ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

風の中

2017年06月30日 | ノンジャンル
日々の忙しさの中で、ふと何かを思い出すのは、
決まって風に吹かれている時だ。

風を感じる余裕が、思い出すことにつながるの
かもしれない。

辛かったこと、悲しかったこと、苦しかったこと、
怒りに震えたこと、消えたくなるほど打ちのめ
されたこと。

忘れられないことは、忘れずにいればいい。
それはいつか風になる。

嬉しかったこと、楽しかったこと、喜びに
震えたこと。

忘れてしまったようで、風のようにふと頭を過る時
穏やかな微笑みがよみがえる。

恨みなどは忘れて、感謝で心を満たすとき、
吹く風はとても柔らかで、涙が頬をつたう。

流れる風は、止むことはあっても消えることはない。
そしてまた流れていく。





忘れていく

2017年06月20日 | ノンジャンル
ここ数年、物忘れがひどい。

先々の予定などの話ではない。

むしろ、自分がした事をよく忘れる。

これだけ通信技術が進化すると、一日の仕事量は
昔の何倍にもなっている。

それに見合った成果が出るかといえば、
まるで逆なのだが、ともかく、電光石火のごとき
瞬間瞬間の対応を余儀なくさせられることが多い。

良く忘れるのは、自分が処理や対応をしたかどうか
という事である。

しまった、急ぎだったのに、あの件の対応を
していなかったと思って、確認すると、すでに
処理済みだったという事が頻繁にある。

自分で処理対応しておきながら、それをすっかり
忘れているのである。

済んだことはさっさと忘れ、目前と先々の対応を
迅速に進めていくというのは、一見、良い事の
ように思えるが、ボケるのも早いのでは
ないかと思う。

ただ、まるで明日死ぬかのような焦燥に駆られて
迅速な対応をせざるを得ないといった、強迫観念
ではなさそうだ。

一日の終わりに感じる疲労感が、そのまま充実感と
なっている分には、健全であるかもしれない。

そこでホッと一息ついたときに、道端に咲く花にさえ
心を奪われるひと時がある。

辛い事や苦しい事、悲しいことは、忘れたいのでも
なく、忘れないのでもなく、忘れていくものなのだ。

またいろいろと忘れていきながら、今を生きる。