山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘14年 北海道旅くらしのレポート <第39回>

2014-08-27 05:57:20 | くるま旅くらしの話

【今日(8/27)の予定】 

  クッチャロ湖畔キャンプ場 →(道道・R238)→ ホテル日の出岬 →(R238)→ 紋別市内コインランドリー → その先未定

【昨日(8月26日:(火)のレポート】天気: 曇りのち晴れ

<行程>

終日クッチャロ湖キャンプ場に滞在(泊) [日中、猿払村方面へ往復]

<レポート>

 初っ端から晴れるかと思っていたのだが、雲多く今にも雨が降りそうな朝だった。予報は午後に少し青空が期待できるという、あまり期待できない話だった。今日はここに滞在する今年最後の日とする予定。それで、相棒は心起きなく今日を送るつもりらしく、日中は隣の猿払村道の駅に行ってホタテずくしの昼食を食べ、加工所の専売所に行ってホタテの土産をものにして戻りたいとの願望を強調し続けた。反対する理由はない。そのような予定含みの一日が始まった次第。

 朝飯を終える頃には少し天気が回復する兆しを見せ始めた。まあ、雨にはならないだろうと安易に予測を立てて、9時過ぎ出発する。先ずは近くにあるベニヤ原生花園を訪ねることにする。一週間も同じ場所に居続けていると、スローライフを楽しむなどと言いながらも喧騒の世界が恋しくなったりして、人間(いや、自分たちだけかも)という奴は、全く天邪鬼に出来ているようである。久しぶりに車で遠出するのが嬉しくなったりするのである。

 ベニヤ原生花園は、同じ浜頓別町内にあって、クッチャロ湖に隣接しているといっていい。原生花園というのは、北海道独特の湿地帯の原野で、そこには多くの野草が昔に近い姿で花を咲かせている。注意して見ないとただの草っ原なのだが、野草に関心のある者にとっては、天国の花園の感がする場所である。多くの人たちはサロベツ原野とかワッカ原生花園、或いは野付半島の原生花園などへ行っても、派手な花が咲いていない時期では何もないただの草原としか思わないことが殆どのようである。釧路湿原だってそう思うに違いない。糖尿病を宣告されて、歩くようになって以来野草観察に関心を持ち、草々の一つ一つの命を考えるようになったことは、自分の人生にとって誠に幸いなことだったと感謝している。

 ベニヤ原生花園は、今の時期に逢いたい野草といえば、たった二つ。いずれもブルー系統の花を咲かせるエゾリンドウともう一つはサワギキョウである。9月が近づくと殆どの野草たちは花期を終え、暑かった夏を生き抜いた花の名残をとどめる姿で風に吹かれている。その中でこの二つの花は際立って美しく妍を競っている。一昨年も丁度この時期にここを訪れて初めてサワギキョウがあちこちに咲き広がっているのを見て感動したのだった。今日も確かに逢うことができるという思いでの来訪だった。入口の観光案内事務所を覗いたら、今咲いている野草たちの中にこの二つを見つけて安堵した。

 少し歩くと、あった! リンドウもサワギキョウもすぐ傍に気高く美しい花を咲かせていた。リンドウという花は昨年の信州美ケ原高原でもたくさん見かけているのだが、このような湿原にも咲いていて、エゾという冠をつけられて呼ばれているけど、全国に広がって分布する逞しい野草の一つなのであろう。園芸栽培種とは一味違うその花の色に吸い込まれる心を感じた。サワギキョウには二度目の出逢いだけど、相変わらず美しい花を咲かせていた。この花はブルーというよりも紫に近い澄んだ色をしている。名はキキョウ(桔梗)とあるけど、桔梗とは違う種類の植物のようである。花の形が全く違うし、湿地の中に生えているのも違う。似ているのは花の色ということなのであろう。それで、沢に生育しているので沢桔梗と誰かが名付けた。それで良いと思う。この二つは似たような環境を好むらしく、背の低い葦原の中に点在して咲いていた。心の和む時間だった。勿論、この花の他にもエゾカワラナデシコやウンランなど十数種類ほどの野草たちの花を見ることが出来て満足した。

  

エゾリンドウの花。サワギキョウに比べて少し花期が早いのかもしれない。最盛期を少し過ぎた感じの疲れを覚える表情だった。

  

サワギキョウの花。自分がベニヤ原生花園の中で最も憧れる花である。咲いていてくれてありがとう。何も言うことはない。

 ベニヤ原生花園を後にして、猿払村の道の駅を目指して移動する。約30kmと、北海道では隣の自治体までの距離が遠い。30kmは近い方なのかもしれない。猿払村といえば、先ずはホタテであり、次は酪農ということであろう。何といってもホタテが有名である。ここのホタテは5年物なのである。稚貝を砂地に播いて5年間も待って収穫するのである。普通は3年程度で収穫することが多いのだと思うけど、5年となれば当然身も大きくなっており、食べる側にとっては大きな魅力である。今日はそれを心ゆくまで味わおうという相棒の提案なのである。何しろここ一週間は碌な買い物をせずずっと粗食に耐え続けてきているので、粗食のあまり好きでない相棒にとっては相当強い願望のようだった。

 間もなく道の駅に着いたが、昼食には少し早い刻限だったので、少し先にある漁協の加工所にある直売所に出向き、少々買い物をする。この場所は、相棒が先日温泉の中で一緒になったという地元の人から教えてもらったとかで、ホタテの買い物ならここが一番というお勧めの場所なんだとか。今日は海が荒れているため殻付きのものは買えなかったけど、今度来るときは七輪を持ってきて焼いて食べるのもいいなと思ったりした。買い物を終えて道の駅に行き、相棒待望の食事となる。自分は面倒くさいので初めからホタテカレーというので良いことにしている。相棒はしばし得意の選別塾考を重ねたあと、刺身定食とフライの単品ものをオーダーした。こうすればいろいろのホタテの味を賞味することができるとのことらしい。間もなくそれらが運ばれてきたが、いずれもそれぞれの味わいが深くて、相棒は十二分に満足したようだった。自分のホタテカレーも不満はなく、最近食べたカレーの中では出色のものだったと思う。

 昼食を終えて、再びクッチャロ湖のキャンプ場に戻る。雲は多いけど晴れ間も少し見えて、この分だとソーラーも少しは働きそうな天気となった。先日地デジのアンテナケーブルを外で一々つながなくてもいいようにしたのだが、BSの方も帰ってからではなく、今の内にそうしようと思い着きその作業に取り掛かる。何しろ暇なので、身体を動かさないと落ち着かなくなるのである。1時間ほどで終了。アンテナの感度をキャッチする器具を取り付ければもっと完璧になるのだけど、必要な工具類を持参していないのでこれだけは先送りすることにした。相棒に合図の笛を吹いて貰ってアンテナの位置を決めると、しっかり映ったので先ずは安堵する。その後は午睡。

 17時過ぎに目覚めて、その後はずっとグータラして夜を迎え、21時近くまでTVを見て寝床に入る。バッテリーがどれくらい持つのかチエックをするつもりでのTVだったが、まだまだ大丈夫そうで、夜明けまで見続けてもゆけるような気がした。理論的ではない話である。今日はこれで終わり。

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