日々の感じた事をつづる
永人のひとごころ
こころの除染という虚構88
心の除染という虚構
88
市長はさらに続ける。
「放射能は、直ちに被害があるのではなく、将来への健康被害が心配されるわわけですが、親の過剰な心配やストレスが子供に影響し、そのストレスからくる健康被害のほうが懸念されるといわれております」
「子どもの成長には、安全感や安心感に包まれていることが必要と言われますから、除染や健康管理の充実を通して、安全を確保するとともに、親や社会が安定したこころの支えを行って子どもの健全育成に努めていきましょう」
敦子のような母親たちは次第に追い詰められていく。過剰な心配、親の不安定さが子どもに影響を与える・・・。それは行政当局ばかりではない。母親同士にも分断を生む。
事故の翌年、二度目に会った中学校のPTA会長をしている女性はこう語った。
彼女は5人の子の母であり、事故の年は、伊達市が卒業式を強行したこと、何も広報されずに中高生を放射線量が高い時期に外で水くみや、買い物の列に並ばせたことを悔い、市を批判していた。しかし・・・。
「伊達市はクーラーも早くつけてくれたし、除染も早いし、他の市町村からうらやましがられるの。放射線を気にしているお母さんの子どもは、みんな不安定になっている。気にしすぎるお母さんが今は問題」
この地で生きることがどんどん苦しくなっていく。敦子はずっと背中を押してくれる人を探していた。
愛知の保養ボランテイアの責任者に、会う機会があったとき、思い切って敦子は聞いた。
「小国に住んでいて大丈夫でしょうか」
意を決して初めて発した問いだった。
返ってきたのは、明快な、逡巡のない答え、
「わたしだったら、孫や子どもがいたら、住まないですね」
やっぱりそうだ。ここは住んじゃいけないんだ。ようやく、目が開かれた思いだった。子ども部屋の線量は0・6ある。
これは放射線管理地域で寝起きさせていることと同じなのだ。やっぱり「普通」じゃない。こんなこと続けていては良くないんだ。
しかし敦子にとっても享にとっても避難を決意させた大きなきっかけは、娘の涙にあった。続く
こころの除染という虚構87
こころの除染という虚構
87
「少子化と晩婚化による問題がある。過剰な愛情と言いますか。
ある懇談会で50近い女性の方がこの子は私の40過ぎてから生まれたたった一人の子どもだ。この子に何かあったら大変だ。こんな放射能のところに置いていいのか。こういう風に私に言う。大丈夫です。
この程度は大丈夫ですと言いたかったのですけれど、言ってもしょうがないというか、理解されない。もともとモンスターペアレントというのがいまして、一部ですけれども、これが教師から行政へ向かっているという風に私は考えております」
子どもの被爆を心配して市長に訴える親が「モンスター」にされている。
よほど腹に据えかねているのか、市長はさらに親への攻撃を続ける。
「福島県産を給食に使うなと。これは風評被害と、福島県人としては全く矛盾する話で私はとんでもない。結局、私としても不本意ながら、弁当持参を教育員会と相談して認めるという決定をせざるを得なかった」
仁志田市長がこのような考えでいる以上,子どもを被曝から守りたい、できることは何でもやっていきたいという母親たちの思いは壁にぶち当たる。ささやか、かつ切ない思いを「モンスター・ペアレント」の典型であるかのように矮小化され、否定されてしまう。
誰も受け止めてくれない場所で生きることは。息をする場所さえないほどに苦しい。
2011年も押し迫った「伊達市政だより」41号において、仁志田市長は市民に直接語り掛ける。
市長メッセージのタイトルは「臨床心理士からの支援」
「・・・放射能被害の場合は、親の子どもに対する愛情が大きすぎることもあって、見えない、わからないということからくる不安と大きなストレスをかかえ、それが子供に影響を与えているということが問題であると思われます。
実際伊達市教育員会のアンケート調査によれば、放射能に対する不安を感じている親は40%に対し、子どもは20%で、子供ために避難したいと少しでも考えている親は70%もいるのです」
「70%もいる」という、まるで咎めるべきであるかのような言い方。椎名敦子達母親の思いが「愛情が大きすぎる」とみなされる。続く
「がん」血液1滴から検出可能
がん…血液一滴から検出
東芝が検査装置開発
東芝が東京医科大などと共同で、一滴の血液から13種対類のがんを発見できる検査装置を開発した。がん細胞が血液中に放出する核酸分子の濃度を検出する仕組みで、がん患者と健常者を99%の精度で識別することに成功。数年以内の実用化に向け、2020年から実証試験を行う。
検査結果は、血液採取から2時間以内で判明。装置は持ち運び可能な小型タイプで、検査価格は2万円以下を想定している。
東芝は血液中にあり、遺伝子やタンパク質を制御する核酸分子「マイクロRNA」は、がんのタイプにより放出する量や種類が異なることが分かっている。同社はこの核酸分子の濃度を測定する装置を開発した。
