ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

烙印

2017年12月11日 | ノンジャンル
ブランドとは、要するに烙印のことである。

昔、放牧する牛や馬の所有者をはっきり
識別できるように、焼印が押された。

いわゆるロゴマークの焼印である。

つまり、焼き印を押したことを意味する
BURNEDが、ブランド BRANDの語源となる。

烙印と言えば、あまり良い意味では使われないが
要するに区別、識別である。

人間も、古来より犯罪者を区別するために焼印や
刺青を施してきた。

刺青は今ではファッションともなってきたが、
焼印は、いわゆる根性焼きくらいのものか。

さて、ブランド志向というものがあるが、
他の製品とどれだけ比較検討してそのブランドを
選んだのかは定かでない。

むしろその本来的な意味の区別が、心理の底にある。
ブランド品に事寄せて、自分は他人とは違うと。

誰も彼もが、そのブランド品を持っているとなれば、
ブランド価値も下がるだろうし、購買意欲も
下がるだろう。

商取引の点でいえば、これの真逆を行った戦略が、
いわゆる無印良品である。

ブランドではなく、その製品自体を評価して識別する
ということだ。

世の中を見るに、どうもこの烙印を好んで自分に
押しているかのような人が多い。

どの烙印を、どれだけ押しているかではなく、
その人自身がどう輝いているかの方が遥かに
大切なのである。

私は、無印で生きていくし、ブランド品を持つ
とすれば、自身の評価で気に入ったものが、
たまたま、あるブランドであったという
ことだけだ。

人からプレゼントして頂いた品もあるが、
見づらい時計、使い勝手の悪い財布やバッグ。
プレゼントでなければネットオークションで
処分したいくらいである。

何も持たず、素裸で生まれてきてなお周りを
照らす赤ん坊のように、身を飾るものではなく
素のままで輝きたいと願うものである。