因縁の咎め（二）

『娘さんは義務教育中だから親としての勤めだけは（仕送りだけはしなさい）確りと果たすように、その上で成るものはなる，成らぬものは成らぬで仕方のないことですから、覚悟を決めなさい』と。「何の覚悟？たとえば司直の手に渡るとか、暴力団の手に掛かるとか、親子の関係を保てない状況を言うのでしょうか？」『多分ね』「曽野さんの言う事に納得できない社長さんのようですが、実際にどの段階でお嬢さんを諦める積りなんですか？」『暴力団の手にかかった時だね。最近その様子も見受けられる状況になってきた感じでね』ならば解決は急いだ方が良い。

その様な状況が続いて辛労の余り，奥様共々随分やせたというが本当にお気の毒なことである。「社長さん、よく考えてみるとお嬢さんは単独の行動では問題を起こしていないようですね。確か補導された時は男性と一緒の事が多いと話されましたよね。」『そう言われればそうだね』「その都度、もうやめます。二度としません、を繰り返してきましたよね。・・・これは『繰り返しの因縁』だと思います。誰かが行った事の裏返し、誰かがまだ行っている事の影響を受けての繰り返しの行為、行動。・・・大体ポイントはつかめましたよ。後は部屋で話させて下さい」部屋に戻っての話は場合によっては社長さんと私の交際も断絶し兼ねない壮絶な内容になるのだが、それを恐れては解決しない内容なのである。

夕食後の話は私の方から切り出した。「社長さん！お嬢さんは色情の因縁を受けていますよ、社長さんは奥様とお嬢様の両方からしっぺ返しを受けていると思います（日立市の社長さん宅での奥様と言い合う姿は何回か目の当たりにしている）。私はその原因は社長さんにあると観て居ますが解決したいと思うならどうか本当のことを話して下さい。奥様とお嬢さんに話していないことを私に話して下さい」と迫った。『吉野さんの感は鋭いですね。全部話します』 （その三）へ続く。

因縁の咎（とが）め

昭和５７年、１１月のある日、茨城県日立市の知人である壽常光男（としつね・みつお）さんと常磐ハワイアンセンターで会うことにした。壽常さんは建設関係の会社を経営する社長さんである。かれこれ７年のお付き合いをさせて頂いている。今日は娘さんの学校の問題で相談したいと言うので国道６号線を南下し石巻から５時間半をかけ、２４０キロの距離をやっとたどり着いた。センターの温泉に入り、壽常さんの話に耳を傾けた

『吉野さん知ってのとおり、娘が東京の私立中学へ行っているが、素行に問題があり、どうも退学になりそうで、何度か学校へ出向き娘を交えて先生方と話しあったもののついに埒が明かず、どうにもこうにも、行き詰ってしまい、吉野さんの智慧を借りたいと思ったものですから。どんな事でも気付いたことがあったら助言してもらえませんか？』「あれ、何年生になりましたか？」『二年生です』「義務教育の課程ぐらいは終了させる。或いはもっと高校まで行かせる、というようにいろいろあると思いますが社長さんはどこまでと考えておりますか？」

『本人が希望するなら大学までも、と。とても無理ですから本心は義務教育の卒業証書ぐらいはどうしても取って欲しいと願っています。この状態では其れさえ望めなく成りそうですからね』「問題の素行とは？」『遅刻、無断欠席、喫煙、飲酒、万引き、バイクによる暴走行為への参加、などなど、警視庁からの補導は７回、神奈川県警から３回、困ったものです』こちらが思っている以上の深刻な状況の様子だ。「今までどこかに相談されましたか？」『京都北山のお寺に度々、それから東京に行って作家の曽野綾子さんにも相談しました』「そうでしたか、曽野綾子さんはなんと言ってましたか？」・・・（その二）へ続く。

