まだ梅雨も明けきっていないというのに、
真夏日と熱帯夜が続いている。
暑いのは、さほど苦にはならない。
汗をびっしょり掻きながら、やることをやって、
その後に水をかぶれば爽快感に包まれる。
間断なき苦難と懊悩の中にいる時は、ついつい、
孤独感に苛まれる。 いっそ、独りの方が、
その苦しみは半減するであろうとさえ思われる。
だがそれは、喜びも己自身の力も半減させてしまう。
それどころか、立ち向かう意志をさえ萎えさせる。
人は自分のためにだけ生きられるほど強くはない。
重い心と足を引きずりながら家を出る。
ふと振り返ると、手を振る笑顔がある。
くそったれ、負けてたまるかと、足に力が入る。
疲れ切って戻れば、他愛もない話で食卓が笑顔に包まれる。
家内というのは、専業主婦のことではなく、こうして
家を守ることなのかと感心させられる。
独りでいたなら、間違いなくこの局面に至るまでに
厭世的な、流浪の身となっていただろう。
頼りない心を、多くの笑顔の支えによって
倒れさせることなく、ここまでやってきた。
立ち直るきっかけも、その笑顔を壊したくなかった
からである。
今月、娘は19の誕生日を迎えた。
私に向ける笑顔は、昔と変わらない。
互いを支え合うというのは、我が家では笑顔の交換という
ことである。
独りでニヤついていれば、ただのキモイオヤジである。
本当にどうしようもない時に、自身を支えたのは
そのひとつひとつの笑顔であった。
同じように、自身の笑顔が、家族を支える力となって
欲しいと願ってやまないのである。
真夏日と熱帯夜が続いている。
暑いのは、さほど苦にはならない。
汗をびっしょり掻きながら、やることをやって、
その後に水をかぶれば爽快感に包まれる。
間断なき苦難と懊悩の中にいる時は、ついつい、
孤独感に苛まれる。 いっそ、独りの方が、
その苦しみは半減するであろうとさえ思われる。
だがそれは、喜びも己自身の力も半減させてしまう。
それどころか、立ち向かう意志をさえ萎えさせる。
人は自分のためにだけ生きられるほど強くはない。
重い心と足を引きずりながら家を出る。
ふと振り返ると、手を振る笑顔がある。
くそったれ、負けてたまるかと、足に力が入る。
疲れ切って戻れば、他愛もない話で食卓が笑顔に包まれる。
家内というのは、専業主婦のことではなく、こうして
家を守ることなのかと感心させられる。
独りでいたなら、間違いなくこの局面に至るまでに
厭世的な、流浪の身となっていただろう。
頼りない心を、多くの笑顔の支えによって
倒れさせることなく、ここまでやってきた。
立ち直るきっかけも、その笑顔を壊したくなかった
からである。
今月、娘は19の誕生日を迎えた。
私に向ける笑顔は、昔と変わらない。
互いを支え合うというのは、我が家では笑顔の交換という
ことである。
独りでニヤついていれば、ただのキモイオヤジである。
本当にどうしようもない時に、自身を支えたのは
そのひとつひとつの笑顔であった。
同じように、自身の笑顔が、家族を支える力となって
欲しいと願ってやまないのである。