爺つぁま日記

北緯40度北東北の美しい自然と爺つぁまが行く四季の釣り

13-03-17(日) 彼岸の入り

2013年03月17日 | ウダウダ日記



快晴無風、岩洞湖の賑やかに花咲くテント村を横目にオラはR455を東進。
彼岸の入りの墓参りのため、北部陸中海岸の寒村を目指す。

フェリーが行く彼方の水平線を眺めている限り、2年前の大惨事など想像もつかない穏やかな春の海。
しかし渚に横たわるコンクリートの残骸、枯れ草に覆われた建物跡、昔の姿を思い出すことができないほどに傷めつけられた通り、人影の消えた道に我が物顔に舞い降りるカラス、否応なしに大津波の恐ろしさを思い起こさせる景観は震災直後のものとあまり変わってはいない。
一方にはやっと本格的に動き出した高台の住宅地造成工事、漁民の糧たるサケの増殖施設建設、再び観光客を呼び込むための拠点再建、来春の全面開通に向けて突貫工事の三陸鉄道など、建設の槌音が響くシーンも見られ、被災地は今、復興にいたる過渡期真っ只中にあった。



海を見下ろす山の上の墓地に、突然冷たい風が吹いた。
あの日以来、様々の困難を抱えた被災地の人々の心は未だ平常を失ったまま。
未曾有の災害に遭うことなく逝った婆さまは、むしろ幸せだったのかとも思いながら両手を合わせた。

 

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