国を壊す気か！

自己責任、自由競争の掛け声で秩序を崩壊させ『勝ち組・負け組』と言う新語を生み、恵まれた者とそうではない者との二極化が進んだ結果、「不安から絶望の家庭」へ、「働き口の無いことに起因する、多重債務の家庭」へ、「暗い不和から親族間殺人の家庭」へと退化し、働いても、働いても楽にならず（ワーキングプアー）、悲惨な一家心中事件も増えている。兄弟同士、夫婦間、親子による殺人なども増加傾向にある。介護疲れなど個人の努力の限界を超える範囲で『思い余ってやむなく』という形の悲劇も有り、行政の早急な対策が待たれる。

『痛みを分かち合う』などと国民に責任転嫁を図り、自己責任という言葉で個人の負担を増やし、弱肉強食の世界を作ってきた小泉純一郎、竹中平蔵の負の遺産を(腐れきった自民党をブッ壊すのは勝手だが、国を壊し、国民を苦しめてどうする！)そのまま受け継いで、何の実績も果たせず、何をやろうとしているのかも明確でなく、ダラダラと来年９月までの延命だけを目的に辞職も解散もせず、民意を無視して政権にしがみつく無策の福田内閣と国民の苦しみの乖離は益々大きくなって来た。

父親の福田_赳夫はそれなりの見識を持って田中角栄としのぎを削りその有様は角福戦争と言われ、国政の舵取りを担おうとし実際総理として活動したが、この息子には父親ほどの気概のひとかけらもない。ブッシュと一緒に成って金正日に騙されっぱなしの対北朝鮮外交。いつまでたっても解決しない年金と年金の国庫負担の問題先送り、原油先物市場閉鎖や先物取引規制、不当利益の没収などを含む高騰鎮静化対策、後期高齢者保険制度の廃止、どれひとつ取っても無能無策で内閣の体を成していない。

特に政府公約の「５０００万件の消えた年金の確認」は到底無理と判断、舛添要一厚生労働相に国民に向かって謝罪させ辞任させる事で事態を乗り切ろうとした形跡がある。舛添はこれに激怒しギブアップ宣言を拒否し、福田無能総理に辞意をもらしたというが、ギブアップ宣言をしたうえで、潔く辞めるのが筋であろう。そのような見識のある決断など舛添要一に求める事自体無理ではあるが・・・

生活に直結するこれらの諸問題を一日も早く解決して、血も涙もある、皆が安心して暮らす世の中を造る義務を今こそ政治家に果たしてもらおう。国民がもう一度元気で『朝はどこから』を歌える希望の持てる日が一日でも早く来ることを、それこそ毎日願っているこの頃である。（完）・・・次回２６日「因縁の咎（とが）め」。

朝はどこから

（一）朝はどこからくるかしら・あの空こえて雲こえて・光の国からくるかしら・いえいえそうではありません・それは『希望の家庭から』・朝がくるくる朝がくる・おはようおはよう。

（二）昼はどこからくるかしら・あの山こえて野を越えて・ねんねの里からくるかしら・いえいえそうではありません・それは『働く家庭から』昼がくるくる昼がくる・こんにちはこんにちは。

（三）夜はどこからくるかしら・あの星こえて月こえて・おとぎの国から来るかしら・いえいえそうではありません・それは『楽しい家庭から』夜がくるくる夜がくる・こんばんはこんばんは。

昭和２１年朝日新聞の懸賞募集によるラジオ歌謡として、放送され、広まって行った歌である。私の小さい頃の記憶にある一番古い歌である。コロムビアレコードが岡本敦夫・安西愛子の混声で女性のバックコーラスとともにレコーデイングされたもの。森まさる・作詞。橋本国彦・作曲である。

私は常々、『健康である事』『経済力の安定』『円満な家庭の構築』の三要素が揃った人を『成功者』と定義付けてきた。この歌も朝、昼、夜の一日の基本は『家庭にある』と唄いあげている。・・では「希望のもてる家庭」・「働く家庭」・「楽しい家庭」は何処から来るのだろう？それは家庭を構成する各人の姓名画数が齎（もたら）す運気の「良い要素」と皆が喰える社会を築こうとした良い政策から来るのである。

