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罪深い検察のやらせ・七・

『私のコメント9』で書いたが『検察審査会』は小沢氏を『巨額な資金を持つ金権政治家』に見せる為に数字をイジッタのだろう。
(コメント終わり)

第2、検察審査会の判断

1、直接的証拠
(1) Bの平成16年分(2004年分)の収支報告書を提出する前に、被疑者に報告相談した旨の供述。
(2) Cの平成17年分(2005年分)の収支報告書を提出する前に、被疑者に説明し被疑者の了承を得ている旨の供述。

(私のコメント12)
(1) でBが(2)でCが供述したと書かれている陸山会会計責任者Aである大久保秘書の供述は(1)にも(2)にも書かれていない。

おそらく大久保秘書は黙秘して≪報告、相談、した旨の供述≫はしていないのだろう。

(1)のBと推測される石川議員は以下の記事のように(1)の供述調書の信用性を公判で否定するとのことである。

(2010年、5月18日共同通信)
石川議員供述調書の信用性否定へ。小沢氏関与で虚偽記入事件。
http://www.47news.jp/CN/2010051601000939html

小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体の収支報告書虚偽記入事件でもと私設秘書の衆議院議員石川知裕被告(36)=政治資金規正法違反罪で起訴=側が、2004年分報告書の提出前に『小沢氏に報告相談した』とする供述調書の信用性を公判で争う方向で検討している事が18日、関係者への取材で解った。

石川被告の供述調書をめぐっては、東京第五検察審査会が4月27日小沢氏との共犯関係の成立が強く推認(推測によって認める)される
『直接的な証拠』と指摘、

不起訴とされた小沢氏について『起訴相当』と議決していた。

関係者によると、石川被告は逮捕前、東京地検特捜部から3回にわたって任意で事情聴取され小沢氏の関与は認めなかったが、2010年1月15日の逮捕された以降の取調べでは『報告・相談』について認め供述調書に署名したという。
(コメント終わり)・・・八ヘ


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罪深い検察のやらせ・六・


後で出て来るが『起訴相当議決』の中に『被疑者が多額の資金を有しておると周囲に疑われ、、マスコミなどに騒がれない為に『2004年度収支報告書』ではなく『2005年度収支報告書』に「共謀の上虚偽記載した」・・と『推測』した。との、記述がある。

当事者の4名(小沢、大久保、石川、池田)がこの事件の容疑と成る『動機』を否認し、供述もしていないのに検察審査会は全員一致で『被疑者が多額の資金を有しておると周囲に疑われ、マスコミなどに騒がれない為』と『動機』を勝手に『推測』している。

このような推測など、11人の素人である審査委員には“思いつかないこと”であり、『審査補助員』の米沢敏雄弁護士の意図的な誘導がなければ先ず不可能なのだ。     (コメント終わり)

1、陸山会会計責任者  A(以下Aという)
及びその職務を補佐するB(以下Bという)・・・とが共謀の上平成17年(2005年)3月ごろ、平成16年分の陸山会の収支報告書に本件土地代金の支払いを支出として、本件土地を資産としてそれぞれ記載しないまま総務大臣に提出した。

(私のコメント10)
陸山会会計責任者、A、B、C、はそれぞれ匿名になっている。

陸山会会計責任者 Aは大久保隆規被告、
補佐する     Bは衆議院議員の石川知裕被告
補佐する     Cは元私設秘書の池田光智被告と思われる。

なぜ3名を匿名にしたのか?

