毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
陽のあたる場所
久しぶりに青空の5月9日 月曜日、ずっと行きたかったお店にやっと
お伺いできました。
『 クシュクシュ 』 です。
頂いていたお店のカード、店名の下に ” 文具とカフェのちいさなお店 ” と印字
されていて、そうなのかあ、と思っていましたが、そうでした!
小さいんだけど、狭くはなく、4人くらい掛けられるテーブル2つと、
4~5人程のカウンター、そして、入り口から左右に商品コーナー。
商品がびっちりと並んでいるわけじゃないし、カフェメニウが凄いってわけでもない。
でも、カウンターの後ろの棚にポツリポツリと置いてあるモノたち ( 飾り用だと思
う ) とか、カフェ用の食器とか、グラスに掛けてあるクロス ( ← パスキューの
ハンカチでしょっ!!! ウシシ ) とか、ティーポットのお茶帽子とか、
カウンターのコーナーに何気なくあった剥げているホーローピッチャーにいけられた
ブルーのほわほわの花・・・・何ていう名前だったっけ??・・・・とか、
店主にいださんの着ていらした青のギンガムチェックのシャツだとか、
なんかねえ、ニッコリいいんだなあ。
主張があるけどそんなにこだわり過ぎず、嘘がなく。
好きなものをあんまりまじめならずに ( ココ、大事。これって結構むずかしい。 )
配置してあるみたいなのですが、なんかねえ、休まるのですよ、気持ちが。
健康的で正直な人、なんだろうなあ、にいださんって。
おひさまのあたる、誰もが気負いの外套を脱いでしまうような場所。
私と夫、そして怪獣チカラ( 4歳児・おとこ ) の3人で押しかけたわけですが、
ちび怪獣人生初のカフェで、ドンドコドンドコとカウンターの腰板をキックして破壊
しそうな勢いを、とーしゃんが 「 どうどう、壊すにはまだ早い 、まだオープンしたて
だ 」 と、訳のわからんなだめ方をしつつ、大人は暖かいお茶、息子にはメニウにはない
冷たいココアを作っていただき ( 忙しい時間帯だったのにスススミマセン )、
手作りチョコチップクッキーを頬張りつつ、
カウンターにて3人並んで ひと時なごんでまいりました。
あ、あと、月光荘のレターセット2つと、いつもの小型スケッチブック ( 今回は
表紙は草色に ) 、そしてシール ( 猫が丸くなっている )を選んで満足。
場所はねえ・・・・、ざっくりと言い表すと、さっぽろドームのそば、です。
地下鉄東豊線の福住駅で下車、徒歩20分。
お店の前の駐車スペースに車びっちりだったなら、見過ごすかもです。
ドームの敷地横ずっとの大通り ( 何ていう通りだったか忘れましたが、ドームに行った
ことがある人だったらすぐわかるはず ) を歩いていくと、川が2本流れていて、
川沿いに咲く桜が枝をのばして咲き誇り満開。
背の低めの4~50年くらいは経っている鉄筋ビルやアパートが立ち並ぶ風景が
妙に懐かしくも好きな感じで、
ああ、月寒なんだなあ、新興ではないんだなあ、と、心落ち着くうれしい道中でした。
でも、遠かった。やっと着いたーーっ! あったーーっ!! というところでした。
『 クシュクシュ 』 さん、
また3人でお伺いしますねー。
なごみのひと時を、ありがとうございました。
KUSHU KUSHU
札幌市豊平区月寒東1条19丁目2-27
伸光ビル1F
tel / 090-6870-1649
日曜日・水曜日・第1・3土曜日 休み ( 要チェック )
営業時間 / 11:00 ~ 15:00
http://www.h7.dion.ne.jp/-kushu2/
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嗚呼、ヘッセ !!!
2011-05-08 / 本
48歳になって、初めてヘルマン・ヘッセを読んでいます。
『 デミアン 』
『 ゲルトルート 孤独な魂 』
『 ロスハルデ 湖畔のアトリエ 』
『 シッダールタ 』
『 知と愛 』
『 クヌルプ 漂泊の人 』
今、『 クヌルプ 漂泊の人 』 の途中ですが、たて続けに以上の作品を読み終えた
ところです。この後、
『 旋風 』
『 車輪の下 』
『 メルヒェン 』
『 青春は美わし 』
の4作品は入手済み、
『 ガラス玉戯曲 』
『 荒野の狼 』
を購入予定、これで主だった作品は読破できると思います。
あと、晩年の随筆 『 庭仕事の楽しみ 』 が実家の本棚にあったので、勝手に持って
きています。詩や随筆は、小説を読み終えてからのお楽しみです。
久々に、読書で地下鉄を乗り越ししそうになった。
駅で降りてはみたけれど、ページを閉じることが出来なくて、駅のベンチで読みふけり
章を終えさせて、ほーーーっと感嘆の吐息。
素晴らしい!!!!