したがって戦後の復興を果たし、皆で中流意識を実感する事が出来た時代があった。では運気が「悪い要素」を持つ場合はどうなるのか？・・「不安一杯の家庭」・「働き口、働く気の無い家庭」・「暗い不和の家庭」にならざるを得ないのである。・・・国を壊す気か！へ続く

何もしていない！

振り返って私の知人である宇都宮の会社社長、カワカミさん、平成１０年当時、５０歳で一億円ぐらいの預金があったのだが、撰名後２ヶ月位経っての或る日、奥様が探偵社からの連絡で社長さんのロマンス現場へ乗り込み、布団の中の社長さんに『あなたッ！何をしてるの！』と相当な金切り声を張り上げたが、社長さんは「何にもしてないよ！」とケロッとして言う『何に言ってるのよッ！』と社長さんの背中辺りを布団の上から思い切り蹴飛ばすが「何もしていないってば！」

こうして現場を目撃されても尚「何もしていない」と言い張る社長も立派（これ、皮肉）だが、生まれて初めて人を蹴飛ばしても、それ以上は何もせずにその場を引き下がって帰った奥様は誠に冷静立派だった。『預金や財産の半分を寄越せ』などと離婚訴訟をしなかったばかりか、頭に血を昇らせて騒ぎ立てする事もなかった（これは二人とも撰名をしていた効果でもある。まかり間違えばその場で事件に発展する恐れがあった）。

『先生！余りにも悔しいから主人のカツラを三つ、今、ベンツのトランクから持ってきたのでズタズタに切って捨てようと思いますが、それでいいですよね？』ちょっと！冗談じゃありません。「切るも切らぬも奥様次第。私の意見はこの場合無用ですよ」縁を切らぬ代わり、カツラぐらいは切ってもいいのだろうが、カツラも高いものは相当するらしい。だが億万長者なら痛くも痒くもないだろう。しかし代わりのカツラがないと「ロマンスのために出かけられないのだ」と言う。

カツラを切ろうという奥様の狙いはこの辺りにあるのだろう。この時奥様は実際に切り刻んでベンツの運転席にバラ撒いた。だが次のカツラが出来てくれば、またそれを被って彼女に会いに行くだろう。問題は『奥様以外に心を動かさぬ夫に成る事』であるし、そのための撰名だった筈だ。しかし次第に効果の程が現れて、社長さんはカツラをつけなくなり、奥様の気を害する行動は無くなった（今は預金が１３億円に増えてもいる）。

ハサミを使って鬱憤を晴らした１０年前の奥様のカツラ切りは、今は笑い話で済んでいるが、これから先、イリナ・アブラモビッチさんの日本版が一杯出てくる事になりそうな世の中の雰囲気がある。おっと！そこのご主人『おれは女房に取られる様な財産がないから安心して好きな事をする』だって？とんでもない！一番大事な最大の財産である『命』を奥さんに取られてしまいますよ！『大富豪も普通の人も同じに守らねば成らぬ人の道』。皆で真面目に生きなければ！！（完）・・・≪次回は７月２０日・朝はどこから・≫

アブラ屋のロマンす

石油を中心とした事業で財を成し、なんと２兆７千億円を残し、全世界でも有数の大金持ちとなった、『ロマン・アブラモビッチ』さん（ロシア人、４１歳）がいる。そのアブラモビッチさんがピンチを招いたのが２３歳のロシア人モデルのダリア・スコワさんとのロマンス。２００７年３月にそのことを知った正妻のイリナ・アブラモビッチさんは激怒し、たちまち有能な弁護士を雇い、離婚と慰謝料としての全財産の半分（１兆３、５００億円）を支払うように要求して訴訟を起こした。

半年間の裁判の結果は如何なるや？と感心をもたれたが、アブラモビッチさんは「正妻からきつい制裁」を受け、アブラ汗をかきながら、ついに５人の子供の養育権譲渡に同意し、１兆３，５００億円の慰謝料を支払う事で離婚が成立したということである。離婚慰謝料の世界最高額である。これまでの最高額はアメリカ人の２，２００億円だったそうだが，その額を今回ははるかに凌ぐ。

