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お天道さんは見た!第10回実名で告発のメリットなし

お天道さんは見た!

第10回

実名での告発のメリット無し

右翼団体に所属していた当時の一色氏の名刺がバラまかれ、官邸のストーリーに乗って後追いするメディアまであるという。一色氏は淡々とこう語る。

「実名で告発する以上、こうした攻撃を受けることは覚悟していました。その団体に所属し、3年ほど政治活動をしていた時期もありましたが、私は過去に逮捕されたこともありませんし、“その筋の人”でもありません。

 恐喝していたのではないかという人までいるようですが、逆に私が大臣や秘書に多額の金を渡しているのです。実名で告発することは不利益こそあれ私にメリットなどありません。

勿論URとの補償交渉を有利に進めるために口利きを依頼し金を渡しているのですから褒められたことをしているわけでないことは承知しています。

 ただ甘利氏を『嵌(は)める』為に3年にわたる補償交渉や多額の金銭授受を行うなんて、とても金と労力に見合いません」

実は一色氏と甘利氏との関係は、金銭授受以前にさかのぼるという。

 甘利氏の父親 甘利 正氏との面識があった

「私は20代のころから不動産関係の仕事をしており、甘利大臣のお父さんで衆議院議員だった甘利 正さん(人格12)とも面識がありました。

 明氏と初めて会ったのはまだ明氏がソニーに勤めていらっしゃった頃かと思います。厚木の料亭『S』で、正さんらとの会食に参加させてもらった時、そこに明氏も同席していたのを覚えています。

 当時本厚木駅の近くに甘利氏の名前を取った通称“アキラビル”というのがあり、このワンフロアに、不動産関係の仕事をしていた正さんの弟や地元の建設関係の仲間たちが集まり、よく情報交換をしていました。

正さんのご自宅には何度もお邪魔したことがあります。当時厚木の依知(えち)という地区に大きな屋敷がありました。正さんは、親分気質の方でその屋敷に不動産関係に仲間がたくさん来ていた。正さんの書生をやっていた「I」さんとも親しくさせていただいていました。

そのIさんに連れられて1996年から1997年ごろ既に議員だった明氏に相談を持ちかけたこともあります。

 ある漁業権の売買に関する相談事があり、Iさんが『明さんに相談に行こう』と言い、大和事務所を訪れ、本人に応接室で対応していただいたのです。

 甘利家とは昔からそんなご縁があり、私は清島氏が大和事務所に来るかなり前から大和事務所の秘書さんたちとはお付き合いさせていただいていました。

 また月1回行われている勉強会『甘利アカデミー』や政治資金パーティの『甘利明君を囲む会』にも何度も参加しています。 続く

 

 

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お天道さんは見た!第2弾・

お天道さんは見た!(第2弾)

第9回

甘利大臣の嘘と告発の理由

「私が甘利大臣に百万円手渡ししたのは紛れもない事実です。当時のメモ音声など、決定的な証拠はすべてそろっています。

私は甘利家と古い縁があり、総理の観桜会にも招待されました。今回の告発について、私の背景を怪しむ声も耳にします。ならば決断に至った真相を包み隠さずお話しましょう」

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「記憶があいまいなところもあります」

「今、事実関係、記憶をたどっているところでございます。1月21日、参院決算委員会で答弁に立った甘利 明TPP担当大臣(66)は小誌が報じた『甘利明大臣事務所に賄賂1200万円を渡した』と題する記事に関する質問に、こう答えることしかできなかった。

翌日の会見でも大臣室や地元事務所で甘利氏本人が現金50万円を受け取ったか、との問いに『記憶と報道の違いを検証しているところなので、今まで以上のことは言うことは出来ない』と、授受を明確に否定しなかった。いや、否定出来るはずがないのである。

 はじまった告発者への攻撃

 記憶があいまいという甘利氏本人の金銭授受について、一色氏はこう語る。

「大臣は28日までに、調査結果を公表されるとのことですので、それを待ちたいと思いますが、記憶を呼び起していただくためにも、14年2月の大和事務所での金銭授受について、若干補足したいと思います。

