ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

イラクからの撤退

2010年08月31日 | 平和
アメリカのオバマ大統領は8月31日の夜ホワイトハウスで演説を行い、米軍のイラクでの作戦活動の終了を宣言した。
この間、どれ程の罪のないイラク市民が殺されたのだろうか?
イラクへは、一時自衛隊も派遣され、日本国民の間からも反対の声が上がったが、もみ消されて行った。
当時、浦安市議会では、共産党が国への決議書を提案して来た。
当然、私は賛成したが、賛成少数で否決された。

国が間違った方向に歩み始めた時、自治体の議会の声が強ければブレーキをかけることが出来たはずだ。そういう意味では、各議会の果たす役割は大きい筈だが、多くの議会が国の施策を追従することになってしまうのは何故なのか?

以下は私の賛成討論である。
15年12月19日

それでは、自衛隊のイラク派兵に反対する意見書(案)共産党提出のこの意見書に対する賛成討論を若干行いたいと思います。
今現時点での国際情勢に対する分析は、私は共産党のお二人の市議が今ここでおっしゃったことで間違いないと、私も同じ立場ですので、国際情勢に対する分析については今回割愛します。
今回のイラク戦争、大量破壊兵器の脅威除去という名目にアメリカが侵略を始めました。そして早々と戦争終息宣言は行われましたが、いまだ何ら本来の意味での平和は戻らず、事態は悪化するばかりです。これは連日マスコミ、あるいはインターネットを通して現地から発信してくるフリーライターの報告で手にとるようにわかります。
そういう中に、今なぜ自衛隊なのか。私はそこに大変疑問を抱いております。なぜ自衛隊がイラクに行かなければいけないのか。公明党の方、ご存じですよね。憲法第9条、当然ご存じだと思います。日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を切実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇、または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は保持しない。国の交戦権はこれを認めない。この憲法第9条違反だと私は思うんです。
私たち議員はいろいろな意味、いろいろなもので拘束されております。条例であり、法律であれ、そして国の最高法規である憲法に私たちは従わなければいけないと私は常々思っております。憲法第9条で戦争を放棄している。世界に誇れるすばらしい憲法。先日、小泉首相が引用した前文もそうです、あるいは今私が言いました憲法第9条、戦争を放棄した、国際紛争を解決する手段としては戦争を放棄しているんです。武力の行使は認められないんです。
今回のイラクへの派遣、派兵、何か今この言葉で異議が出たようですけれども、派遣、派兵、確かに厳密に言うと違いはあるかもしれませんけれども、多くの国民が思っていることは、反対している理由は言葉の問題ではないですよ。自衛隊をイラクに送り込んでほしくない、そういう願いだけなんです。
先日、テレビでもこのイラクへの派兵に関する世論調査が発表されておりました。63%の国民が反対です。そうであるならば、浦安のこの議会でも私は確信していますよ。半分以上が反対するだろうと。イコール、今回共産党さんが提案したこの意見書に賛同が得られるだろうと。国民の63%が反対している中で、もしこの浦安の市議会でこの意見書が通らなかったら、浦安はどういうまちになるんでしょうね。日本の今の国民の意見を反映しない市議会であるという、そういう烙印が押されるでしょう。ぜひそういうことにならないように、国民の63%がイラクに自衛隊が行くことを反対しているんです。どんな大義名分があろうが、アメリカの後押しがあり、アメリカに追従する形で自衛隊は行くんです。
最近、フリージャーナリストが報道してきています。劣化ウラン、イラクで使っていますよ。今ここでこの意見書に反対討論された金子市議、この間私たちは9月、駅前で「ヒバクシャ」という映画を上映しました。そのとき来てくださいました。あそこでまさにこの劣化ウランの問題を提起していたんじゃないですか。湾岸戦争で大量の劣化ウランが使われ、10年後の今、たくさんの子どもたちが白血病で苦しんでいる、その映像が映し出されたではないですか。それをごらんになって、今回のイラクでアメリカが劣化ウランを使っているという情報をどのように分析するんですか。
そのアメリカを支えるために日本の自衛隊が行く。そういうことを日本の国民はいけないと言っているんですよ。63%の意味はそこにあります。そういう意味で、私は今回の共産党さん提案の意見書に賛成する立場でございます。
それからこの間、田中真紀子さんが言っていました。小泉さん、小泉さんご自身と息子さんがまず行ってみなさい。これは本当だと思います。母親として本当の気持ちです。私が強く今回のことに反対するのは、息子を戦場に送りたくない、息子に銃を持たせたくない、あるいはイラクの若者に、アメリカの若者に銃を持ってほしくない、ただただそれだけなんです。イラクが混乱状態に陥っているの、これはわかります。テロではありません、レジスタンスです、彼らが今やっているのは。抵抗運動ですよ。テロという言葉で片づけてほしくない。そういう意味で私は若者たちに、イラクの若者にも、日本の若者にも銃を持たせたくない。そのために憲法第9条を守り、自衛隊を海外に送り込んではいけない、そのように私は認識しております。
もしこの今回の意見書に賛同される方がいらっしゃるのであれば、ご自分が行くことできますか、息子さんが銃を持つことを許せるんですか。ぜひそこを考えていただきたいと思います。
あとそれから、この浦安の市議会には女性議員が浦安の歴史始まって以来、大変多くおります。この中でぜひ、今回のイラク派遣というものは、一歩間違うと憲法第9条がなし崩しに壊され、破壊され、徴兵への道につながるおそれがあると、そういう分析もなされております。お子さんを戦場に送りたくないという母親のお気持ちが強いものがあれば、ぜひ今回のこの意見書に賛同していただきたいと思います。
それから、最後に1つ市長にお願いしたいと思います。
12月10日、佐倉市長がコメントを出しておりますね。これはインターネットでも引き出せました。イラクの復興については、国連の積極的な参画と主導による国際協調体制の中で進めるべきである。国は、国連がこれまで以上により積極的にイラク復興に参画するよう、国連や関係国への働きかけに一層尽力すべきである、このような声明を出しております。
ぜひ浦安の市長さんもこういう声明を出していただきたい。平和を本当に望むのであれば、国際紛争は武力でもっては本当の解決はできません。日本の人道支援、何も私は自衛隊でなくてももっともっと違う形で可能だと思っております。そういう意味で浦安の市長さん、松崎さんにもぜひ佐倉市長と同じように何らかの今回の自衛隊派遣に対する反対の意思表示を行っていただきたいと思います。
以上、私は共産党さんが出された意見書に対する賛成討論とさせていただきます。

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