おそらく実名を記せば、各人がどのような供述をしたのかの整合性を問われ、具体的に追及されかねない。匿名なら追求逃れが出来るのである。
ズルイ作戦と云える。

この議決書には余りにも匿名が多すぎて何かを隠そうとする検察審査会の姿が透けて見えてくる。(コメント終わり)

2、 A及び、その職務を補佐するC(以下Cという)と共謀の上、平成18年3月ごろ平成17年分の陸山会の収支報告書に本件土地代金過大の4億1525万円を事務所費として支出した旨、資産として本件土地を平成17年1月7日に取得した旨、それぞれ虚偽の記入をした上、総務大臣に提出したものである。

(私のコメント11)
(私のコメント9)で記したように2005年(平成17年)度収支報告書に事務費の中に3億4264万円支出を記載されている。

≪本件土地代金分過大の4億1525万円は事務費として支出した≫と書かれているが内容は『土地購入代3億4264万円』と差額の
『純粋な事務費』7261万円との合計金額なのだ。・・・七へ

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罪深い検察のやらせ・五・

議決の趣旨

本件不起訴処分は不当であり、起訴を相当とする。

議決の理由

第1被疑事実の要旨。  

被疑者は資金管理団体である陸山会の代表者であるが、真実は陸算会において、平成16年10月に代金合計8億4264万円を支払い、東京都世田谷区深沢所在の土地2筆を取得したのに、

(私のコメント9)
陸山会が平成16年(2004年)10月に購入した東京都世田谷区深沢所在の土地代金は8億4264万円ではなく、3億4264万円だ.なぜ検察審査会は5億円も多い偽りの金額を書いたのだろう?

恐らく検察審査会は小沢一郎を巨額な資金を持つ金権政治家に見せかける為に姑息な数字操作をしたのだろう。

小沢幹事長は陸山会に資金が無かったため、個人名義で4億円を陸山会に貸し陸山会はこの金で、2004年10月29日に不動産会社に土地代金3億4264万円を支払っている。

小沢幹事長の個人融資は2004年度収支報告書に『4億円借り入れ金』としてちゃんと記載されており、返済は2005年に2億円、2006年に2億円されています。2004年度陸山会収支報告書162ページ(PDFファイル)

土地購入資金の支出は
『2004年度収支報告書』ではなく
『2005年度収支報告書』に事務所費の中の
『土地購入代金3億4264万円支出』で計上されたのだが

検察はこの事を収支報告書虚偽記入であり、[政治資金規正法違反]に当たるとして事件化したものである。

陸山会会計責任者大久保隆規元秘書と衆議院議員石川知裕元秘書と池田光智被告元私設秘書の三人を逮捕起訴し、小沢幹事長を「共同正犯」容疑で強制捜査の対象にしたのだ。

『2004年度の収支報告書』に記載すべき
『土地の購入代3億4264万円支出』を
『2005年度収支報告書』に記載した事が、これほどの大事件なのだろうか?

この程度のことは『20004年度の収支報告書』への『記事訂正』だけで済む事なのである。

実際多くの代議士達もそのようにしてきた経緯がある。・・・六へ


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罪深い検察のやらせ・四・

米沢敏雄(弁護士登録番号37337東京弁護士会所属)

1958年3月  早稲田大学第一法学部卒。司法試験合格。
1961年4月  検事任官(大阪、小樽、水戸、東京)
1966年10月 検事から裁判官(判事)に転官、(東京、岡山、横浜、宮崎、浦和)
1982年4月  司法研修所刑事裁判教官。司法試験委員(憲法)

1992年12月 岐阜家裁、地裁所長。
1996年 8月 静岡地裁所長。
1997年 9月 東京高裁総括判事。
2001年 4月 早稲田大学客員教授。
2004年 4月 大東文化大学法科大学院教授。
2009年 4月 麻生総合法律事務所勤務。
(転載ここまで)

(私のコメント7)
『審査補助員』の米沢敏雄弁護士の政治的中立性に大いなる疑問符が付くのだ。

所属する麻生法律事務所は永年『自民党との関係が深い』のだ。
2010年3月、所属する麻生総合法律事務所の創立40周年記念式典(京王プラザホテル)に

自民党の谷垣禎一総裁や

御法川法男(みのりかわ・のりお)『みのもんた』の本名:らが来賓として呼ばれ、参加している。
http://www.aso-low.jp/topics.html
(コメント終わり)

小沢一郎
上記被疑者に対する政治資金規正法違反被疑事件(東京地検平成22年検代144号)につき、平成22年2月4日、上記検察官がした不起訴処分(嫌疑不十分)の当否に関し、当検察審査会は上記申立人による申申し立てにより、審査を行い、検察官の意見も聴取した上、次の通り議決する。

(私のコメント8)

≪当検察審査会は上記申立人の申し立てにより審査を行い、検察官の意見も聴取した上、次の通り議決する≫と書いてある。
小沢幹事長の弁護人の資料や、説明を検討することなく、検察官の資料や説明だけで、議決した事が解ります。

このような一方的な『東京第五検察審査会・議決』には政当性や、客観性は一切無い。    (コメント終わり)
米澤敏雄(6・17・11・12)氵は水を意味して4画。運気10点大凶名。第二型絶対的短命運

天格:米沢   23画
人格:沢敏   28画大凶
地格:敏雄   23画大吉から凶へ変る
外格:米雄   18画大吉に凶を含む
総格:米沢敏雄 46画大凶

成功運:天(三)―人(八)大凶。成功抑圧を受け不遇を免がれず地格との関係で発狂、自殺などあり。

基礎運:人(八)―地(三)大凶。基礎絶対不安定。性格を破り、思想上の変化を生じ、呼吸器、または脳を痛む。晩年益々凶兆なり。

三才の配置:天(三)―人(八)―地(三)大凶。第二型絶対的短命運。
発狂、神経衰弱、肺病、脳病など、長患、難治の病症に罹り、天寿を全うし難し。

主運〔人格〕沢敏:28画大凶:遭難運と称され一種の豪傑的状態を有し、波乱変動多く、比難誹謗を免れず、時に厄難に遭遇し、傷害を蒙るか或いは夫妻互いに配偶者と生死別し、中には幼にして親に別れ、長じて子を失う事あり。

大体において禍乱多く平和の望み無く、不和、争論、逆難、刑罰の災い相ついで来たり,終生辛労多き険悪運なり。

性格的に人との争いを好み、強情で異常性格者であるゆえ、白を黒といい、無実を有罪に決め付ける偏執な性格を持っており、今度の検察審査会補助員にはうってつけの男なのだ。
まともな人間性を持った弁護士なら今度の件で検察審査補助員など引き受けるはずも無く、このような好戦的で異常性格を持った米沢敏雄なればこそ、小沢一郎を平気で悪と偏見しののしるのだろう。

◎小沢一郎はこのような検察のありようをドンドン正して、東京地検特捜部など直ちに廃止にもっていくべきである。


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罪深い検察のやらせ・三・

被疑者(氏名):小沢一郎こと小澤一郎

不起訴処分をした検察官:東京地方検察庁検察官検事:木村匡良

(私のコメント5)
審査会に検察資料を提出して、直接説明したのは担当検察官の木村匡良検事だったのだろうか?被疑者小沢一郎氏の弁護士も説明する機会が有ったのだろうか?

弁護士の説明が無く検察官の一方的な説明や、資料提供だけで『議決』したのであれば、余りにも偏った一方的なやり方だ。

◎ 東京地検特捜部吉田副部長が石川議員の取調べ中、「今回小沢は不起訴でも検察審査会を使って必ず小沢を起訴する」と発言した事を、石川議員が鈴木宗男議員に語っている。
(コメント終わり)

議決書の作成を補助した審査補助員:弁護士米沢敏雄

(私のコメント6)
審査補助員の米沢敏雄弁護士は検事、裁判官あがりの弁護士です。米沢敏雄弁護士は1961年4月から1966年10月まで検事を務めており「検察の身内」なのです。

『検察の身内』を『検察補助員に選任したのは検察審査会事務局なのだろうか?或いは裁判所だろうか?

選任の基準も一切明らかにされていない。

『東京第五検察審査会』の素人の市民に重大な影響を与える『審査補助員』に『検察の身内を選任して決定した議決』内容には客観性と正当性は全くないと云える。

下記に米沢敏雄弁護士が2009年4月から所属している麻生総合法律事務所のホームページから経歴を転載する。

(転載開始)
弁護士  米沢敏雄(ヨネザワ・トシオ)

『これまでは法壇、教壇という高い目線から法的紛争に絡む社会現象を観察、論考、判断してきたが、今後はクライアントの目線で基本的人権の擁護と社会正義の実現に努めたい。約30数年間の裁判官経験では、

神仏に念ずる心境ながら、死刑の宣告をしたこと。
無罪判決も有れば,検事の求刑よりも重い判決をしたこと。

YSー11のオーバーラン航空機事件では副操縦席に試乗して、着陸復航の実況見分をしたこと。

金融貿易など一流企業の各種犯罪事件。
詳細な証人尋問をした家屋明け渡しや、
離婚事件などなど、回顧すればキリがない。

古希をはるかに過ぎているが、幸いにして健康だから、麻生総合法律事務所でクライアントのお役に立てるよう頑張りたい』・・・四へ



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罪深い検察のやらせ・ニ・

                  不起訴処分の是非を問う

◎ (私のコメント2)

ここ1年ほど、排外主義丸出しの暴力的な街頭行動を繰返している『在日の特権を許さない会』いわゆる『在特会・ざいとくかい』の桜井 誠代表が2010年2月5日の自分のブログで

「『東京検察審査会』に対して民主党幹事長小沢一郎の政治資金規正法違反容疑での起訴を見送った東京地検特捜部の判断を不服として不起訴処分の是非を問う申し立てを行いました。

この申し立ては2月5日付けで検察審査会事務局に受理され、来週明けに受理通知が届くそうです」と書き込んでいる。
(http://ameblo.jp/dronpa01/enntry-10451351357html)

もしも、「審査申立人甲」が『在特会』桜井 誠代表であり、実名が議決書に記載されれば何が何でも小沢一郎幹事長を刑事事件で起訴してその政治生命を断ち、鳩山民主党政権の転覆を狙う検察と、
反小沢、反鳩山、反民主党の『在特会』との密接な関係が暴露されてしまう。

そのために匿名にしたのなら小沢幹事長の『起訴相当議決』には客観性も正当性も無い事に成る。

◎ (私のコメント3)

11名の審査委員の名前も一切公表されていない.議決した人間が誰なのか公表されず、不明なままの議決書には客観性も正当性もないのだ。

本人達に補足説明もインタビューも依頼出来ないのだから。

◎ (私のコメント4)

11名の審査委員をどのように選んだのかの『選任方法』に関しても審査会事務局は一切説明していない。有権者名簿からクジで無作為に選任したのか或いは前任の審査委員の推薦で決めたような、「任意公募」で選んだのかは一切不明である。

選任方法が公表されず、どのように選ばれたのかが不明な審査委員が決定した『検察審査会議決』は客観性も正当性もないと思う。以下は『任意公募で選ばれている』とつぶやいていたTwitterだ。

検察審査会の検察審査委員は無作為に抽選で選ばれていませんよ。随分前ですが審査委員の方からふさわしい人を推薦して欲しいと依頼があったので推薦しました。任期は6カ月、そのうち半数は3ヶ月ごとに改選されていません。推薦された方は審査会会長も歴任されました。
Https://twittercom/sukiforumcom/status/12974019280
(コメント終り)・・・三へ





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罪深い検察のやらせ

小沢一郎民主党幹事長に関する東京第五検察審査会の『起訴相当』議決には何の客観性も正当性もない!

検察審査補助員『米沢敏雄』弁護士を使った検察の『やらせ』そのものなのだ!

