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ウソを見抜く技術

ウソを見抜く技術

 ヒューマン行動心理学探究会

城野 剛

はじめに

心理学に興味を持ち、本気で勉強をするようになると、「人間はどうしてもウソをつかずには生きられない」ということを思い知らされました。

ただしウソを付くのは「悪意」からではなく、ほとんどの場合は良心からであることにも気づいたのです。

 「その髪型よく似合うね」と会社の同僚に微笑みかけたとしても、内心では「ちょっと若づくり過ぎだなあ」と思っていたり、取引先で「今度一杯いきましょうよ」

などと、社交辞令で言ってみたりするのは、ウソではありますが、人間関係を円満にするための大人の処世術です。

 相手を傷つけないように、他人を気遣ってウソを付くのは悪いことではありません。

 しかし一方で、悪意のウソも世間でウヨウヨはびこっています。振りこめ詐欺をはじめ国会議員の消費税増税詐欺、悪徳商法や、投資詐欺などその被害は一向に減りません。

 こうした詐欺師たちもまた、人の心理を読み、善意や良心に付け込んで人をだますのです。

 「だまされる方が悪い」という人も多いのですが「私は騙されない」と思い込んでいた人が多数被害に遭っていることをご存じでしょうか。実は「私が騙されるはずがない」と思いこんでいる時点で非常に危険なのです。

 本書では、ちょっとしたしぐさや表情から相手のウソを見抜くコツを紹介しています。

 日常の些細(ささい)なウソを見抜くだけでなく、社会情勢も考慮して悪質な犯罪から身を守るための防衛術としても使えるように意図しています。

 心理学をベースにしているので、100%当てはまると言うわけではありませんが、実用性の高いものばかりを厳選しているため、必ずお役に立てるはずです。

 詐欺犯罪では、お金を持っている高齢者が最も狙われます。お年寄りの寂しさに付け込み、善人のふりをしてだます輩も多いのですが、絶対に許すことはできません。

 本書によって詐欺への警戒心が芽生え、一人でも悪人の手から救うことができれば、これ以上の喜びはありません。     著者

 

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