山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

07北海道の旅: 第15日

2007-07-16 07:00:49 | くるま旅くらしの話
珍しく朝から快晴の天気だ。北海道へ来て以来初めての出来事である。湖水が澄んだ青空を映して輝き、昨夕の落陽に劣らない幻想的な景観である。今日はウグイスの鳴き声に混じって、キョッ、キョッと鳴くアカゲラが、二度寝の目を覚ましてくれた。小鳥たちの多い所である。今日は、3連休の中日らしく昨日からのキャンパーが多い。オートバイや普通乗用車で来て、テントを張る人が殆どで、キャンピングカーは、我々だけのようだ。道内からの車が多いが、鹿児島や大阪ナンバーの車も見られる。北海道の夏のキャンプ場は、何処も全国版のようである。さて、今日は移動するかどうか、迷いのタイミングの日だ。本当は旭川辺りに行き、洗濯をしなければならないのだが、連休なので、動きたくない気持ちも大きい。とりあえず昼頃まで居て、それからどうするかを決めることにする。それにしても素晴らしく良い天気だ。日差しはきついのだが、風は涼しくて心地良い。木陰は最高の居場所だ。近くの湖畔の森の中に「文芸の森」という散策の遊歩道が作られており、其処を1時間ほど歩く。森の中の散策路の片側に、この地に縁のある著名人のことばや作品の一部が書かれた石版の碑が並べられており、しばらく行くと地元の方たちの歌や句の碑もたくさん並んでいた。良いアイデアだなと思った。しかし、此処へ散歩に来る人は滅多に居ないようだ。世の中、忙し過ぎるのかも知れない。碑の陰にエビネチドリやツルリンドウの花を見つけて嬉しかった。だんだん移動する気持ちが薄くなり、車に戻った時には、今夜も此処に泊まろうと決めていた。昼食の後は、いつものように午睡。雲の少ない好い天気なので、もしかしたら3日連続で夕日が見られるかも知れない。又また、果報は寝て待て、である。 16時過ぎ目覚めて外を見ると、少し雲が増えたようだか、太陽は薄い雲を無視して輝いていた。午睡の間、相棒は旅の途中青森県の黒石で買って来た、絣のもんぺを洗って干した布地を、裂き織り用に裁断していたようだ。落陽迄には未だかなり時間があるので、一人湖畔の散策に出向く。1時間ほど歩いて戻っても、未だ陽は高い。この時刻になって、何だか急にに日が沈む辺りの空に雲が掛かり、それが厚くなり出したようだ。西の空だけに雲が掛かり、それ以外は青空だというのに。皮肉なことではある。やがて19時近くとなり、日没となったが、残念ながら雲が邪魔をして、昨日のような落陽を見ることはできなかった。しかし、しかしである。何とその後に、素晴らしい夕焼けの空が待っていたのである。諦めて車の中から湖を見ていると、しばらくして西空に掛かった雲が赤く染まり出し、やがてその辺り一面の雲が真っ赤に染まったのである。それが湖面を赤く染めて映り、何とも言えない幻想的な美しさだった。昨日にも増して、この様な素晴らしい大自然のドラマが用意されていようとは!!何という幸運なのだろうか。果報は寝て待ての幸運は、今年のクッチヤロ湖では3度も実現したのである。もう、これ以上欲張ってはならないと思った。感激と感謝の一日の終わりだった。
コメント
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