山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘16年 東北春短か旅 レポート <第4回>

2016-05-19 05:04:36 | くるま旅くらしの話

【今日(5/19)の予定】 

  道の駅;東和 →(R283他)→ 宮沢賢治記念館 →(R283他)→ 道の駅:遠野風の丘(泊)

 

【昨日(5/18)のレポート】 天気:晴れ

<行程>

道の駅:厳美渓 → 厳美渓散策 →(R342・K他)→ 中尊寺参詣 →(R4・R283他)→ 道の駅:東和(泊)

<レポート>

 快晴の朝を迎えた。今日からしばらくはこのような天気が続くらしい。ありがたいことではある。このところあまりにも早く寝てしまうためにか、夜中に目覚めて二度寝を余儀なくされるため、浅い眠りの中で碌でもない夢を見てばかりいて、どうも目覚めがすっきりしない。さりとて遅く寝るのも電源の都合等で難しく、とにかく異常な早や寝に馴れるしかない。しかし、快晴の朝を迎えると夜の眠りの悩みは一掃できるのが嬉しい。もし曇りや雨ならば、一日の始まりが鬱陶しくなるに違いない。旅の中では、普段とは違う悩みが生まれるのである。

 今日は当初の予定を少し遅らせた中尊寺参詣をじっくり行うことにしている。その後は移動時間で、今日の泊りは温泉のある花巻市郊外の道の駅:東和を予定している。

朝食の後、すぐ傍にある厳美渓を散策することにする。厳美渓は直ぐ近くを流れる磐井川が川底や川岸の岩石を浸蝕して出来た渓谷美を誇る名所で、彼の伊達政宗公もこよなくこの景観を愛されたとか。川の沿道には彼が植えたという桜並木などがあって、今日でも大勢の観光客が訪れる場所である。道の駅からは歩いて10分ほどでその中心エリアに行くことができる。全部を歩くと少し時間をオーバーしてしまうので、今回は御覧場橋という吊り橋を渡って、もう一つの橋までの散策路を30分ほどかけて歩くにとどめた。渓谷は、今は樹木たちの緑に溢れており、加えて渓流の生み出すマイナスイオンも加わって、何とも言えない爽やかな気分に満たされる時間だった。何枚かの写真を撮りながら、樹木たちと共に至福のひと時を味わう散策だった。

新緑とマイナスイオンに溢れる厳美渓の景観。これは御覧場橋から撮ったもの。

車に戻り、いつものようにゴミやトイレの処理をして、中尊寺に向けて出発したのは9時を少し回った頃だった。中尊寺までは15分足らずである。昨日の毛越寺の前を過ぎて少し行くとR4に入り、それを1kmほど行くと左手に中尊寺の入口の月見坂があり、その脇に駐車場があった。そこに車を留め、早速参詣に向かう。中尊寺にはたくさんの伽藍が残されているのだが、その中で何と言っても世界遺産の中核となっているのは金色堂であろう。これはお寺の本堂などの存在を忘れさすほどに超有名で、ま、日本人なら知らない者はいないというほどである。我々の目的もこの金色堂にあるのだけど、自分的には些かこの建物には抵抗があって、もろ手を挙げて素晴らしいとは賞賛できない。そのような気分で今回も観ることになるのだろなと思いながら、急な月見坂を一歩一歩と足を進める。昨日までの雨で足元が未だぬかるんでおり、歩き難い状況だった。今日はゴールデンウイーク明けの平日であり、観光客は一休みといったところなのか、団体客も少なく、参詣者の大半は我々と同世代の人のようだった。このような急坂をいつまで歩けるのか、もしかしたら今回が最後となるのではないかなどと、真老に身にはあれこれと思いが錯綜する。

とにかく金色堂を見るまでの間にある伽藍の一つ一つをカメラに収めておこうと、時間をかけながらの参詣だった。最後に白山神社の能舞台を見た後、宝物や仏像を収蔵している讃衡蔵を見物し、その後いよいよ金色堂へ。その前に解説のビデオを見ておいて、ぬかりなく黄金や螺鈿細工に彩られた往時の浄土世界の権化とも思われる奥州藤原三代の至宝と謳われる世界を鑑賞する。平安時代においては、本家の藤原一族よりも歴史上にはより大きく名を止める遺産に相応しい、息をのむ世界だった。撮影禁止なので、何だか物足りない感がしたが、これはルールなので致し方ない。その後、移設されて今はガラン堂となっている金色堂覆堂で休む。今はコンクリート製の新しい覆堂の中に金色堂は収まっているけど、それ以前はこの古い建物の中に収まっていたわけである。恒久的保存のためには現在の建物の方が優れているのだとは思うけど、何だかこの古い覆堂の方が金色堂は似合うのではないかと思ったりした。ま、我がままというものであろう。これで参詣の目的は達成。

   

古い覆堂の佇まい。近代に至るまでこの建物が黄金に輝く世界遺産を守り続けて来たのだと思うと、頭が下がる思いがある。守るものは失ってしまったけど、これからはおのれ自身をずーっと守り続けてほしい。

その後はゆるりと坂を下り、途中にある茶店で昼食にそばを食す。杉木立の中の店はそよ風がよく通って、そばの味を層倍にしてくれた。美味だった。満腹の後は再びゆるりと歩を進めて、駐車場に戻る。一息入れて後、近くにある世界遺産センターを覗くことにした。車で2~3分ほどの距離にあるその建物は、映像や資料等で、藤原三代が栄華に至るまでや、三代のそれぞれの特徴などが解説されており、今迄見て来たものを整理する上で役立った。無料なのもありがたい。時刻は13時頃となっており、これで平泉の世界遺産関係の探訪を終え、あとは今日の泊り予定の花巻市郊外の道の駅:東和を目指すだけ。

R4に入って、ひたすら北上を続ける。奥州市、鐘ヶ崎町、北上市を通過して、花巻市からR283に入って、目的の東和の道の駅に着いたのは15時前だった。日は高く、暑さもかなりのものである。入浴までにはかなり時間があるので、しばらくはカメラのPCへの取り込みやTVなどを見たりして過ごす。16時頃になって相棒が先に温泉に入りに行き、戻ってから交代で今度は自分が。温泉は空いていて、ゆっくりといい湯を楽しむことが出来た。今回の旅のテーマの一つが「ゆっくり・ゆったり」なので、今日はそれにふさわしい過ごし方が出来たのではないかと思った。

すぐ傍にある田んぼでは、蛙たちの合唱が続いていた。相棒は昨夜は良く眠れなかったと、早々に寝床人入り、寝息を立てていた。今日は珍しく22時近くまで起きてブログの下書きなどをして、それを終えて自分も寝床に入る。明日のメインの予定は、直ぐ近くにある宮沢賢治記念館の探訪である。

コメント
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