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さようなら”陰の総理”

さようなら“陰の総理”

 

週刊新潮12・27日号より

「大敗、完敗でございます。すべて私の至らなさ、不徳の致す所でございます。本当に皆さん、申し訳ございませんでした」。徳島市内の選対事務所に集まった100人ほどの支援者を前に、深々と頭を下げた仙谷由人元官房長官(66)。

 

選挙区落選だけでなく比例復活も果たせず、バッジを失った姿には、菅内閣で実質的に官邸を支配し、“陰の総理”と呼ばれた権力者の面影はなかった。

 

ギラギラとすさまじい権力への執着を見せる一方で、中国漁船の衝突事件での北京におもねった卑屈な対応や、国会での「暴力装置でもある自衛隊」発言。

 

さらには女性記者へのセクハラ騒動などなど、地位と権力という蜜を吸い続けた3年3か月、余りにも勝手やり放題だった。

 

そんな仙谷由人氏の事務所一階の駐車スペースには役目を終えた街宣車のとなりにパネル板で囲われた即席のごみ捨て場が設置されていた。

 

 段ボールなどに混じって捨てられた便せんやノート、書類に混じっていたのは、仙谷氏の笑顔が大きく印刷された選挙ポスターだった。

 

「私が民主党執行部の一員をしめ、鳩山内閣、菅内閣の主要閣僚として活動した点につきまして、私の実行力が少々弱かったかなと感じております。

 

民主党という政党による運営能力に不審を抱かせたということで、そのことがこの選挙結果に表れたと思っております」と、敗戦の弁を続けた後、壇上から降りて支持者の間を握手して回った仙谷氏だが、その足元はおぼつかない。並べられた椅子の間を両手で掻き分けるように進んだが、手を貸すものは一人も現れなかった。

 

 

ゴミ捨て場にはポスターを“先頭”に大量の廃棄物が。いかにも大敗北を喫した民主党を、象徴しているように

も見えた――。 

 

 

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