毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
お気に入りの日課
8月も残すところ、あと一週間です。
子ども達の二学期もスタートし、日焼けした顔同士での再会だったかな?
宿題の提出や発表も慌ただしく、高校生はもうすぐ定期試験なんですって!
部活動はぎりぎりまであるし、テストは待ったなし!
「 やべぇ・・マジやべぇ・・ 」 と頭を抱え込みつつ、
「 ハラ減った~なんか食べたい! 」 とのたまう男子が一匹、我が家にも
おりますが。ま、頑張って!
充実の秋の始まりではないでしょうか。
秋は珈琲がことのほか美味しく感じられる季節ですね。
大好きな夏が終わってしまうのは寂しいのですが、珈琲党にとって、夏から秋へと
移っていくこの時期は、” コーヒーアロマよこんにちは ” の、素敵な時節。
気温も下がってきて、空気もクリアーになるせいでしょうか、珈琲豆の味わいが
それぞれにくっきりと感じられると思うのです。
今年に入って、ずーっと私の日常珈琲豆の定番になっているお気に入りがあります。
珈和堂の 「 モカ・フレンチ 」 です。
珈和堂は、2003年創業の有機栽培珈琲豆の専門店で、私は通勤駅である地下鉄
琴似駅直結の、イオン札幌琴似店で購入します。
本店 ( 西区二十四軒 )から届く、新鮮な炭火自家焙煎のツヤッツヤのお豆がずらり
と並ぶ小さな販売店です。
「 モカ・フレンチ 」、フレンチローストの深煎りです。
甘味もある深い苦み、酸味なし、後味のすっきり感、モカならではの香ばしさ・・・
総じてコクがあるのです。珈和堂のこのモカ・フレンチが私の基準となって、他の
いろいろの珈琲豆の味の違いや個性を、より鮮明に味わうことが出来ます。
なんて楽しい。なんて幸せ。
朝の一杯の珈琲が、その日の調子も教えてくれます。
ああ、美味しい! と心から感じられる日は、好調。
なんだかちょっと重たいな・・という日は疲れ気味。
飲みたくないかも・・・は、イエローカード。珈琲も、ワインもお休みして、なるべく
楽ちんして、よく寝よう。
ルーティーンの大事さは、こんなところにも現れますよね。
夏から秋へ、季節の変わり目です。
みなさまの毎日の楽しいルーティーンはどんな?
ルーティーン診断を上手く使って、新しい季節を気分良く迎えたいものですね!
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
新しい秋には、いつもの珈琲豆といつものパンがまた落ち着きを取り戻して
味わいが深く、ちょっと新鮮にも感じられたりして。
私は、パンはいつものようにスライスしてこんがり焼くでしょ、そして
バターを多めにのせて、美味しい粗塩をパラパラと振って食べますよ。
明日も、こんがり焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
夏のご馳走
火曜日に作ったラタトゥイユが上出来だったんです。
おふみさんからいただいた、おふみさんの大叔母さんの茄子とトマトでしょ、
我が家のお隣のご主人 ( マクレガーさん ) の収穫お裾分けのトマトと玉葱でしょ、
夫が特価で買ってきて、ピクルスにしてさらに残っていた赤・黄パプリカでしょ、
スーパーの札幌近郊野菜コーナーで購入の立派なスッキーニ半分、ピーマンでしょ、
そして
まさこさんから届いたにんにくでしょ、
さぁーあ、役者は揃った!
ラタトゥイユにうってつけの日。
ラタトゥイユ日和。
ルクルーゼの大鍋にて、オリーブオイルをたっぷりに、つぶしたにんにく2かけ入れて、
ゆっくりと温めました。
にんにくのいい匂いがしてきてオイルが熱くなってきたら、まず玉葱を炒めました。
そして、ルクルーゼ一旦退場。コンロから下ろしておきまして、
次はフライパンじいさん登場。
オリーブオイルで、カットされて出番待ちの野菜達を1種類ずつ焼いていきましたよ。
茄子、ズッキーニ、パプリカとピーマン、いい感じに焼けた頃合いに塩をパラパラと
振って、次々と玉葱が待つルクルーゼに投入していきまして、大鍋一杯に。
そして、ざく切りしておいたトマトを汁も全部その上にのせて、塩も振って、蓋。
後は弱い中火でくつくつと30分ほど煮込みました。
徐々に柔らかくなって炊かれてこなれてゆく夏野菜達。
回流する自らの水分の熱気のなかでくつくつ踊る夏野菜達。
蓋を開けるとほわぁーと湯気。そして味見。時間と共に渾然一体となった夏野菜
の美味しさよ!!何て簡単!何て美味しい!!
