日々の感じた事をつづる
永人のひとごころ
大谷翔平語録 58 引退を表明した 松坂大輔氏の印象を問われ
大谷翔平語録
58
八・大谷翔平の迷回答集
引退を表明した松坂大輔氏の引用を問われ
「ジャイロボールですかね。僕は投げられると思って真剣にやっていましたけど」
大谷の囲み取材でしばしば笑いが起こる。ハプニングもあれば、ユーモアを交えた切り返しで周囲がどっと沸くこともある。同僚を絶妙にからかい、いたずらで楽しむこともある。囲み取材の中でそんな和やかな空気が流れることがあった。
「ビジネスパートナーです(笑)。キャンプの時から丁寧にというか、僕が投げやすいようにやってくれているなと感じるので。今日の投球もそうですけどワンバウンドもしっかり丁寧に止めてくれるのは本当に感謝しかないです。
いいように投げられるようにしてくれています」
2018年4月24日、当時女房役だったマーテイン・ナルドナド捕手との関係性を問われ、ニヤリと切り返した。同捕手から大谷は「ホルヘ」と呼ばれ、仲の良さも目立っていた。他球団のライバル選手となってもビジネス関係(?)ではなく友好関係が続いている。
「差し支えあります(笑)」
2018年9月30日、囲み取材の中で日本人記者から「差し支えなければ」と前置きの上で手術の時期を聞かれた。
「差し支えがあります(笑)」
丁寧な言葉の質問だったが、頬を緩めながらユーモアで一蹴した。
「バナナ?あー、うれしいんじゃないですかね」
2019年2月17日、アリゾナ州テンピのキャンプ地での囲み取材で爆笑が起こった。同地でエンゼルスが本球場として使用しているディアブロ・スタジアムには、街壁に巨大なバナー広告のように中心選手の写真が飾られている。
そこに自身の写真加わったことについての質問の中で「バナー」と発した記者の言葉が「バナナ」と聞こえたようだ。ベテラン記者に対する切り返しのタイミングも絶妙だったが、その場が一気に笑いに包まれた。
「一平さんへの歓声次第だと思います。おそらく結構な歓声が上がると思うので」
2019年4月4日、本拠地開幕戦でエンゼルスタジアムがホーム球場だという感覚が芽生えているかとの質問に、水原通訳の人気ぶりをいじるように返答した。
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大谷翔平語録57 「俺たちいい打線だな」
大谷翔平語録
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「俺たちいい打線だな」
2022年のシーズン途中、互いに切磋琢磨していることを指摘され、謙遜するように言った。
「それはないですね。誰がどう見ても一番はトラウト選手ではないかと思うので、僕は引き上げられてという感じだし、実質自分は去年(2021年)しかいいシーズンはないので、それをしっかり続けることに意味があるというか、そこが一番大事かと思います」
「見ていて楽しいですね。調子のいいバッターというのは打つ雰囲気しかないので、どこから見ていても楽しい」
信頼を寄せあう二人がライバルとして戦った2023年3月のWBC。その直前、2月中はともにエンゼルスで調整を行っていた。それぞれの代表チームに合流する前に交わした言葉は、果たしてどんな内容だったのか。
「WBCの話とかはせずに『俺たちいい打線だな』みたいな話を、そういうチームの話をしていましたね」
あくまで同僚としての会話だった。
思えばエンゼルスとの縁がつながった時から大谷はトラウトの存在を意識していた。
2017年12月9日の入団会見。自己紹介の最後にメッセージを送った。
「今日は主力選手のマイクトラウト選手の結婚式です。結婚おめでとうございます」
一般公開の記者会見場は盛り上がった。さらに背番号17を選んだ理由についてはこう明かした。
「本当は27番(マイク・トラウトの背番号)の背番号にしたかったんですが埋まっていたので17番にしました(笑)」
常に大谷を気遣い、兄貴分としてリードしてくれたトラウト。
2019年のシーズン前に、エンゼルスと12年の長期契約を交わした際には、本拠地のスタジアム外で記者会見場に他選手とともに大谷も列席。
最前列でスピーチを聞き入った。2021年に大谷が初めてオールスターのホームランダービーに出場した時には汲汲水の休憩中に電話で激励された。
固い信頼関係で結ばれる二人。二刀流で花開いた大谷にとって、トラウトの影響はとてつもなく大きい。
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大谷翔平語録 56 模倣ではなく参考にする
大谷翔平語録56
「模倣」ではなく「参考」にする
トラウトはメジャー2年目の2012年シーズンから頭角を現し、10年以上にわたり継続して結果を残し続けた。そして2019年までに3度のMVPを獲得。大谷が打者で大事な指標の一つと明かしているOPS(出塁率+長打率)は、2015年、2017~2019年とリーグトップ。選球眼に優れ甘い球を長打にできる確実性もある。好球必打を実践する理想的な打者が大谷の目の前にいた。ネクストバッターズサークルでの観察は特に感じるものがあった。
