毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
ター / TAR
サツゲキにて。
とても楽しみにしていた一本。
主演:ケイト・ブランシェット vs. オリジナル脚本&監督:トッド・フィールドが、一体
何を描き出すのかワクワクしていたのです。
監督のトッド・フィールドが、「 唯一無二のアーティスト、ケイト・ブランシェットに
向けて書いた 」 という脚本です。
世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
で、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ターの野心、音楽芸術、私生
活、登りつめた地位と権力、
その栄光と失墜、そしてそれから・・・・
を描いて ” 並み ” であろうはずがありませんでした。
リディア・ターという希有な芸術家について、
世界最高峰のクラシック楽団の組織と歴史的内情について、
カリスマ指揮者の文化的社会的地位と権力の実際について、
その演奏の重厚なハーモニーが生み出される現場について、
ジェンダーについて、
現代におけるインターネット SNSの席巻とキャンセルカルチャーについて、
音楽界における欧米中心主義からの変容について、
・・・・・・・
全編全てが驚愕の素晴らしさ!
緻密に計算され尽くした音楽デザインといい、衣装をはじめあらゆる選択が
物語の暗喩となる演出であり、何一つ見落としたくない緊迫感。
例えば音楽では、オープニング。
画面には延々とエンドクレジット( 普通は映画の最後の最後に出てくる ) が
流れ続け、同時にジャングルの川のせせらぎの音や鳥の声、そして少数民族ら
しき聞き慣れない言語のヴォーカルが歌いはじめ、私たちは映画の開幕と同時
に戸惑いの中に放り込まれます。
映画が始まり、やがてこの最初のヴォーカルは、ターがかつて5年間滞在し
その音楽治療を研究調査したペルーの奥地のウカヤリに住む先住民族の癒やし
の歌であることが解ってくるのですが。
そして、エンディング。
結末の画面はここでは書かないでおこうと思いますが、エンディングの音楽は
きっと誰もがエッ!と驚くことでしょう。なぜなら、オープニングと同じく、
いえそれ以上にヨーロッパ文化のエッセンスであるクラシック音楽とはベクトル
がまるで違う新しいパワーが生まれていることを示すかのようなのですから。
オープニング、そしてエンディングの音楽で、成熟しきって崩おれようとすら
しているかのような欧米文化~クラシック音楽を挟む・・・・・とは?
例えば・・・をあげはじめると、本当にいくつでも。切りがないのです延々と
しゃべり続けられるくらいです。
静と動の美しい映像が流れながら、徐々に拡がる潜在的な不協和音が確実に鳴り
響き、身動きが取れなくなったターが耳を覆うとき、彼女の現実は全て崩壊します。
感想を言語化するのがとても難しい。
鑑賞者によって幾通りもの解釈が生まれ得る謎めきと暗喩がちりばめられ、リディア・
ターというキャラクターを柱としたこの作品全体がミステリーともいえる。
思うに。
リディアは、自己の深い深いところでは、すでに次のステップへと進む段階に至って
いることを、解っていたし望んでいたのではないでしょうか。
全てを手に入れたかのような自分に、脱皮の時期が近づいていることを。
” 言葉にすることができない感情がある。音楽は、その感情を表現するもの ” という
バーンスタインの言葉に号泣するター。
自分の原点に立ち戻る重要なシーンだと思います。
最後の場面でのターは、私には希望に満ち、本当の音楽家として新たなる章でタクト
を振り始めたと映りました。
数年に一本の、特別な傑作。
私の今年のベストかもしれません、それくらい好きな作品です。
とにかくケイト・ブランシェットの神演技!
例えば・・・・・と、もう切りがないですよ・笑
観た方、ぜひパスキューで語り合いたいものです!!
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
暑くなってきましたね!
パジャマは夏用の半袖半ズボン、生地は涼しいサッカー地です。
窓を少し開けて眠ります、お腹を冷やさないように、タオルを掛けて。
みなさまの夏スタイルはいかがですか?
