yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

六義園

2010-03-30 10:11:59 | 文化
  東京都文京区本駒込に六義園(りくぎえん)という庭園があります。元禄時代に五代将軍 徳川綱吉の側用人として有名な柳沢吉保が下屋敷内に築き、小石川の後楽園とともに、江戸の二大庭園と言われました。その後、荒廃していたのを、明治時代に三菱財閥の創業者、岩崎弥太郎が購入して東京市に寄贈して今日に至り、現在は一般に公開されています。今は桜が見頃を迎え、夜にはライトアップされて見事なしだれ桜が都民に親しまれています。
六義の由来は、「詩経」の中に詩形を分類する言葉、「風、雅、頌、賦、比、興(きょう)」のことです。紀貫之が「古今和歌集」の序文の中で「詩経」の六義を和歌にあてはめましたので、柳沢吉保は和歌を庭園で再現しようとしました。また、六義は「むくさ」とも言いますので、「六義園」の別名を「むくさのその」と言います。その「むくさの薫(た)き物」は香料植物として広く親しまれています。すなわち、黒方(くろぼう)、梅花(ばいか)、果葉(かよう)、菊花(きっか)、落葉(らくよう)、侍従(じじゅう)のことです。
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