東京地検特捜部は本日5月21日小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体『陸山会』の土地購入をめぐる『政治資金規正法違反事件』で

「東京第五検察審査会」が『起訴相当』と議決した小沢幹事長を改めて嫌疑不十分で『不起訴処分』とした。

検察は起訴しても公判を維持できる証拠も供述も無く、とても有罪にはもっていけないと再度判断した訳でこれは当然の結果である。

今後はこの決定を受けて、「東京第五検察審査会」が下した先の小沢幹事長の起訴相当の議決には何の客観性も正当性もない事が直ぐ解るはずである。

偏見と思い込みと、悪意を持った一人の『辞め検弁護士』が、法律に素人の審査委員に強力な影響力を発揮して、『起訴相当』全員一致で議決させた事が良く分かる。

(議決原文転載)

平成22年東京第五検察審査会審査事件(申立)第10号

申立書記載罪名 政治資金規正法違反

検察官裁定罪名 政治資金規正法違反

議決・年・月・日  平成22年4月27日
議決書作成・年・月・日 平成22年4月27日

議決の要旨
審査申立人:   (氏名)   甲

◎(私のコメント1)

審査申立人の名前(氏名)が甲と匿名になっている。検察審査会事務局は『本人の希望で匿名にした』と説明しているが「異議申し立てをした人が一体誰なのか公表されず、不明なままの『検察審査会議決』には何の客観性も無ければ、正等性も無いと思う。

本人に補足説明の依頼もインタビューの依頼も出来ないからである。二へ


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青年僧が挑んだ千日回峰行・八・

回峰行では一日四十八キロを歩きますが、これといって栄養のあるものも食べません。それでも不幸だな、と思ったことは一度もありませんでした。

ある日、涙が止まらなくなった事がありました。大雨の日でした。手に持っている握り飯も大雨でポロポロ手から崩れて落ちていくような中、しゃがんでご飯を頂いていたときです。

自分は何て幸せなんだろうと思いました。心で心を磨くこの尊い行をさせていただいて、なおかつ三度三度食べる食事もある。宿坊に帰れば布団もある。お風呂もある。

しかし今,日に一度のご飯も食べられず、亡くなっている人がこの地球上に大勢いることを考えると、何て幸せなんだろうと思って涙が止まらなくなったのです。

地球上のすべての人が、みんな仲良く、住み良い地球になったら・・・
という願いがあります。
今後も一層精進してまいりたいと思っております。
(NHKラジオ深夜便:こころの時代2006年6月6・7日放送)

(永人感想)

生きながらにして仏に成ることを目指した僧侶は昔からいたようだが,修行の一環として千日回峰行を実践した本人の話を初めて聞く事が出来た。文字通りの難行苦行の連続だったようだ。

以前、何かの折に、人間は「自分の身を守る為」に自分の匂いに気付かせないシステムが働いている、ということを聞いた事がある。
例えば一ヶ月風呂に入らない人がいるとしよう。

周囲の人間には臭くてたまらないが、当の本人には自分の臭いがわからないシステムがはたらくという。

その時ガス漏れがあったとする。風呂に入らない人間でもたちまちガスの匂いに気付き、事故を防ぐのだという。つまり外部のにおいに敏感にする為、自分の匂いを感じなくするシステムだと言うのである。(口臭,加齢臭、不潔臭など本人が気付かない例が多い)

塩沼亮潤さんは『四無行』に入った三日から四日にかけて死臭を発したという。

間違いなく生死の境をさまよったのだと思うが、自分は気付かず、逆に交代で入って来ようとしてふすまを開けた見張り役の人の匂いを瞬時に嗅ぎ取ったという。

また死臭に気付いた見張り役が懸命に塩沼さんの名前を呼んで覚醒させたが、もし声掛けがなかったなら、あのまま逝ってしまったのだろう。

人間は精神力の強弱、つまりは『こころの強弱』が生死を分けることも有るという事を塩沼亮潤さんは身をもって教えてくれている。

『一生懸命』と書くのだが、心が無い『一生縣命』はありえない。
                              ―完―
(Yhooブログ・永人のよそ道・)もクリックしてみてください。




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青年僧が挑んだ千日回峰行・七・

◎ 誰もが心に持つ仏に成る種を花開かせる。

――その後は八千枚の大護摩供になります。百日間五穀と塩を絶って、最後の二十四時間で護摩を八千枚焚くという修行ですね。

仙台市秋保町にある、ご自身が住職である、慈眼寺・権現堂で、去年の十二月の四日から始まりました。

――塩沼:米。小麦。大麦。小豆。大豆の五穀と、
胡麻、塩、醤油、味噌もダメで味は一切つけません。
主に食事は野菜。そば粉を練ったものを食べます。

――何時頃が一番苦しいんですか?

塩沼:はじまって三日間は体がちょっと重いような感じがしました。
三日過ぎてからは、塩を取らないせいか、非常に記憶力が弱く成るんです。

それが十日ぐらいしますと、かえって頭が冴(さ)えて来て本を読むのが普段より三倍ぐらい速くなったり、記憶力が非常に良くなったり、後はもう楽になりました。

間が悪い事に、その頃一緒に住んでいる母が倒れてしまったんです。
看病する人がいないので、自分がして三度三度の食事も自分が作りました。

ついでだからうちで一緒に生活している修行僧みんなの食事を作るのも行だと考えたら、かえって元気になりました。体重は減っていくんですけれども、パワーが出てきて乗り切る事が出来ました。

――行を通じてどのようなことを感じられましたか?

塩沼:行を通して学んだことは、追い込まれれば追い込まれるほど、攻めの姿勢で行かなければならないということです。精神的肉体的に追い込まれても、すべてお任せする気持ちで,なお攻めていく。
お釈迦様がどんな人間でも仏に成る種がある、と仰っています。
行をする中で、いかに新しい自分と出会う事が出来るだろうか。その花
を開かせるのは自分なんだ、自らを励ましながら、自分自身を見つめ直す。

この行を通して何を得るかということばかり考えて居るうちに気付いたら終わって居たという感じでした。・・・続く



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青年層が挑んだ千日回峰行・六・


行が終わったあとで聞くと、私は目を開けて真言を唱えていたけれども、意識朦朧(いしきもうろう)としていたそうです。

そういうときが必ず有るということは言い伝えで聞いていましたが、私の意識がどこか別の所に完全に飛んで行った状態だったと思うんです。

実際に行じていると不思議な事がたくさんございます。

九日間絶やさずに線香を焚いているんですけれども、その線香が灰になり、折れて下に落ちて砕けるまでがスローモーションのようにはっきり見えて,灰が受け皿に落ちた『ドンッ』という音が聞こえるんです。

五感すべてが研ぎ澄まされておりました。

私が行じている間、常時の人が交代するときは声を出さずに入ってくるんですけれど、戸をあけた瞬間、姿は見えないし、離れているのに、匂いで誰が入ってきたかが解るんです。

死臭がしている自分の匂いはわからないのに、他の人の匂いは解る。不思議なことでした。

中日の五日目から、うがいが一日一度許されます。天目茶碗が二つ用意されまして、一つはなみなみとお水が入った茶碗。もうひとつは空の茶碗。水を口に含んで、空の茶碗の方にあける。

うがいが終わって水のかさが、同じでなければ、飲んだ事になります。

――どんな感じでしたか?

塩沼:三日目、四日目ぐらいになってきますと、お手洗いに行って自分の手を洗っただけで、そこから手に水が染みこんで行く様な感じで拭かなくてもいいような状態なんです。

体中が水分を欲している状態で、喉も渇くし、心臓も踊り、どうしようもない状態での、初めてのうがいです。待ち遠しくて待ち遠しくて、オーバーに言ったら口の中の皮膚が音を立てて、水を吸収していく感じでした。

あの時、口に含んだ水の味は生涯忘れられないでしょうね。

体中が水分を欲している状態で、喉も渇くし、心臓も踊り、どうしようもない状態での、初めてのうがいです。待ち遠しくて待ち遠しくて、オーバーに言ったら口の中の皮膚が音を立てて、水を吸収していく感じでした。

九日間の満行で堂を出たあと、りんごジュースを一杯だけ頂きましたが、用心をしてその後丸一日断食を続けたので、合計十三日間断食を続けた事になります。

行後、最初に食べたものが重湯(おもゆ)。二日目は柔らかく煮込んだ煮麺(にゅうめん)を食べまして、半月かけて徐々に通常の食事に戻していきました。・・・続く


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