 この日私は、大和事務所で甘利大臣にURとのトラブルについて、資料を基にご説明しました。ここで大臣が資料の中身について、私にいくつか質問をされました。そして甘利氏は、封筒に入った50万円を受け取った後,『パ-ティー券にして』とおっしゃいました。

 しかし私が「いや、個人的なお金ですから受け取ってください」と言うと大臣室の時と同じように甘利氏は内ポケットにしまわれたのです。ちなみに私との写真は、清島所長が記念写真として撮って、その後会食した際に渡してくれたものです。

この年の11月横浜のホテルで『甘利明君を囲む会』がありました。その会場で、甘利大臣は私に『その後うまくいってますか』と声をかけてくれたのです」

 先週号の一色氏による詳細な告発に首相官邸は衝撃を受けた。そして甘利氏に“調査”と称して時間稼ぎをさせる一方で始めたのが、一色氏に対するネガティブキャンペーンだった。

 発売日の21日夜、議員宿舎でのオフレコ取材に菅 義偉官房長官は『一色氏はその筋の人らしいね』と発言。

 23日には自民党の高村正彦副総裁が公然と『一色氏に罠を仕掛けられた感がある』と援護射撃し、ついに甘利氏本人も、「先方は最初から隠し録音をし、写真を撮ることを目的とした人たち」と追随した。続く

 

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お天道さんは見た!第8回・お金を釣り上げる

お天道さんは見た!

第8回(第1弾最終回)

「お金が釣り上ることだよ」

 先ず冒頭の現金授受の場面は、小誌(週刊文春)記者の目の前で行われたものである。また「URには問い合わせをしただけ」というが、昨年11月12日。鈴木秘書は、千葉県にあるURの事務所を一色氏と訪れている。

 さらにこの日、鈴木氏がURの会議に同席している録音もある。また、大和事務所にURの国会担当職員を呼び出し、一色氏、清島氏、鈴木氏と4人で産廃撤去について話し合った昨年10月5日の会合についても写真と録音がある。

鈴木氏(私、前向きだと思ったんだけど)

UR職員(後ろか前かで言ったら、前かと)

 国交省への口利きについては、録音によれば、清島氏は、昨年9月17日、居酒屋でこう語っている。

『何もしてくれないなら局長も商品券を返せばよかったですよね。5万、ヘヘヘ』(局長は小誌の取材に受け取りを否定)清島氏の発言に矛盾はまだまだある。

まず大臣室で受け取った50万円は収支報告書に記載はない。たとえパーティ券であっても20万円を超えれば記載義務がある。飲食のたびに現金を受け取っているという疑惑についても、「パーティ券として処理している」と言うのだが

、「確かにパーティ券は昨年も約40万円ほど買っていますが、大臣への50万円や秘書への経費は別に渡しています」(一色氏)。

甘利氏の関与については、こう明言している。

『大臣もURのこの案件は知っているので、こっちもちゃんと返事を返さなくてはいけないんですよ』ってURに言った」(2015年12月7日)

『大臣さえ納得してれば、ウチが納得すれば、お金を釣り上げるわけないでしょ』ってUR総務部長に言った」

『うちが納得するのは、ある程度お金が釣あがることだよ』と今日も言った」(同年12月22日)交渉の当事者であるURは次のように回答する。

「10月5日、12月1日、16日に状況の確認との名目で、当機構の職員が大和事務所に呼び出されたのは事実です。清島氏や鈴木氏からは『前に進めるようなことを考えてほしい』という話がありました。

『大臣にも報告しています』という発言もあった。秘書からの問い合わせはよくありますが、3回も4回も呼ばれることは余りありません。ただ、口利きだと感じたことはありません。

 元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏は次のように指摘する。

「寄付を受け取りながら、収支報告書に意図的に記載しなかったとすれば、虚偽記入で政治資金規正法違反に当たります。

 また国会議員や秘書が、国が資本金の2分の1以上を出資する法人が締結する契約などについて、請託を受け、権限に基づく影響力を行使して、当該法人の職員にその職務上の行為をさせるように斡旋して報酬を得ることは、斡旋利得処罰法違反です。