いつもよりぐっと美味しく出来た!
その理由は、やはり頂いた野菜のクオリティの高さというのが一番だと思う。
手間暇かけて、農薬無しのオーガニックで自家製ですものねえ。ありがたや。
そして、パプリカがたっぷりも良かったな、と。パプリカって、だしが出る野菜
で、煮込んでじっくり深い味わいなのです。
大きめのスープ皿に、
炊きたてのご飯 + ラタトゥイユ + チキンソテーを2~3切れ をよそって
黒胡椒をガリリと挽いて、いただきます!しましたよ。
これぞ夏のご馳走でありました
( 私には冷たくしたワインも添えたのは言うまでも無し・・・ほほほ )。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
冷蔵庫には、大鍋で作ったラタトゥイユの残った分がありまして、このプチパン
のスライスしたのにたっぷりとのせたブルスケッタも楽しみなのです。
煮込み料理は、翌日以降はさらに味が馴染んで美味しくなるし、ラタトゥイユは
冷たくしたのも美味しいですよね。
明日もこんがりと焼けた丸いプチパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
PORTRAIT IN JAZZ / BILL EVANS TRIO
このアルバムをターンテーブルにのせて、
針を落としてからボリュームを慎重に上げていき、
無音で回るレコードの溝から最初の一音が響いた瞬間。
その瞬間の痺れるような溜息が思わず出てしまうような泣きたくなる
ような感動が、初めて聴いてから40年あまり経っても全く変わらない、
ビル・エバンス 『 ポートレイト イン ジャズ 』 は、
私にとってそんな特別な1枚です。
1曲目は 「 Come Rain or Come Shine / 降っても 晴れても 」。
1946年にハロルド・アーレンが作曲したポピュラーソングは、ビル・エバンス
に選ばれた鍵盤の、重なり合う複雑なニュアンスと音階によって、ほとんど別の曲。
共通するのは曲名とメロディの概要、くらいか。
原曲の持つ伸びやかなニュアンス自体が、全く新たに入れ替えられてます。
その解釈の意向を思うに、ビル・エバンスは、ジャズに文学を入れた最初のプレイヤー
ではなかったでしょうか。
詩情と内省を、若々しい英気と超技巧とで、ジャズの文脈に新しい世界を出現させた
のがビル・エバンス。
そして続く2曲目 「 Autumn Leaves / 枯葉 」は、全盛期のバド・パウエルにも通じる
ような強靱なドライブ感とジャズの喜びに満ちているのです。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
立秋を過ぎました。お盆を迎えます。
暑さの中に、仄かに秋の空気感を感じはじめる8月半ばです。
夜は少しゆっくりと、秋を感じる音楽と共に過ごしたくなりますね。
小さなトレイに、ワインはしっかりした赤で。
そして、お伴には、同じくらいしっかりした味わいの深いパンを
二切れほど。大人の悦楽時間です。
明日も、こんがりと焼けた丸いプチパンを山盛りにして、みなさまの
ご来店をお待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
8月7日、日曜日
今朝、ラジオで 「 今日は立秋ですね。」 って言っていて、
えっ、立秋? と、
少々驚き、少々寂しくなり、そして少々新鮮な風を感じました。
そうかあ、8月になって、どんどん8月が進んでいるものねえ、じわりじわりと秋に
変わっていくのよねえ。
季節はきちんと巡っていく。世界がどうあれ、人類がどうあれ。
ありがたいことです。
一人で店番の本日、立秋の日曜日の営業時間もあと30分を切りました。
お客様が一段落した夕方から、店内 B.G.M. はジョー・ヘンダーソンです。
『 JOE HENDERSON / so near, so far 』
スモーキーなガラスのようなジョー・ヘンダーソンのテナーサックスが好きなの
ですが、このアルバムは、マイルス・デイビスに捧げられたもので、全10曲
全てマイルス・デイビスが演奏した曲なのですが、その選曲も渋いと思う。
スモーキーで派手さのないジョー・ヘンダーソンのテナーに、ジョン・スコフィールド
のエレキギターがもう最高に合っている。
エレキだし、どちらかというとフュージョン寄りのジョン・スコフィールドの
ギターを、今までは聴いていないし、今後も消極的だと思うんだけれど、
このアルバムのジョンスコはいいぞ!!