感想文、読了後、いつか書きます、読んでくださいますか?
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BREAKTHROUGH / gene shaw quintet
2011-05-04 / 音楽
4月後半からは、とっても肌寒い日が続きましたね。
ほんわかした春ムード一転、今日もウールのタートルセーターを着込んでおります。
ビルの暖房は4月一杯で終了なので、とっても寒いのです。
そんな中、私は、Clarance Eugene Shaw クラランス・ジーン・ショウ という
トランペッターのアルバム 『 BREAKTHROUGH 』 を聴きまくっているのでした。
チャールス・ミンガスのバンドに在籍時、『 Tijuana Moods 』 と 『 East-
-Coasting 』 の2作に参加、その後ミンガスと喧嘩してやめちゃったって人。
がしかし、
この 『 BREAKTHROUGH 』 、1962年レコーディングの彼のリーダー作は
ぜんぜん有名ではないけれど、惚れ惚れする男前アルバムだと思います。
ジーン・ショウのトランペットの音がなんともいえず味わい深い。
矜持があるのですね。 華やかではないし、技巧を前に押し出してもいないけど、
磨きこまれた ” 俺の音 ”。 ぐーっと聴き入ってしまうのです。
くぐもらせたような、潰したような、意地のある音、がします。
曲もいいです。 全編起伏があり情感に富み、でもとても引き締まっている。
James Taylor ジェームス・テイラーというピアニストの強くてシンプルなタッチも
好きです ( オープニングのズンズンいうベース音、次に来るピアノのタッチに
否応なく期待感に胸高まる事必至! )し、Sherman Morrison シャーマン・モリソン と
いうテナーも、ちょっとコルトレーン風味を醸していてなかなかです。
どうしてこんな素敵なトランペッターが有名にならずに終わってしまったか?
それには、” 不遇 ” まさにこの言葉がぴったりの、なんとももどかしい偶然が
重なっていたのでした・・・・・ ああ、かわいそう!!
前述しましたが、ミンガスのグループで1957年 『 チュアナモード 』の
レコーディングでデビューした彼でしたが、当時ミンガスが経営していたレーヴェル
『 デヴューレコード 』とサド・ジョーンズが契約していたので、ジョーンズ兄弟
( ハンク: ピアノ ・ サド : トランペット ・ エルヴィン : ドラムス という
3人揃って第一級のジャズミュージシャン!という凄い兄弟 )とミンガス、マックス・
ローチでアルバムを作る、という企画をRCレコードに横取りされる、という事件が
起きちゃって、サド・ジョーンズは契約違反した自覚がまったくなかったらしいのですが
デヴューレコード側としては異議申し立て、つまり裁判を起こしたわけでして、
その裁判沙汰のために『 チュアナモード 』 の発売が5年間も遅くなったので、
輝かしいデヴューを飾り、華々しく活躍するはずだったジーン・ショウは、まんまと
そのタイミングを外され、盛り上がれなかった、ということなのでした。
そしてもう一つ。
乱暴で口の物凄く悪いミンガスとの喧嘩別れ。
『 チュアナモード 』 のレコーディング後、風邪をひいたジーン・ショウは、
セッションに出られない旨の連絡をミンガス宅に何度も何度も何時間もかけ続けたのに
全くつながらず、そうこうするうちに、そんな事情を知らないミンガスから電話がかかっ
てきて、「 オメー、( 無断で欠席だなんて )ギャングをつかって殺しちまうぞ 」と
どなられた、と。
翌日ミンガスの当時の妻のセリアから、「 家の電話線が外れていた 」 と連絡があり
ミンガスも何度も謝ったんだけれど、ジーン・ショウ、二度とミンガスのワークショップ
には加わりませんでした ( まあ、当たり前だよネエ )、チャンチャン。
こーんな運の悪い事が重ならなければ、彼は間違いなくスターになっていただろう。
聴いても聴いても聴き飽きない一枚。
とても珍しい一枚。
異様な寒さ、天気の悪さで落胆あきらめムードの今年のゴールデン・ウィークに、
ガラス窓の外の雨に濡れた黒々としたアスファルト道路を眺めつつ、静かに店で聴いた
『 BREAK THROUGH 』 。
私としては、結構好条件で聴く事の出来た一枚、になりました。
BREAK THROUGH / gene shaw quintet
DGA3015
Original Released in 1962
Argo LP 707
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