 URは国交省のほぼ全額出資ですし、安倍政権の中枢にいる甘利大臣であれば、国会議員の権限に基づく影響力が充分にある。議員や秘書がURとの契約に関して、業者からの依頼を受けてUR側に働きかけ、報酬を受け取ったとすれば違反が成立します」

甘利氏はこの案件にどうかかわったのか。1月16日、地元に戻った甘利氏を直撃した。警察官に守られ、自宅マンションに入っていく甘利氏。

「50万円を受け取ったのは事実ですか?」

記者が大声で問うと、『知らないで~す』と一言だけ語尾を伸ばして答えた。

 甘利事務所に事実関係を詳細に尋ねたが、締め切りまでに回答はなかった。強大な権力をカネに換える政治家や秘書にTPPのような国政の枢機を任せられないことは言うまでもない。第2弾へ続く

 

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お天道さんは見た! 第7回驚くべき提案

お天道さんは見た!

第7回

驚くべき提案

ところが収支報告書に記載があるのは薩摩興業からの50万円のみ、一色氏の50万円には、清島氏が政治団体として届け出の無い「甘利 明事務所」と書いた手書きの領収書を出した。

 さらに2015年になると、清島氏と鈴木氏は、驚くべき提案を持ちかける。「国交省の局長に“口利き”を依頼するので、商品券5万円を用意して欲しい」と言うのです。清島所長は『商品券は鈴木を経由して局長に渡った』と私に説明しました。

また、他にも国交省の役人に渡す商品券が必要だと言うので30万円を所長に渡しています」(一色氏)

次第に清島氏と鈴木氏は、一色氏に“タカる"ようになっていたという。

「鈴木氏からは高級車レクサスを要求されたこともあります。清島所長とは毎週のように飯を食い、フィリピンパブにもよく行きました。経費はすべて私持ちです。メモに残しているだけでも昨年、所長と鈴木氏に口利きの“経費”として渡したのは210万円。

飲食費は160万円。2014年は“経費”が455万円で飲食費が211万、その前の年の分もあるわけですが彼らはこの金を何に使ったのでしょうか・・・」

 小誌は疑惑の中心人物である清島氏を直撃した

一色氏から何度も現金を貰っていますよね。

「いや貰ってないです」

現金を貰いURに働きかけをしていたか?

「問い合わせという形でやっている形なんですよ」

大和事務所で大臣が50万円を受け取った?

「それはですね、私たち介入していないことなので」

では、渡したのはご存じなのですね?

「渡したのは封筒ですか?それはパーティ券として使ってくださいと渡されていますので」

大臣室でとらやの羊羹と50万円を受け取った?

「薩摩興業の社長が、献金という形で持ってきたのではないですか」

国交省の局長に話をつけるからと言って一色氏からお金を受け取った?

「それは知りません」

外国人のビザ申請で20万円を受け取った?

「それは私、知りません」

大臣は一色氏の産廃の件は知っている?

「知らない」と、

終始動揺しながら否定してみせた。

さらに2013年の300万円の不記載について尋ねると「パー券で処理している」と答えたが、再度質問すると「計上ミスかもしれない」と説明。

400万円の領収証の写しを見せると、慌てた様子で、「えっ、・・・これ撮っていいですか」と言いスマホで撮影したのだった。

一色氏から飲食のたびに受け取っていた15万円については、「パーティ券で処理している」「領収証も発行している」とこたえるのだ。

だが、清島氏の回答は、小誌の把握している事実と大きく異なっている。続く

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お天道さんはみた!第6回清島・鈴木の連携

お天道さんは見た!