「ホームランだけじゃなくて打席の運び方とか、そういうのも後ろで見ていると違うと思う。ベンチで見ているよりもより近いので、何考えているのかな、とか、どういうタイミングで打っているのかな、とか」
全てが糧になるとはいえ、それをそっくりそのまま模倣するわけではない。
「生きるところ、生きないところ、生きないところ、やっている人間が違うので、それは向き不向きがあるのは当然で、必ずしもそっちがいいわけではないので、こういう取り組みもあるんだなという一つの参考にはいいかと思います」
何年経っても野球人として尊敬する心は変わらない。
満票でリーグMVPを獲得した2021年11月の質疑応答でも感謝と敬意を示した。
「一緒にやることで勉強に成ったり、バッティングに関しては勉強させられっぱなしのところもが有るので、本当にそこを見て来たから、いろいろ対応できた部分はあると思うし、本当に一緒のチームでよかったなと。来年(2022年)、一緒に頑張れたら、もっもっと強いチームになるんじゃないかと思います」
この言葉を聞けば、トラウトの存在が大谷にとってどれだけ大きかったのかが伝わってくる。
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大谷翔平語録55 七・マイクトラウトへの思い
大谷翔平語録
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七・マイクトラウトへの思い
「誰の後ろを打つよりもやっぱり全然違うと思う」
大谷とトラウトの絆は固い。ともに球界最高の選手と称されながら、ポストシーズンの戦いからは遠ざかっている。
トラウトは2014年の一度だけ、大谷はメジャー移籍後、出場経験はない。2023年3月のWBCにおける両選手のプレーはシーズン中にも見たことがないような気魄にあふれていた。
勝ちたいという意欲がとにかく強い――。エンゼルスの2大スターの共通点だ。
今は「トラウタニ」という名称も定着。
互いにNO1の選手とたたえ合い、常にリスベクトの目を向けながら接してきた。
大谷はメジャー1年目、開幕して1か月後にトラウトから学んでいることについてこう語った。
「何かというよりは全部が勉強になると思うし、結果もそうですが、毎日の取り組み方とかそういうのも含めて、トッププレーヤーと毎日できるというところでは、すごく自分にとってプラスになっていると思うので、勉強しながら毎日毎日、助けられているところもあるので、一緒にプレーできていることはすごく楽しい」
2018年は2番トラウトの後ろ3~5番を任される事が多かった。まじかで観察し急襲した1年間、シーズンを終えてMLBナンバーワンプレーヤーへ変わらぬリスベクトを示した。
「球界のトップのバッターだと思っていますし、数多く後ろでも見させてもらって、それは凄く勉強になったと思います。誰の後ろを打つよりもやっぱり全然違うんじゃないかと思っています。そこは今年一番のいい経験をさせていただいたと思います」
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大谷翔平語録54努力と結果が比例しない中で
大谷翔平語録54
努力と結果が比例しない中で
大谷とアストロズの戦いは、両者の徹底した戦略や攻防が見ている側にも伝わってくる。前年は圧倒したが2023年シーズンの投手・大谷はアストロズに完敗した。3試合の登板で0勝3敗、防御率5・50。
相手の強さを感じ、越えるために練習し、上回ったかと思えば、また打ちのめされる。
「徹底してくるチームじゃないかと思う。バラバラに攻撃するのではなくて、
少ないチャンスを全員目的を持って狙ってきているなと思うので、そういう強さはもちろんある」
打線だけではなく投げ合う相手にも苦戦した。左腕フランバー・バルデスとは2戦して2敗。エース対決も完敗だった。
「いいピッチャーなので、もちろん全員が打ててないし、リーグ全体通してみてもいいピッチャーだと思うので、抑えるべき時に抑えているし、そういうところがいいピッチャーなのだと思います」
相手をたたえるも結果的には前年の王者、アストロズに攻略された。ただ大谷はこのままでは終わらない。
いつか必ず、再び圧倒するときがくる。投打でキャリアワーストに終わった2020年シーズンオフでのインタビューでの言葉を思い出した。
「やれるだけのことはやって練習もやってきていたので、結果は結果として
受け止めればいい。シッカリ次につなげられるように。
良くても悪くても毎年、毎年そうやってやってきたので、悪かったからといって落ち込むこともないし、1回1回、1打席1打席、1球1球、繰り返し繰り返し、前進していけばいいと思います」
