レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

『雪の女』『8(エイト)』

2013-12-01 06:46:05 | 
レーナ・レヘトライネン『雪の女』
 創元推理文庫で今年出た作品。フィンランド製とは珍しいと思って読んだ。
 人気シリーズの4作目だということなので、知らない過去もちらちらするけど読むことを妨げるわけではない。
 小柄で童顔で警察官らしく見えない刑事のマリア(姓を忘れた・・・「下書き」にメモしておいたはずなのに)が結婚するところから始まる。高名な女性セラピストが不審な遺体で発見され、そのセンターにはいわくありげな女性たちがたくさん。
 その中に、夫から逃げている牧師の妻がいる。避妊も認めない頑なな宗派で、これ以上生んだら命が危険だというのにそれも神の意思として意に介さない夫、・・・ひとごとながら怒りを禁じえない。フィンランドって、婦人参政権がかなり早く認められた国なのだが、信じられないことはどこでもあるものだ。

 北欧ミステリーのうち、フィンランドの作品を読んだのはこれが初めて。
 アイスランドは、『魔女遊戯』が集英社文庫で出ていた、創元からも2冊出ているので予約中。
 スウェーデンはかなり多く出ている。
 デンマークとノルウェーは知らない。

「作家買い」「ジャケ買い」という言葉があるし、「翻訳者読み」もあるらしい。「国読み」という言い回しはきいたことないけど、図書館の新着図書案内でドイツ文学はSF以外は読んでいる。特にエンターテインメントでは。ほかに、スペインも加わっている。

キャサリン・ネヴィル『8(エイト)』  文春文庫
 これはネット上で知った、既に一昔以上まえのもの。
 70年代のアメリカのコンピューター技師の女性と、フランス革命時代の修道女の物語が並行して進みながら、強大な力を持つカール大帝のチェスの駒の探求が繰り広げられる。
 過去バージョンでは、画家ダヴィッド、策士タレーラン(これが男主人公だな)、ロシアのエカテリーナ、言わずと知れたナポレオンなど、そうそうたる顔ぶれ。 ナポレオンがやたらとハンサムに描写されているのは違和感あるけど。

 この本の巻末の広告で、ドイツのH.G.コンザリクの作品が、フジ出版社からの戦争もの3冊以外に、文春文庫から2冊出ていたことを知った。読んで忘れていただけかもしれないけど。県内の図書館にはあるのでいずれ借りよう。
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