山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘14 東北春の旅レポート <第13回>

2014-05-21 06:58:20 | くるま旅くらしの話

【今日(5/21)の予定】 

  道の駅:五城目 →(R285・R7)→ 秋田・角館方面へ(未定)

 

【昨日(5月20日)のレポート】    

<行程>

道の駅:もりた →(県道)→ 津軽富士見湖パーク →(県道・R101)→ (鰺ヶ沢イカ焼き店)→(R101)→ 道の駅:深浦 →(R101)→ 道の駅:はちもり →(R101)→ 道の駅:みねはま →(R101) → 道の駅:ことおか →(R101・R7・県道・R285)→ 道の駅:五城目 →(R285・県道)→ 湯の越の宿(温泉入浴)→(県道・R285)→ 道の駅:五城目(泊)   

<レポート>

昨夜は1時半には目覚めて、その後はなかなか眠れず3時過ぎごろになってうとうとして寝入ったらしく、気づいて時計を見たら4時半を過ぎていた。普段は2時間ほどの午睡と夜は5時間程度の眠りで十分な暮らしをしているので、旅に出ると眠り方になかなか慣れず、どうも朝方はすっきりしない。森田の道の朝は曇り空で、うすら寒かった。予報では晴れとなっているのに、そのような気配はさっぱりない空模様だった。食事を済ませた後、おらほのめへの開店が9時なので、それを待つことにした。ここで少々リンゴジュースなどのお土産を買うことにしている。葉とらずリンゴと呼ぶ樹上で完熟させたリンゴで作ったジュースは人気があるらしい。自分はジュースは殆ど飲まないので、その味は判らないけど、相棒には良く判っているようだ。とにかく、この辺一帯は山手の方は殆どがリンゴ畑なので、栽培農家はいろいろ工夫して加工品等を作っているようである。9時になってさっそく予定のものを手に入れる。

  

道の駅:もりたの「おらほのめへ」の野菜や花の苗売り場の景観。

今日の予定は、これから津軽富士見湖に行って、鶴の舞大橋という木造の橋を渡りながら岩木山の雄大な姿をカメラに収めることにしている。それを楽しんだ後は、日本海側の道の南下を開始するつもりで、先ずは鰺ヶ沢の焼イカを手に入れ、その後は道の駅などに寄りながら秋田県側に入って、どこかの温泉に入り、近くの道の駅に泊ろうと考えている。具体的には成り行き次第である。

先ずは津軽富士見湖を目指す。ここは以前に偶然に立ち寄ったことがあり、湖に架かっている木造の大きな橋を見て感動したのを思い出す。又、そこから見る岩木山の雄大な眺めは見事だった。それを再体験したいと思っている。森田の道の駅から山の手の方に入り、つがる地球村というレジャー施設の脇を通って、リンゴ畑の中を20分ほど走るともうそこが湖だった。つがる地球村にはキャンプ場もあり、15年以上も昔にそこに何回かお世話になったことがある。まだ健在のようだけど、今回はパス。湖に着く前の途中、リンゴ畑の後ろに大きく構えた岩木山を見て、その姿をカメラに収めたいとの相棒の要請を受けて、車を停めしばらくの間撮影タイムとなった。岩木山の姿もいいのだけど、まだ花の少し残っているリンゴの木の姿にも愛着を覚える。特につぼみを交えた淡いピンクのリンゴの花はなんとも愛らしい。畑の中にもチョピットお邪魔させてもらって写真を撮った。

  

リンゴの花。もう花の最盛期は終わっており、これから農家は消毒作業や摘果作業の準備に忙しくなるのであろう。我々は花を楽しむだけの贅沢に感謝するばかりである。

津軽富士見湖というのは、正式には廻堰大溜池というらしい。もともと自然にできた池のような箇所があったのを、1600年代に津軽の殿さまが開発に乗り出し、普請をして大きな溜池を造ったとか。その後堤が決壊するなどあって、何度か大修復を行って今日に至っていると説明板に書かれていた。周囲の長さが11kmもあるというから、これはもう溜池であっても湖と呼んでも差し支えないなと思った。特に後ろに控える津軽富士の岩木山の湖面に映える姿は、津軽富士見湖にふさわしい景観だと思う。その湖の一部を横切るように造られているのが鶴の舞大橋で、全長が300mとか。中央に2か所和風のステージがあり、橋は3つの太鼓橋風に造られている。橋の素材はすべて青森県特産のヒバ材で、これは水などの腐食に強く、香りのいい木材だ。何だか勿体ないような気がするけど、青森県産のヒバ材の実力を示すには優れた企画の一つなのかもしれない。

  

津軽富士見湖、鶴の舞大橋の景観。大き過ぎてなかなかうまく画面に収まらない。

駐車場に車を停め、1時間ほど橋を渡るなどしながら、その景観を楽しんだ。天気は次第に回復してきて、晴れの予報は本物となり出していた。岩木山は、まだ7合目あたりまで雪が残っており、冬が終わっていないことを誇示しているかのようにひとり聳えていた。

  