第六回

清島健一と鈴木陵允(りょうすけ)

7月半ば私の誕生日が近いからという理由で所長から会いたいと連絡がありました。『大臣から預かっているものがある』と。居酒屋で所長と会うと大臣が私に書いてくれた色紙を持ってきてくれました。

私の名前をいれて、『得意淡然・失意冷然』物事がうまくいっていなくとも、焦らずに時節の到来を待つべき、という意味だそうです。これを読み、私はじっと待つことにしたのです。甘利大臣がきっと動いてくれると信じながら」

 この日の会計も、一色氏が支払った。実はこのころ一色氏は、清島氏との関係を深め毎週のように会うようになっていた。

 さらに、甘利事務所の鈴木陵允(りょうすけ・人格20凶。地画20凶。)=現政策秘書=も補償交渉に加わった。清島氏の紹介で、鈴木氏と一色氏が初めて酒を酌み交わすのは、2014年7月17日のことだ。

 「鈴木氏が環境省の役人を議員会館に呼び、産廃の処理をどうするのか聞いてみましょうと提案してくれたのです。9月25日、私は17時半に環境省の課長ら二人と議員会館で面会しました。もちろん鈴木氏と所長が同席してくれました。この時鈴木氏は机を叩きながら、環境省の役人に迫っていたので、

『なかなかのヤリ手だな』と感じていました。話し合いが終わると、私と所長と鈴木氏は赤坂で食事をし、錦糸町のキャバクラなどを2軒ハシゴしました』清島氏や鈴木氏とは一体どんな人物なのだろうか。

「清島氏は国士舘大学を卒業し、2002年から江田憲司衆院議員(現維新の党)の事務所で秘書になりました。江田氏が03年に落選すると甘利事務所に移り、2011年には公設秘書と成り、今では地元の大和事務所の所長を務めています。

甘利氏からの信頼は厚く、12年大臣の母が亡くなった際、遺産処理を手伝ったほどです。ただ周囲に『甘利氏への遺産はあんまりなかった』と漏らすような軽い男です」(地元政界関係者)

「鈴木氏は別な自民党議員の事務所にいましたが、甘利事務所に移ってからは甘利氏の夫人に気に入られ、去年の夏、甘利氏が夫婦で箱根の温泉に旅行をしたときは、彼が運転手として同行しています」

(別の地元政界関係者)

2014年11月20日、一色氏は、清島氏から金銭提供の依頼を受ける。1か月後には衆院選が迫っていた。「URとの交渉に尽力してくれる清島所長の頼みとあって薩摩興業と私の名義で50万円ずつの寄付をすることにしました。(一色氏)  続く

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お天道さんは見た!第5回 甘利事務所ぐるみで関与

お天道さんは見た!

第5回

甘利事務所ぐるみで関与

 「業務に支障が出る恐れがあるためURに抗議しました。ただコンクリを補修するとなると、敷地全てのコンクリを剥がす必要があるのです。なぜかと言うと、実はコンクリの下に大量の産業廃棄物が埋まっており、当社は2014年に、行政機関から、『コンクリを剥がした場合は地中に埋没するすべての産業廃棄物を取り除くこと』と文書で指導されているのです。

 つまりコンクリを打ち直すということは、当社が借りている敷地いっぱいに埋まっている産廃をすべて撤去しなければならない。それには100億円以上かかるのです。実は、産廃を投棄したのは地主の父親です。

 産業廃棄物処理法にもある通り、産廃は本来、不法投棄者が責任を負うべきもの。にもかかわらず、URは、地主の父が撤去すべき産廃が埋まる道路予定地は約30億8000万円をかけて処理をすると言うのです。

 一方隣接する当社の敷地の方が広いにもかかわらず、私たちには“約1億3000万円の保証金しか支払わない”というのです」ここでも一色氏が頼ったのは甘利事務所だった。

 2014年2月1日の午前11時30分。一色氏は大和事務所の応接室で甘利大臣の到着を待っていた。

「この日は、大臣に新たなURとのトラブルを説明するために伺いました。数センチほどの厚みのある青いファイルに資料を挟み、事前に清島所長に指示されていた通り、要点をまとめたA4用紙2枚を持参しました。

