山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

へのへのの旅(07東北春旅)第23回:その2/2

2008-07-11 04:18:26 | くるま旅くらしの話

(1/2からの続き

呑香稲荷神社を出て、30分弱で、天台寺参道の入口傍にある浄法寺歴史民俗資料館に到着。ここも見たかったけど今日は休みなので、車だけ駐車場に置かせて貰い、早速参道を登り始める。急な坂道がかなり長く続いている。階段の昇降は、邦子どのにはかなり応えているようだ。それでも新緑の中を歩くのは気持ちがいい。10分ほど登って、山門を潜り本堂へ。

  

  天台寺本堂。ここで瀬戸内寂聴師の説教が開かれている。

天台寺は、奈良時代の創建とか。本堂がいつ建てられたのかは知らないけど、千年を超える名刹の趣き十分の雰囲気があった。本道の中には観音さまなのか、むき出しのままの木像が置かれていて、親しみを感じさせる。しばし般若心経を誦して合掌する。

本堂の後ろの方に宝物殿のようなものがあり、そこを見学する。国の重文指定の仏像の他、鎌倉時代につくられたという舞楽面が10面も陳列されていた。珍しいので、それぞれを写真に収めた。このお寺の歴史の古さを改めて実感した。お寺の周辺は杉の木が多いが、桂の木も混ざっており、それが緑を一層鮮やかにしている。裏手の林の中を散策していたら、姥杉という杉の大木を復元したものがあった。直径5mもあったとか。屋久島のウイルソン株などを思い起こした。ここにもこのような巨木があったのだ。明治時代に火の不始末で消失してしまったとか。真に残念である。人間というのは、取り返しのつかない馬鹿なことをやるものだ。

この静まった空間の中で、寂聴師の説法を聞くというのは、心躍るものがあるのではないかと思った。説法の日には、大勢の人が全国から押し寄せると言うことだが、解る様な気がする。何もしないお坊さんが多い中で、素晴らしいことだと思う。

山を降り、麓にある漆工芸の店で休憩。浄法寺町は、浄法寺塗りという漆器で有名な所らしい。店内に入り見て廻ったが、良い盃があった。欲しいと思ったけど、予算不足。手が届くまでには数年()はかかるのではないか。

浄法寺を後にして、へのへのの旅の下見の最後は、一戸町となる。ここは先日御所野縄文公園へ行っただけで、その外は道が狭く、駐車場も無いので何の成果も得られなかった所だ。まずは昼食にしようと、小型ショッピングモールの駐車場へ。うどんなどを作って食す。役場へでも行ってみようかとも思ったが、そこへ行くまでの道が細いように思え、しかも町の中を流れる川の向こう側にあるので、なんだか嫌気がさして、今回はパスすることにした。今日はこの後南下を続け、盛岡近くの道の駅に泊って、明日は県立の博物館を見ようかと考える。

出発した後、R4沿いに「根反の大珪化木」という案内板がやはり気になり、又道が細いのではないかと思いつつもそこへ行ってみることにした。珪化木というのは、石になっている木のことで、火山などと関連があるらしいが、詳しいことはわからない。この辺りにはその珪化木が多く見られるらしいので、一度は覗いてみたいと思っていた。案の定道は細くなって、対向車が来ないかとヒヤヒヤしながら行ったのだが、その木の近くになって更に道は細くなってしまった。仕方がないので、車を少し広そうな所に停め、歩いて行くことにした。邦子どのは、興味ないらしく、車に残るという。とにかく早くこの細道から抜け出したいらしい。

100mほど歩いた所に小川が流れており、その川の向こうにその大珪化木というのがあった。横たわっているのかなと思って行ったのだが、なんと立っていたので驚いた。確かに大きい。重そうである。直径は2mほど、周囲は7mほどあるという。約1,700万年前の出来事の遺産だというから、気の遠くなるような時間をかけて、ここに残っているわけだ。国指定特別天然記念物に相応しいものだなと思った。

  

  一戸町郊外根反地区にある大珪化木。木であって木でない、石となった木がそのまま残っている。

車に戻り、大急ぎでR4目指して走らせる。結局すれ違った車は無く、落ち着かない見学だったことが、何か損をしたような気分だった。その後はR4をひたすら走って、途中盛岡の郊外で給油をして、結局は先日立ち寄った道の駅:西根に泊ることとなった。岩手山がよく見える。今日もよく歩いて、眠るのに時間はかからなかった。

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