ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

「苦」の一字

2022年12月06日 | ノンジャンル

今年を漢字一文字でと言えば、迷いもなく「苦」の一字である。

手術ができるという事で、少しは前向きな想いで新年を迎えたが、

手術後の合併症などで恐ろしく体力を奪われた。

痛みでもうだめかと思い、苦しみでもうだめかと思い、

何とか退院した後も、様々な症状が出て、穏やかに過ごせた

日々は本当にわずかだった。

 

苦しみながら永らえるよりは、短くとも穏やかに過ごしたいという

願いも虚しく、少し楽になるとまた苦しいという日々を繰り返し、

もう早12月。ガンの発見後、苦しみながら一年を生き延びたことになる。

年内に3回目の抗ガン剤投与。本当に幸いなのは副作用に苦しめられる

ことが今のところほとんどないという事だ。

顔色や肌つやが良くなったと周りから言われるが、自分ではそれほどの

変化を感じていない。

ただ、手術後ずっと嗄れ声になって息も続かず、かすれていた声が、

少しずつ自分の本来の声に戻ってきたのは目立った変化である。

もう歌も歌えないと諦めていたのだが、何とか自分の好きな

曲を歌うこともできるようになってきた。

これは気分転換の意味では非常に大きい。

いずれにせよ、新たな年は、還暦の年でもある。

願わくは、「苦」が転じて、自身にとっても、世間にとっても

「穏」の一字の年とならんことを。