山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

九州・山陰他エリアくるま旅でこぼこ日記:第11日

2010-04-15 03:42:45 | くるま旅くらしの話

〔これは6年前の記録です〕 

第11日:11月27日(土)

行程:道の駅:高千穂 ~ 国見が丘 ~ 高森町:湧水トンネル公園 ~ 阿蘇:草千里~ 道の駅:小国 ~ 湯布院:保養所〔泊〕  184km

今日は高千穂を離れて、拓が元勤務していたM社の湯布院にある保養所にK君夫妻と管理人のEさん夫妻を訪ねる予定だ。定年前にM社を辞したのだが、一応OBとして扱って頂いているので、保養所の利用もOKとなっている。私たち夫婦が仲人をつとめさせて頂いたK君夫妻に会うのも久しぶりだし、Eさんには福岡勤務を離れて以来一度も会っていないような気がする。懐かしいし、楽しみだ。

今日も国見が丘に行ってみようと、少し早く起きて出発。昨夜来の雨は上がって天空に月が輝いていた。風が強くて霧は出ていないようだ。雲はあるけど運が良ければ日の出が見られるかもしれない。期待しつつ行ったのだが、結果は残念ながら動かぬ雲が邪魔をして日の出を拝むことは出来なかった。朝焼けのような日の出だった。

   

国見が丘からの日の出。雲が邪魔をして思い通りの写真は撮れなかったけど、今日は霧が無く、昨日とは違った神話の里の朝だった。

諦めて道の駅に戻り、軽い朝食をとって出発。阿蘇を経由してやまなみハイウエイから由布院へ入るつもり。

高千穂町のスタンドで給油したが、軽油が98円/Lもするのには驚かされた。家に居る時は80円で入れているのに、何という高値なのだろう。

R325を1時間と少し走って、高森町へ。この辺りからは阿蘇の雄大な眺望が開けてくる。白水村の手前に湧水トンネル公園という妙な案内看板があったので、湧水を汲めるのかと立寄る。地図には白水村にも名水といわれる湧水があるようだが、このあたりは阿蘇外輪山の伏流水のようなものが随所に湧き出しているのかもしれない。行ってみると、水汲み場もあり、きれいな水が溢れ出ていた。さっそくSUN号の水槽と持参のペットボトルを満タンにする。

白水村から阿蘇パノラマラインに入り、曲がりくねった急坂を登ってゆくと煙を噴く阿蘇の山々の雄大な景観が目に飛び込んでくる。少しガスっている箇所もあるが、暫く走って草千里にて休憩。少し寒かったが、車を離れて付近を散策する。もう何度も来ているけど、何時来てもこの草千里の景観は素晴らしい。ストレスが吹き飛んでしまうほどにスケールの大きい眺めである。冬ではなく、夏であればもっともっと満たされるものが多いのに、この季節はどうしても少し中途半端になってしまうのが残念。

   

阿蘇、晩秋の草千里浜の景観。あっという間に霧が立ち込め、又去って、その雄大な景観を自在に操っているかの感がした。寒し。もうここは冬が到来しているようだった。

草千里を出て、今度はパノラマラインを下り阿蘇町に向かう。世界一のカルデラ火山の外輪山に囲まれた平野を俯瞰しながら、やがて阿蘇町に着いてR212へ。やまなみハイウエイに入る前に、少し時間に余裕があるので、遠回りして道の駅小国に廻り、ついでに黒川温泉とやらの下見をしておこうと思いつく。折角下ったのに再び登り坂が続く。大観峰の脇を通り抜けると、もう外輪山の外に出たことになる。そこから暫く走って丁度昼飯時に道の駅小国に到着。初めて来た所である。昼食休憩。蕎麦屋に入り、久しぶりにざる蕎麦を食べた。ここの蕎麦は美味かった。