正妻（せいさい）から裁判で争妻（そうさい）へ、そうしてついに大富豪への仲間入り、イリナさんは「イイナ」と世界中の人々から羨ましがられて居る。ところでアブラモビッチ氏はソ連崩壊から国営企業の分割払い下げ政策にのっとり、石油関係の企業の株式を次々と買収して資産を増やし続け、ロシア建国後のわずか２０年余りで、大富豪たるの地位を築いたが、それは時の実権者とがっちり組めば可能である事を、身をもって証明して見せてもくれた訳である。

又、ロシアの何とかという州の知事を務めていたという同氏は，（２００８年７月６日のＮＨＫのニュース）私的財産を注ぎこみながら政治を行ってきたが前妻への支払いで半減した財産のため、従来のような政策を続ける事は困難との判断に到り、この度、州知事を辞職したという。

・・ＲОＭＡＮ；３・１・４・３・３（地格１４画：大凶）・ＡＢＲＡＭОＶIＣＨ：３・３・３・３・４・１・２・１・１・３（天格２４画）。ＲОＭとＡＭОＶＩＣＨで３・１・４と３・４・１・２・１・１・３で（人格２３画：大吉）。性格は火性の三・・・妻はＩＲＩＮＡ１・３・１・３・３（地格１１画：大吉）・ＡＢＲＭОＶＩＣＨ（天格２４画）。ＩＲＩ：１・３・１とＡＭОＶＩＣＨ：３・４・１・２・１・１・３で（人格２０画：大凶）。性格は水性の十で夫を倒し、相性凶、性格不一致を表し，互いに相手と生死別の運気である。世界中の消費者を泣かせている石油成金。恨まれながら金をかき集め、その金が有りすぎ、人の道を踏み外しての夫婦破綻！我々庶民は金に縁がなくても夫婦仲の良い事が一番である！・何もしていない・へ続く

ああ，この事だ！

実際のところ、相談者にとっていい事も、悪い事も、私の感じたとおりになることが多いのだが・・・「もしもし、吉野さんですか！塩釜の鈴木です！」『しばらくですね、おかわりありませんか？』「それが大有りです。娘が孫と一緒に来て、今までだと二日も泊まれば仙台の嫁ぎ先に帰って行ったのですが、今度は一週間経っても帰ろうとしないので、どうしたのか聞いたところ、『もう夫の顔等見たくも無い。このまま帰らずに離婚するから』と言うのです。

去年、娘の結婚披露宴で吉野さんに言われたのは・この事なんだ・と冷静に思いましたよ。どうでしょう、今日こちらへ来て例の撰名の件、娘に話していただけませんか？」『解りました。これから直ぐ伺います』と塩釜市の鈴木家へ向かった。平成１８年５月上旬の事である。早坂かなさんと午後二時ごろから五時ごろまでじっくりと話をさせていただいた。

（一）、性格は、姓の下の字画数と名の上の字画数を足した一の位の数で決まる。だから「鈴木かな」さんは木とかで７であり、「早坂和晃」さんの５と性格一致、相性吉となります。だから恋愛に到るのは自然の事でしょう。（二）、「早坂かな」となった今、性格は１０となり、「早坂和晃」さんの性格５と性格不一致、相性凶と成ります。性格に変化を起こしたあなたから和晃さんを嫌いに成ることを意味します。（三）、「鈴木かな」時代のような仲の良い二人に戻すには、早坂に合う撰名を持っていただく事が一番です。（四）、撰名を持って三ヶ月もすれば以前のように仲の良い夫婦に成る筈です。（五）このままなら離婚に到る事は避けられません。離婚は子供にとっても、貴女方夫婦にとってもいいことは一つもありません。・・・

以上の話を聞いてくれた「早坂かな」さんは撰名を使うことを納得してくれたので『早坂圭生（はやさか・かな）』名を作って渡した。主運（人格）：坂と圭で１３画、性格は金性の３でご主人の坂と和の１５画、土性の５と相性吉、性格一致を意味する。もとよりご主人は「かな」さんとの結婚生活に異存はなく、「かな」さんの『圭生（かな）』への変化により、三ヶ月どころか、初めの一ヶ月で仲むつまじい夫婦に戻った。・・本人達はもとより鈴木家のご夫妻にも非常に感謝された事は言うまでもない。勿論の事、早坂家も順調で円満な家庭生活が続いている。・・・