シンプルに大谷の不屈の心を示している。たぐいまれな才能で100年に一人の逸材と称されるが、驚異的な二刀流のパフォーマンスを見せているのは。一歩一歩、進んできた結果のたまものだ。そしてそこには常に宿敵の存在がある。
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大谷翔平語録・53六・最強ライバル球団との戦い
大谷翔平語録
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六・最強ライバル球団との戦い
「悪かったからといって落ち込むこともないし、1回1回、1打席1打席、1球1球、繰り返し繰り返し、前進していけばいいんじゃないかと思っています」
大谷がメジャーに挑戦して以降、宿敵として君臨し続けるチームが同地区のアストロズだ。
ジャスティン・バーランダー投手やゲリット・コール投手(現ヤンキース)らとの名勝負は1年目から注目されてきた。投打で手ごわいライバルたち。2022年シーズン、大谷はアストロズを相手に5試合の登板で3勝1敗、防御率1・21と圧倒した。一方で抜きんでた強さを感じていた。
「すごく頭の使う球団だなと思います。
対戦多かったですけど、単純に自分のやりたいことをやっていれば抑えられるという打線ではないし、ステップアップのための準備として、いろいろな球種を使ったりいろいろなカウントでいろいろなボールを投げたり、それが今年の対戦ではいい方向につながったのかなと思います」
2022年は新球のツーシームが配給の幅を広げ、スイーパーや数種類のスライダーを有効に使った。
被打率1割9分6厘、延べ114人の打者と対戦し、本塁打はゼロ。強敵を圧倒する大谷のマウンド上での姿は自信に満ち溢れていたように見えたが、やはり神経を使っていたようだ。
「ツーシームだけ出なくてスライダーやスプリットもそうだし、投げるところもそうだし、いろいろと考えないといけない打線なので。
個の力も強いけれど、線の中でいろいろ考えているな、強いチームだなと思います」
「サイン盗み」に対する大谷流の解釈
大谷が進化を続ける理由は、強敵との戦いにあり、といっても過言ではない。ここ数年はリーグ上位に君臨するアストロズだが、2019年のシーズンオフに電子機器によるサイン盗みが発覚した。そして2017年のワールドシリーズ、2018年シーズンもサイン盗みの対象年となった。
大谷は1年目にアストロズを相手に2度登板している。サイン盗みの影響は感じたのか。
その答えに向上心が溢れていた。
「実戦の中で打たれたからとそれを疑うかと言われたら、あまりそれはないと思います。それを考えたら自分の成長が無いというか、なんで打たれたかというのが、サインを盗まれていたからじゃないかと片付けてしまったら、それは個人的にもったいないなと思う。
使われていたとしても、抑えられる何かというのは必ずあると思います。
個人的にはそうやってやるべきだと思うし、使われていたということに関して個人的に何かということは特にない」
打たれる要因は時分にある。そこを克服してこそレベルアップできる。2021年シーズン後半戦は投手として安定感が増し、7戦5勝。自身は8連勝をマークしていたが9月10日のアストロズ戦では4回途中、9安打6失点と打ち込まれた。だがその後の2試合ではアスレチックス、マリナーズを相手に15イニングで3失点。防御率1・80と圧倒した。同年のシーズン最終戦でこう振り返った。
「やっぱり打たれないと変えようと思わなかったり、感覚が悪くとも抑えられてしまっている状態だと、あまり変えづらくなったりするのでそういう意味では変えるいい機会に成ったというか、この間のアストロズ戦もそういう試合だったと思います」
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大谷翔平語録 52ベーブ・ルースと重なる自然体
大谷翔平語録
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ベーブ・ルースと重なる自然体
ベーブルース以来、104年ぶりに「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」の偉業を達成した2022年シーズン。
大谷はオフに初めてルースのことを見た時の記憶を明かした。
「図書館とか 絵本じゃ無いですけどそういう本で最初見た印象ですね。比較されるのはすごく光栄なことだと思いますし、クラシックな雰囲気の球場も好きなので、そういうところでプレーできたのも印象的だと思います」
伝説として語られるレジェンドとの比較を控えめに喜ぶ。ルースを超えているとの見方もある中で、恐縮しながら冷静に受け止める姿が多い。コメントからも謙虚さがにじみ出ている。
「野球をやっていて見たことがない人はいないと思うので、それぐらいの選手だし、もちろん、うれしい気持ちはありますけど。本当に1戦1戦、また切り替えて頑張りたい」
