

印象的な一作を、あーでもないこーでもないと意見交換するひとときが

映画を観る喜びを何倍にもしますよネ!

料理とワイン、パンとチーズで、シネマパーティの夜は更けて・・・

( なんか無理矢理・笑 )

 

明日もこんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、

ご来店をお待ちしております!!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

春を取り込む

 

昨日、菜の花を食べました。

今年の初物。

菜の花は、それはかわいい黄色の花が咲いていて。

グラグラのお鍋のお湯に塩をひとつまみ、

そしてそこに、

洗って水に放してぱりっとさせた、竹ざるに山盛りの菜の花投入。

一瞬で鮮やかな緑色 ( と黄色 )に!

その瞬間にお湯からあげて、ざるに取り。

粗熱がとれたなら、ぎゅっと絞って、ボウルへ。

瓶入り柚果汁とお醤油少々で和えます。

はい出来上がり。

 

ほろ苦くてキュッキュッツという歯ごたえ、あぁこれこれ!

蕾のつぶつぶに加えて

今年の初物・菜の花は、開花した黄色い小さな花も混ざって、いとおかし。

夫と息子はコメントなし(  = 無関心 )でただ食べていて、

私ひとり、目と心と体に春を取り入れた喜びに

ニタニタしていたのでありました。

 

そして次に取りにいく 「 春 」は、

やっぱ桜餅 & うぐいす餅、でしょうかしら・・・。

 

 

本日の見出し画像のお品は、

『 手つき雑炊鍋 』。

雑炊、鍋焼きうどん、小鍋料理、味噌汁、e.t.c. 

じっくりと火が回り、保温力が高い一人分用土鍋が大活躍します。

新生活が始まる若い方にこそ是非。

 

手つき雑炊鍋    

W250 / D172 / H108mm / 500cc    4180yen

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

春を取りに行く

 

この間の月曜日に、4月始まりのスケジュール帳を新調しました。

3年目の Rollbahn 、

ロルバーンのスケジュール帳シリーズの表紙デザインは、カラーも

いろいろ、そして限定デザインもいろいろで悩ましい限り。

今年度の表紙はどれにしようかな、しばし楽しく迷って

「 アクア 」という表紙デザインにしました。

それは、夕焼け空が映っているような水面 の写真なのですが、

微妙なピンクの濃淡、水の色と空の色が、

水の表面で混じり合って揺れているのです。

きっと手にするたびに嬉しくなったり、

目と気持ちを休ませてくれたりすることでしょう。

今年の自分にフィットする手帳を選ぶことができ、とても嬉しいです。

今年もたくさん書き込もうっと!

 

そして、

文房具ショップに行くと立ち止まらずには帰れないのは、シールコーナー!

ここでもじっくりと拝見、じっくりと迷いながらイソイソと3柄選ぶ。

本日の見出し画像は、そのうちの1枚です。

台紙の裏面にあるこのシールの説明文によりますと、

 

SUNSET Bookstore  ( サンセット ブックストア )

朝日が昇る前に開店して、夕日が沈む頃には

 店じまいしてしまう、マイペースな本屋。

海外で買い付けた文房具や雑貨も扱っています。

 

とのことでした。

何て素敵な本屋さんでしょう!!

季節とともに営業時間帯がずれていくわけですね・・・

今時期の開店時刻は、なので6時半くらいかなあ。

あ、サンセット ブックストアが札幌にあったとしたらですけどね。

 

スケジュール帳と、新しいシールを3種類。

購入したのはたったそれだけなのですが、自分としてはなんとなく春めいた

季節の動きに影響されての行動なのですね。

小さいけれど、” 自分的 ” な春を取りに行く行動が、

今一番楽しいです。

春よこい、はーやく来いこい!

 

そして、

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

真冬を乗り切って ( でもまだまだ寒さの中ではありますが )、

次の季節を表現しつつお口とお腹を喜ばせるのは、、、

それは 「 蜂蜜 & バタ のトースト 」!

丸パンをお好みにスライスして、焦げ目を付けてトーストします。

すかさずバタをのせて、お好みの蜂蜜をたらーりたらりとまわしかける。

バタの塩気と、蜂蜜の自然の甘味、しっかりとしたグラハム粉のパンの

歯ごたえ、甘味が渾然一体。一口パクリッ・・・おいしい・・・!

