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原発は憲政史上最大の争点になる!!

原発は憲政史上最大の争点である!!

  

(誰も通らない裏道)

11月29日の日経朝刊に「『国土』喪失、なぜ日本は領土を守れないのか」という本の発売広告が出ていた。

 日本の領土を守るための「国家」危機管理のノウハウが書いてあるらしい。現在東京電力福島第一原子力発電所が巻き散らかした放射能によって日本の広大な地域が、喪失されつつあるので、てっきりこの問題に取り組んだ書籍なのかと思ったら、「尖閣諸島、竹島、北方四島。今日本の国土が喪われようとしている」とあり、

 「日本国民よ、今すぐ目を覚ませ!!」と書いてある。この著者には、「お前が目を覚ませ」と言うしかない。

 「日本未来の党が誕生して以降、「原発だけが争点なのか」という意見があるが、私に言わせれば、原発は憲政史上最大の争点である。

 なぜならば、福島第一原発の破局事故は、日本の歴史始まって以来最大の事故であり、世界史的にもチェリノブィリと並ぶ大事故であるからだ。しかも福島の場合はまだ収束すしていない。

 野田佳彦首相がついた大ウソというのは消費税増税ばかりが取り上げられるが、もっと罪が深いのは、福島第一原発の収束宣言で、これほどの大ウソには滅多にお目にかかれないと私は思う。

 この事故処理に一体どれほどの金がかかるのか?また原発を運転する限り、出てくる放射性廃棄物は、

 どの場所に

どのような形で建設して

どのように保管するのか?

 またせまい国土に所狭しと並ぶ原発の廃炉費用はどのくらいになるのか?

 今後の日本経済を議論するにしても、ここに掛かるコストを無視しては意味をなさない。

 

 東京電力は、早くも福島第一の負担が大きすぎるから、税金を投入して欲しいと言いだしているがそもそもこの破局事故だけでもきちんと賠償しようとすれば、東電が何度倒産しても、日本国が破産してもカネは足りない(京都大学、原子炉実験所・小出裕章助教)のであって、さらにトータルで、原発の処理コストがどのくらいになるのか見当がつかない。

 朝日新聞は「未来の党―脱原発の工程を示せ」(11月29日社説)

読売新聞は「日本未来の党『卒原発』には国政を託せない」(11月29日社説)という。

 だったら朝日新聞は原発推進勢力に放射性廃棄物処理、廃炉の処理方法とコストについての具体的な考えを問うべきだし、読売新聞はその問いに答える必要がある。

 原発はトイレのないマンションだ。どんなに素晴らしい内装であってもトイレがなければ暮らせない。

 にもかかわらず何故、そんなものを54基も作ってしまったのか。それはあの斑目さんも言っている通り、『ものすごく儲かるから』である。続く

 

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南相馬・屋内退避指示の渦中で②

南相馬、屋内退避指示の渦中で②

141回

3月15日午後12時30分、夏井の待つ南相馬市立石神第一小学校に到着したトラック部隊は、水や毛布、下着やトイレットペーパーなどをおろしたあと、約1000人が避難していた近くの市立石神中学校に移動。

 そこでも4トントラック一台分の救援物資を提供し、さらに1000人以上の住民が避難していた市立石神第二小学校など、避難所数か所を半日がかりで回ったという。◎

 驚いたことに南相馬に被災地の外から救援物資が届いたのは、俺のトラック部隊が初めてだったんだよ。他のトラックは皆、市の入口でストップするか、Uターンしちまったんだ。それもこれも菅首相が出した「屋内退避」指示が原因だ。

 「屋内退避」という言葉が救援物資を運ぶトラックの運転手に「放射能に汚染されるんじゃねえか」という要らぬ誤解を与え、南相馬に物資が全く入って来なくなっちまったんだ。

 各避難所に物資を配り終え、トラック部隊が東京へ戻ろうとしていた15日の夕方のことだ。一人の南相馬市の職員が駆け寄ってきて、徐にこう懇願してきたそうだ。

水や食べ物などの物資はありがたいのですが、それ以上にここの人たち(避難住民)が望んでいるのは、ここの避難所からの脱出なんです。国からは『屋内退避』と言われてますがここにいても物資は届かず、いただいた食料や水もいずれは尽きる。

 残っている人たちは、津波で家から何からすべて流されてしまって、着のみ着のままでたどり着いた人、車はあるがガソリンがない人、高齢だとか、身体が不自由だとか、何らかの理由で、ここから、逃げたくても逃げられない人たちばかりなんです。

 どうか私達の代わりにこの窮状を国なり、(福島)県に伝えてもらえませんか」これも「屋内退避」が生んだ二次災害だな。

 あんな、どれだけ放射能の危険があるのかよく分からんような指示を出して、住民の不安をあおる一方で、具体的にどこにどうやって避難すればいいかという指示は全く出さないんだから、パニックになるなと言う方が無理な話だ。

 避難する方法も教えないで、「避難しろ」って言うんだから。この国の政府は、国民に対しつくづく、失礼な奴らだと思ったよ。

南相馬市は南部の一部が、福島第一原発から半径20キロメートル圏内に、北部を除いて市の8割が30キロメートル圏内に入るが政府から「20~30キロ圏内の住民に対する屋内退避」という極めてあいまいな指示がを出されたことで、市外に避難する住民が相次ぎ、

人口7万人の南相馬氏は一時、2万人にまで減少した。

又、『屋内退避』という言葉が生んだ誤解は容易には解けず、南相馬市への救援物資の流入はその後も滞り続けた。まさに政府による「風評被害」だった。さらにその後政府は「屋内退避」を『自主避難』という、その判断を住民にまる投げする指示に変更。

 南相馬市は、政府の指示にほんろうされ続けた。 続く

 

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