参考まで世の男性に申し上げるが、（一）子供に物心がついて義務教育が終了するまで、（二）妻がこれから住む家を持たないとき、（三）妻に苦しい持代を体験させ、その後、楽に、或いは良くなったとき、の以上三点の場合は離婚を避けたほうが良いと言われることを肝に銘じておくべきである。「因縁の罰」に遭（あ）い易いからである。完。・・次回14日（アブラ屋のロマンす）

慌てないで

それでねお母さん、「鈴木かな」さんは積極的に好きになった「早坂和晃」さんとの結婚を望んだと思いますが、念願かなって入籍した途端に「早坂かな」となり、性格の不一致から来る、価値観の相違などから段々にご主人を嫌うように成ります。一年後と言うのは私の感です。もしも、お嬢さんから私が話したとおりの離婚話が出た時は(結婚式の時点でおなかには6カ月の子が居た)、決して慌てる事無く私に相談してくださいよ!その時は早坂の姓に合う撰名を考えて用いれば現在のように仲の良い夫婦に戻りますから』。

「いつの時点で娘に話せばいいのですか？吉野さんが話してくれますか？」『勿論です。とりあえず赤ちゃんが生まれた時に命名させてもらい、その時に性格のことなど「かな」さんに私が説明します』「大恋愛で結婚したのにそんな事あるんですかねえ」『有るんですよおかあさん！世間には好き好きで一緒に成っていながらいつの間にか性格の不一致から別れてしまうケースが後を絶たないでしょう。それで皆泣いたり苦しんだりしているでしょう？！

鈴木家は私が直接こうしてものを申しているから助かっている筈だよ。普通は誰もこんな事を話さないし、第一これから先のことが普通の人達にはわからないのだからアドバイスの仕様が無い。その点は理解して置いてくださいよ』「とに角よろしく頼むよ」と父親からもこの件の解決役を仰せ使った。若い新婚の早坂さん夫妻は仙台に所帯を持ったがその後特別変わったことも無いままに１１月７日、第一子の誕生を迎えた。女児だった。この子に約束どおり命名させてもらった。

１１月１５日、出産祝いを持って鈴木家を訪問した。「吉野さんの予想も外れじゃないの？一年で離婚するならもうそろそろ何か兆候が有ってもいいはずでしょう？今のところ全く何も無いわよ」初めておばあさんになった鈴木さんにそう言われた。『私の予想が外れればそんないいことはないでしょう。私が鈴木の皆さんにお詫びをして恥をかけば済む話。適中した時は「皆で不幸の思いに泣かされる」からね。私だって鈴木家のためには外れる事を祈っていますよ。予想の内容がいい事ならあたる事を願うし、悪い事なら外れる事を祈る。・・・私は相談を受けた皆さんにいつもそういう気持ちで居ますよ』・・・ああ、この事だ！へ続く。次回は7月11日予定。

知人なればこそ

平成１７年６月松島のホテル。賑やかで豪華な結婚披露宴、塩釜市で会社を経営している知人のお嬢さんが晴れての結婚式を挙げ、大勢の招待客に祝福されて、正に宴たけなわ。花嫁のご両親と交際のあった私は花嫁の父の友人として招待を受けていた。つい先日、この結婚披露宴の招待状を受け取って以来,気になっていたことがある。花嫁が「鈴木かな」から「早坂かな」へ変わると、後運である総格に頭領寡婦運（とうりょうかふうん）、昔風に言うと後家運（ごけうん）という（早６・坂７・か３・な５）２１画の凶運気が出てきて主運の：（坂・か）で１０画という大凶運と連動し、たちまち夫婦別れの典型を表出してくるおそれがある事だ。

