朝3時過ぎ、ホーホケキョと鳴くウグイスの声に目を覚ます。ここは鶏ではなく、一番鳥はウグイスなのだ。優雅なことではある。このウグイスは、その後周辺の木々の中を一日中鳴き廻って居たようだ。鳴くのが好きなのか、それとも何か特別の事情でもあったのか?暇なので、そんなことを心配したりしている。今日は終日ここに滞在するつもり。朝食の後、いつものように水を汲んだり、トイレの処理をしたりの仕事をして、歩きに出かける。クッチヤロ湖は白鳥の飛来地として有名だ。ラムサール条約にも加えられている。その餌場辺りを散策する。もちろん白鳥は飛び去って、一羽もいないけど、この寒さならシベリアなどという遠い所へ行かずとも済んだのに、などと勝手に思ったりした。湖畔を離れ、買い物を兼ねて街中に。お昼は、そうめんにしようと、その薬味にする大葉を探したが見つからず。又ネギは驚異的な値段で買うのを断念する。この地に住む人たちは、買う方も売る方も大変だなと思った。尚歩いて、ホームセンターでカセットガスのボンベを買い車に戻る。12時少し過ぎ。ようやく暖かくなり、そうめんが美味く食べられそうな天気となった。北海道での今年初めてのそうめんを食べた後は、やっぱり午睡。この快楽は何ものにも代えられない。果報は寝て待ての諺は、今日も実現した!!16時過ぎに目覚めて外へ出ると、何と空の雲が半分以下になっていて、青空に太陽が輝いているではないか。これなら2日連続の夕日を見ることができるぞ、と期待が膨らむ。落陽までにはまだ2時間以上あるので、丘の上にある温泉に入りに行く。温泉から戻る頃には雲が太陽を覆うような空となったが、夕日の沈むスペースには雲は無く、昨日以上の落陽が期待できる。やがてその時が来た。水平線近くの雲を通り越した太陽が、逆日の出の樣に顔を出し、湖面を真っ赤に染めながら、少しずつ滑るように沈んでゆく。感動の一瞬がしばらく続いた。そして見えなくなり、やがて残照が次第に闇に消えて、一番星が輝きを増す。大自然の一大ページェントを2日連続で見ることができた感動と興奮にしばらく酔いしれながら、今日は終わった。何という幸運な日だろか。下手な俳句を二句。白鳥(とり)去れる湖(うみ)に天空の陽が落ちる 馬骨水鶏(くいな)さえ鳴かぬ残照の湖(うみ)を見る 馬骨
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