〇私の甥が、東芝解体縮小の大嵐の中で、大卒から、東芝のこの部門に就職してから3年になるが、実家へ帰っていつも忙しいと話していたそうだ。今はこのようなものを開発するチームで働くことができ本当に良かったと思う。
このようないい機械を一日も早く世に出していただきたいとおもう。
こころの除染という虚構86
こころの除染という虚構
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除染支援センターの設置は10月、専門の除染指導員が常駐し、除染に必要な道具の貸し出しなどを行う。仁志田市長はこの「問題」について、さらに言及する。
「人災だと思っている以上、自助努力というのをしようとしないのです。だから、そうではなくて、放射能とは戦うのだというと、ちょっと時代がかっていますけれど、私はそう言わざるを得ないのです。とにかく人のせいにして、何とかやってくれとか、国がやれとかではことは進まないということです」
除染を進める以上、廃棄物を補完する「仮置き場」が必要となるのだが、地区ごとの説明会で、除染担当の半澤隆宏をはじめ市職員はことごとく、住民の反対に出会う。
仮置き場の設置が進まないことへの苛立ちが、「自助努力をしない」という住民批判へとつながるのか、仁志田市長は東電をかばう。
「ある懇談会で、東電は私のところへ謝りに来ないという市民がいたんです。いや、そうではない、東電さんはちゃんと市長のところへ、市に来ました。
私が代表して受けたんだから。東電はちゃんと遺憾の意を表明しているのだから大丈夫だ。東電は東電で努力しているのだから、我々は我々の努力をすべきだと」
東電の責任と義務を明確化するどころか寛容に受け止め、市民の被害者意識を問題にする。
市長は一体どちらを向いているのか?
この場で仁志田市長は、常日頃から胸にたまっていたであろう鬱憤を一気に晴らす。
「少子化と晩婚化による問題がある。過剰な愛情と言いますか。ある懇談会で50近い女性の方が。この子は私の40過ぎてから生まれたたった一人の子供だ。この子に何かあったら大変だ。
こんな放射能のところに置いていいのか、こういう風に私に言う。大丈夫です。この程度は大丈夫です、と言いたかったのですけれど、言ってもしょうがないというか理解されない。もともとモンスターペアレントというのがいまして、一部ですけれどもこれが教師から行政へ向かっているという風に私は考えております」
子どもの被ばくを心配して市長に訴える親が「モンスター」にされている。
よほど腹に据えかねているのか、市長はさらに親への攻撃を続ける・・・続く
安倍よ、もういいいだろう日本はすっかり壊れたぞ
安倍さんよ、もうバイバイしたら
孫崎 享
安倍晋三首相支持者にとっては「代わるべき人がいない」と言う。本当にそうなのだろうか。安倍首相の最大の公約はアベノミクスだ。
経済成長を続ければ、その恩恵は次第に一般市民にも行き渡るという考え方である。
しかし経済は長期低迷し、前年比でマイナスの月も出ているほか、実質賃金も下がっている。外交を見ると、米国との関係では、安倍首相とトランプ大統領 との蜜月関係が注目されたものの、結局日本は、役に立たない武器を大量に押し付けられ、農産品を買わされただけ。
トランプ大統領はホクホク顔だが日本側が得たものは何もない。トランプ大統領にとって、日本の首相がだれであろうと、自分に貢物をする人物であれば「愛(う)いやつ」になるのは当然ではないか。
北方領土をめぐるロシアとの交渉も進展せず、日韓関係は戦後最悪とも指摘されている。韓国内での日本製品の販売は大幅にダウンし、訪日韓国人観光客の減少で、ホテルやデパートなどの売り上げも激減した。
経済、外交のいずれも何ら成果が見られない中で、さらに最悪なのは、日本の政治が「安倍晋三個人の利益のために」動くようになったことだ。
森友問題の発端は安倍晋三の心情に近しい前理事長に国有地がほぼ実質ゼロ円で払い下げられたことだった。
加計理事長が安倍の友人ということで加計学園には不透明なプロセスを経て獣医学部の新設が認められ数百億円の国の補助がなされている。
山口県下関市と北九州市を結ぶ「下関北九州道路」の建設を巡っても、塚田一郎元国交副大臣は安倍首相と麻生副総理の地元事業と紹介しつつ「国直轄の調査に引き上げた。私が忖度した」と発言していた。
そして今回の「桜を見る会」騒動である。
安倍晋三の後援会関係者800人が招待された理由は「功績・功労」という基準ではない。
12日付の「ディーリースポーツ」は安倍晋三の妻昭恵が、2013年4月19日付のフェイスブックで
〈明日は桜を見る会 地元の皆さんと久しぶりにお会いして嬉しそうな主人です・・・〉と写真付きで投稿していたことや、
14年4月12日付でも〈桜を見る会にご出席の皆様と。地元でずっと応援してくださっている後援者の皆さんのおかげで主人の今があります〉と記されていた事実を報道していた。
つまり安倍晋三の「桜を見る会」の招待客は後援会対策そのものであり、公職選挙法違反の『供応』である。
安倍晋三よ、もういい加減やめたらどうだ!