個人的には、6曲目の 「 teo 」が何とも好きです。
マイルスが、彼のプロデューサー、 テオ・マセロへと作曲したちょっと風変わりな
マイナー曲なのですが、ジョン・スコフィールドのギターソロが技巧的でありな
がらも情緒も豊かで、エレキならではのギュイーーンという伸びの抑揚素晴らしく、
くぐもった静かなジョーヘンのテナーととても見事に合っているのです。
本日も、たくさんのお客様が来てくださいました。
ありがとうございました!
間もなく、パスキューアイランド、閉店のお時間でございます。
新しい一週間、どうぞお健やかに~~!
残暑お見舞い 申し上げます。
ヴィルヘルム・フリードリッヒ・ニーチェ
大雪で埋もれていた2月8日( 火 ) から、
私は 『 ニーチェ全集11 / 善悪の彼岸・道徳の系譜 』を読み続けています。
初めてのニーチェ。
2020年からのウィルス騒動が、私をニーチェへと導いたのでしょうか?
私の信頼するヘッセがニーチェを信頼していたのを知ったからでしょうか?
きっかけはともあれ。
ヴィルヘルム・フリードリッヒ・ニーチェを今知り始めて、その知の容量の
凄まじさにまずは驚きます。
ニーチェの専門研究は文献学で、文献学とは言語で記された文献を通じて
古い民族や文化を解釈・批判・研究する学問、とのことですが、遙かなる先人の歴史
の膨大な記録をもとに、近代ヨーロッパ文化、キリスト教、道徳観の根幹とされて
いる認識を疑い、批判し、徹底的にメスを入れて容赦がないニーチェは、私達に
こう迫ります・・・・・
「 いかにして人間獣に記憶というものが植えつけられるか? この半ば遅鈍な、
半ば迂愚な刹那的悟性に、この健忘の権化に、いかにしていついつまでも残るよう
な或ものが刻印されるのか? 」
( 『 道徳の系譜 』 第二論文〈 負い目 〉、〈 良心の疚しさ 〉、およびその類いの
ことども 三 より )
・・・・・。
つまり、刑罰としての責め苦とは、
「 何かを烙きつけるというのは、これを記憶に
残すためである。苦痛を与えてやまないものだけが記憶に残る。」
( 同上より )
というもの、なんだとニーチェ先生はおっしゃるのでした。
のろまで鈍くてうっかりやで愚かで忘れん坊なケダモノ = 私たち人間 ってさぁ、
真実すぎだけどこうもずけずけと刺されると、私なんかはマゾヒスティックな笑いが
止まらなくなります。
あと、長いものに巻かれて思考停止している善人大衆を、” 畜群 ” と呼ばわって
はばかりなし。読む者の神経を逆なでするニーチェの論文には、彼の基本的な親切さ、
過剰な奇人振り、批判精神と彼のその膨大なる知的財産を、何よりも未来へと役立て
ようとする情熱に満ちているのでは? と、半年じっくりと読み進めてきてそう感じ
るのでした。
私のニーチェ探求は続きます。
それにしましても、このような、鉱物のごとき作品を読み進めるような読書は
初めてです。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
ニーチェを読むのは、通勤の地下鉄で。そして休日のぽっかりと空いたスキマ
の時間にソファで。明日はパンがたっぷりと入っているカゴを脇に置いて、
地下鉄に揺られつつ続きを読みます。あと四分の一ほどで読了です。
明日も、こんがりと焼けた丸いプチパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen