デュッセルドルフといえば、ライン河畔のわりに大きな都市、ノルトライン・ヴェストファーレン洲の州都であり、日本企業がたくさん進出していることでも有名で、「日本のコロニー」とも言われる。ここデュッセルに、私がお世話になっている日本人Fさん一家がお住まいである。このFさんからきいた話。別の日本人のオフィス宛ての嫌がらせFAXが間違って届いたことがあり、この内容が ”Albeit macht flei、、 ドイツ語を知っている人ならばなにがヘンはわかるだろう。正しくは Arbeit macht frei である。ナチ時代の強制収容所の「労働は自由をもたらす」という欺瞞に満ちたスローガン。この文の、Rの部分をLで置き換えてあるのだ。日本人がこの区別の苦手なことは結構知られていることのようだ。
英語ではLは「エル」、Rは「アール」とよむことになっているが、ドイツ語ではRも(敢えてカナ書きすれば)「エル」である。「のどびこをふるわす」とか「うがいをするように」とか、「巻き舌のエル」とか言われる。私の耳には、このエルの「ル」には濁音をつけて表したほうがいいように聞こえる。Lのほうが音が軽く、日本語のラリルレロはむしろLのほうに近い。そう思うのは私だけではないようだ。というのも、とあるドイツ人用の日本旅行ガイドブックでは、日本語のローマ字表記(それは、極力彼らのスペル習慣から誤解のないように、「ジ」はji でなくdschiとか)のラ行の音をRでなくLで書いてあったからだ。 しかし、日本人の名前にLを使うことは禁止されているらしいので、奇妙なものである。
英語ではLは「エル」、Rは「アール」とよむことになっているが、ドイツ語ではRも(敢えてカナ書きすれば)「エル」である。「のどびこをふるわす」とか「うがいをするように」とか、「巻き舌のエル」とか言われる。私の耳には、このエルの「ル」には濁音をつけて表したほうがいいように聞こえる。Lのほうが音が軽く、日本語のラリルレロはむしろLのほうに近い。そう思うのは私だけではないようだ。というのも、とあるドイツ人用の日本旅行ガイドブックでは、日本語のローマ字表記(それは、極力彼らのスペル習慣から誤解のないように、「ジ」はji でなくdschiとか)のラ行の音をRでなくLで書いてあったからだ。 しかし、日本人の名前にLを使うことは禁止されているらしいので、奇妙なものである。