前回投稿からの続きです
このような実態を見ていて、何故MHPのニーズを考えないのだろうかという疑問を持つようになったのである。上記の5つの条件の内殆どのキャンプ場が②給排水設備、③トイレ施設、⑤ゴミ処理施設は具備しているように思う。残りの①駐車スペースの確保と④個別電源設備の確保さえすれば、MHPは出来上がるのではないか。そしてそれは莫大な費用の再投資を必要とはしないのではないか、と思ったのである。MHPを新規に造るとなれば、かなりの初期投資額となるであろうが、既存のキャンプ場を改造するのであれば、必要な費用を抑えることが可能ではないか。実際のことはしっかり計算してみないと判らないけど、年間を通して僅かしか利用されないオートキャンプ場を抱えてそのままにして置くよりも、MHPを用意することによってより多くの来訪者を獲得することの方が、経営上も或いは地域の活性化を図る上でも有利になるに違いないと思ったのである。
MHPを、年金くるま旅を目指す者のエゴイズムから願っている部分は、全く無いとは言えないかもしれないけど、年金くらしの高齢化世代であっても、地域の活性化に貢献できること、或いは貢献できる人は多く存在すると私は思っている。地域の方はもし本当に交流を望んでおられるのなら、MHPの利用者にどしどし注文をされればいいと思う。双方が黙っていて何のコミュニケーションもとらないのであれば、誤解や不理解はそのまま持続するだけである。
MHPを道の駅にも設けて欲しいという願いは、少し厚かましいかも知れない。しかし無料で夜間にエンジンかけっぱなしのトラックやゴミ処理など我関せずと簡単な分別も無視してゴミ箱の無い所にもゴミを置き去りにしていくような利用者対策に追われるよりも、真面目に質素な旅を楽しむ者のために、有料だけど模範的な利用を期待できるMHPを併設しても、国や市町村は世間から批判されることにはならないのではないか。
いずれの取り組みにおいても、実現に至るまでにはたくさんの課題が山積していると思うが、私の当面目標とする80歳までには、幾つかのMHPが出現することを願っている。シンポジウムでどなたかが、くるま旅の文化をつくってゆく必要があると述べられたが、それはMHPのようなものの出現なしには難しいように思っている。旅の宿というのは旅の活力をつくり出す源なのであり、これに不安を抱いている間は、本当の文化と呼べるものは生まれてこないように思うのである。
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