【昨日(7月18日)のレポート】
≪行程≫
終日別海町ふれあいキャンプ場に滞在 <0km>
≪レポート≫
いよいよ書くことが少なくなってきた。日々の暮らしの細かいことを書くのは時に苦痛を覚えることすらある。読む方だって同じようなものではないかと思ったりする。
さて、今日は別海の町の気候のことを書かねばなるまい。別海町は全国一の牛飼いの町である。町の人口およそ1万6千人に対して、買われている乳牛はその7倍の11万頭を超えているとのこと。なぜこれほど牧畜業が盛んになったのかといえば、この地は北海道の他のエリアで栽培されている農作物が安定的に育つような気候ではなかったからである。つまり牛たちの飼料となる牧草くらいしか育たない環境だったからだ。数(?)万年前に大噴火を起こした摩周山の降灰が地上を埋め尽くし、そこに育つのはよほどに逞しい植物たちだけだった。このような痩せた土地に加えて、海から押し寄せる冷たい霧は、植物たちにとっては、なお一層厳しい生育環境だったに違いない。それは基本的には今でも変わっておらず、この不毛とも思われる未開の土地を、まさに血が滲み、汗の滴る過酷な労働に命がけで挑戦し、どんな苦難にも決して諦めなかった先人たちの開拓魂が、今日のこの緑豊かな大地に変えてきたことを思うと、心から敬意を表さずにはいられない。これらの開拓の歴史については、これからより具体的にその足跡をたどってみたいと思っている。
昨日は、札幌は夏日になったという。気温が30℃を超えたということだ。しかし道東のこの地は、20℃にも至っていない最高気温だったのではないかと思う。涼しいなどという体感ではなく、寒いと言っていいほどなのだ。ここへ来た当初は暑さの余韻を引きずりながら来たようで、7分袖のシャツ1枚でもさほどに寒さを覚えなかったのだけど、数日過ごしている内に、長袖のシャツを常用しなければ体調が崩れてしまうような不安を覚え、一昨日の鼻炎騒動以来益々その思いが強くなってきている。酷暑に痛めつけられている人たちから見れば、何をそんな贅沢な世迷言を!ということになるのだと思うけど、この地に住む人にとっては、真面目に困った寒さなのだ。北国では、地形によるわずかな気流の変化などがその土地の気候を大きく変化させていることを実感している。
明日(7/19)の予報では、北海道全体の気温が下がるとのことだが、特にオホーツク海側を中心に4月の気温レベルに戻るとか。別海の予報は、最高気温が15℃くらいとなっていた。いやはやとんでもない寒さである。海からの霧が押しかけて来たりしたら、このキャンプ場でさえもさらに低い気温となるのかもしれない。避暑のつもりでやって来たのだけど、その実態は寒さ対策を考えなければならないほどである。これは日本列島が2千キロにわたっての長さにあるための気候風土の違いによるという理由だけではなく、この頃の異常気象の現れの一つではないかと思えてならない。
ところで、今日はみじめな雨男だった。10時過ぎいそいそと図書館に出かけて、調子よくエッセー書きに取り組んでいたら、相棒からのメールが来て、外はかなりの雨になっているよとのこと。まさかと思って窓の近くに行って外を見たら、ありゃりゃ、結構な雨降りになっているではないか。予報では雨らしきことを言っていたけど、先ほど正午頃に外を見た時は明るくて道路も濡れていなかったので、今日は大丈夫だろうと思っていたのに、まあ、何ということか。このまま雨勢が強くなったら帰るのに困ることになる。パソコンも背負わなければならないし、濡れては困る資料もある。こりゃあ、早めの居戻った方が良いと考え、直ぐに自転車に乗ったのだった。一応雨具の用意はしていったので、荷物の方は大丈夫だったけど、我が身の方はそれなりに濡れてしまった。遅い昼食の後、ややふてくされ気味に布団にもぐりこみ午睡と相成ったのだった。17時ごろ目覚めると、何と外は薄日が射しているではないか。やけに明るいのである。こりゃあ一体どうしたことなのかという感じである。食料品の在庫も少なくなっているのがあるので、ちょっと買い出しに行こうと思ったのだった。今日は歩きが少なかったので、歩いて行くことにした。相棒から傘を持って行ったらといわれたけど、空を見ると青空が覗いているし、邪魔な傘などなくても大丈夫だろうと即断して出かけたのだが、さて、買い物を終えて戻ろうと外に出ると、おや、ポツンと雨粒が落ちて来たではないか。なんだい、こりゃと思いつつ急ごうとするとそれに合わせるように雨粒の数が増えて来たのだった。慌てて近くのコンビニに飛び込んで傘を探したのだけど、置いておらずがっかり。しばらく様子を見たけど一向に降り止む様子もないので、とにかく樹木のある公園などのあるコースを辿って帰ることにした。少し行って公園脇にバーベーキューハウスがあったので、そこに入り暫の雨宿りとなった。空が少し明るくなっている部分があるので、間もなく止むのではないかと思った。しかしもう18時を過ぎており、辺りは暗くなってきている。いつまでもこうしているわけにもゆかない。小降りになって来たので、とにかく歩くことにした。それから20分ほど、幸い雨はそのまましばらく降るのを止めてくれたのだったが、重い荷物(玉ねぎ、牛乳、キャベツなど)を提げての急ぎ歩きは、結構汗ばんできて、いいトレーニングとなったのだった。せめてこのように考えないとやりきれない。1日に2度も雨降りに完敗し、ズボンも靴下も取り替えを余儀なくされたのだった。
別海町は今のところ天気はまことに不機嫌である。
【今日(7/19)の予定】
終日別海町ふれあいキャンプ場に滞在
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます