山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

08  四国八十八ヶ所巡りの旅 つぶやき日記(第1日)

2009-01-03 00:18:21 | くるま旅くらしの話

はじめに

新年おめでとうございます。一層の多難さが予想される今年ですが、先ずは皆様と共に健康に留意しながら、着実に毎日を送ってゆく所存です。今年もよろしくお願いいたします。

昨年晩秋、思い立って四国八十八ヶ所巡りの旅をしました。3週間程度の短い旅でした。お寺を巡りながら、長いこと読み親しんできた般若心経のことに思いをめぐらしてみたいという思いもありました。それで、そのことをつぶやきとして旅日記の中に織り込んで見ました。まとまりの無い般若心経の我流解釈となってしまいました。先ずはしばらくの間、お読み頂ければ幸甚です。

 

08  四国八十八ヶ所巡りの旅   つぶやき日記

期 間:10月2日~10月23日

宿泊日数:21泊22日

総走行距離:3,695km

旅の人:山本拓弘&山本邦子

旅のくるま:SUN号   

 

<旅に出る前に>

このところくるま旅のスタイルもややマンネリ化に陥っている感じがしている。何時までも同じような旅をしていても、別にどうってことは無く、自分の好きなようにすれば良いとは思うのだけど、自分自身に対しても天邪鬼的なところがあり、いつも違うものを求めたいという気持ちがあるのだ。

それで、今回は急に思い立って、四国八十八ヶ所巡りの旅をして見たいと、飛び出したのだった。というのも、家内の母が介護を必要とするようになり、もはや病の完治は神頼みしかないとも思われ、命を全うするまでは安楽に行けるように仏様にお願いするのも一つの道なのかも知れないし、又これを機に般若心経の世界をさ迷ってみたいとも思ったのだった。

三十数年前、転勤で高松に5年ほど住んでいたことがあり、そのときにも八十八ヶ所は回っており、更に15年程前には自転車で13日かけて八十八ヶ所を回ったという経験もある。八十八ヶ所巡りに特別の関心があるわけではないのだけど、お寺さんを八十八ヶ所も回れば、何かのご利益があるのかもしれないなどという気持ちがどこかにあるのと、一方では単純にあの閑静なお寺の持つ雰囲気を味わい続けたいという思いがある。信心の深さから言えば、一番低いレベルだと自覚しているけど、お釈迦様の論理というのは、解らないなりに尊敬している。2600年も前に、人間の生き方についてこれほど深く洞察を極めて説明しているのは凄いことだと思う。もしその時代にインド(ネパールかも)に住んでいたなら、志願してお釈迦様の弟子になったに違いないと思う。勿論布教などということは無関係に、人生の師として仰ぎたいという気持ちからである。

般若心経は、若いときから折に触れ何度も読み、考えてきているけど、未だに霧の中にいる感じでそれを読み、唱えたりしている。間もなく古希を迎える歳となって、お寺巡りの旅の中で、もう一度心経の世界をさ迷ってみるのも悪くは無いのでは、と思ったのだった。

 

第1日 <10月2日()

自宅 → (R294・常磐道・首都高速道・東名道) → 海老名IC → 富士川SA → 焼津IC」 →(R1R23)→ 豊明IC → (伊勢湾岸道・東名阪道)→ 御在所SA → (R25)→ 道の駅:伊賀(三重県伊賀市) (泊)  <530km

 

今日は移動日である。少しでも早くとにかく四国に入ってしまいたいと考え、何時もは使わない高速道も必要に応じて使って、明日中にはお寺参りに取り掛かりたいと考えている。

11時半、守谷の我が家を出発。直ぐ近くの谷和原ICから常磐道に入り、首都高、東名道と継いで、都心を通過する。東京・神奈川の市街地を横切って東海道を西に向う時には、この方法しか無い。一般道を行ったりしたら、それだけで1日は掛かってしまうに違いない。高速道だってうっかりすると半日くらい掛かることがあるのである。思ったよりもスムースに通過できて、先ずはホッとする。このままずっと東名を行けば楽なのだが、焼津からはR1を行くことにしてICを降りる。豊橋まではバイパスが走っており、渋滞を避けて走ることができるので、それほどストレスは溜まらない。豊橋も大した渋滞も無く通り過ぎ、伊勢湾岸道に入るために豊明ICへ。

当初は伊勢湾岸道の刈谷HO(ハイウエイオアシス)で泊まろうと考えていたのだったが、湾岸道に入って直ぐのはずなのになかなかその案内板が出てこない。しばらく走って、もしかして豊明は既に刈谷を過ぎているのでは?と気づいた。というのも持参した地図が古くて、未だ伊勢湾岸道が載っていなかったのである。土地勘が無いととんだドジをするものだなと、改めて思い知った。既に暗くなっている湾岸道を走りながら、確か東名阪道の御在所にSAがあったなと思い出し、今夜はそこで泊まることにしようと向う。

着いてみるとトラックの大群が所狭しと駐車して、エンジンを噴かして停まっていた。何とか我慢しようと、先ずは売店で夕食の肴を買い、泊まる準備をした。しかし、あまりの騒音と空気の悪さに、相棒の顔を見ると穏やかならぬ様子が窺えた。この分では夜間になって気持ちが悪いなどと言い出すに違いないと思い、ビールを飲む前にここに泊まって良いのかを確認すると、やっぱりノーということだった。既にかなり気分が悪くなり出していたようである。

大急ぎで道の駅などを調べたら、少し先のR25沿いに伊賀というのがあるので、急遽そこへ行くことにして出発。暗い中をヘッドライトの灯りを点して1時間ほど走って到着。ここもかなりのトラックが停泊していたが、御在所よりは遥かにクリーンだった。とにかく我慢して寝ることにして、遅い夕食の後は寝床へ。500km以上走ったのは久しぶりのことである。

◇般若心経のこと

  般若波羅蜜多心経      唐三蔵法師玄奘譯

観自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄。舎利子。色不異空。空不異色。色即是空。空即是色。受想行識亦復如是。舎利子。是諸法空相。不生不滅。不垢不淨。不増不減。是故空中。無色。無受相行識。無眼耳鼻舌身意。無色声香味触法。無眼界。乃至無意識界。無無明。亦無無明尽。乃至無老死。亦無老死尽。無苦集滅道。無智亦無得。以無所得故。菩提薩埵。依般若波羅蜜多故。心無罣礙。無罣礙故。無有恐怖。遠離一切顚倒夢想。究竟涅槃。三世諸仏。依般若波羅蜜多故。得阿耨多羅三藐三菩提。故知般若波羅蜜多。是大神咒。是大明咒。是無上咒。是無等等咒。能除一切苦。真実不虚故。説般若波羅蜜多咒。即説咒曰。掲帝 掲帝 般羅掲帝 般羅僧掲帝 菩提僧莎訶   般若波羅蜜多心経 

これが般若心経の全文である。今回の旅では、八十八ヶ所巡りと重ね合わせながら、このお経の世界を自分なりにさ迷ってみたいと思っている。そのさ迷いは、明日からとして、とりあえずここにお経の全文を掲載することにした。明日からお寺に参詣する度に声を上げて唱えるのは、謂わばこのお経の棒読みである。その意味が何であろうと、一心不乱にそれを詠み唱えておれば、それだけでありがたいというのが本物の宗教心なのだと思うが、理屈屋の自分は、やっぱり何がどのように書かれているのかというのが気になって、もう三十数年来このお経の意味するものが何かということを考え、さ迷い続けている。恐らく死ぬまでその解を得ることは出来ないと思っているけど、この不思議な謎めいた文章には、汲めど尽きぬ人間という生き物の好奇心を煽(あお)るものがあるように思えてならない。旅の間中、このことについて、あれこれと想いを巡らしてみたい。

   

持参したワイド版岩波文庫の「般若心経・金剛般若経」(中村元・紀野一義訳註)

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