ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

山茶花

2017年12月14日 | ノンジャンル
サザンカではなく、文字通り、サンサカである。

訛りというか、いわゆる音位転倒が起こって、
ササンカ、サザンカとなって定着したらしい。

それが学名ともなって、椿科(カメリア)の
SASANQUA種となってしまっている。

日常、頻繁に使っている「新しい」も、
この転倒の結果であり、本来は「あらたしい」である。

新たにという畏まった言い方だと、元の音位となる。

元の意味と真逆の意味となって使われている言葉は
多いが、その一つに「高み」という言葉がある。

高みの見物とはよく言われるが、何も高いところから
地上を見下ろして眺める視点ではない。

神は高みより地上をご覧になった。
仏は高みに有りて常住している。

この「高み」は、天上とか、人間社会から遥かに
かけ離れた天空ではない。

古くから、一般の人間の住む社会は、平地であった。
利便性一つをとってもそうならざるを得ないが、
その社会において忌み嫌われた存在、犯罪者、
ライ病患者、高齢者、浮浪者などは、その平地から
離れた高所へと追いやられた。

いわゆる高地への隔離である。
社会的には底辺である彼らがいるその高地、
高みに、神や仏は出現あるいは常住している
という事である。

この意味の転倒は、今の信仰を見るに明らかで、
人間あるいはその社会からかけ離れたところに
神や仏を置き、そこに近いものとそうでないもの
とをクラス分けし、差別する。

新しいことを追求することよりも、
新たな気づきこそが、今、最も求められて
いることかもしれない。