こころの汚染という虚構85
こころの除染という虚構
85
2011年のこの時点ですでに。空間線量ではなく、個人線量で管理という方針を田中俊一は政府に提言する。
これまで地上1メートル。50センチなどの地点の放射線量=空間線量を被曝の目安としていたが、これに対し、田中は個人個人が装着する個人線量計(ガラスバッジ)の数値だけで事足りるというのだ。
3か月ごとにガラスバッジは回収され、千代田テクノルが解析したデータが郵送で届く。それはどのようなものだろう。
例えば川崎家の長女・詩織(小4)のデータにはこうある。
集計開始2011年9月1日、
集計終了11月30日、
算定日12月7日。
実効線量 使用期間0・2ミリシーベルト
四半期計 0・2ミリシーベルト
年度計 0・3ミリシーベルト
川崎真理は言う、
「こんな表をもらっても、訳が分からない」それは多くの親が感じていたことだ。
まるで、伊達市の子どもたちは実験台だ。しかものちにメーカーの千代田テクノルも認めるのだが、この個人線量計は放射線業務に就く人間のためのものであって、子供が使用することは一切、想定されていない。
このようなものをつけさせて測定し、そのデータで除染の基準、ひいては非難の目安となる線量の基準まで変えようとする。
田中は自分のスピーチに、こんな言葉をさしはさむ。
「除染の目標は当面、5ミリシーベルトぐらいをめざしたらどうか。時間当たりの空間線量は、1~1・3マイクロシーベルト、それぐらいに」
「20ミリシーベルトというのはそう高いレベルではない」
「20ミリシーベルトを被曝しても、それを補うためには生活習慣を変えればいい」
一方仁志田市長が強調したのは、
「人災意識の払拭」による市民自らが除染に参加するという意識の変革だ。
「私が一番問題だと思うのは、原発事故というのは、現在進行形で、人災だという意識、これが市民の間にあることが問題だと。
つまり、国、東電の責任だ、だから除染は国、東電が行うべきで、我々はやらなくていいのだ。こういう話なのですね。私は、そうではないのだよ、我々がやらなければだめなのだと言うためにも、支援センターを設置したわけであります」続く
犯罪者・安倍晋三・今すぐやめるべき
犯罪者・安倍晋三
本来ならとっくに逮捕で辞職
責任取っていま直ぐに辞めろ!!
*
知人がニューオータニ関係者から聞いた話(前川)
●安倍晋三後援会「桜を見る会」前夜祭の費用は、普通に倍額以上で受注していてその証拠(見積書)が残されている。
◎金曜日に広報担当の幹部らが安倍事務所に呼び出され、「5000円で受注することもある」とメディアに発表しろと官房スタッフに脅された。
(続き)
●安倍総理側から「余計なことが漏れたら今後自民党関係のパーティは、ニューオータニで開催させない」と脅され、上層部は屈した。
●現場は上層部に反発しているが、同時に恐怖も感じている。
(続き)
◎について、
「事実と異なるためそれはできない」と断ると、『では総支配人を出せ』と言われた。
●ニューオータニ上層部は、最終的に安倍晋三総理と心中することを選んだ。
(永人所感)
狂った害毒の総理・国賊の安倍晋三と商業道徳を放棄したニューオータニも自滅するのが自然の道理というものだ。
これまで余りにも主権者国民を愚弄し、冒涜し過ぎて来た!!