しかもこのカップルの場合、私は「一年で駄目になる」と感じている。それを解かっていて、解決方法も有るのに黙っていたのでは後々私自身悔いることになる。話しておく事は、友人に対する親切であり、人の道というものであろう。そう思いつつ花嫁の母の席に行って母親に飲み物を注ぎながら、『お母さん、先ずはおめでとうございます』。「先ずは、ってどういうこと？」『お嬢さんは早坂の姓になると一気に強い性格に変化し、後家運を持って夫の運気を阻害し、家庭不和を起こし、夫との間に溝が生まれます。

性格不一致を起こしますよ！今日から一年ぐらいたった頃、お嬢さんから別れ話が出て来る筈です』「こんなおめでたい日に！・・・」『お目出度い日だからこそ言うのです。１０日ほどしたら、お宅へ伺います。その時に詳しいお話をしますから』。・・・約束通りに鈴木家を訪問し、お母さんに詳しくご説明申し上げた。

『これは、お嬢さんの性格が、姓が変わったことで、一年で完全に変化することから起きる現象です。解りやすく言うと、花婿の「早坂和晃」さん（性格は「坂和」で１５画：土性の５）を好きになったのは「鈴木かな」であり（性格は「木か」で７画：金性の７）「早坂かな」ではないと言う事です。（性格は「坂か」で１０画：水性の１０）。・鈴木かな・と・早坂かな・は全くの別人格に変化します。好き好きで結婚し、入籍後、いさかいを生じていつの間にか性格不一致で別れてしまう典型的なケースに陥ってしまいそうです。俗に言う性格不一致の離婚ということです。・・慌てないで・・に続く。

一家再生（その六）・驚愕

「たった３時間前に無事誕生の報告を受けたばかりじゃないですか！一体何があったの？」『お産の時に出たり入ったり、出るようで、出ないようで、を繰り返し、へその緒がクビに二重に絡まって、窒息状態になったそうです。貴麻本人が苦しくなって便をし,それを吸い込んで肺に穴が開いた状態になり、呼吸困難と心臓も段々弱くなってきた様なのです。担当の医師は１～２時間がヤマだと言っています。こども病院に運ぶ手続きをしている、とも言ってます。』。

「あなたがそのことを知ったのはいつなの？」『今教えられたのです』「奥さんには？」『まだ教えていません』「そうですか、じゃあ先ほどの『貴麻』を取り消して、『貴将』と強いイメージの『たかま』に文字を変えます。この方法をとらないと生命力を維持出来ません。この文字を使って『場木貴将』を持ち物に書き、肌着に書き、赤ちゃんを入れたバスケットに書いて下さい。今バスケットには何と書いてありますか？」『・・場木生麗の子・・と書いてあります』

「それでは直ぐに『場木貴将』と書きに行ってください。ソコまでやったなら後は先生方を信頼してお任せするしかありません。私は『貴将君の生命力』を信じます。寿士さんも大変でしょうが頑張ってください」と話して電話を切った。なんという因縁！『親子二代にわたって危篤状態を招くとは？』・・・場木夫妻は「まさか」と思っただろうが、こういうことを避けるために申し上げた私の助言だったのである。

赤ちゃん誕生の嬉しいニュースが僅か三時間の後に、親が驚愕する報告に変わって、ご夫妻の両親（貴将君の祖父母）は共に心臓が止まるかのような驚きと、心配を余儀なくされた筈である。・・・三日後、『場木です』と寿士さんから明るい声の電話が来た「さては大丈夫だな」と瞬時に思ったが『先生、お陰さまで貴将が何とか自立呼吸をするようになり、後四日ほどで・こども病院・から・仙台市立病院・に戻す事になったようです』良かった、本当に良かった！今度こそ大丈夫な筈だ。

「奥さんは落ち着いていますか？」『はい、はじめの三日間はずうっと泣かれて大変でした。もう大丈夫です』「よろしくお伝えください」・・・おばあさんになった場木クミ子さんから『寿士の時も、今度も困った時だけ電話してすみませんでした。お陰さまで貴将は４月２５日に退院しました』と報告があった。『場木家』は確実に善くなっていく筈だ。勿論『江藤家』の皆様も。（完）。