 十時半を過ぎたころ甘利大臣が現れ、あいさつを済ませると、所長が『この資料を見てください』と言って、私のファイルを甘利大臣に手渡したのです。真剣に目を通していただき、『これはどういうこと?』といくつか質問もされました。すぐに要点を理解されたようで、やはり頭のいい方ですね。

 大臣は『一色さん、ちゃんとやってるんだね。解りました』と言い、所長に『これ(資料)、東京の河野君(現・大臣秘書官の河野一郎氏)に預けなさい』と指示しました。

 そして所長が『一色さん、例のものを』と小声で言うので、私は現金50万円の入った封筒を大臣に差し出しました。甘利大臣は『ありがとう』と言って封筒を受け取りました。そして所長がシャッターを押し、私と大臣の写真を撮ってくれたのです」

この3日前、一色氏は前回同様現金をピン札に替えてコピーをしている。

しかしURとの補償交渉は、甘利氏に事情を説明してから約5か月半が経っても進展しなかった。続く

 

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お天道さんは見た!第4回 大臣室でとらやの羊羹と一緒に

お天道さんは見た!

第4回

大臣室でとらやの羊羹と一緒に

 政治資金収支報告書によれば、薩摩興業名義で自民党神奈川第13選挙区支部には八月二十日付で百万円、神奈川県大和市第二支部には、九月六日付で百万円の政治献金がなされている。一色氏が渡した五百万円のうち、少なくても三百万円は闇に消えたのだ。

 この“御礼”の後、清島氏の計らいにより、一色氏と薩摩興業の社長は、甘利大臣と面会することになった。

十一月十四日、一色氏らは議員会館を訪れる。

「まずは甘利事務所のM さんという女性と共に国会内を見学することになっていました。清島所長からは事前に、『Mさんにも三万円くらい、商品券を用意してくださいね』と頼まれていたのですが、うっかり忘れてしまい、仕方なく、現金を封筒に入れ、議員会館の地下にある売店の側で、清島所長に『Mさんに渡してください』と預けました。

 そして国会見学を終えると十三時過ぎから議員会館で昼食をとりました。そして一色氏らは清島氏に大臣室へ案内された。「うちの社長が桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に紙袋の中に封筒に入れた50万円を添えて『これは御礼です』と言って甘利大臣に手渡しました。

 大臣が紙袋を受け取ると、 清島所長が大臣に何か耳打ちしていました。すると甘利氏は『あぁ』と言って五十万円の入った封筒を取り出し、スーツの内ポケットにしまったのです。そして羊羹が入った紙袋は,椅子の横に置きました。

 事前に面会は十五分だけと清島氏から言われていたのですが、結局四十分ぐらい大臣室で雑談をしました。そして全員で記念写真を撮りましょうということになったのです。大臣に渡した五十万円は、三日前に横浜銀行東海大学駅前支店でピン札に替えてそのナンバーが分かるようにコピーもとっておきました」。

 ところが薩摩興業とURのトラブルはこれだけでは終わらなかった。しかも、それはより巨額な補償交渉へと発展し、甘利事務所もこの問題への関与を深めていく。

 新たなトラブルのきっかけは、URの工事により、建設中の道路に隣接している薩摩興業の敷地のコンクリートに、いくつもの亀裂が入ったことだった。 続く

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第3回お天道さんは見た!とりあえずお礼に500万円

お天道さんは見た!

第3回

先ずお礼に500万円

  一色氏「工事が始まると、もともと当社が借りていた道路建設予定地の一部を地主が勝手にURへ売却してしまいました。さらに、工事によって地中から硫化水素が発生したり、工事の震動で当社の建物がゆがんだりと、その後も次々と問題が起きたのです」

2013年ごろURとS(薩摩興業)社の間で補償の話が持ち上がった。しかし、交渉は難航するばかり。そこで一色氏が頼ったのが甘利事務所だった。

「2013年五月九日、私は大和の甘利事務所を尋ね、『清島所長の力で何とかしていただけませんか』と相談したのです。所長とは数カ月まえに知人の紹介で出会っていました。所長は真剣に話を聞いてくれ、『私が間に入ってシャンシャンしましょう』と言い、まずはURに内容証明を送ることを提案してくれました。