こころの除染という虚構84
こころの除染という虚構
84
12月12日、政府主催「第7回低線量被曝のリスク管理に関するワーキンググループ」が行われ、この場に田中俊一とともに仁志田市長が招かれた。
細野豪志原発担当大臣(当時)は仁志田伊達市長を招いた理由をこう述べた。
「伊達市が一番初めに除染に取り組んだことは、みなさんご存じのとおりでありますが、非常に大きな政治的なご判断をいただいて、それこそ地元で一番初めにアクションを起こされた市長でございますので、そのさまざまな判断力は、本当に福島でも高く評価されておりますし、国としても、そのあたりでお悩みになったこととか、これから、まだしっかりと国としてやっていくべきところのご示唆をいただけるのではないかというふうに思っております」
伊達市はすでに国から除染先進都市としてのお墨付きをもらっている。
この場で田中俊一は「年間積算線量1ミリシーベルト」への疑義をほのめかしている。
その根拠として自身の理論に加え。伊達市の子供全員につけさせた個人線量計を挙げる。
「個人の被ばく線量ですが、空間線量だけで個人の被ばく線量を語れる時期はそろそろ過ぎてきているというふうに思います。伊達市の場合は約8000人の子どもたちに個人被ばく線量計を付けて測定しています。
これは、実際に自分がどれだけ被曝しているのかということを実感すると同時に、こういった測定結果を踏踏まえて、今後ういう対策を、除染をするべきか、とか、健康的な注意を払うようにどのようなコミュニケーションを図るかなど、そういった点での基礎となります。
実際に国の計算式で計算した空間線量から見ると、少なくても、2分の1か~3分の1程度に実際の被ばく線量は下がっています」 続く
こころの除染という虚構83
こころの除染という虚構
83
伊達市のWBCの検査は2011年の10月より、特定避難勧奨地点のエリアの子供を優先に、南相馬市立総合病院で実施された。高橋優斗が再検査になったのもこの一連の流れだった。小国小2年の早瀬龍哉10月14日に検査を受け、
セシウムは、「検出されず」「保護者」枠で父・和彦も11月2日にWBCを受けたが同じように「検出されず」。しかし、2人の検査装置の「検出限界」を見ると、
龍哉は
セシウム134が700ベクレル。
137が260ベクレルなのに対し、
和彦は
セシウム134が210ベクレル、
137が250ベクレル。
なぜこれほどの乖離があるのか、子どもの検出限界をなぜこれほど高く設定しているのか理解に苦しむが、WBCは検出限界で操作が可能とも言えるのだ。
11月、伊達市は高線量エリアに住む高校生にも、福島県労働保険センターでWBCを行うことにした。高橋家の長男・直樹は11月18日の検査で
セシウム134が「検出限界以下」
セシウム137は1606ベクレル検出されたものの、問題なし。この時の検出限界はセシウム134、137ともに600ベクレル。それ以下は検出されないという『検査』だった。
2012年8月には市内の二つの医療機関にWBCを設置、伊達市は全市民を対象に、WBC検査を行う仕組みを整え、内部被ばくに関しても万全の態勢をとったと胸を張るが、高橋徹郎いわく「俺は絶対にWBCで出るのに、伊達市の検査では出ない」というものでもあった。
(永人所感)
やはり伊達市は国・東電と通じていい加減な住民対策・被曝地行政を 行っていたといえ,ここの仁志田市長は市民の不安に心底答えていなかったともいえる。
南相馬の桜井市長とは好対照のいい加減・でたらめ市長だったとも言える。いい加減といえば、渡部恒三 や玄葉光一郎のような菅直人政権で「反小沢一郎」の連中ともつながっていた様子がうかがえる。
令和の今、被曝からの病気が増えている現地の状況は、この市長が行った悪政の背景がもたらした結果なのだろう。続く
こころの除染という虚構82
こころの除染という虚構
82
今は安心出来る居場所がみつからない。2学期が始まれば、また戦いの日々だ。あそこにいる以上、気を緩めてはいけない。
しかも、2学期から校長が変わり、少しずつ、子どもを外に出すようになっていった。
「『通常』に戻したいという意向を感じるようになりました。体育の授業も外でやるようになったし、うちはやらせなかったけど。だって通学はバスで、授業は外っておかしくないですか?こういう矛盾が苦しかった。学校から『まだ不安ですか?』と言われたりして」
学校や市内で行われる講演は、安全一辺倒だ。
「安全なお話はいっぱいしてくれるけど、万が一という危険な話は一切しない。両方が提示されて『判断しろ』ならわかるけど、情報や資料が与えられないまま、『大丈夫安全だから』って。
そしてだれも責任を取らないっていうのが、どうしても納得できなかった。何かあっても、『あなた、自己責任で住んでいたんでしょう』って言われることが」
10月6日発行の『伊達市政だより』は内部被ばく対策についての市の考えを示すものだった。市長はこう記す。
「当市としても、子どもを中心に何とかして早期に内部被ばく検査を受けさせたいと考えておりますが、機械の購入には時間がかかることから、測定の受け入れが可能であれば、仮にそこが長崎大学で航空運賃がかかるとしても、派遣を検討して参ります」
長崎大学には、内部被曝を検査するホールボディカウンター(WBC)があるから、伊達市からわざわざ長崎まで子どもたちを派遣するという。ここまでの決意・・・。
それは子供を被曝から守るというより、「子どもを伊達市から逃がさない」執念のように思えてならない。
早瀬道子が青木を通して行った尿検査についても、「実施を検討している」と市長は言うが、ついに実現することはなかった。
尿検査なら、WBCのように装置がある医療機関まで行く必要がない。
フクローの会の青木によれば、検出限界についてはWBCより尿検査の方が優れており、精度高く測定できるという。続く
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