明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
明日6月23日金曜日は、パンの日です
昔読んだエッセイでしたか・・・詳しいことが思い出せないのですが、
お腹がペコペコだったので、ランチには遅い時間だったけれどレストランに
飛び込んだ。そうしたところ、ランチタイムの後の休憩時間になっていて、
なのでお客は一人もいなくて、どのテーブルもすっきりと片付けられていて、
オーブンの火も落としてしまっていて、
でも空腹で倒れそうなことを伝え、「 パンとチーズと、ワインだけでよいので
出してもらえませんか?」 とお願いしてみたところ、店主が望みを叶えてくれて、
店の端っこのテーブルで一人、従業員が夜の営業のための作業を始める前の
静かな店内で、なんともシンプルだけれど豊かな食事を楽しんだ・・・・・
そんな内容でした。
レストランのまかない時間に、やむを得ず、の食事風景なのでしたが、とても印象
に残り、本来のメニュウの料理よりもなんともリッチな食事だな、とちょっと憧れ
てもいおりました。
その影響未だに。
他に何もないときでも、ワインにはパンさえあれば満足なんです私。
エッセイのように、レストランでのイレギュラーな状況での簡潔な食事、
パン、チーズ、and ワイン。
いいなぁ、やってみたいなあ・・・素敵だなぁ・・・
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
ワイン派のみなさまにもおすすめできる、風味滋味豊かなグラハム粉60%配合
のパンです。お試しください。
明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのお越しを
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
2023年の夏至は明日・・・
明日は夏至。
一年で一番日が長い日。
そして、
明後日からは、冬至に向けて徐々に日が短くなっていくのです。
なんだか・・・スゴくないですか?!
今日私はご飯当番でもうすぐ帰るのですが、家に着いての長い長い夕暮れ時に、
半期の山の頂上=夏至 ( の前日 the day before midsummer ですが )、
心のままに、大きな自然の巡りの中のちっぽけな自分を感じ味わいたい。
ゆっくりと暮れなずむ窓からの眺め、昼間の明るさがフェードアウトしていく
薄暮の台所で、
ただただ静かに感謝したいと思います( 右手にはワイン )。
ちょっとメモ、ちょっと営業です~~
↓
本日の見出し画像は、6月はじめの夕方。
私のご飯当番 x ワイン という写真なのですが、
家用の気軽なワイングラス、これ使い易くてとてもオススメです。
・国際テイスティング規格グラスという小ぶりなサイズ
・白でも赤でもOKの形
・丈夫な強化ガラス製
ということでヨーロッパのカフェで広く使われているそうです。
ワインを注いでクイッとするときのステムをつまむ感じが気に入ってます。
ビティクル テイスティンググラス
210cc / w65 h155 1260yen
made in France
ワイワイと集まって美味しく食べて飲んで・・・のひとときにもどうぞ!
明日金曜日は、パンの日ですよー
夫が焼くパンを毎日食べている我が家、
人様からは 「 最高ですね! 」 とか、「 羨ましいですねえ~ 」 とか、
そのような良いお言葉を頂戴します。
息子にしても、物心ついたときから食べている ” とーしゃんのパン ” が
彼のパンの味わいの基準であり基本になっていて、たぶんもっともっと大人
になって、おふくろの味はなにか?という時は、 おふくろならぬ おやじ
の味がまず先に味覚に蘇るだろうなと思います。
昔から研究しつづけ、認可を取って正式に屋号 「 かんかんベーカリー 」 と
名乗ってからも、未だに夫のパン研究は続いているようです。
やれ発酵時間、やれ粉の配合、やれ寝かせ、やれ捏ね、やれ焼き具合、やれ、
やれ、やれ、・・・・・・とまあ、ささやかなコトでも実験して検証して。
閃きと同時に探求が始まり、事細かく秘密をこっそりと明かすがごとくに
私にもその内容を語ってくれるのですが、いかんせん私はほとんど無関心、
一応ふむふむと聴いては、反対の耳から流れ出てゆくのでありました。
こんなヨメで本当にお気の毒なのですが。
すでに一定の完成は成し遂げられていると思う( 販売しているんだから )
のですけれど、結局は夫は ” 好き ” なんですよね、パンがね。
毎週一回金曜日に、一種類だけ焼いて販売する、たぶん日本一小さなパン屋
『 かんかんベーカリー 』のグラハム粉のパンは、大きなその手でギュッギュッと
いろいろ細やかな研究の積み重ねを 捏ねて丸めて焼き上げた、オリジナルな
味わいです。食べ飽きないプレーンなパンなのですが、
食べたらわかる、個性的って。
研究の成果いかがでしょう・笑
夏は、先日も書いたのですが、胡瓜の薄切りのっけ。
胡瓜の旬が始まってます!
➀ 胡瓜を薄く輪切りにする
➁ お気に入りの天然の塩をパラリ、パラリと振って蓋付き容器に
➂ ➁を冷蔵庫にて少し置いて馴染ませる( 10~20分くらいでもOK )
➃ グラハムプチパンを好みの厚さにスライスし、焼く
➄ バターをのっけて、➂の冷たい胡瓜をこんもりとのせる
これで夏のトースト出来上がり!
パクリッ!パクパク!!