内容証明を送って事実関係がハッキリすれば、甘利事務所も介入しやすいと思ったのでしょう。

結果所長の提案がきっかけでURとの交渉が進展していくことになるのです」

一色氏によれば、清島氏はまず、ベテラン秘書の宮下忠士氏(完全大吉名をUR本社(横浜市)に向かわせたという。

この時対応したURの担当者の名刺のコピーを清島氏は持参し、一色氏に経過報告をする。依頼から約一か月後の六月十四日のことだ。結局清島氏が提案した内容証明をきっかけに補償交渉を進めたS(薩摩興業)社は3か月後の八月、URから補償金を手にしたのだった(URによると約2億2000万円)。

 清島氏の尽力に一色氏は、早速八月二十日に大和事務所を訪れた。決着が付いたお礼を言い、現金五百万円を持参した。

 「事務所を入った右手に応接室があり、そこで現金を出すと、清島所長はスタッフがいる広い部屋に行き、大きな声で『一色さんは約束を守る人だね』と、現金を見せびらかしていました。当時男女数人が事務所にいたことを覚えています。

 応接室に戻ると、所長が領収書を持ってきてくれたのですが、なぜか百万円と四百万円に分けていました。

発行元はいずれも自民党神奈川県第十三選挙区支部で、あて名はS(薩摩興業)社でした」

 ところが後日、清島氏は不可解な行動を取る。

「清島所長が、先日の百万円の領収書をコレに代えて欲しいと、自民党神奈川県大和市第二支部が発行する百万円の領収書を持ってきました。この支部の代表である藤代優也県議は(人格22大凶。地格20大凶。総格46大凶←永人)県議は甘利氏の元秘書です。

 所長が新たに発行した領収書の日付は九月六日になっていました。不思議に思ったものの、何か特別な事情があるのだろうと思い、所長の言うままに、領収証を受け取りました」  続く

 

 

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お天道さんは見た!第2回

お天道さんは見た!

第2回

『余りにもすっとぼけの甘利大臣“受託収賄罪”はらかだ』

一色氏談『“うち(甘利 明事務所)が間に入りますから”というような甘い言葉を私にかけては、金をタカってきましたが、それは支援者に対する誠実な態度と言えるのでしょうか。

 私は彼らのいい加減な態度に憤りを覚え、もう甘利事務所とは決別しようと決心したのです。

 私は自分の身を守る手段としてやり取りを録音しています。また、毎回、いつ・だれと・どこで会ったかなどを記録に残し、領収書はメモと一緒に保管してきました。

 口利きの見返りとして甘利大臣や秘書に渡した金や接待で確実な証拠が残っているものだけでも千二百万円に上ります』そう言って彼は膨大な資料やメモ、五十時間以上にも及ぶ録音データなどを小誌に提供したのだった。

 甘利氏は安倍政権の閣僚の中でも別格の存在だ。第一次政権では経産大臣。第二次政権が発足するとアベノミクスの司令塔として経済再生担当大臣。さらに成長戦略の柱であるTPPの担当を任せられるなど、安倍首相の信頼は厚い。

 「一次、二次の政権を通じてずーっと大臣の職にあるのは甘利氏だけです。TPP交渉では、アメリカの担当者と怒鳴り合い、席をけって退席したこともあった。そんな交渉が出来たのは、安倍晋三首相の“全権委任”というべき信頼があってのことです。

 第二次政権における甘利氏は、菅 義偉官房長官、麻生太郎副総理・兼財務大臣と並ぶコアメンバーなのです」(政治部記者)予算編成を終えた昨年12月23日の夜には、安倍晋三首相、菅 義偉官房長官、麻生太郎財務相、甘利 明経済再生相と大凶名者(凶悪運気の似た者同士永人)4人で赤坂の中華料理店で食事をした。