そして連なる次なる ” 春取り行動 ” は、蜂蜜探し。

いろいろな花や樹木から採れた蜂蜜。

自分の好み、新しい味わいを求めてお店に行くの、楽しみですね。

 

明日も、香ばしく焼き上げた丸いプチパンを山盛りにして、

ご来店をお待ちしております!!

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

木のお皿

 

当店のロングセラー。

我が家でも長らく使い続けていて、予備在庫 ( お客様の時用に ) もしてある

くらい気に入っている木のお皿です。

細かいことを気にせずにどんどん使っています。

” 細かいこと ” というのは、シミとか傷とか、お手入れ方法とか、保存方法とか?

お客様から結構質問される日用事項でしょうか。

新品のような状態を保ちたい場合は、のせるのは手でつまんで食べられるような

お菓子類、パン類、ナッツとかドライフルーツとか、包んであるものを。

使い込んだ味わいを楽しみたい ( いわゆる「 育てる 」 っていう ) 場合は、

どんなものをのせてもOKですよね。

焼いたお肉、ハムやソーセージ、目玉焼き、野菜サラダ、チーズやフルーツも。

傷やシミがついていきますが、しっかり洗ってよく乾かして、また使う。

白っぽくササだってきたかな、という時は木の油分が抜けてきている時なので、

油を補給してやります。速乾性のエゴマ油、亜麻仁油がオススメ。

キッチンペーパーや、着古したTシャツのウエスなどで、一度全体に塗布、

そしてもう一度今度はから拭きします。エゴマ油でなければその他の食用油を

ほんの少し塗る、そしてよく拭く。

お手入れはその位なもので、とても簡単なのです。

シミも傷も、どんどん使って、たまにお手入れして、を続けていくうちに目立たなく

なっていきますから大丈夫、と私の感覚ではそう思うのですが、まあ人それぞれで。

ただ、木の器、木のカトラリーが食卓に温かみを加えてくれるという点では、

綺麗に使いたい派も、どんどん使って経年変化を楽しみたい派も共通ですネ!

木のお皿、いいですよー!

お子さん、離乳食の赤ちゃんの小さな手、不安定な手にも安心して使わせてあげ

られるから一緒の大人も少しはリラックスできそうです。

春からの新生活にも、いかがでしょうか。

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

木のお皿にまずは一番のっかる頻度が高いのは、パンですね~。

毎日必ず出番あり。

パンをのせる程度なら、水洗いはかえってやり過ぎ。さっと拭くだけで充分です。

よく乾燥させて片付けて。

木のお皿にとても似合う素朴で滋味深い丸いプチパンを、明日も山盛りご用意して

ご来店お待ちしております!

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

木のお皿

天然木 ( アカシア )made in THAILAND

Lsize : 20x2.5cm  1760yen

Msize : 17.5x2.5cm 1430yen

Ssize : 14.5x2cm  1100yen

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

緑のお皿

 

濃く深い緑色。

何をのせようかな・・・

深皿の方には、

ゆり根や玉葱、里芋、マッシュルームなんかが主要メンバーの

白いシチュー、どうかしら?

ゆで卵を刻んだのをたっぷりかけたグリーンサラダも素敵!

柔らかく蒸した南瓜とカリカリに焼いたベーコンの和えサラダも綺麗!

パスタだったら、シンプルにペペロンチーノね。

平皿には、

贅沢で特別なチョコレートケーキをのせて、ゆっくりとコーヒータイム。

胡瓜のサンドイッチ、卵のサンドイッチ、ハムのサンドイッチもぴったりだ。

 

そろそろお腹が空いてきたので、イメージがどんどん沸いてきてしまいます。

みなさま、どんな料理、どんな食べ物を盛りつけますか?