露天風呂戦略で有名な、かの黒川温泉を覗こうと小国からR442に入り走り続ける。ほどなく到着。分かりにくい温泉街への入口だった。細い道だが、折角だからと無理して温泉街の通りを通ってみた。なかなか駐車場が見つからない。大阪のTさんの話では、少し離れたところに車中泊も可能な場所があるということだったが、ついに見つからず。諦めて元の道に戻ることにした。それにしてもご多分に洩れず温泉街の道は狭くて、SUN号のような車はお門違いと叱られそうで、びくびくしながら通らなければならない。人もかなり多いようだ。ここはダメだなと思った。この付近にはたくさんの温泉があるようだし、無理して黒川温泉を指向することもあるまいと思った。

瀬の本からやまなみハイウエイに入り、再び続く坂道を九重に向かう。周囲は高原の風情、大きな広がりの景観が気持ちいい。やがて再び坂を下って、九重高原へ。懐かしい。20数年前ミヤマキリシマを見に大船(山)に登り、雨の中を坊がつるでキャンプの一夜を過ごしたことなどを思い出した。今は冬で、ミヤマキリシマも冬眠に入っていることだろう。飯田高原を駆け抜けて湯布院の道の駅に着いたのは、14時半頃か。最近出来た新しい道の駅だが、湯布院の中心街からはかなり離れた山の中腹に造られていた。小休止したあと、今日の目的地の保養所へ。

湯布院へは何度も来たことがあるのだけど、坂を降りて市街に入ってみると、あまりの人ごみと車の混雑とで、以前とは全く印象が違う町になっているのに驚いた。保養所の場所も分からなくなってしまった。同じ所にあるに違いないのだが、周りが変わってしまったので、見当がつかなくなってしまったのだ。いやー困った。迷いに迷いを重ねて、少しずつ目的地に近づき、ようやく訪ね当てたのは15時過ぎだった。やれ、やれ。安堵。

直ぐに管理人のEさん夫妻が出て迎えてくれた。やぁ、懐かしい。ご無沙汰のお詫びの挨拶を交わす。お二人とも元気そうに見えたが、後で聞くと奥さんが最近大病を患われたとのこと、びっくりした。皆人生の過程で何らかのトラブルに巻き込まれるものなのだと、改めて感じた。現在は回復中で元気な様子を見て少し安心した。K君夫妻は未だ到着していない。部屋に入り、さっそく温泉に浸る。夕食までにはまだ大分時間があるので一眠りすることにした。

やがてK君夫妻も到着。K君は現在沖縄で勤務中なのだが、我々が九州の旅をしていると聞いて、わざわざ福岡の自宅に戻ってここへ駆けつけてきてくれたらしい。嬉しい限りである。K君夫妻は我々が仲人を勤めさせて頂いた唯一の夫婦である。もう結婚してから20年以上が過ぎ、上の娘さんは大学を出て就職、息子さんは大学在学中、下の娘さんは高校かな?と、もう手がかからない生活に向かいつつある。時間が経つのは早いものだ。

夕食は、旅くらしでは決してお目にかかれない豪華なものだった。全部食べたら病気になること間違いないほどのご馳走だ。糖尿病を友に持つ拓は、食べたいのを我慢しながら慎重に食べ物を選んで食べたつもり。但し、お酒の方はEさん愛飲のカロリーの少ないという奴を、今日は無礼講のつもりで飲ませて頂く。あれこれと話しているうちに、あっという間に時間が過ぎる。とにかくお互いが大過なく過ごして来られたことを感謝するのみである。この次会える時も、弾む話を笑顔で交わせることを願うばかり。いい時間だった。かなり酔っ払って、部屋に戻る。K君は酒豪であるが、今日はウイスキーを1本空けたようで、かなりキコシメシタ様子。翌日の奥さんの話では部屋の入口の前でおやすみなっていたとか。拓もほぼ同じようなものである。1年のうち1回くらいこのような嬉しい日があってもいいじゃないか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする