yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

状元、榜眼、探花

2010-11-04 06:23:19 | 歴史
昔、中国の科挙の首席及第者を状元、次席及第者を榜眼(ぼうがん)、三位及第者を探花(たんか)と言いました。
「榜眼」の「榜」は合格発表の掲示板の事、眼は二つあることから二を示すそうです。「探花」は花の名所をたずねることです。唐代、科挙の試験に合格した祝の宴を探花宴と称し、合格者のうち最年少者二人を探花使として、長安市内の名園を巡らせたということです。また探花使は長安のすべての邸宅に入ることが許されたとのことです。
 さて、科挙とは中国、隋代以後、清代末に到るまで1300年間も続いた高等文官資格試験で、多くの試験科目の結果をもって登用が決まったのでこの名となりました。南北朝時代にあった門閥尊重の弊風を打破し、有為の人材を採用するという目的で始められ、唐代に制度として完成し、以来、天下の人才の多くは、この登竜門をくぐって官吏になって国政に参与しました。このようにして科挙は中国の官僚制度の基礎となりました。しかし学問が、次第に科挙に合格することを目的としたものに変質したという弊害もありました。この制度は西洋の官吏試験や我が国の戦前の高等文官試験にも大きい影響を与えました。
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