「アベノミクスはうまくいっている。本当に良かった」などと盛り上がったという。甘利氏が担当するTPPは、大筋合意を受け、今後各国の承認手続きが控える。

「2月上旬にも担当閣僚が参加して署名式が開かれます。署名で協定の文言が固まり、各国が協定を批准・承認する国内手続きに入ります。政府は通常国会にTPP協定の承認を求めると共に、関連法案を提出する方針で、予算成立後の後半国会はTPP国会”となりそうです」(同前)。

 そんな重要課題を担う甘利氏や秘書に、適格性に疑問を抱かせる疑惑が浮上したのだ。

1970年千葉県企業庁は、「千葉ニュータウン」の開発に伴い、「県道千葉ニュウタウン北環状線(清戸地区)」の買収を始めた。現在道路建設は千葉県企業庁から委託された独立行政法人・都市再生機構(UR)が行っている。

この道路建設を巡り、隣接するS社との間でたびたびトラブルが生じてきたのだった。

S(薩摩興業)社の総務担当である一色氏がその経緯を語る。 続く

 

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お天道さんは見た! あまりにひどい甘利大臣

お天道さんは見た!

週刊文春1月28日号

私は甘利 明(経済再生大臣)に直接1200万円以上のワイロを渡した。   一色 武(62歳)

その1

神奈川県、大和市にある古びた喫茶店『F』。

昨年10月19日、薄暗い店内の片隅でワイシャツ姿の中年男性二人が向かい合っていた。この数か月間、二人は毎週月曜日、近くの回転寿司でランチを済ませると、この店でコーヒーを飲んでいる。

 男たちは小声で10分ほど話し込んだ後、手前に座った年配の男が周囲を気にしながら、テーブルの上に二つの封筒を差し出した。

「ウフフフ・・・」封筒を見た窓際の男が、突如笑い声をあげ、年配の男が冗談めいた口調で『本物でしょ?』と語りかけた。窓際の男が躊躇なく封筒を受け取ると、もう一方の封筒を手にしながら、

「ウフフフ。あ私がお預かりしておきます」そういって傍らにかけてあった自身のジャケットの内ポケットに二つの封筒をねじ込んだのだった。

 『口利きの見返りに甘利大臣に直接手渡した』

 封筒を受け取った男の名前は39歳の清島健一(国士舘大出・総格34大凶=破家亡身最悪・破壊乱離・万事行きづまり運←永人)。実はこの男、地元ではちょっとした実力者だ。

66歳の甘利 明TPP担当大臣(総格20大凶=厄難遭難・事業挫折・刑罰殺傷・家族生死別・病弱短命運←永人)の公設第一秘書で、甘利氏が地元に構える大和事務所の所長でもある。

 年配の男性がこの日のことをこう振り返る。

『清島所長に渡した二つの封筒の中には現金が10万円ずつ入っています。知人に頼まれて、ある外国人のビザ申請に便宜を図ってもらおうと甘利事務所の力を借りていました。秘書が動くには経費が掛かると所長から言われたため、この日10万円を清島所長に、もう一つの封筒は政策秘書の方に渡してください、という意味で預けたのです。

実は所長や甘利事務所の方にお金を渡したのは、このビザの件だけではありません。

ある案件では、所長や他の秘書に金銭を渡したり、飲食の接待をして千万単位の金をつぎ込んできました。しかも現金を直接甘利大臣に手渡したこともあるのです』 

そんな衝撃的な告発をするのは、

62歳の一色 武氏(人格14大凶=破兆・浮沈限りなき沈滞の運、外格2大凶=病弱・不安動揺・遭難破滅・一生辛労多発の運←永人)である。

千葉県白井市にある建設会社の『S(薩摩興業)社』の総務担当者だ。自身でも建設会社を経営しており、甘利氏の支援者でもある。その一色氏が告発に至った経緯を次のように語る。 

『利益供与をしたわけですから、真実を話すことで自分が不利益をかぶることは承知しています。

しかし安倍政権の重要閣僚で、TPP交渉の立役者ともてはやされた甘利大臣や、それを支える甘利事務所の秘書たちが、数年もの間、金をとるだけ取って、最後は事をうやむやにしようとしている姿に不信感を抱くようになったのです。 続く

 

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