グラハム粉のこんがり焦げた香ばしさ、胡瓜の旬の新鮮な青い味と食感、
そしてじわりと溶けてるバターの塩っ気のハーモニー!!
控えめに言って、最高です!
簡単です、ぜひやってみてください。
ビールやワインのお伴にもよいのです。
明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
臨時早じまいのお知らせ
来る6月18日 ( 日 )は、
法事のため、
臨時早じまいさせていただくことになりました。
通常の閉店時刻は、19時なのですが、
18日(日 )は、 17時の閉店です。
大変申し訳ございません、どうぞよろしくお願いいたします。
パスキューアイランド 大関眞代
シミー書房の新作によせて
ページをめくり、文字を読む。
書かれている文章が伝えようとしていることを理解するために脳のアンテナを
立て、読むほどに揺さぶってくる何かの力、制御したり調整したりすることは
できないその力に魂がさまざまに影響される体験。
本を読むという行為は、つまりそういう体験をしにいくということではないか
と思います。
自分が無意識に決めている守備範囲の外へ。
著者の思いは、
まず文章によって表現されていきます。
文章は、言葉、言葉を繋ぐ詞の連なり。
言葉は、音。音から調子~つまりリズムが生まれて、文章は旋律のようです。
絵が文章とともに思いを伝えると、まるでオペラのような立体的な躍動感で
イメージが視覚化されて、伝わり方の鮮やかさと深さが強まります。
そして装丁。
紙の手触り、色調、活字、活字の並びのバランスが、作品の世界を完成させる。
常にハイクオリティの作品を生み出し続けるシミー書房 新明 史子・岡部 亮の
お二人のクリエイティビティは、
ことばのひとつひとつを選び、音と旋律を調整し、絵がその詩の世界を補完して、
線の味わい、絵柄から滲む詩情を、選び抜かれたことばの連なりが補完して、
絵とことばのハーモニーなのですね。
絵とことばによるものがたり世界が、一冊の本として出来上がるまでの全てのプロ
セスをお二人で創り上げる、その道程そのものが作品なのですね。
『 しらくも村のおはなし 』 待望の新作が、6月15日からの個展で上梓されます。
私をいつもの守備範囲の外への旅に連れ出してくれるシミー書房の新たな世界。
手にする瞬間、私はどんな気持ちでどう揺れるのだろう・・・
静かに興奮しているのです。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
今日は風邪でダウンしていたおふみさんと久しぶりに再会し、不安定な天気がつづく
6月だよねえ、とおしゃべりしてました。みなさまいかがお過ごしでしょう?
そうぞご自愛くださいネ。
明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのお越しを
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen
2023年初夏・福田元美イラストポストカード新柄です
今日から6月!
2023年の真ん中の月であります!
早くないでしょうか?
頭の中では、2023年はまだまだたっぷりとあるようなつもりでしたが、
意外やもう残り二分の一になろうとしていました。
よく噛んで味わっていたつもりでしたが、あっという間に消化していたのねえ。
今年の残り半分、後半に向かう前の、今月は一年で一番といっていい爽やかな月、
祝日がない地味なひと月かもしれませんが、夏至を迎える最高のひと月です。
日没までの明るい時間が、何をするわけでもないけれど心愉しくゆったりしますね。
福田元美さんのイラストポストカードの新柄が3種類届きます。
あっという間の前半を思い返しながら、
親しい方達のお顔を思い浮かべながら、
しばらくぶりのお便りを出してみませんか?
『 旅にでるシロクマ 』
パッキン完璧、手にはチケット。行ってきま~す!の直前のシロクマ氏の
ワクワク感が首のスカーフに表れてますね。
『 ひょっこりリス 』
元美さんのお住まいの近辺では、よくリスに遭遇するらしい。
イラストレーターならではの観察が作品に。
『 風の匂いをかぐ犬 』
6月の風はどんな匂い?風薫る初夏の気持ちよさを伝えたいです。
以上、第一弾の新作です。
今週末に並ぶ予定です、ぜひ見にいらしてください。
この後第二弾は、いよいよ暑中お見舞いに合う夏本番のイラストになるそうです。
お楽しみに!
そして、アーカイブからの初夏の絵柄のカードが店頭には揃っております。
こんな感じで、いろいろと。
明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。
気温の高低差があり安定しない6月はじめです、みなさま体調に気をつけ
て。夏の初めといっても、肌寒い日は遠慮しないで躊躇しないで暖かい服装
をいたしましょう ( これワタクシ自分への注意ですネ )。
明日も、こんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、みなさまのご来店を
お待ちしております!!
グラハム粉の丸いプチパン
1個 150yen