「光栄なことだとはもちろん思いますが、あまりシーズン中とか自分の今の数字がどういう印象なのかあまりわからないと思うので終わった後にどういうシーズンだったのか、振り返ることができればいいと思っています」
100年に一度。もしかしたらもう二度とみられないかもしれない二刀流に、ファンは歓喜する。こじつけかも知れないがルースとの不思議な関係が浮かびあがるような試合も何度かあった。
2021年4月26日、大谷は投打で同時出場したレンジャーズ戦で1072日ぶりの復活白星をつかんだ。
本塁打トップの選手が先発するのは、1921年6月13日のベーブ・ルース以来、100年ぶりのことだった。
大谷は5回3安打4失点で、
ルースは5回を5安打4失点でともに勝ち投手となった。
打者として
大谷は 3打数2安打2打点。
ルースが3打数2安打3打点だった。
ただし、ルースの2安打は2本塁打だった。
偶然だろうが二刀流の姿は重なった。
「その時代はもちろん生きていないので、わからないですが。もちろん5回無失点とか、6回無失点というのを僕は目指してやっているので、偶然は偶然として、もっともっと良くなるようにやりたい」
2023年且4月18日、ルースが活躍した旧ヤンキースタジアムに開場100周年の日に、大谷が現在のヤンキースタジアムで本塁打を放った。
ルースもちょうど100年前、旧ヤンキースタジアム開場の日に本塁打を放っている。
偶然過ぎはしないだろうか?
「100周年だとは知っていましたけど本塁打を打っているかどうかは全然わからなかったです」
大谷からすれば目の前の試合を全力でプレーするだけ。ルースと比較されようが、だれと比較されようが、自分を見失うことはない。
その自然体も偶然ながら、ルースの姿と重なっている。
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大谷翔平語録 NO51 五・元祖二刀流への思い
大谷翔平語録
NO51
五・元祖二刀流への思い
「何時までも覚えてもらえる選手というのは、なかなか成れることではないので、そこは選手として一つ目指すべきものだと思います」
ベーブ・ルース以来、100年ぶり――。大谷が二刀流で快挙を成し遂げるたびに枕詞として使われるフレーズだ。元祖二刀流と常に比較されて来たのだが、いまや元祖を超えているとまで称される活躍ぶり。確かにルースが投打の両方で好成績を残したのは1918年からの二年間の身で、その後は打者に専念している。
いずれにしても、1世紀ぶりの偉業の数々に人々は酔いしれた。
何かと言及される“野球の神様”ベーブ・ルースとの比較。現代の二刀流はどう感じているのか。メジャー1年目から、稀代のレジェンドに敬意を示していた。
「勿論素晴らしい選手と理解していましたけどどこがどう凄かったのかはあまり理解できていなかったと思う。投手より打者のイメージの方が個人的に強かったので、ホームランが出ない時代にあれだけのホームランを打てるというのはとてつもなく素晴らしい選手だったと思う。時代を代表する選手という意味で目指すところだと思うので1選手としてより高いレベルでプレーしたい」
元祖二刀流とはいえ、大谷の印象では「打者」ベーブ・ルースだったようだ。本塁打王12度。打点王5度。通算714本塁打。1924年には打撃3冠に輝いている。一方で投手としてのタイトルは、1916年に最優秀防御率が1度。通算では96勝を挙げているが打撃成績ほどずば抜けてはいなかった。とはいえ、数々の伝説を残している。
「本の中でしか見たことがなかったり、神様みたいな存在だと思うので、なかなか自分とどうのということはないと思うので、できることをやっていきたい。その先で、野球をやめるときに自分はどうなっているのか、振り返るのはその時でいいと思います」
歴史上の人物の凄みは、数字上でしかわからない。ただ野球の歴史を伝えるうえでは欠かせない選手、大谷の活躍で偉人に改めてスポットライトが当たることは何より価値がある。
「比較していただけるだけでとても光栄なこと。もちろん残した数字だけではない方だと思うのでそこが一番すごいのであり、そういう風になるというのが、一番選手としても、いつまでも覚えてもらえる選手というのはなかなか成れるものではないので、そこは選手として目指すべきものだと思います。
そういう方だという事ですね。じっさいにやっているところを見たわけではないけど、多くの方が知っているというのは、すごいことだなと思います」
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大谷翔平語録㊿ 最高峰の舞台での経験
大谷翔平語録
㊿
最高峰の舞台での経験
「ロッカーを共有するということが先ずないし、球場の外で話すような機会もあまりないので、すごくいい経験だと思います」
「他球団の選手とクラブハウスの中でコミュニケーションを取ることは普段はあまりないので、球場ももちろん楽しいですがクラブハウスの中の方がみんなリラックスしているし、よりカジュアルに話ができる」
言葉通り、休場でもクラブハウスでも大谷はいつも以上に笑顔が多かった。メジャーを代表するスターたちと対戦コミュニケーションができるオールスター。
そして向上心も掻き立てられる。
「プレーヤーとしても必ずプラスにもなると思いますね。それは試合もそうだしいろんな選手とコミュニケーションを取って、トップの選手たちが集まってくるので、どういうプレーヤーなのかなということも観察できると思うし、実際にゲームの中でトップ選手のプレーを見る機会がたくさんあると思うので必ずプラスになる」
楽しむことはもちろん、自身のレベルアップにつながる見方にも余念がない。野球をこよなく愛する大谷にとって最高の舞台の一つと言ってもいいだろう。
メジャーリーグのオールスター初開催は1933年、実現には元祖二刀流ベーブ・ルースの存在も大きかったという。真偽は定かではないが、シカゴ在住の野球ファンの少年が「ベーブ・ルース(ヤンキース)とカール・ハッペル(ジャイアンツ)の対決が見たい」と新聞社に手紙を書き送ったことがきっかけとされている。ともに引退後に野球殿堂入りするレジェンド同士の対決。
通算714本塁打を誇る左の大砲と通算253勝左腕の対決は開催2年目で実現した。奇しくもホームランアーチストで左打者の大谷は出場2回目でレジェンド左腕のカーショーと対戦している。
初開催の時期が選手として晩年だったこともあり、ルースのオールスター出場は2回。当時はホームランダービーもなかった。ファンを楽しませるために、野球の醍醐味をプレーで伝える意味は今も昔も変わらないだろう。
大谷は史上初の二刀流で夢舞台に立ち、ホームランダービーにも出場した。
「オールスター、ホームラン競争に関しても、本当に新鮮ないい経験をさせてもらったと思います。パワー勝負、一番トップのレベルでできるというのが自分的にも嬉しかったし、できるんだという事を実感できただけで、もっともっと高いレベルで自分を持っていくことができるんじゃないかなと思うので、見てくれた方も、楽しんでくれたらいいと思って出ていました」
その言葉を振り返ると、これから先も続けて何回も選ばれたいと思う気持ちが理解できる。もちろんプレーオフ進出やワールドシリーズ制覇も夢描く舞台であることに変わりはないだろう。
一方で毎年開催される夏の祭典も特別。
野球人として、これからもずっと目指す場所であり続けるはずだ。
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大谷翔平語録㊾四オールスター出場の意義
大谷翔平語録
㊾
四・オールスター出場の意義
「パワー勝負、一番トップのレベルでできるというのが自分的にもうれしかったし、できるんだなという事を実感できた」
大谷は2021年7月、メジャーリーグのオールスター戦に初めて出場した。
投打二刀流での出場は史上初。
野球ファンの注目を一身に浴び、笑顔満載のひと時となった。
大谷の野球人生にとって、オールスター戦はどんな意味があるのかファン投票で、圧倒的な人気から初出場が決まった当時、心境を語っている。
「チームが勝つということが一番の目標なので、それに付随して自分がいい成績を残せれば、自分が必ず通る道だと思うので、もちろん高い目標だと思いますし、野球選手にとっては目指すべき場所なのだと思うので,すごく光栄なこと」
二年連続で選出された2022年7月にも、オールスターならではの特別感を明かした。
「何回選ばれてもうれしいものというのは変わらないと思います。ああ云う雰囲気の中でプレーするというのはなかなかないですし、やはり何回も、毎年毎年、来年も行きたいな、頑張りたいなと思わせてくれるところだと思います」
他球団のスター選手と同じロッカールームで
夢舞台の光景はプロ入り前から目に焼き付いていた。2度目の出場で打者大谷が対戦した投手は、メジャー屈指のレジェンド左腕クレイトン・カーショー(ドジャース)だった。場所はドジャースタジアム。プレーすることを夢に描いた球場の一つでもあった。
「高校生時代から見ていたピッチャーなので、その時からトップで投げていた投手。ドジャースタジアムでこういう機会、なかなかオールスターでというのはないと思うし、思い切ってスイングしていきたい」
カーショーが最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の投手三冠、サイ・ヤング賞に輝いたのは2011年。大谷が高校2年生の時だった。
その11年後、オールスターで同投手と対戦できることに成ったのは、まさに夢のようなことだったのかも知れない。
シーズン中は真剣勝負で戦う選手たちとチームメートとなり、対戦を楽しむこともできる。非日常の空間も特別感があった。
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