緑色のお皿の元気な存在感に心が喜ぶ。

本格的な春を前に、新しいお皿を一枚いかがでしょう。

春よこい、早く来い、そんな気持ちを満たします。

 

 

緑の深皿

直径22.5cm 高さ4cm 380cc  3080yen

緑の平皿

直径17cm 高さ2.1cm     1210yen

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

ビッグスノウ、紅茶、セシル・テイラー

 

2月6日 日曜日。

雪は夜中静かに降り続いて、朝には1メートルにもなったとラジオで

アナウンサーが言っていたような気がしますが、いまや記憶もあやふやです。

お昼過ぎにその雪が一旦止むまで、自宅前、店の玄関前と、雪かき三昧で、

店の開店に合わせて中に入り、やっと一息つきました。

その後ちょっとぼーっとしちゃって、今日前半の記憶が遠くなってしまったわけです。

冷たく凍ったまっ白な世界は防音効果もあるようで、室内から外の騒音はほとんど

聞こえず、妙な静けさと、これまた妙な安堵感があります。

今日は誰も来ないかも・・・そうであってもしょうがないな・・・と、

明るく静かに諦めることも許します。

そこで、今日は紅茶を淹れて、パソコンにも向かい、店内音楽はレコードで。

雪は止み少し晴れてきた、弛緩したような静かな午後に、私はセシル・テイラーを

聴きました。高い価値をもつ音の洪水。

なんて美しいピアノでしょうか。瞬速連打。技巧の極みのようなタッチ。

一音一音がクリアーに鳴り響いているんです。

まとまったメロディーはなく、セシル・テイラーは前衛フリージャズの先駆者なのです。

今まで積極的に聴こうとは思わなかったセシル・テイラーのピアノを、

今日は選んでみたのはなぜかしら?

おかげで彼のピアノの音がどんなに美しいか知りました。

セシル・テイラーは、詩人ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

フレンチ・ディスパッチ ザ リバティ、カンザス・イブニング・サン誌 / FRENCH DISPATCH OF THE LIBERTY, KANSAS EVENING SUN

  •  

シアターキノにて。

ウェス アンダーソン監督の10作目だそうです。

私は 『 ロイヤル テネンバーグ 』を観ています ( もう随分前に消滅した三越

名画劇場にて )。熱心な顧客層を分厚く持っているこの監督ならではの作品

世界を、なので私は理解しているとはいえないし、まして顧客では全然ない。

今回2回目の鑑賞作品の『 フレンチ・ディスパッチ ~  』なのでしたが、

観てみて、なんかねえ、ヨカッタ!

ごちゃごちゃしていて、綺麗で、我が儘で、活力に充ち満ちていて。

20世紀フランスの架空の街にある 「 フレンチ・ディスパッチ 」誌の編集部、

名物編集長 ( ビル・マーレー ) が突然死し、彼の遺言に従ってフレンチ・デ

ィスパッチ誌は速やかに廃刊せざるを得なくなります。さて、その編集長追悼 &

フレンチ・ディスパッチ最終号の内容は・・・・・? というお話しなのです。

 

登場人物全員、はみ出している。

世の中の標準から。平均値から。常識から。

「 ほどほど 」ということや、「 他人に迷惑をかけないように 」 ということや、

「我慢する 」 ということはもちろんのこと、

「 思いやりを持とう! 」「 遠慮せねば 」 「 譲り合いが大事 」「 周りに配慮する 」

「 みんなに合わせて 」 などという精神も、

1mm も、1% も、1g も、持ち合わせていない。

己の個性を丸出しにして、その特異な美意識と創造性にそって行動し尽くす

その自由!

この作品は ( もしかしたらこの監督の作品すべては )、創作に関わる人々は

特に、市井に生きる時、その市井は好奇心に充ち満ちた、活力が漲る、坩堝

のような市井がいいよね、って言ってます。それが当たり前以前の当たり前、

誰も意識していない、そんな市井かぁ・・・・・・

誰もが己の人生のクリエイターだから、心の中で連帯感を感じてしまう。

そんな1本でしたよ。

豪華俳優陣、凝りに凝った撮影と美術、ユーモアと美とノスタルジィ、

とてもリッチで刺激的な108分。

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

映画館もいいけれど、おうちで好きな映画をゆっくりと鑑賞も素敵です。

小腹が空いた時のために、簡単サンドイッチを用意して、もちろん飲み物も。

薄くスライスしたグラハムパン + バタ + ケチャップ or マスタード、

そして茹でたソーセージ ( お湯にはローリエを1枚一緒に )。おいしい!

明日も、こんがりと焼けた丸いプチパンを山盛りご用意して、みなさまの

お来店をお待ちしております!!

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )