加工の大部分が終わりました。画像は耳軸とその周辺パーツです。ベアリングの代わりにプラスチックを入れて回転をスムーズにしています。軸中心につけるハンドルがクランプとなり、回転の調整をすることができます。鏡筒側につける耳軸は上下にスライドしますので、使用する機材によってバランスを変えることができるようになっています。
残りの部分は細かいハンドルを作ったりして、最後にアルマイト処理して組み上げて完成します。予定では、来週火曜日に組み上げた状態でお披露目ができるでしょう。その後直ぐに分解して、海外移送のための梱包に入っていきます。
梱包のための箱を作りました。見ての通りのダンボールです。海外移送にはこれが一番です。軽くて衝撃にもある程度耐えてくれますし、箱自体が衝撃吸収をしてくれます。また、受託手荷物で心配な重量の問題も解決してくれます。サイズもトラベルドブにピッタリ作りました。まだこの状態では完成ではなく、本体を収めてから高さを調整しますので、まだもっと小さくなります。実際にはこの半分以下になります。エアーNZの1個の最大サイズは3辺の合計が158cm以内です。現状では50cmX50cmになっていますので、高さを58cm以内にすればOKです。しかし、空港ではこの数値を超えても多少なら許容してくれます。
この箱自体の重量が約3kgになりますので、25kg(実際には23kg)にするためには、あと22kgしか入れることができません。ミラーとセルなどで16kgほどありますので、残り7kgということになります。円形フレームが3枚=約2.5kg、50cmのパイプが12本=約3.6kgで22.1kgです。これでほぼ25kgになります。まだこの中には斜鏡類や接眼部が入っていません。その部分が約3kgあります。それと、残りのAlt-Az架台部分が3kg程度で合計6kgをもう一つの箱に入れる必要があります。それ以外にまだアイピース類やファインダーなども入ります。また、現地では撮影もしますので、ポータブル赤道儀や三脚類も入れないといけません。
このように考えていると、どんどん荷物が増えてきます。大事なことは現地でしなければいけない事をきちんと考えた上で必要最小限度の荷物にすることです。現地で入手できるものは入れるべきではありません。特に海外遠征が初めて・・・という方は日本食を持っていったりすると思いますが、これは現地でも買うことができますし、ニュージーランドの空港検閲でいろいろ内容について質問を受けて、大変面倒です。これはオーストラリアでも同様です。ですから、私は食料はまず持って行きません。全て現地の「ジャパンマート」などで観測地へ移動する前に仕入れます。ただし、価格は当然高めです。この件については、遠征した後に現地からリポートしますので、遠征を予定されている方々は参考にされるといいでしょう。