鶴の舞大橋から岩木山を望む景観。写真では真迫感が上手く表現できないのが残念。岩木山の偉容は写真よりもはるかに迫るものがある。

11時少し前、津軽富士見湖を出発して、リンゴ畑の中の道を鰺ヶ沢町方面へ向かう。鰺ヶ沢といえば、焼イカと舞の海ということになるのだろうか。相撲取りの方は舞の海の他にもこの辺りではたくさんの先輩がおられるのかもしれない。ま、自分は焼イカの方に多大の関心があり、今日はそれを何としても手に入れたいと思っている。間もなくR101に出て、そこから少し森田の方に戻ったところにイカ焼きの店があったので、そこに寄ることにした。今はバイパスが出来てしまったため、イカ焼きの店は旧道に沿って多いため、帰って不便となってしまった嫌いがあるけど、これは仕方がない。とにかく2枚を手に入れていそいそと車に戻る。温かいうちに食べたほうがいいよという相棒のお声があって、たちまち1枚を走りながら二人で平らげる。本当はビールか酒があればその味は層倍となるのだけど、運転中ではどうしようもない。半分の味でも十二分の満足感を抱きながら、久しぶりの焼イカを堪能した。残りの1枚は、勿論今夜の酒の肴である。

鰺ヶ沢の焼イカを味わいながら、日本海を遠く近く見てしばらく走ると、道の駅:深浦に着いた。ここで昼食休憩。ここに何か海の幸の獲物はないかと店を覗いたけど、魚の類は調理したものは無いため買うことは止めにする。米麹などを用いた飯寿司(いずし)の様なものが何種類かあったので、その中から一つだけを選び、あとは海草のこんにゃく風に固めたもの(福岡でいうオキュウトの様なもの)を一つ買った。いずれも初めて食べるものだった。これらは今夜のおかずである。昼食は相棒は弁当、自分はキャベツたっぷりの塩ラーメンである。粗食といえば粗食なり、といった感じだった。

昼食の後一休みして、12時45分出発。どこへ行くのかはまだ決まっていない。とりあえず次の道の駅のはちもりで、名水を汲むことにしている。はちもりは八森であり、秋田名物のハタハタの特産地でもある。八森町は隣の峰浜町と合併して八峰町となってしまっている。この八峰町から秋田県に入ることになる。深浦を出てからは、八森の道の駅まで時間ほど海の傍を走る五能線の鉄道と何度も入れ替わりながら鉄橋や踏切を通っての進行だった。今日の日本海は風もなく穏やかで、ひねもすのたりの景観だった。

ようやく道の駅:はちもりに着く。ここにはお殿水と呼ばれる湧水があり、汲むことができる。ペットボトルが6本空になっており、これを満たすことにした。お殿水の由縁は、その昔参勤交代でここを通った津軽の殿さまが、峠のここの水を汲んで、思わず「甘露、かんろ」とおっしゃったからだとか。確かに殿さまならずともここの水は美味い。それは後ろに控える白神山地で何十年もかけて生成された水だからであろう。ペットボトルを満たし、その他に5Lほど別のポリタンにとっておくことにした。

  

道の駅:はちもりのお殿水の汲み場。旅の途中でこのような湧水に出会えるのも楽しみの一つである。

水汲みが終わって、ふと道路脇に妙な立て看板があるのに気がついた。そこには「今年はここから秋田県」と書かれていた。そしてその脇に「観光的県境」とあり、更に「これは今年度国盗り網引き合戦により定められた県境(国境)です。」とあり、その下に「ルート101観光連絡協議会」とあった。つまり隣接の青森県側と綱ならぬ網引きとやらを行い、その結果毎年県境が変わるというわけである。このようなことに野次馬根性を大いに刺激された相棒は、さっそく売店の人にそのことを質問していた。その答えによると、今年は秋田県側が負けて、その結果1kmほど移動してここが県境となっているのだとか。来年も負けると県境は八峰町を大きく削ることになりそうだとのこと。ま、このような遊び心は、少なくとも武力で境界線を侵略しようとする行為よりははるかに人道に叶っているなと思った。

  

道の駅:はちもりの道路脇で見つけた、ユーモアあふれる看板。ナニコレ○○の候補になるかも?

水を汲んだ後は、更に南下を続け、能代市街を通過し、八郎潟を埋め立てた脇を走るR7を進んで、途中道の駅:ことおかに寄って小休止した後、今日の宿は少し先の五城目町にある道の駅にすることにして向かう。16時10分、道の駅:五城目に到着する。ここで近くの温泉を探したら、湯の越の宿というのがあったので、先ずはそこに行って今日の疲れを癒すことにして向かう。10分ほどで着いたのだが、駐車場が満杯でどこに停めるかで手間取った。少し離れた空き地にようやく駐車スペースを見つける。温泉は乳白色の硫黄泉という少し変わった泉質のものだった。よく温まり、なかなかの味わいのある温泉だった。満足して車に戻り、間もなく五城目の道の駅に戻る。

この道の駅には以前にも泊ったことがあり、今回が2度目である予報では明日は雨になるとか。雨はあまり歓迎できないけど、とにかく寒いのだけは止めて欲しいなと思っている。夕食は今日手に入れた肴類と先日からの山菜類などで溢れんばかり(?)の食卓である。ビールで乾杯し、それだは少し足りなくなった自分だけが酒を追加して、秋田県入りの夜を迎える。

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